リョーマ伝～小学生編～

おこぼれ話242 伝説の定義とは？

子供の頃、自分の家や友達の家でポケモンの人形を使ってバトルごっこで遊ぶときは強力かつ人気のある伝説のポケモンを他の人が独占しないように「伝説は1人1体まで」という制限が設けられることが多かった。
僕は制限を設けることに積極的ではなく、このルールを設けたのはトモくんであった。

ある日、トモくんの家で数人とバトルごっこした時のこと。この時は1人3体ずつ早い者勝ちで人形を選んで行う形式であった。もちろんこの時も伝説は1人1体という制限付き。とはいえ、人気のある伝説ポケモンは争奪戦になる。
なんとか僕が手にしたのはルギア。あとの2体はウインディともう1体は忘れた。
しかしそれに対しトモくんから物言いが入る。
「リョーマ！ウインディは伝説のポケモンだ！伝説2体も取るのはルール違反だ！」

…ポケモンファンならお分かりだろうがウインディは分類が「でんせつポケモン」と言うだけで「伝説のポケモン」ではない全く普通のポケモンである。
なので物言いが入った際に第一に「何寝言言ってんだコイツは！ウインディは分類が”でんせつポケモン”なだけの普通のポケモンだろ！」と思い、「ウインディは普通のポケモン」と抗議したが、彼は「ウインディは伝説」と言って譲らなかった。結局僕はウインディを外した。
その後バトルの決着がついて改めて人形を選びなおした際、争奪戦に敗れて伝説のポケモンを取り損ねたがウインディを手持ちに加えてた友だちが不満を述べた際にもトモくんは「ウインディは伝説じゃないか」と譲らなかった…
彼は「ウインディは伝説原理主義者」であった。