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ULTIMATE〜日本防衛戦線

ULTIMATE〜日本防衛戦線第2話

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登場人物一覧
大石慶敬(19)…4代目主人公 国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛総合候補生
豊島敦也(19)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛総合候補生
新津雄也(19)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛総合候補生
甲賀彪馬(20)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛総合候補生
永井大介(41)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属教官
森中唯人(53)…国家保安庁特殊空衛教育隊長
 ……………………………………………………………
「起床、起床、候補生は起床後すぐにグラウンドにて整列してください」
「起きろ。おい何いびきかいてんだ?」
起きた候補生らはまだ寝ている候補生を必死に起こしていた。
1分でも遅刻又は1人でも揃わなければ連帯責任を取らされることになる。
起きた候補生らは急いでベットメイキングをし、顔を洗い、待機服に着替えグラウンドに向かった。
3歩以上の行動は全て走りと決まっており廊下は走り回る候補生らで溢れかえっていた。
グラウンドに着くとそのまま体調管理などの報告を行う。
「第1教場、総員25名。欠員なし、番号ー」
次々と点呼を行っていく中、永井が担任教官を務める第3教場だけ全員が揃っていなかった。
「どいうことだ?なぜ全員揃ってない?」
「申し訳ありません」
点呼担当の教官に怒鳴られ第3教場の候補生代表は深々と頭を下げた。
「全員揃うまで腕立て伏せ。100回いけるよな?やれ。それと永井、まだここに来てない野郎を連れてこい。」
「はい」
「わかりました」
第3教場の候補生らが腕立て伏せの準備を永井は急いで候補生寮に向かった。
「おい。大石、豊島、新津、甲賀はいるか?」
永井が叫びながら廊下を歩いていると豊島が急に飛び出してきた。
「永井教官、甲賀と新津が……」
「どうした?」
豊島に言われ永井は急いで大石らがいる305号室に向かった。
「お前、やってやるよ。」
「あ?やれんのか?そもそもお前からふっかけといてよ」
「あ?お前からだろ。ふざけんなよ」
「朝からうるせーな。何してんだ?」
永井が怒鳴ると甲賀は急いでベットメイキングを再開した。
「この野郎(新津)が邪魔してきやがって、ベットメイキングの」
「は?お前だろ。俺からじゃねーし」
「あ?やんのか?」
「いい加減にせんか?」
永井が怒鳴ると新津は永井に目をやった。
「で、あいつは?大石は?どこいった?」
「あいつなら、服を……」
甲賀が言うと永井は聞き返した。
「は?服がどうした?」
「なんか無くしたとかで探してますよ」
そう言いながら新津はベットメイキングを始めた。
「服を探している?」
そう聞き返しながら部屋を出た時だった、パンツ一丁の大石が走っていた。
「どこやったっけ?」
「お前笑。何だその格好は?笑」
永井が聞くと大石は軽く頭を下げた。
「服がどっかいって、」
「おいこれじゃねーか?」
そう言いながら豊島は大石の名前が書かれた待機服を手に取った。
「あっそれだ。どこにあった?」
「え?笑俺のベットの下に落ちてた笑」
「は?なんで?笑」
「知るかよ。荷物散らかりすぎなんだよ笑笑」
「あっ笑」
大石らが騒いでいると永井は笑みを見せながら言った。
「早く来いよ。お前らが来るまで第3教場の候補生は腕立て伏せしてっから」
「へーい」
返事を聞くと永井はそのまま部屋から出ていった。
朝の点呼が終わるとそのまま掃除を行い、朝食を取り制服に着替え、教場での授業に備える。
制服に着替え終えるとまた候補生らは走り回る。
制帽をかぶりながら自分の教場へと駆け込むようにして入っていった。
もちろん、走ってる中で教官とすれ違った場合は立ち止まり脱帽して敬礼しなければならず、またネクタイが曲がっていれば急いで結び直さなければ連帯責任で処分を喰らうことになる。
「おい、よくも涼しい顔して来れたよな?お前らのせいで朝から腕立て伏せ200回だぞ?」
一人の候補生(田渕)が甲賀の胸ぐらを掴みながら怒鳴った。
「暴力か?殴れよ。悪いとは思ってるぜ。でも仕方ねーだろ。それに腕立て伏せ200ごときでそんな怒ってたら国保では生き残れねーぜ?」
甲賀が言うと田渕は口を鳴らした。
「おい、やめろって」
周りにいた候補生はその田渕を取り押さえるようにして落ち着かせた。
「お前、喧嘩口調やめろよ」
新津が言うと甲賀は新津を睨みつけた。
「あ?やんのか?どこが喧嘩口調だよ。当たり前のことを言っただけだ。」
「無意識なんか笑キチガイじゃん笑」
新津が言うと甲賀は笑いながら新津を殴り倒した。
「立てよ。やんだろ。俺と」
「くそ……が」
新津は口から出てきた血を拭いながら立ち上がった。
「何をしてるんだ?」
騒ぎを聞き付け近くにいた教官らが急いで甲賀と新津を取り押さえた。
「新津、甲賀、田渕。お前ら3人、教官室に来い。」
教官に言われ甲賀らは渋々教室から出ていった。
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