オレ様傲慢王子は最強! ~王位継承権は低いが、精霊神が与えし最強の瞳を駆使して女を漁る~

ぽてさら

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第1章

第2話 『ロリ巨乳メイドのモーニングコール』

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 ―――ゆさ、ゆさゆさ。


 くっそ、暖かい光が顔に当たって眩しい。シノアめ………いつの間に部屋に入ってきてカーテンを開けやがったな。


「………さ、ぉ―――…、ぃ。………朝です。ローランド様、起きて下さい」
「ふ、ん………もう少し、だ」


 オレ様は眠いんだ。今日こそはいくら貴様の呼び掛けでも絶対起きてやらんぞ。夢の中でティターリアと会話していたから身体の負担が大きいんだ。

 別に彼女と話すのは苦ではない。しかし『瞳』を通して精霊界にいる彼女の思念体・・・と云えど対等に話すのは精神力を使う。………あぁ、勘違いするなよ。彼女がいつも用意する庭園やもてなし方が悪かったわけじゃない。寧ろ心地良いほどだぞ? だが"気持ち"と"身体の負担"は釣り合わない………つまりそういう事だ。

 というわけでオレ様は寝るぞシノア。幼い頃からの付き合いとてこの日ばかりは妥協はせん。


「ふぅ………そうですか。お屋敷の掃除や朝食の用意が終わり、あとはローランド様の身の回りの御準備だけですし問題ないでしょう」
「………………………」
「さて、まだローランド様がお休みになられるということは私の業務が進まらなくなるということ。とどのつまり、このシノアの私的な時間が出来るということ………あ、決して『私的』と『素敵しゅてき』を掛け合わせた訳ではありませんからご安心を」


 クッソどうでもいいわ。

 ………しかし珍しいな。いつもこの王族であるオレ様を叩き起こすシノアがこのまま寝かせるなど。何か良い事でもあったか?

 と、オレ様が思っていると、しゅるしゅると布ずれのような音が聞こえてきた。そして、とても近くから伝わるごそごそという音。まるで、オレ様の寝ているベッドの上を掻き分けているかのような………、


「―――私も、ご一緒に夢のお供をさせて頂きますので」
「………はぁ」


 そしてシノアはオレ様の耳元で耳朶を震わすかのような甘い声で囁いてきやがった。しかも腕と足をオレ様の身体に巻き付けながら身体全体を押し付けるようにしてな。この体勢はなんといったか………あぁ、そうだ、『だいしゅきほーるど』というものだったな。

 ………同時に思い出した。シノアはオレ様がティターリアと夢の中で話したであろうことを毎回察してベッドに入り込んでくるのだった。
 あぁ、そういえばシノアは幼い頃からの長い付き合いでオレ様より少し年上の有能なメイドだ。信用も信頼もしてるしそれは彼女も同じ。故にオレ様の事情や行動理由をすべてを話している・・・・・・・・・


 さて、成人女性の平均身長よりはとても低いが、シノアの熱が伝わってきて落ち着く。感情の機微が疎い彼女であるが、このような行動や仕草で表現してくれるのが酷く愛らしい。

 どれ、ほんの少しだけ揶揄ってみるか。少しだけ、な。


「そうか。なら………」
「………っ、」
「―――一緒に抱き合って寝た方が、気持ち良いだろう?」
「ろ、ろーらんどしゃま………っ、お、お戯れが過ぎますっ」


 背中に抱き着かれていたが、シノアに最低限負担の掛からない静かな動きで正面に向き合う。そして彼女の顔を腕で胸へと引き寄せながら、シノアの毛先が整えられた綺麗なショートヘアの黒髪を撫でた。

 そもそも先に戯れて来たのは貴様からだろうに、シノア。それに今まで少なくない頻度でオレ様にこうされているだろう。観念するのだな。

 ………おや、ブラはしていないのか。


「うぅ………メイド服がおろか、今日だけ下着まで脱いだのが間違いでした………このシノア、一生の不覚です」
「む? 気にするな。オレ様はこの方も落ち着くぞ?」
「私が気にするんです。このクソ王子っ」
「むぐっ………!」


 凍えるような冷淡な声でシノアが言葉を言い放つと、オレ様達が寝ていたキングサイズのベッドの掛け布団を思いっきり顔を覆うようにして引っ張った。
 辺りが見えなくなった瞬間に彼女の感触が無くなるが一先ひとまず視覚を確保する為、掛け布団をどかそうと弄る。

 オレ様はなんとか顔を出したが、シノアを見るともう既にメイド服を着ていた。さすがはオレ様のメイド。早着替えはお手の物だな。

 こほん、と咳払いを行なうとまるでオレ様を蔑むような視線で見つめてきた。それでも彼女の美しさに陰りが出ないのは素晴らしい事だ。


「さぁ、十分にお目覚めでしょう。さっさと着替えて下へ降りて下さい。本日はご予定が詰まっておりますので、至急速やかにお願いします」
「ふん、分かっているさ。それではまたな」
「失礼します」


 バタンッ!!

 ………ふむ、幾分か揶揄からかい過ぎたか。しかし反省もしていないし後悔もしていない。何故かって? オレ様が王子だからだよ。

 さて、それでは―――至急、速やかに仕度を整えて下へと行こうか。シノアは何かとうるさいからな。



 




 オレ様やシノアが現在住んでいるのはイクシオン王国の中心部に位置する王宮ではない。王宮を囲む街から少しだけ離れた場所………オレ様は抵抗したのだが、半ば無理矢理クソ親父が用意した大きな屋敷に住んでいる。

 シノアは小柄ながらも他のメイドよりも何倍も有能であり、たった一人で屋敷の清掃や家事、管理を行なっているメイドの中のエキスパートだ。

 シノア曰く『他の者がいたら逆に迷惑です。それにメイドは私だけいれば良いでしょう?』とのこと。流石オレ様のシノア、全く以ってその通りだ。

 下へ階段を降りると彼女は既に長テーブルの上に朝食の準備をして待っていた。


「ふむ、こんがり焼いた白パンに新鮮なサラダ、白身魚のパン粉焼き………見事に健康的な食事だな。毎回のことながら素晴らしい」
「御世辞は結構ですのでさっさと召し上がって下さい。本日はご予定が詰まっているのでしょう?


 本音なのだがな。オレ様のことを考慮して調理した食事ほど美味いものは無い。それが例え味的に不味かろうが、だ。

 やはり先程のことが尾を引いているのだろう。本当に気にする必要などないというのに。
 

「先に申し上げておきますが、今朝のご褒………ほん、出来事は全く気にしておりませんのでこれ以上触れないで下さい」
「む、顔に出ていたか?」
「えぇ、私だけに分かる程度ですが」


 そうか。昔から表情で心を読み取ることのうまい彼女だ。若干顔が赤いが、そうだといえばそうなのだろう。
 そのまま氷の入ったグラスに紅茶を注ぐシノア。しかし、これだけは伝えねばな。


「シノア、貴様は十二分に魅力的な女性だ。今も、そしてこれからもオレ様の一部といっても過言ではないし、全幅の信頼を寄せている」
「………それは、私もです」
「何より、とても綺麗だぞ、シノア。もっと自分に自信を持て。オレ様は貴様を拒んだりなどしない」
「っ、そう、ですか………」


 シノアのことだから『お見苦しいものを押し付けて申し訳ありません』とでも思っているのだろうが、そんなことはない。寧ろ胸が大きい事など喜ばしい事だろう。我が友が言うには『ロリ巨乳』という素晴らしく希少な属性らしいからな。

 だから今朝の行動を悔やむ必要などない。当然オレ様は受け入れるぞ。


 さて、言いたいことは言い終えたし朝食を頂こうか。………む、背中を向けてどうしたのだろうか。


「本当に、ローランド様は昔から卑怯です………」


 小さい声で呟いていたので詳しく聞こえなかったが、まぁ良い。真っ赤になっている耳で大体の反応は読めた。

 ところで―――、


「そういえば、メルトとドロシーはどうした?」
「二人ならローランド様がぐっすりとお休みになられている間に騎士団の訓練へ向かいました。今頃国の為、民の為に必死に訓練を行なっている最中でしょう」
「そうか、まぁ王宮には本日オレ様も行くしその時にでもあいつらの様子を見ようか」


 クソ親父の側近である大臣からスラム街の治安改善、環境汚染に関しての起案書作成や資料の添削を頼まれているからな。その帰りにでも騎士団の訓練風景でも見ていくか。

 『黒影の騎士団』として行動する際のカモフラージュや情報収集に利用できると思い、二人を遊撃色が多い前衛の第三騎士団に配属させたが………彼女らのことだ、上手くやっていることだろう。

 さて、忙しい日になりそうだ。
 
 
 
 
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