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82. 消えた茶ピンク
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アルファント殿下はお兄様を見た。どうしたらいいのか判断がつかなかったのだと思う。
お兄様が
「殿下、その宝玉を俺に渡してください」
と叫ぶと
殿下は急いでマントのポケットから赤い宝玉を取り出した。アイテムボックスを縫い込んだポケットを作り、そこに宝玉を入れておいたのだ。
しかし、急いで取り出したせいか宝玉は殿下の手から滑り落ちてしまった。コロコロ、コロコロと転がっていく赤い宝玉。
「「あっ!」」
「しまった」
その赤い宝玉は茶ピンクさんの所へ転がって行ってしまった。よりにもよって!
「アル殿下、ありがとう!」
茶ピンクさんはそう叫ぶと宝玉を拾い上げ、透明なパネルの真ん中にある窪みにはめ込むと、凄い勢いでパズルを解き始めた。慣れた手つきでパズルを動かすのが早い。
「相当やり込んでいるな」
「と、止めなくていいんですか?」
「途中で止めるとドラゴンが狂うんだろ。どうしろと」
「このまま茶ピンクさんの思い通りになってしまうのでしょうか?」
「いや、こちらにはアークがいる。アークが何とかしてくれるはずだ。多分」
「何とかって、何にも浮かんできませんが、どうしたら」
「アークは攻略対象者だから、アークがあれに好意を持ってなければ大丈夫じゃないか」
私達がパズルを解いていく茶ピンクさんを見ていると、側で唖然として彼女の様子を見ていたブラックさんが突然、叫んだ。
「おい、止めろ! それは悪手だ!」
「もう、遅いわよ。これで終わり!」
そう茶ピンクさんが叫び返した途端にパズルが完成したらしい。透明なパネルが渦のように形を変え、グルグルと渦巻き、そして、茶ピンクさんを飲み込んでしまった。
「ギャー! なにこれ!」
茶ピンクさんの絶叫を残しパネルと茶ピンクさんは消えてしまった。跡形もなく。そこにはただ、赤い宝玉だけがポツンと転がっている。
「何だ、何が起こったんだ!?」
「茶ピンクが消えた」
「どこに行ったんだ?」
「ドラゴンは?」
「お兄様、無事?」
「アーク、何ともないのか?」
「どういう事だ」
私達は混乱していた。パズルを解く事でドラゴンが現れる、とばかり思っていたのに、実際には渦が現れて茶ピンクさんが飲みこまれて消えただけ。
「茶ピンクの消えた先で、ドラゴンとの遭遇があって、仲間になるイベントが起こるのでしょうか?」
「そうしたら、アークも一緒に消えそうなものだ。あいつら、アークの事、星の王子様って言っていたし」
「星の王子だと!?」
突然、ブラックさんがお兄様に近づくと手を握ってきた。美形の真剣な顔は迫力がある。
「お前、卵から生まれたのか?」
「いや、まさか何を言って。ちゃんと母から生まれましたよ。俺は人間です」
「本当に、人間か?」
「はい。多分。母は間違いなく人でした。消えましたけど」
「消えた? どこに?」
「えっ、知りません。突然かき消すように消えましたから」
「と、言う事は、お前の母親が卵か?」
「母は卵ではありません。人でした」
ブラックさんは何やらウームと唸って考えこみ始めた。
「ちょっと、ブラック。何か、俺の頭もグルグルしてきたけどさ、お前、大丈夫?」
「大丈夫ではない」
「そんな事言っても、お前のせいで余計、混乱しているけど」
「断片的に思いだしてきた」
「何を?」
「ゲームのシナリオを書いたのは俺だ」
ブラックさんの衝撃的な発言。まさかの乙女ゲームのシナリオライター?
彼の書いた乙女ゲームの世界がこの世界、という事?
「お前の書いた世界が具現化したって事?」
「いや、違う。昔から夢を見ているような違う世界の記憶があったんだ。その夢をシナリオにして、乙女ゲームの要素を取り入れたゲームを作った。だから、ゲームは夢を土台にしているが実際にはプレイヤーに都合の良いご都合主義になっている。でも、違うんだ。こんなつもりじゃなかった。まさか、夢の世界が現実になるなんて」
「あのさ、あのお嬢さん、どこに行ったんだ?」
「あれは罠だったんだ」
「罠?」
「贄が交代するための罠」
「贄?」
ブラックさんの話だと多分、茶ピンクさんは魔王の代わりに栓の役割についたのだろう、との事。色々と条件が整わなければ贄の交代はできないはずなのに、茶ピンクさんはその複雑な条件をクリアしてしまったらしい。
「あの、取り合えず座ってお茶でも飲みませんか」
「そうしよう。まずは落ち着いて話を聞いてからこの後の事を考えよう」
「そうです。情報、ゲームの話を聞いてからでないとどうしたらいいのか分からないと思いますから」
テーブルと椅子を出してお茶とお菓子を出した。日本茶のほうが落ち着くかな、と思ってブラックさんとグリーンさんには煎茶。
アルファント殿下とランディ様とトーリスト様にはコーヒー。この3人はコーヒーが好きで最近はあの美味しい喫茶店のコーヒーをよくリクエストされる。
そして、お兄様と私にはミルク入り麦茶。最初の一杯はこれを飲むのが癖になってしまった。お菓子はドラ焼き。やっぱり、殿下はアンコが好きだから。
「なにこれ! 日本茶、ドラ焼き。なんと懐かしいアンコ。そっちはコーヒー、もうどうなってるんだ! いや、美味い。美味しいけど、いつの間に日本食がこんなに再現されているんだ!」
「美味い」
「本当に美味しいよ。記憶にあるお茶よりかなり美味しいのは水が良いせい? お代わりしたいけど、その美味そうなコーヒーも飲みたい。あっ、そのシュークリームも貰える? いや、何か美味いな」
「美味い」
ブラックさんとグリーンさん、真剣な顔をしていたのに夢中でドラ焼きとシュークリームを食べている。ついでに醤油味の海苔巻き煎餅も出しておいた。甘いモノばかりだと口がしょっぱいモノを欲しがるから。殿下もお兄様も黙々と食べている。
まさかの出来事に心がビックリしているのだと思う。
ラクアート様もいつの間にか、皆に混ざってお菓子を食べていた。無表情なのに手が早いのは美味しいモノはちゃんとわかるらしい。
コーヒーもカフェオレにして差し上げたら直ぐに飲み干してしまって空になったカップを名残惜しそうに見つめているので追加で注いであげるとチョット顔が緩んだ。ラクアート様、茶ピンクさんと離れたら普通に戻れるのかしら。
でも、ブラックさんがまさかの原作者。色々と謎は判明しそうだけど、
星の王子様の話は聞きたくないような気がする。
お兄様が
「殿下、その宝玉を俺に渡してください」
と叫ぶと
殿下は急いでマントのポケットから赤い宝玉を取り出した。アイテムボックスを縫い込んだポケットを作り、そこに宝玉を入れておいたのだ。
しかし、急いで取り出したせいか宝玉は殿下の手から滑り落ちてしまった。コロコロ、コロコロと転がっていく赤い宝玉。
「「あっ!」」
「しまった」
その赤い宝玉は茶ピンクさんの所へ転がって行ってしまった。よりにもよって!
「アル殿下、ありがとう!」
茶ピンクさんはそう叫ぶと宝玉を拾い上げ、透明なパネルの真ん中にある窪みにはめ込むと、凄い勢いでパズルを解き始めた。慣れた手つきでパズルを動かすのが早い。
「相当やり込んでいるな」
「と、止めなくていいんですか?」
「途中で止めるとドラゴンが狂うんだろ。どうしろと」
「このまま茶ピンクさんの思い通りになってしまうのでしょうか?」
「いや、こちらにはアークがいる。アークが何とかしてくれるはずだ。多分」
「何とかって、何にも浮かんできませんが、どうしたら」
「アークは攻略対象者だから、アークがあれに好意を持ってなければ大丈夫じゃないか」
私達がパズルを解いていく茶ピンクさんを見ていると、側で唖然として彼女の様子を見ていたブラックさんが突然、叫んだ。
「おい、止めろ! それは悪手だ!」
「もう、遅いわよ。これで終わり!」
そう茶ピンクさんが叫び返した途端にパズルが完成したらしい。透明なパネルが渦のように形を変え、グルグルと渦巻き、そして、茶ピンクさんを飲み込んでしまった。
「ギャー! なにこれ!」
茶ピンクさんの絶叫を残しパネルと茶ピンクさんは消えてしまった。跡形もなく。そこにはただ、赤い宝玉だけがポツンと転がっている。
「何だ、何が起こったんだ!?」
「茶ピンクが消えた」
「どこに行ったんだ?」
「ドラゴンは?」
「お兄様、無事?」
「アーク、何ともないのか?」
「どういう事だ」
私達は混乱していた。パズルを解く事でドラゴンが現れる、とばかり思っていたのに、実際には渦が現れて茶ピンクさんが飲みこまれて消えただけ。
「茶ピンクの消えた先で、ドラゴンとの遭遇があって、仲間になるイベントが起こるのでしょうか?」
「そうしたら、アークも一緒に消えそうなものだ。あいつら、アークの事、星の王子様って言っていたし」
「星の王子だと!?」
突然、ブラックさんがお兄様に近づくと手を握ってきた。美形の真剣な顔は迫力がある。
「お前、卵から生まれたのか?」
「いや、まさか何を言って。ちゃんと母から生まれましたよ。俺は人間です」
「本当に、人間か?」
「はい。多分。母は間違いなく人でした。消えましたけど」
「消えた? どこに?」
「えっ、知りません。突然かき消すように消えましたから」
「と、言う事は、お前の母親が卵か?」
「母は卵ではありません。人でした」
ブラックさんは何やらウームと唸って考えこみ始めた。
「ちょっと、ブラック。何か、俺の頭もグルグルしてきたけどさ、お前、大丈夫?」
「大丈夫ではない」
「そんな事言っても、お前のせいで余計、混乱しているけど」
「断片的に思いだしてきた」
「何を?」
「ゲームのシナリオを書いたのは俺だ」
ブラックさんの衝撃的な発言。まさかの乙女ゲームのシナリオライター?
彼の書いた乙女ゲームの世界がこの世界、という事?
「お前の書いた世界が具現化したって事?」
「いや、違う。昔から夢を見ているような違う世界の記憶があったんだ。その夢をシナリオにして、乙女ゲームの要素を取り入れたゲームを作った。だから、ゲームは夢を土台にしているが実際にはプレイヤーに都合の良いご都合主義になっている。でも、違うんだ。こんなつもりじゃなかった。まさか、夢の世界が現実になるなんて」
「あのさ、あのお嬢さん、どこに行ったんだ?」
「あれは罠だったんだ」
「罠?」
「贄が交代するための罠」
「贄?」
ブラックさんの話だと多分、茶ピンクさんは魔王の代わりに栓の役割についたのだろう、との事。色々と条件が整わなければ贄の交代はできないはずなのに、茶ピンクさんはその複雑な条件をクリアしてしまったらしい。
「あの、取り合えず座ってお茶でも飲みませんか」
「そうしよう。まずは落ち着いて話を聞いてからこの後の事を考えよう」
「そうです。情報、ゲームの話を聞いてからでないとどうしたらいいのか分からないと思いますから」
テーブルと椅子を出してお茶とお菓子を出した。日本茶のほうが落ち着くかな、と思ってブラックさんとグリーンさんには煎茶。
アルファント殿下とランディ様とトーリスト様にはコーヒー。この3人はコーヒーが好きで最近はあの美味しい喫茶店のコーヒーをよくリクエストされる。
そして、お兄様と私にはミルク入り麦茶。最初の一杯はこれを飲むのが癖になってしまった。お菓子はドラ焼き。やっぱり、殿下はアンコが好きだから。
「なにこれ! 日本茶、ドラ焼き。なんと懐かしいアンコ。そっちはコーヒー、もうどうなってるんだ! いや、美味い。美味しいけど、いつの間に日本食がこんなに再現されているんだ!」
「美味い」
「本当に美味しいよ。記憶にあるお茶よりかなり美味しいのは水が良いせい? お代わりしたいけど、その美味そうなコーヒーも飲みたい。あっ、そのシュークリームも貰える? いや、何か美味いな」
「美味い」
ブラックさんとグリーンさん、真剣な顔をしていたのに夢中でドラ焼きとシュークリームを食べている。ついでに醤油味の海苔巻き煎餅も出しておいた。甘いモノばかりだと口がしょっぱいモノを欲しがるから。殿下もお兄様も黙々と食べている。
まさかの出来事に心がビックリしているのだと思う。
ラクアート様もいつの間にか、皆に混ざってお菓子を食べていた。無表情なのに手が早いのは美味しいモノはちゃんとわかるらしい。
コーヒーもカフェオレにして差し上げたら直ぐに飲み干してしまって空になったカップを名残惜しそうに見つめているので追加で注いであげるとチョット顔が緩んだ。ラクアート様、茶ピンクさんと離れたら普通に戻れるのかしら。
でも、ブラックさんがまさかの原作者。色々と謎は判明しそうだけど、
星の王子様の話は聞きたくないような気がする。
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