オレ様傲慢王子は最強! ~王位継承権は低いが、精霊神が与えし最強の瞳を駆使して女を漁る~

ぽてさら

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第1章

第3話 『王族三連打』

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 イクシオン王国の中心には、様々な人種や種族が協力しあって暮らしている『王国都市オータル』という滅茶苦茶大きな巨大都市が存在する。
 まぁ幾多の先人たちが築いた街の集合体が都市として形成された、という感じだな。

 そしてその中心には豪奢で巨大な王宮や騎士団本部が設置されており、日々国民の平和な日常を守る為に条例案の周知や催し事の開催、鍛錬などに勤しんでいる。

 そもそも『王国都市オータル』は昔から魔物などの襲撃が多かったそうだ。単純に狙われやすい土地性だったのか、他に何か外的な要因があるのか………。まぁ国民や旅人の被害が少なくは無かった為、防ぐ為の手段として周囲に防壁を二重に隔てて、尚且つ不正入国者を無くす為に守衛により検問を行うようになったらしい。

 そして騒がしくも暮らし豊かな『王国都市オータル』になったという訳だ。

 とにかくオレ様が言えた義理じゃないが、何を言いたいのかというと。―――大層な大御身分だなぁ、我が国王クソ親父





 昼下がり、オレ様はだだっ広い廊下を大股で歩きながら国王の執務室へ向かっていた。

 チッ、あの大臣ハゲ眼鏡の奴。スラム街の治安改善、環境汚染に関してだけかと思ったら食料や魔石、嗜好品の輸出管理チェックまで押し付けてきやがった。御禁制の類は以前資料として纏めただろうに。細々としたチェック項目をいちいち確認しなければいけない作業は嫌いではないが正直面倒だ。

 何故こんな雑用までオレ様がしなければいけないのかをそいつに問い質すと、クソ親父が指示して一部の大臣や侍女、執事を休みにした所為らしい。

 まぁ確かに一週間前、王宮では国王主催で王位継承第一位である王子の誕生日パーティーが催されたからな。面倒で欲深く、媚をへつらうしか能のない貴族どもの世話をしなければいけないから心身共に疲労はピークに達しているだろう。因みに計五日間休みがあるらしい。今日働いている者たちは既に休暇を終えた者との事。

 王宮がホワイトな環境で良かったな。あとクソ親父、為政者として下々の使い方が分かってきたじゃねぇか。以前に比べると随分と効率の良い働き方の筈だ。誉めてつかわす。

 しかしおかげで午前中に終了する筈が、昼になってしまったではないか。

 あの大臣ハゲ眼鏡は額に浮かべた汗をハンカチで拭く姿がデフォルトだが、あれでも頭は切れるし大臣の中では古株だから発言権が大きい。余分な仕事は休暇の前に終わらせてオレ様のところへ持ってこないように伝えたが………もしやこれはあいつの策略の一つか?

 『瞳』の力は普段は使わないようにしているから良く分からんが………こういう時シノアの観察眼が羨ましくなるな。


「さて、我が国王クソ親父、オレ様の貴重な時間を犠牲にするんだ。大した用事じゃなきゃどうしてくれようか」


 オレ様は思わず不満げに呟く。例え不本意だが血の繋がっている親子だとしても突然の呼び出しは迷惑だろうが。

 まぁ先日の誕生パーティーには面倒だったから参加しなかったが、おそらくその事についての小言だろう。はっ、適当に受け流してやる。


 と、悪態を考えている間に扉の前までやってきた。やはり無駄に金と赤で装飾されていてデカイな、クソ親父の癖に。


「失礼する。ローランド•ラ•イクシオンだ。我が親愛なる国王クソ親父に会いに来た」
「………入れ」


 無駄に間が長いんだよ。後1秒でも遅れていたら勝手に扉を蹴り上げて入ってたわ。


 オレ様が普通に入室すると円卓のような大きなテーブルと国王が事務作業を行う机があるなど代わり映えのない光景が広がっていた。………が、ここにいるのが珍しい人物が二人いるな。

 うむ、クソ面倒だ。


「おいローランド、お前なんでこの前オレの誕生日パーティーに出席しなかったのだ!? 招待状は間違いなく送った筈だよな!?」
「あっはっは、久しいな我が可愛い弟よ。鍛錬は毎日しているかい? そうだ、今から修練場へ行き私と手合わせをしよう!」


 さて、また説明役か。お前らなんぞオレ様の物語にほんの僅かしか関係ないだろうから簡単に紹介を済ませてやろう。

 円卓に座っていた内真っ先に立ち上がってこのオレ様に指を指しやがったのは金髪で前髪ぱっつんの我等が第一王子『オーギュスト•ラ•イクシオン』だ。中性的な容姿で先日二十六歳になったばかりだが、一々突っかかって来やがってまぁ元気の良いこと良いこと。別に俺様は王位継承には興味は無いから完全にコイツの一人相撲なんだがな。
 因みに今はこんな口調と態度だが、外では猫を被っているぞ。

 以前にもそれを伝えた筈なんだが………もしかしてドロシーと同類かと思うようになっている。


 そして優雅に紅茶を飲みながら鍛錬を持ちかけてきたのはウェーブ掛かった金髪ハンサム野郎である第五王子『レオハール•ラ•イクシオン』。遊撃色の濃い第三騎士団とは異なり、敵に特攻するのがメインの第一騎士団の騎士団長でもある。

 随分前にドロシーも話していたが、王子でありながら騎士団長に就任して、その数週間後に突如王国に襲いかかった巨竜の群れをほぼ単騎で倒しまくったというのが奴だ。

 まぁこんなハンサム顔でもその服の中身は彫刻のように筋肉が付いているから動けるし、まず肉弾戦で竜種を御せる時点で体術捌きが尋常じゃねぇ。母様から教わったオレ様でも体術では五分五分に満たないといった具合だろう。まぁ肉壁役の側面が強い第一騎士団団長としては適任だろうなとは思う。

 因みにレオハール兄様もオレ様同様、王位継承権には全く興味がないらしい。まぁ鍛錬バカだからそこはオーギュスト兄様も信用しているのだろう。鍛錬バカだから、な。
 大事なことだから二回言うぞ。


 どれ、個性的な二人をどうあしらってやろうか。………無難で良いか。



「オーギュスト兄様、先ずは御生誕おめでとう。パーティーに不参加だったのはすまないと思っている。しかしオレ様は決して兄様の事が嫌いではないが、昔からどうも貴族というものが苦手。なので今回は遠慮させて頂いた次第だ。あぁ、祝いの品も忘れていないから安心してくれ」
「お、おぅ………」


 結局、貴様を好きでもないのだがな。取り敢えず年代物のワインでも送っておこう。大概何を送っても喜ぶからな。この一番上の王子は。


「そしてレオハール兄様、『日々の鍛錬は精神を導き身体を造る』。これは母様の残した言葉の内の一つであり、現在も続けている事だ。問題はないし、手合わせはいずれ今度にしよう」
「そうか。それではその時を楽しみにしていよう!」


 オレ様も予定があるからいつになるかわからんがな?

 表情には出さず内心溜息をついていると、今まで無言を貫いたままオレ様を見ていたクソ親父がこの場にいる全員に話し掛ける。


「オーギュスト、レオハール。兄弟仲睦まじい様子を見せつけるのは良き事だが、今日は私がローランドを呼んだのだ」
「あぁーはいはい」
「成る程、口を挟むなという事だな!」


 仏頂面を携えて威厳たっぷりに話し始めたのは我等が王国を統べる国王『アストレア・ラ・イクシオン』。………説明がクソ面倒だな。ノーコメントだ。

 ったく、いったい何の話だ? 
 



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