ULTIMATE〜season16 (2074) 日本防衛戦線

〓Mr.鷹党〓

文字の大きさ
14 / 16
ULTIMATE〜日本防衛戦線

ULTIMATE〜日本防衛戦線第13話

しおりを挟む
登場人物一覧
大石慶敬(19)…4代目主人公 国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛機動科候補生
豊島敦也(19)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛機動科候補生
新津雄也(19)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛操縦科候補生
新屋智輝(19)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛機動科候補生
甲賀彪馬(20)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属 空衛機動科候補生
永井大介(41)…国家保安庁特殊空衛教育隊所属教官
森中唯人(53)…国家保安庁特殊空衛教育隊長
 ……………………………………………………………
数日後に卒隊を控えた候補生らは最終査閲と呼ばれる試験を控えていた。
「最終査閲がもうすぐ始まる。機動科では、盾を常備してでの集団行動、飛行物体からの降下及び飛行物体から飛行物体への降下移りなどをやっていく。日本防衛最後の砦である事を忘れず最終査閲に望んで欲しい」
朝礼で永井が言うと候補生らは敬礼した。
朝礼が終わるとその後は最終査閲まで訓練などは無く実質自由時間となる。この自由時間で候補生らは個人個人でこれまでの訓練のやり直したりするなど体に染み込ませれるようにした。
そんな中、大石は教育隊舎内に設置されている殉職者墓誌の前にいた。
新津の名前が刻み込まれているのを大石はずっと見ていた。
「仲間思いなのはいい事だな」
ふと後ろから声をかけられ大石は直ぐに振り向いた。
「永井教官、お疲れ様です」
「楽にしろ。どうだ?試験の準備は」
「新津の事を忘れられなくて、あいつ自殺したんですよ。目の前で自殺されたの初めてで俺に何かできなかったのかなって。仲間なのに何も助けられなかった。悩んでいる奴の側に立つのってそんなに難しいことなんですか?」
「難しいだろう。お前は機動科の候補生だろ?操縦科に対しての知識は皆無だ。その状態で相談にのられても何も変わらん。むしろ腹立つかもしれんな。知らないくせにって。」
「そうっすよね……」
「でもな、お前は人よりも仲間思いな奴って事は充分伝わった。誰よりも他人を大事にする。他人の事を優先する。それがお前の弱点でもありお前の強みであると俺は思う。豊島を見てみろ笑言ったら悪いが新津の自殺を目の前で見ても試験準備に必死だ笑普通はそんなもんだ。自分が可愛いもんだよ。でもお前は違う。俺はそんな人にこの国を守って欲しいと思う。自己を犠牲にし他人を守るのに必死になれる奴に俺は守って欲しい。有事の時は先頭に立って守ってくれるような奴にな。だが今のお前にはただ人思いなだけだ。自己を犠牲にして他人を守るにはそれなりに知識が居る。じゃねーと自己はもちろん他人にも犠牲を及ばせてしまうからな。そのためにも最終査閲の対策はしっかりやっとけ。一瞬だけでいい、仲間の事を忘れて自分の事に必死になれ。お前は必ず空衛団隊員になれる素質がある。必ず受かれよ。そして死ぬな。仲間の自殺を目の前で見たお前なら命の尊さはだれよりもわかっているはずだ。絶対に死ぬなよ。何かあっても、もがきもがきもがいてでも生き抜くことに必死になれ」
そう言うと永井は墓誌に敬礼しその場から立ち去って行った。
それから数日間、大石はこれまでに行ってきた機動科の訓練を一通り再現してみた。
大石が苦手としていたロープ降下は速さと正確さが求められ空衛団隊員である以上、操縦班 機動班関係なく求められる能力である。
ロープ降下の練習は建物の屋上から何度も行った。
普通の任務で命綱は使わないという事もあり最終査閲でも命綱は使わないらしい。
「おーここにいたか。」
豊島が声をかけてきた。
「おー。つか命綱無しで降下は怖ぇーよな」
「そうか?俺は高所恐怖症とかじゃねーからな笑命綱があろうと無かろうとあんま変わんねーな。つか命綱あったら邪魔じゃね?なんかロープ何本もあって絡まりやすいっていうか」
「落ちたら死ぬぞ?この高さ。」
「最終査閲の時はなんか下にマットでも敷くだろ。」
そう言うと豊島は降下用ロープをベルトにつけた。
「手本見してやるよ。見とけよ」
「おん」
ニヤリと笑うと豊島は一気に下に降下して行った。
「な?俺上手いだろ?こんな感じでやるんだよ。」
「ほぉー」
「おいいつまで見下ろしてんだ?やれって」
「まじかよ」
そう言うと大石は降下用ロープをベルトにつけた。
「たっけぇー」
そうつぶやくと大石は一気に降下して行った。
次の瞬間、強風が大石を襲った。
「は?まじかよ」
下から見ていた豊島は吊るされた大石を見て急いでスマホを片耳に近づけた。
「あっ機動科所属の候補生です。救助お願いします。降下に失敗して吊るされてて場所は、第3教育隊舎です」
豊島から連絡を受け教官らは急いで救助道具を持って第3教育隊舎に向かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

処理中です...