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派遣勇者の進む道
167.南の荒野
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■西方大教会 司教執務室
~第16次派遣3日目~
副司教のギレンは南方州への遠征が失敗したことをオズボーンに報告していたが、オズボーンは怒ることも無く黙ってそれを聞いていた。
「司教、すべてはブラックモアの責任です。奴の見立てが甘すぎたのでしょう」
「責任の事はどうでも良い。それよりも、土の人形について詳しく話せ」
オズボーンにとっても土の人形を動かせる魔法があると言うのは初耳だった。もし、事実であれば・・・。
「はい、大きさは人間の倍ぐらいの高さがあります。土と言っても岩のように硬いようで、剣では斬ることが出来ませんでした。動きは決して早くないのですが、それでも長い腕を振り回してきますので、近寄ると危険でした。もちろん、土人形だけなら相手にしなくとも良いのですが、上手く弓隊を支援していたように見えましたので・・・」
「土人形は自分で考えて動いていたのか!?」
「はっきりとは判りませんが、こちらの武術士の動きに合わせて動いていますから。ある程度は考えのようなものを持っているとおもいます」
-信じられん!? 自分で考えて動く人形等を魔法で!?
「近くに魔法士は居たのか?」
「見える範囲には居ませんでしたが・・・、周辺の雑木林か草むらに隠れていたのかもしれません」
-誰か操っている者が近くに居るはずだ。まずはその魔法を見極める必要があるな・・・
「ギレンよ、ブラックモア達と今一度南方州へ向かうのだ、今度は戦っても無理をする必要はない。その土魔法を操っている者が近くに居ないか探って来い。こちらも弓を扱えるものを連れて行くがよい、それと楯も用意してやれ。人手と金を掛けて構わぬから、その土人形の魔法士を捉えてくるのだ」
「猊下、前回も申しましたように、わたくしは戦いではお役に・・・」
「何を言っておる。今回もお前がおらねば死人が出ておったかもしれん。治療役として十分に役立っておる」
「・・・承知いたしました」
ギレンは不満を隠そうともせずに執務室を出て行った。
-土人形の魔法か、フィリップめ何を企んでいるのか・・・
■南方州都 バーンの東 荒れ地
バーン周辺の大地は雨が少ないためなのか、麦畑は全然無かった。町の周辺には芋やカボチャのような物を植えている畑があったが、タケル達がエアカーゴに乗って飛んで行くと畑の無い荒野が続いた。道も整備されていないが、馬車が通った轍を目印にひたすら東に向かって飛び続けた。
「タケルさん、こんな荒れ地の先にその研究所があるんですか?」
「ああ、向こうに見える高い山を目指していけば、そのうち見えてくるらしいよ」
「そんな、アバウトな説明でたどり着けますか?」
コーヘイの懸念ももっともだが、司教が言うには行けばわかるとのことだった。
「さあね、まあ、ダメなら転移魔法で戻るだけだからね。でも、エアカーゴに乗ってれば寝てても良いよ。魔獣に襲われることも無いしね」
空飛ぶ荷台では格好悪かったので、タケルは“エアカーゴ”と命名していたが、乗り心地は最高だった。揺れないのはもちろんだが、不思議なことに風を受けないのだ。エアカーゴを包む空気自体が風で飛ばされているような感覚で地面の景色が流れて行く。
「その魔獣ですけどねぇ、居たら退治した方が良くないですか?」
「退治? 誰も居ない荒野だからね、退治する必要あるかな?」
「まあ、人助けと言うよりは修練の一環ですかね。やっぱり強い魔獣を相手にしないと、練習とこっちも強くならないから」
確かにコーヘイの言う通りかもしれない、今まで戦った相手より強い魔獣ならタケル達のレベルアップにつながるだろう。
「OK! じゃあ、見つけたら教えてくれよ。みんなも何か居ないか見張っといてくれ」
暇そうにしていたメンバーたちがエアカーゴの縁に腕を乗せて、遠くまで魔獣を探し始めた。エアカーゴは感覚的には時速50㎞以上で飛んでいるはずだった。この世界の馬車は早足程度の速度だから、ドリーミア最速の乗り物が誕生したことになる。馬車で3日掛かると言っていたが、5倍の速さなら・・・・、今日中に研究所まで到着できるとタケルは計算していた。
「あそこにいるぞ」
左側を見ていたリーシャが声を上げた。タケルは指さす方角を見たが、荒れ地に大きな岩やブッシュが見えるだけだ。
「「何処?」」
コーヘイとマユミが声を揃えて指さす方向を見ているが、二人とも見つけることが出来なかった。
「じゃあ、もう少し近づいて確認してみよう」
タケルは腕輪を通じてエアカーゴを左方向に飛ばし始めた。2、3分飛んでいるとようやくリーシャが言っていた魔獣が黒い点のように見えてきた。リーシャは数キロ先の魔獣を見つけていたようだ。
-エルフの視力は恐るべし・・・
「うわー、ほんまにおるわ!? あれ何やろ? 虎かな?」
「黒いからな・・・黒ひょうじゃないか? でも、大きいぞ!?」
100メートルぐらいの距離で見たその魔獣は、全身が黒い毛で覆われた四足獣で形は虎のようなスタイルだが、サイズが桁外れに大きい。
「虎ってあんなに大きいんでしたっけ?」
タケルが見たところでは、全長5メートルぐらいはありそうだった。
「コーヘイ、どうする? やっぱりやめておくか?」
「何言ってるんですか、あのぐらい倒せないと、魔竜なんて倒せないんじゃないですか?」
「それはそうだけどね・・・、よし、じゃあ離れたところに降ろすから。コーヘイとアキラさんと俺で行こうか? ダイスケとリーシャはエアカーゴとマユミを守ってくれ」
「なんだ、お前達だけで行くのか? なんなら、私の弓で仕留めても良いんだぞ」
リーシャの弓か・・・、それも良いけど、修練にならないしな。
「今回は俺達の修練だから、他の魔獣が来ないか見張っておいてくれ」
「そうか、ならば仕方ないな」
リーシャは仲間外れにされたことで、少し悲しそうな顔をしていた。戦士としての力を見せたかったのだろう。
タケルは魔獣から200メートルぐらい離れた場所にエアカーゴを着陸させて、荷台から飛び降りた。コーヘイ達も続いて降りてくる。魔獣はこちらに気が付いているが、空から降りてきたものに戸惑っているのか、こちらを見たまま動こうとしなかった。
「じゃあ、コーヘイが先陣を切る感じで行くのかな?」
「ええ、任せてください。逃げないとは思いますけど、両サイドをお二人でカバーしてくださいね」
コーヘイは刀の柄に手を掛けたまま、小走りに魔獣の方へと向かった。アキラさんが右側、タケルが左側から遅れてついて行く。魔獣の方も近寄って来るのを見て敵だと判断したのだろう。跳ねるようにコーヘイに向かって走り始めた。
速い! しなやかに大地を蹴りながら迫って来る黒い魔獣との距離がどんどん近づいて来た。近くで見て分かったが、やはり黒い虎と言うのが一番近い表現だろう。大きさは、動物園の虎の倍ぐらいあるような気がするが。
残り30メートルになったところで、コーヘイは刀を抜いて足を止めた。抜いた刀は直ぐに炎を纏い、右上段に構えている。
残り10メートルの距離で気合いと共に炎の刃を黒虎に放った。
「火炎刃!」
放たれた炎の刃は一直線に黒虎へ走った!・・・が、黒虎はタイミングが判っていたかのようにサイドステップで火炎刃をかわしてそのままコーヘイに突っ込もうとしている。タケルは炎の槍から火炎風を黒虎の鼻っ柱に叩きつけた。
「ファイアウインド!」
槍から炎が一気に伸びて黒虎の顔をかすめた。タケルの火炎風もギリギリの所でかわされたようだ。
-こいつ、こっちの動きを読んでいるのか!?
だが、火炎風をかわして急停止したところにアキラさんの風の拳が逆サイドから飛んできた。激しい打突音が連続して黒虎の顔が横を向いている。
「ハァーッ!」
出足が止まったところをコーヘイが踏み込んで炎の魔法剣を黒虎の頭頂へ叩きつけた。
-グォゥフッ!
炎を纏った刃が剣先から伸びて、黒虎の巨大な頭部が真っ二つになり、その場で横倒しになった。
「フゥー! やばかったですねぇ。一撃目を軽くかわされちゃいました」
「ああ、デカいのに凄い身のこなしだよ。アキラさんの拳が無かったらコーヘイは死んでたかもね」
「・・・、実際そうですよね。この前足って俺の頭と同じぐらいですもんね。かすっただけで死ぬでしょうね」
地面に横たわっている黒虎は全長5メートルを優に超えている。コーヘイが言った前足は人間の顔よりも大きく、鋭い爪が伸びている。二つに分れてしまった口には獰猛な牙がたくさん並んでいた。
広い場所で1匹相手なら3人で勝てたが、相手の数が多ければ狩られるのはこちらだっただろう。動きの速い相手を確実に倒せる方法・・・、新たな課題が見つかった。
~第16次派遣3日目~
副司教のギレンは南方州への遠征が失敗したことをオズボーンに報告していたが、オズボーンは怒ることも無く黙ってそれを聞いていた。
「司教、すべてはブラックモアの責任です。奴の見立てが甘すぎたのでしょう」
「責任の事はどうでも良い。それよりも、土の人形について詳しく話せ」
オズボーンにとっても土の人形を動かせる魔法があると言うのは初耳だった。もし、事実であれば・・・。
「はい、大きさは人間の倍ぐらいの高さがあります。土と言っても岩のように硬いようで、剣では斬ることが出来ませんでした。動きは決して早くないのですが、それでも長い腕を振り回してきますので、近寄ると危険でした。もちろん、土人形だけなら相手にしなくとも良いのですが、上手く弓隊を支援していたように見えましたので・・・」
「土人形は自分で考えて動いていたのか!?」
「はっきりとは判りませんが、こちらの武術士の動きに合わせて動いていますから。ある程度は考えのようなものを持っているとおもいます」
-信じられん!? 自分で考えて動く人形等を魔法で!?
「近くに魔法士は居たのか?」
「見える範囲には居ませんでしたが・・・、周辺の雑木林か草むらに隠れていたのかもしれません」
-誰か操っている者が近くに居るはずだ。まずはその魔法を見極める必要があるな・・・
「ギレンよ、ブラックモア達と今一度南方州へ向かうのだ、今度は戦っても無理をする必要はない。その土魔法を操っている者が近くに居ないか探って来い。こちらも弓を扱えるものを連れて行くがよい、それと楯も用意してやれ。人手と金を掛けて構わぬから、その土人形の魔法士を捉えてくるのだ」
「猊下、前回も申しましたように、わたくしは戦いではお役に・・・」
「何を言っておる。今回もお前がおらねば死人が出ておったかもしれん。治療役として十分に役立っておる」
「・・・承知いたしました」
ギレンは不満を隠そうともせずに執務室を出て行った。
-土人形の魔法か、フィリップめ何を企んでいるのか・・・
■南方州都 バーンの東 荒れ地
バーン周辺の大地は雨が少ないためなのか、麦畑は全然無かった。町の周辺には芋やカボチャのような物を植えている畑があったが、タケル達がエアカーゴに乗って飛んで行くと畑の無い荒野が続いた。道も整備されていないが、馬車が通った轍を目印にひたすら東に向かって飛び続けた。
「タケルさん、こんな荒れ地の先にその研究所があるんですか?」
「ああ、向こうに見える高い山を目指していけば、そのうち見えてくるらしいよ」
「そんな、アバウトな説明でたどり着けますか?」
コーヘイの懸念ももっともだが、司教が言うには行けばわかるとのことだった。
「さあね、まあ、ダメなら転移魔法で戻るだけだからね。でも、エアカーゴに乗ってれば寝てても良いよ。魔獣に襲われることも無いしね」
空飛ぶ荷台では格好悪かったので、タケルは“エアカーゴ”と命名していたが、乗り心地は最高だった。揺れないのはもちろんだが、不思議なことに風を受けないのだ。エアカーゴを包む空気自体が風で飛ばされているような感覚で地面の景色が流れて行く。
「その魔獣ですけどねぇ、居たら退治した方が良くないですか?」
「退治? 誰も居ない荒野だからね、退治する必要あるかな?」
「まあ、人助けと言うよりは修練の一環ですかね。やっぱり強い魔獣を相手にしないと、練習とこっちも強くならないから」
確かにコーヘイの言う通りかもしれない、今まで戦った相手より強い魔獣ならタケル達のレベルアップにつながるだろう。
「OK! じゃあ、見つけたら教えてくれよ。みんなも何か居ないか見張っといてくれ」
暇そうにしていたメンバーたちがエアカーゴの縁に腕を乗せて、遠くまで魔獣を探し始めた。エアカーゴは感覚的には時速50㎞以上で飛んでいるはずだった。この世界の馬車は早足程度の速度だから、ドリーミア最速の乗り物が誕生したことになる。馬車で3日掛かると言っていたが、5倍の速さなら・・・・、今日中に研究所まで到着できるとタケルは計算していた。
「あそこにいるぞ」
左側を見ていたリーシャが声を上げた。タケルは指さす方角を見たが、荒れ地に大きな岩やブッシュが見えるだけだ。
「「何処?」」
コーヘイとマユミが声を揃えて指さす方向を見ているが、二人とも見つけることが出来なかった。
「じゃあ、もう少し近づいて確認してみよう」
タケルは腕輪を通じてエアカーゴを左方向に飛ばし始めた。2、3分飛んでいるとようやくリーシャが言っていた魔獣が黒い点のように見えてきた。リーシャは数キロ先の魔獣を見つけていたようだ。
-エルフの視力は恐るべし・・・
「うわー、ほんまにおるわ!? あれ何やろ? 虎かな?」
「黒いからな・・・黒ひょうじゃないか? でも、大きいぞ!?」
100メートルぐらいの距離で見たその魔獣は、全身が黒い毛で覆われた四足獣で形は虎のようなスタイルだが、サイズが桁外れに大きい。
「虎ってあんなに大きいんでしたっけ?」
タケルが見たところでは、全長5メートルぐらいはありそうだった。
「コーヘイ、どうする? やっぱりやめておくか?」
「何言ってるんですか、あのぐらい倒せないと、魔竜なんて倒せないんじゃないですか?」
「それはそうだけどね・・・、よし、じゃあ離れたところに降ろすから。コーヘイとアキラさんと俺で行こうか? ダイスケとリーシャはエアカーゴとマユミを守ってくれ」
「なんだ、お前達だけで行くのか? なんなら、私の弓で仕留めても良いんだぞ」
リーシャの弓か・・・、それも良いけど、修練にならないしな。
「今回は俺達の修練だから、他の魔獣が来ないか見張っておいてくれ」
「そうか、ならば仕方ないな」
リーシャは仲間外れにされたことで、少し悲しそうな顔をしていた。戦士としての力を見せたかったのだろう。
タケルは魔獣から200メートルぐらい離れた場所にエアカーゴを着陸させて、荷台から飛び降りた。コーヘイ達も続いて降りてくる。魔獣はこちらに気が付いているが、空から降りてきたものに戸惑っているのか、こちらを見たまま動こうとしなかった。
「じゃあ、コーヘイが先陣を切る感じで行くのかな?」
「ええ、任せてください。逃げないとは思いますけど、両サイドをお二人でカバーしてくださいね」
コーヘイは刀の柄に手を掛けたまま、小走りに魔獣の方へと向かった。アキラさんが右側、タケルが左側から遅れてついて行く。魔獣の方も近寄って来るのを見て敵だと判断したのだろう。跳ねるようにコーヘイに向かって走り始めた。
速い! しなやかに大地を蹴りながら迫って来る黒い魔獣との距離がどんどん近づいて来た。近くで見て分かったが、やはり黒い虎と言うのが一番近い表現だろう。大きさは、動物園の虎の倍ぐらいあるような気がするが。
残り30メートルになったところで、コーヘイは刀を抜いて足を止めた。抜いた刀は直ぐに炎を纏い、右上段に構えている。
残り10メートルの距離で気合いと共に炎の刃を黒虎に放った。
「火炎刃!」
放たれた炎の刃は一直線に黒虎へ走った!・・・が、黒虎はタイミングが判っていたかのようにサイドステップで火炎刃をかわしてそのままコーヘイに突っ込もうとしている。タケルは炎の槍から火炎風を黒虎の鼻っ柱に叩きつけた。
「ファイアウインド!」
槍から炎が一気に伸びて黒虎の顔をかすめた。タケルの火炎風もギリギリの所でかわされたようだ。
-こいつ、こっちの動きを読んでいるのか!?
だが、火炎風をかわして急停止したところにアキラさんの風の拳が逆サイドから飛んできた。激しい打突音が連続して黒虎の顔が横を向いている。
「ハァーッ!」
出足が止まったところをコーヘイが踏み込んで炎の魔法剣を黒虎の頭頂へ叩きつけた。
-グォゥフッ!
炎を纏った刃が剣先から伸びて、黒虎の巨大な頭部が真っ二つになり、その場で横倒しになった。
「フゥー! やばかったですねぇ。一撃目を軽くかわされちゃいました」
「ああ、デカいのに凄い身のこなしだよ。アキラさんの拳が無かったらコーヘイは死んでたかもね」
「・・・、実際そうですよね。この前足って俺の頭と同じぐらいですもんね。かすっただけで死ぬでしょうね」
地面に横たわっている黒虎は全長5メートルを優に超えている。コーヘイが言った前足は人間の顔よりも大きく、鋭い爪が伸びている。二つに分れてしまった口には獰猛な牙がたくさん並んでいた。
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