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14話 組合長
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ポーション製作を行ってから特にやることもなく、その日はだらだらと過ごした。
翌日。大瓶二つを鞄に入れポーションを納品しに組合へ行くことに。ちなみに本日の小鳥の宿の朝食は、ホワイトソースと山菜を使ったシチューだ。山菜とキノコがホワイトソースとよく絡み口に入れた瞬間、優しく滑らかな舌触りとキノコの風味がふんわり口の中で広がって朝食に相応しい一品だった。朝食を終えたティカの満足げな表情が何よりの証拠だろう。
さて、宿屋を出発して十分ほどで薬師組合へ到着。立派な二階建ての建物がお出迎えだ。
――チリンチリン。
木製の扉を押して入るとドアベルの音がティカの来訪を知らせた。ドアベルの音に反応して受付嬢であるアンナがにこやかに微笑んだ。
「おはようございます! ティカ様!」
「お、おはようございますアンナさん。その、様はやめてもらえると助かるのですが」
「いえ、ティカ様はティカ様です! 私にそのようなことはできません」
「そ、そうですか……あっポーションの納品に来たんですけど」
「もうできたんですか! まさか……徹夜とかしてないですよね?」
「いえいえ、昨日のうちに作り終えましたので徹夜はしてませんよ」
「……」
組合所に入って早々、アンナの明るい声がティカを出迎えた。
アンナの予想によると早くてもお昼頃に来るだろうと思っていたらしい。朝早く、とはいかないものの昼までかなり時間があるので然程かわりないだろう。なんにせよ早いことに越したことはない。
アンナと世間話に花を咲かせているとカウンター奥から、赤髪で長身の女性が現れた。アンナと同じ服を来ているのでこの女性も受付嬢だと思われる。細身でありながら押さえつけられ気味の服装の上からでもわかる豊満な膨らみ。細い手足に凛とした顔が何とも美しい。手入れの行き届いた真っ赤な炎を思わせる赤い髪がとても印象に残る女性だ。
「もしや、昨日話してた薬師の人?」
「はい! ティカ・ラウネル様です!」
「おはようございます。この度は、当組合に登録いただき誠にありがとうございます。当組合の受付を担当しておりますシルビアと申します、以後お見知りおきを。話は変わりますがティカさんが昨日、作製して頂いたポーションのお陰でとても助かりました。本日はポーションの納品に来られたとか。その分も含め報酬についてお話したいので奥の方までどうぞ」
何とも懇切丁寧な対応に戸惑いを見せるティカ。シルビアと名乗る受付嬢に案内されたのは昨日とは別の部屋だった。来客用の応接室だろうか。調度品や絵画など高価そうな物が飾られ、これまた高そうなソファーがテーブルを挟んで向かい合わせに置かれていた。そのうち一つのソファーへティカを座らせると紅茶を用意し、暫く待つようにお願いしてシルビアは部屋を出ていった。
淹れたての紅茶特有の香りが白い煙と一緒に立ち上る。普段、紅茶を飲まないティカは興味津々でカップを持つと一口含んだ。茶葉の味が口に広がり穏やかな気持ちにしてくれる。暫し紅茶を堪能していると部屋の扉が開いた。
「やあ、君がティカ君だね」
部屋へ入ってきたのは丸メガネが印象的な青年だった。柔和な笑みでティカを見つめると向かい側のソファーへ腰かけた。第一印象は魔術師っぽい印象だ。まぁ服装もローブを身に着けているからかもしれないが。それより一番重要なことに気づいた。この青年の耳が長いことだ。人間ではない他種族なんだろうけど、何の種族だろうか。
ティカも長い耳に気づいたのか耳へと視線を向けている。
「気になるかい? この辺では珍しいかもね。私はね、エルフ族なんだ」
「エルフ族ですか……初めて見ました」
「だろうね。エルフ族は皆、深い森の奥に住んでるから見る機会はあまりないかもね。あぁーでも、迷宮都市ならわりと見るかも?」
どうやらこの青年はエルフ族のようだ。長い耳に金髪がかった髪、緑色の綺麗な瞳が彼に優し気な雰囲気を与えていた。彼が言うにはエルフ族自体人里へ降りてくることがあまりないらしく、あったことがない人の方が多いと。でも迷宮都市と呼ばれる大規模なダンジョンがある都市なら割といるらしい。
「とりあえずこの話は置いといて。私の名前は、ヨハン。この町にある薬師組合の組合長をしている者だよ。君の話はシルビアから聞いているよ。早速で悪いんだけど、君が作って来てくれたポーションを見せてもらえるかな?」
「ポーションですか? わかりました」
ヨハンにポーションを見せて欲しいと頼まれ、ティカは鞄から昨日作ったポーションの大瓶を二つテーブルへ置いた。濃縮ポーションなのでこれ一本で通常のポーション二百本分に相当する。
テーブルに置かれた大瓶をヨハンが手に取ると、丸メガネを持ち上げて観察している。興味深いとまじまじと見つめること数分、大瓶をテーブルへそっと乗せた。
「ふむ、実に素晴らしいポーションだ。これは君が作ったもので間違いない?」
「はい、僕が作りました」
「んーここまで高品質とは、流石ロマドさんの弟子、といったところかな」
「師匠のことを知ってるんですか!」
「知っているも何も、彼女から調合の技術を教わったからね。……と言っても元々私は冒険者上がりでね、冒険者に必要なものしか教わってないんだ」
組合長であるヨハンは、過去にロマドから薬の調合技術を教えてもらったことがあるようだ。元は冒険者らしく深くまで教わっていないようだが。それにしても驚きだ。
「そうなんですか。それでも師匠のことを知っている人がいて何だか嬉しいです」
「彼女は君が思っている以上に有名だよ? この界隈じゃ知らない人はモグリってくらい有名人さ。そんな人の弟子って言うんだからこれから君、色々と大変だよぉ~。それは兎も角このポーションと昨日作ってくれたポーションの報酬について話そうじゃないか。君も何かと物入りだろうから色をつけるよ」
「よろしくお願いします」
「はは、そんなに畏まらなくてもいいよ。それで、昨日の分の100本だけどあの品質なら一本につき金貨1枚……と言いたいところだけど組合の財政状況を考えるとそうもいかなくてね。色を付けて銀貨1枚、100本分だから銀貨100枚。金貨にして10枚が昨日の分。普通は金貨一枚でも足りないくらいなんだけどお金がなくてね、それに材料はこっち持ち出だから……はい、金貨10枚。あっ銀貨がよかった?」
このエルフ、意外とおしゃべりだ。普通に話しているのに早口に聞こえるくらいずっと口を動かしている。エルフという者はこんなにもおしゃべりなのだろうか。ティカも延々と話すヨハンに口を挟めない状況で困り顔だ。
兎に角、昨日のポーション作製分が銀貨百枚。金貨にすると十枚相当の報酬になった。一般市民が一か月に消費するお金がだいたい銀貨十枚から二十枚なので昨日の分だけで五か月分くらい稼いだ計算になる。
貨幣価値は国によって異なるが、だいたい硬貨十枚でひとつ繰り上がる。銅貨から始まり大銅貨、銀貨、金貨、白金貨となる。ちなみに白金貨の更に上が青金貨、虹金貨だ。正直ここら辺の硬貨は発行枚数自体少ないため、大商会でも滅多にお目にかかれないほど珍しい硬貨だ。
「いえ、金貨の方が持ち運びも楽なので金貨でお願いします」
「うん、わかった。で、こっちのポーションだけど金貨2枚でどうかな? 大瓶の量からして小瓶十本分くらいだと思ってるけど」
「あぁーその、このポーションは成分を抽出して作ってますので希釈しないといけないんですよ。あっ、このまま服用しても問題ないんですけど、希釈前提で作ってますので」
「ちなみに、希釈した場合この瓶一本からどのくらいのポーションができるの?」
「大瓶一本で通常のポーション200本分に相当します」
「200!? ということは二瓶で400本。つまり、金貨にして40枚……」
丸メガネを一度持ち上げ、右手を顎に添える形でヨハンは何やら考え事をし始めた。流石に四百本分の報酬を払うのは難しいか。先ほど組合の財政状況があまりよろしくないと言ったばかりなのに。
しかし、濃縮ポーションを希釈するにしても魔法水が必要なのでその分の経費は必要になるわけで、その分手間も増える。果たしてヨハンはこの難題にどう答えを出すつもりなのか見ものだ。
「うん、金貨40枚で買い取るよ。だけど一つ条件があるんだ…………希釈までお願いできないかな? もちろん材料はこっちで持つからさ」
「わかりました。僕は構いませんけど、大丈夫ですか? さっき財政状況があまりよくないと言っていたような」
「その辺は気にしなくていいよ、こっちの問題だから。あっでも支払いは後日でもいい?」
「ええ、構いませんよ」
「はぁー、よかった。流石ロマドさんのお弟子さんだ」
とりあえず買い取る方向で動くつもりのようだ。もちろん希釈済みのポーションで納品という形だが。希釈に関しては少し手間だが、昨日の分と合わせると金貨五十枚になるので十分すぎる報酬だろう。少しくらい組合に貢献しとくくらいが将来的にプラスになるはずだ。
「いえいえ。それで早速ポーションを希釈しようと思うんですが」
「材料はありますので今からでも大丈夫ですよ。うちの調合室を使ってください」
「わかりました。調合室を使わせてもらいます」
金貨四十枚は後ほどということで金貨十枚を受け取ったティカは、早速ポーションを希釈するためソファーから立ち上がって調合室へ向かった。
翌日。大瓶二つを鞄に入れポーションを納品しに組合へ行くことに。ちなみに本日の小鳥の宿の朝食は、ホワイトソースと山菜を使ったシチューだ。山菜とキノコがホワイトソースとよく絡み口に入れた瞬間、優しく滑らかな舌触りとキノコの風味がふんわり口の中で広がって朝食に相応しい一品だった。朝食を終えたティカの満足げな表情が何よりの証拠だろう。
さて、宿屋を出発して十分ほどで薬師組合へ到着。立派な二階建ての建物がお出迎えだ。
――チリンチリン。
木製の扉を押して入るとドアベルの音がティカの来訪を知らせた。ドアベルの音に反応して受付嬢であるアンナがにこやかに微笑んだ。
「おはようございます! ティカ様!」
「お、おはようございますアンナさん。その、様はやめてもらえると助かるのですが」
「いえ、ティカ様はティカ様です! 私にそのようなことはできません」
「そ、そうですか……あっポーションの納品に来たんですけど」
「もうできたんですか! まさか……徹夜とかしてないですよね?」
「いえいえ、昨日のうちに作り終えましたので徹夜はしてませんよ」
「……」
組合所に入って早々、アンナの明るい声がティカを出迎えた。
アンナの予想によると早くてもお昼頃に来るだろうと思っていたらしい。朝早く、とはいかないものの昼までかなり時間があるので然程かわりないだろう。なんにせよ早いことに越したことはない。
アンナと世間話に花を咲かせているとカウンター奥から、赤髪で長身の女性が現れた。アンナと同じ服を来ているのでこの女性も受付嬢だと思われる。細身でありながら押さえつけられ気味の服装の上からでもわかる豊満な膨らみ。細い手足に凛とした顔が何とも美しい。手入れの行き届いた真っ赤な炎を思わせる赤い髪がとても印象に残る女性だ。
「もしや、昨日話してた薬師の人?」
「はい! ティカ・ラウネル様です!」
「おはようございます。この度は、当組合に登録いただき誠にありがとうございます。当組合の受付を担当しておりますシルビアと申します、以後お見知りおきを。話は変わりますがティカさんが昨日、作製して頂いたポーションのお陰でとても助かりました。本日はポーションの納品に来られたとか。その分も含め報酬についてお話したいので奥の方までどうぞ」
何とも懇切丁寧な対応に戸惑いを見せるティカ。シルビアと名乗る受付嬢に案内されたのは昨日とは別の部屋だった。来客用の応接室だろうか。調度品や絵画など高価そうな物が飾られ、これまた高そうなソファーがテーブルを挟んで向かい合わせに置かれていた。そのうち一つのソファーへティカを座らせると紅茶を用意し、暫く待つようにお願いしてシルビアは部屋を出ていった。
淹れたての紅茶特有の香りが白い煙と一緒に立ち上る。普段、紅茶を飲まないティカは興味津々でカップを持つと一口含んだ。茶葉の味が口に広がり穏やかな気持ちにしてくれる。暫し紅茶を堪能していると部屋の扉が開いた。
「やあ、君がティカ君だね」
部屋へ入ってきたのは丸メガネが印象的な青年だった。柔和な笑みでティカを見つめると向かい側のソファーへ腰かけた。第一印象は魔術師っぽい印象だ。まぁ服装もローブを身に着けているからかもしれないが。それより一番重要なことに気づいた。この青年の耳が長いことだ。人間ではない他種族なんだろうけど、何の種族だろうか。
ティカも長い耳に気づいたのか耳へと視線を向けている。
「気になるかい? この辺では珍しいかもね。私はね、エルフ族なんだ」
「エルフ族ですか……初めて見ました」
「だろうね。エルフ族は皆、深い森の奥に住んでるから見る機会はあまりないかもね。あぁーでも、迷宮都市ならわりと見るかも?」
どうやらこの青年はエルフ族のようだ。長い耳に金髪がかった髪、緑色の綺麗な瞳が彼に優し気な雰囲気を与えていた。彼が言うにはエルフ族自体人里へ降りてくることがあまりないらしく、あったことがない人の方が多いと。でも迷宮都市と呼ばれる大規模なダンジョンがある都市なら割といるらしい。
「とりあえずこの話は置いといて。私の名前は、ヨハン。この町にある薬師組合の組合長をしている者だよ。君の話はシルビアから聞いているよ。早速で悪いんだけど、君が作って来てくれたポーションを見せてもらえるかな?」
「ポーションですか? わかりました」
ヨハンにポーションを見せて欲しいと頼まれ、ティカは鞄から昨日作ったポーションの大瓶を二つテーブルへ置いた。濃縮ポーションなのでこれ一本で通常のポーション二百本分に相当する。
テーブルに置かれた大瓶をヨハンが手に取ると、丸メガネを持ち上げて観察している。興味深いとまじまじと見つめること数分、大瓶をテーブルへそっと乗せた。
「ふむ、実に素晴らしいポーションだ。これは君が作ったもので間違いない?」
「はい、僕が作りました」
「んーここまで高品質とは、流石ロマドさんの弟子、といったところかな」
「師匠のことを知ってるんですか!」
「知っているも何も、彼女から調合の技術を教わったからね。……と言っても元々私は冒険者上がりでね、冒険者に必要なものしか教わってないんだ」
組合長であるヨハンは、過去にロマドから薬の調合技術を教えてもらったことがあるようだ。元は冒険者らしく深くまで教わっていないようだが。それにしても驚きだ。
「そうなんですか。それでも師匠のことを知っている人がいて何だか嬉しいです」
「彼女は君が思っている以上に有名だよ? この界隈じゃ知らない人はモグリってくらい有名人さ。そんな人の弟子って言うんだからこれから君、色々と大変だよぉ~。それは兎も角このポーションと昨日作ってくれたポーションの報酬について話そうじゃないか。君も何かと物入りだろうから色をつけるよ」
「よろしくお願いします」
「はは、そんなに畏まらなくてもいいよ。それで、昨日の分の100本だけどあの品質なら一本につき金貨1枚……と言いたいところだけど組合の財政状況を考えるとそうもいかなくてね。色を付けて銀貨1枚、100本分だから銀貨100枚。金貨にして10枚が昨日の分。普通は金貨一枚でも足りないくらいなんだけどお金がなくてね、それに材料はこっち持ち出だから……はい、金貨10枚。あっ銀貨がよかった?」
このエルフ、意外とおしゃべりだ。普通に話しているのに早口に聞こえるくらいずっと口を動かしている。エルフという者はこんなにもおしゃべりなのだろうか。ティカも延々と話すヨハンに口を挟めない状況で困り顔だ。
兎に角、昨日のポーション作製分が銀貨百枚。金貨にすると十枚相当の報酬になった。一般市民が一か月に消費するお金がだいたい銀貨十枚から二十枚なので昨日の分だけで五か月分くらい稼いだ計算になる。
貨幣価値は国によって異なるが、だいたい硬貨十枚でひとつ繰り上がる。銅貨から始まり大銅貨、銀貨、金貨、白金貨となる。ちなみに白金貨の更に上が青金貨、虹金貨だ。正直ここら辺の硬貨は発行枚数自体少ないため、大商会でも滅多にお目にかかれないほど珍しい硬貨だ。
「いえ、金貨の方が持ち運びも楽なので金貨でお願いします」
「うん、わかった。で、こっちのポーションだけど金貨2枚でどうかな? 大瓶の量からして小瓶十本分くらいだと思ってるけど」
「あぁーその、このポーションは成分を抽出して作ってますので希釈しないといけないんですよ。あっ、このまま服用しても問題ないんですけど、希釈前提で作ってますので」
「ちなみに、希釈した場合この瓶一本からどのくらいのポーションができるの?」
「大瓶一本で通常のポーション200本分に相当します」
「200!? ということは二瓶で400本。つまり、金貨にして40枚……」
丸メガネを一度持ち上げ、右手を顎に添える形でヨハンは何やら考え事をし始めた。流石に四百本分の報酬を払うのは難しいか。先ほど組合の財政状況があまりよろしくないと言ったばかりなのに。
しかし、濃縮ポーションを希釈するにしても魔法水が必要なのでその分の経費は必要になるわけで、その分手間も増える。果たしてヨハンはこの難題にどう答えを出すつもりなのか見ものだ。
「うん、金貨40枚で買い取るよ。だけど一つ条件があるんだ…………希釈までお願いできないかな? もちろん材料はこっちで持つからさ」
「わかりました。僕は構いませんけど、大丈夫ですか? さっき財政状況があまりよくないと言っていたような」
「その辺は気にしなくていいよ、こっちの問題だから。あっでも支払いは後日でもいい?」
「ええ、構いませんよ」
「はぁー、よかった。流石ロマドさんのお弟子さんだ」
とりあえず買い取る方向で動くつもりのようだ。もちろん希釈済みのポーションで納品という形だが。希釈に関しては少し手間だが、昨日の分と合わせると金貨五十枚になるので十分すぎる報酬だろう。少しくらい組合に貢献しとくくらいが将来的にプラスになるはずだ。
「いえいえ。それで早速ポーションを希釈しようと思うんですが」
「材料はありますので今からでも大丈夫ですよ。うちの調合室を使ってください」
「わかりました。調合室を使わせてもらいます」
金貨四十枚は後ほどということで金貨十枚を受け取ったティカは、早速ポーションを希釈するためソファーから立ち上がって調合室へ向かった。
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