上 下
6 / 7
ULTIMATE 〜INFECTION

ULTIMATE 〜INFECTION第6話

しおりを挟む
主要登場人物一覧
蔵島壱成(21)…2代目主人公ULTIMATE中央指令部員
中島佑紀弥(21)…元警衛官 亜細亜連合メンバー
松浦風雅(21)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
長内貴也(54)…ULTIMATE中央指令部長
水崎一躍(25)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊長
室口翔平(44)…ULTIMATE3代目総監
福良啓示(31)…ULTIMATE総監秘書
岸田正龍(27)…警衛局中央監察部首席監察官
工藤哲也(47)…6代目総統
赤木龍一(35)…警衛局最高監察部主任
大野勝之(48)…警衛局航空警戒部隊隊長
 ……………………………………………………………
「くそ、なんで警衛が…」
そう言うと1人の幹部が拳銃を構えた。
それを見て蔵島は警棒を構えるとそのまま男に襲いかかった。
銃口を手で抑えながらみぞおちに蹴りを入れ倒すとそのまま拳銃を奪った。
「ここは、本部事務所だろ?有藤はどこにいる?」
蔵島が聞くと男たちは口を閉ざした。
「早く言わねーと殺すぞ」
蔵島は短刀を構えると刃先を男たちに見せた。
その時だった、1本の無線が入った。
「航空から02陸隊。本部事務所と思われる建物から逃走する人影を発見。これより上空から追跡を行う」
無線を聞き蔵島は先輩に目をやった。
先輩はうなずくとそのまま近くの窓から飛び降りた。
それを見て蔵島も急いで腰ベルトにロープをつけ飛び降りた。
「離脱よし。」
そう叫ぶと蔵島はロープをベルトから取りリュックサックにしまった。
その時だった、上から銃弾が降ってきた。
蔵島は倒れながらそれを交し銃を構えた。
「撃ち殺せ」
近くにいた武装集団がこちら側に銃を向けていた。
四方八方囲まれた。武器といっても弾切れの銃、短刀、警棒しか持っていない。
「くそ」
そう呟くと蔵島はその場で手を挙げた。
その時だった。
遠くから銃声と共に次々と男たちが倒れていく光景が目に入った。
「え……嘘だろ」
男たちに発砲していた男。それはかつての亜細亜連合総長で今警衛隊が指名手配をかけている上妻だった。
上妻の後ろには上妻派の元メンバー達もいた。
(season10を参考)
「なんで?」
「何みっともねー姿見せてんだよ。お前警衛隊員だろ?もっとしゃっきとせんかい。」
そう怒鳴りながら上妻は蔵島のもとに駆け寄った。
「なんで貴方が」
「こいつら(上妻派のメンバー)に助けてもらってな。俺、拘束されててな。とにかくお前はここからすぐに立ち去れ。有藤を追ってんだろ?有藤ならもうここにはおらんからな」
「は、はい。ありがとうございます」
そう言うと蔵島はその場に立ち上がるとそのままその場から立ち去った。
その後、上妻は持っていたバックに衝撃を与えその場で武装集団と共に爆死した。
バックには爆弾が入っていたようだ。
その頃
蔵島は、有藤を探すためひたすら走り続けた。
しばらく走っていると無線連絡がまた入った。
「航空から02陸隊。これより有藤を対象者として上空からの追跡及び誘導を行う。蔵島、聞こえてっか?」
「大野さんですか?」
「あーそうだ。今から誘導するからしっかり聞いとけよ。今生存している隊員だがな。お前を含めて数人しかいない」
「え?数人?」
「室口は、負傷した松浦を連れて封鎖区域外から出た。今この区域内で生存している活動中の隊員はお前を含めて数人だ。」
いきなりの報告に蔵島は焦りを見せた。
「おい、聞いてっか?」
「は、はい」
「酷く動揺してるようだな。ここは戦場だ。戦場では、こんな事当たり前だ。生きる事にこだわってったら死ぬ運命になる。生きるこだわりは今は捨てろ。生死の事は考えんな。今は目の前の事に集中しろ」
「わかりました」
「よし、じゃあ行くか。まずはこのまままっすぐだ。」
「は、はい」
蔵島は無線から来る誘導を頼りに走り出した。
しおりを挟む

処理中です...