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番外編④ 双子16歳 アークは頭を抱えてしまった。(アーク視点)
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「今年の夏の暑さは去年よりは少しマシかもしれないな」
「ああ、去年は暑かった」
「そうなのか?」
「ああ、アークは年中、水の障壁に囲まれているから外の温度が分からなくなっているのか」
「このままじゃ不味い、と思うんだけど水の障壁を解除すると、双子が心配して飛んでくるんだ」
「愛されているねぇ」
「いや、ほんとにこれ、今は良いけど双子が独立したら俺は外の気温に耐えられるのか?」
「うーん。アークは人の3倍、寿命があるらしいから双子より長生きするなあ」
「どのみち、アークの家は王宮にあるし、双子の子供が、いや王族の誰かが水の障壁をかけてくれるよ」
「双子は未だにアークにベッタリだからこのまま王宮から出ていかないかもしれないな」
「そうしたら、甥と姪が煩い小姑みたいになるわけか、大変だなあ」
ブラックさんとグリーンさんの軽口に俺はゲッソリした。笑いごとじゃないと思う。陛下とリーナの子供たちは可愛いし、双子以外の3人はそれなりの距離感で仲良くしている。
ただ、あの二人だけは距離が近すぎるし、大人の俺を何とか守ろうとしてくれるのが、なんとも。
小さい時は微笑ましいと思っていたけど、流石に最近は何とかできないかと思ってしまう。
俺たちは異次元のへき地に居た。一番最初に俺が飛ばされてきた場所で、開発にも力を入れている所だ。
ここは盆地だけれど以前は細々と小麦や豆などを作っていた。川魚を取ったり、森で採取をしたりするのが中心で人口もそれほど多くないし、あの時は文明も遅れていた。でも、そんなに豊かな生活はしてないのに、俺がいきなり現れた時は驚かれたけど快く迎え入れてもらった。
知らない村に突然飛ばされてパニくっている俺に大丈夫だよって面倒見てくれた村人たちに、美味しいモノを食べてもらいたくてちょっと頑張った。
「あの時はびっくりしたなぁ」
「突然、目の前に落ちてきたものだから何事かって思ったよ」
「うん。あの時はお世話になりました」
「いや、いや、こちらこそ初めて食べた餅の味はいまだに忘れられない。あれは美味しかった」
「俺は餅も美味かったけど、ご飯が美味くて」
「ああ、アークが何もにない処からヒョイヒョイと食料を出してきた時はたまげたよ」
馴染みの村人たちは笑う。あの時はまだ若かった彼らも、もうすっかり年を取って見事な中年と初老になってしまった。俺と同じくらいだった若者も結婚して子供が何人もいる。食料事情が改善してこの村は皆、子沢山だ。
他の村からも人がやって来て村というよりはもう街になってしまった。けれど名前はアーク村。
昔、覚束ない知識で農業の指導をしたせいで『アークの村』と誰ともなく呼び出して、今では『アーク村』という名称になってしまった。
そして、村人の意識ではここは俺のものらしい。龍の国からの移動にはワイバーンを利用しているし、この村にも竜人の兵士が逗留して何かと面倒を見ていることで、村全体が龍国の庇護を受けているという認識になっている。
実際、この村から取れるようになった米や野菜、燻製などの加工食品は龍国に運ばれて竜人たちに食べられるようになった。最初はお菓子から始まり、段々と食事に移行して、今や龍国にもレストランが何軒もできて、食料事情が飛躍的に改善したのは嬉しい。
異次元は竜人と魔人の世界だけれど、どこからか人間がやって来て少しずつ増えていったらしい。竜人や魔人にとって人間とはひ弱で取るに足らないものだから、いつもは歯牙にもかけられないが何かあったら踏みつぶしてしまう対象になる。
でも、ここは本当にへき地なので俺が現れるまでは竜人も魔人も見たことはなかったとの事だ。
「それにしてもアークは若く見えるねぇ」
「どこからどう見ても20代だ、もう、40なのに」
「双子がいずれ、アークの見た目年齢を追い抜いたらどうするんだろう」
「アークちゃん、とか呼ばれたりして」
「止めてくれよ。ありそうで怖い」
俺たちが和気あいあいと村のカフェ(遂に割とオシャレなカフェができた)で話をしていると
突然、目の前に双子が現れた。噂をすれば、と何でここにいるんだ!?
「アーク兄さま、会いたかった」
「元気そうで何より」
「いや、ルクにリル、何でここにいるんだ?」
「来ちゃったから」
「リーナに話は、」
「お母様とお父様に話したらダメって言われるから置手紙を置いてきたんだ」
「アーク兄さまったら、いつも置いていくんだもの」
「当たり前だろう、君たちは子供で王族だ。リーナが心配してる……、いや、待て、どうやって此処までこれたんだ? ここはへき地、辺境だぞ」
双子を見ると嬉しそうに笑っている。その顔を見るとこちらも嬉しくなってくるが、いかん、甘い顔をしては。あれ、?
「お前たち、何でここにいるんだ?」
「あっ、こんにっちわ」
「お久しぶりです」
双子、ルクとリルの後ろに良く見知っている顔がいた。ああ、この二人に連れられて此処まで来たのか。
この世界、龍の国で初めて生まれた双子の兄弟。といっても同じ卵から生まれたわけではなく同時に二つの卵が産まれたのだ。
竜人は滅多に子供ができない。つまり、卵もなかなか産まれない。産まれたとしても普通は一つの卵、だのに二つの卵が同時に生まれたのでその時は凄い騒ぎになったそうだ。俺が生まれるずっと前だけど。
二つの卵は同時に孵化して卵の時代も仲良く一緒に過ごし、そして、成体になってもいつも一緒に行動している。これは竜人としてはとても珍しい。
確かまだ70代なので成体とはいえ、龍の世界ではまだ子供のみたいなものだが、俺が龍国に行くと、いつの間にか側にいる事が多い。
俺は双子に好かれる星の元に生まれたのだろうか、とか思っていたが、今回は何故か姿を見せなかったのでどうしたのだろうと思っていたのだ。
「アーク兄様、私達、結婚したの」
「もう、結婚の儀式も済ませた」
「はあ!? ケッコン? ケッコンって」
「イヤね。アーク兄さまったら、結婚は結婚よ、こっちが私の旦那様」
「こっちが僕のお嫁さん」
「だから、アーク兄さまが卵になってもちゃんと見つけて面倒見てあげられるわ」
……、言葉もない。
何時の間に、というか結婚、結婚、まさかの結婚。人と竜人が結婚した例は……、母様、いや、母様は結婚の儀式はしてない、と言っていた。結婚の儀式、儀式……、
「アーク、竜人が他の種族と結婚したら寿命が竜人と同じになるんじゃないか……」
「うん、確かそんな事を聞いたような気が」
「ええ、そうなの。私達、凄く長生きできるようになったの」
「これでアーク兄さまを守れる」
「愛だな」
「うん。アーク、愛されているな」
いや、いや、いや、待って。俺にどうしろと。どうしよう。
俺は頭を抱えてしまった。
「ああ、去年は暑かった」
「そうなのか?」
「ああ、アークは年中、水の障壁に囲まれているから外の温度が分からなくなっているのか」
「このままじゃ不味い、と思うんだけど水の障壁を解除すると、双子が心配して飛んでくるんだ」
「愛されているねぇ」
「いや、ほんとにこれ、今は良いけど双子が独立したら俺は外の気温に耐えられるのか?」
「うーん。アークは人の3倍、寿命があるらしいから双子より長生きするなあ」
「どのみち、アークの家は王宮にあるし、双子の子供が、いや王族の誰かが水の障壁をかけてくれるよ」
「双子は未だにアークにベッタリだからこのまま王宮から出ていかないかもしれないな」
「そうしたら、甥と姪が煩い小姑みたいになるわけか、大変だなあ」
ブラックさんとグリーンさんの軽口に俺はゲッソリした。笑いごとじゃないと思う。陛下とリーナの子供たちは可愛いし、双子以外の3人はそれなりの距離感で仲良くしている。
ただ、あの二人だけは距離が近すぎるし、大人の俺を何とか守ろうとしてくれるのが、なんとも。
小さい時は微笑ましいと思っていたけど、流石に最近は何とかできないかと思ってしまう。
俺たちは異次元のへき地に居た。一番最初に俺が飛ばされてきた場所で、開発にも力を入れている所だ。
ここは盆地だけれど以前は細々と小麦や豆などを作っていた。川魚を取ったり、森で採取をしたりするのが中心で人口もそれほど多くないし、あの時は文明も遅れていた。でも、そんなに豊かな生活はしてないのに、俺がいきなり現れた時は驚かれたけど快く迎え入れてもらった。
知らない村に突然飛ばされてパニくっている俺に大丈夫だよって面倒見てくれた村人たちに、美味しいモノを食べてもらいたくてちょっと頑張った。
「あの時はびっくりしたなぁ」
「突然、目の前に落ちてきたものだから何事かって思ったよ」
「うん。あの時はお世話になりました」
「いや、いや、こちらこそ初めて食べた餅の味はいまだに忘れられない。あれは美味しかった」
「俺は餅も美味かったけど、ご飯が美味くて」
「ああ、アークが何もにない処からヒョイヒョイと食料を出してきた時はたまげたよ」
馴染みの村人たちは笑う。あの時はまだ若かった彼らも、もうすっかり年を取って見事な中年と初老になってしまった。俺と同じくらいだった若者も結婚して子供が何人もいる。食料事情が改善してこの村は皆、子沢山だ。
他の村からも人がやって来て村というよりはもう街になってしまった。けれど名前はアーク村。
昔、覚束ない知識で農業の指導をしたせいで『アークの村』と誰ともなく呼び出して、今では『アーク村』という名称になってしまった。
そして、村人の意識ではここは俺のものらしい。龍の国からの移動にはワイバーンを利用しているし、この村にも竜人の兵士が逗留して何かと面倒を見ていることで、村全体が龍国の庇護を受けているという認識になっている。
実際、この村から取れるようになった米や野菜、燻製などの加工食品は龍国に運ばれて竜人たちに食べられるようになった。最初はお菓子から始まり、段々と食事に移行して、今や龍国にもレストランが何軒もできて、食料事情が飛躍的に改善したのは嬉しい。
異次元は竜人と魔人の世界だけれど、どこからか人間がやって来て少しずつ増えていったらしい。竜人や魔人にとって人間とはひ弱で取るに足らないものだから、いつもは歯牙にもかけられないが何かあったら踏みつぶしてしまう対象になる。
でも、ここは本当にへき地なので俺が現れるまでは竜人も魔人も見たことはなかったとの事だ。
「それにしてもアークは若く見えるねぇ」
「どこからどう見ても20代だ、もう、40なのに」
「双子がいずれ、アークの見た目年齢を追い抜いたらどうするんだろう」
「アークちゃん、とか呼ばれたりして」
「止めてくれよ。ありそうで怖い」
俺たちが和気あいあいと村のカフェ(遂に割とオシャレなカフェができた)で話をしていると
突然、目の前に双子が現れた。噂をすれば、と何でここにいるんだ!?
「アーク兄さま、会いたかった」
「元気そうで何より」
「いや、ルクにリル、何でここにいるんだ?」
「来ちゃったから」
「リーナに話は、」
「お母様とお父様に話したらダメって言われるから置手紙を置いてきたんだ」
「アーク兄さまったら、いつも置いていくんだもの」
「当たり前だろう、君たちは子供で王族だ。リーナが心配してる……、いや、待て、どうやって此処までこれたんだ? ここはへき地、辺境だぞ」
双子を見ると嬉しそうに笑っている。その顔を見るとこちらも嬉しくなってくるが、いかん、甘い顔をしては。あれ、?
「お前たち、何でここにいるんだ?」
「あっ、こんにっちわ」
「お久しぶりです」
双子、ルクとリルの後ろに良く見知っている顔がいた。ああ、この二人に連れられて此処まで来たのか。
この世界、龍の国で初めて生まれた双子の兄弟。といっても同じ卵から生まれたわけではなく同時に二つの卵が産まれたのだ。
竜人は滅多に子供ができない。つまり、卵もなかなか産まれない。産まれたとしても普通は一つの卵、だのに二つの卵が同時に生まれたのでその時は凄い騒ぎになったそうだ。俺が生まれるずっと前だけど。
二つの卵は同時に孵化して卵の時代も仲良く一緒に過ごし、そして、成体になってもいつも一緒に行動している。これは竜人としてはとても珍しい。
確かまだ70代なので成体とはいえ、龍の世界ではまだ子供のみたいなものだが、俺が龍国に行くと、いつの間にか側にいる事が多い。
俺は双子に好かれる星の元に生まれたのだろうか、とか思っていたが、今回は何故か姿を見せなかったのでどうしたのだろうと思っていたのだ。
「アーク兄様、私達、結婚したの」
「もう、結婚の儀式も済ませた」
「はあ!? ケッコン? ケッコンって」
「イヤね。アーク兄さまったら、結婚は結婚よ、こっちが私の旦那様」
「こっちが僕のお嫁さん」
「だから、アーク兄さまが卵になってもちゃんと見つけて面倒見てあげられるわ」
……、言葉もない。
何時の間に、というか結婚、結婚、まさかの結婚。人と竜人が結婚した例は……、母様、いや、母様は結婚の儀式はしてない、と言っていた。結婚の儀式、儀式……、
「アーク、竜人が他の種族と結婚したら寿命が竜人と同じになるんじゃないか……」
「うん、確かそんな事を聞いたような気が」
「ええ、そうなの。私達、凄く長生きできるようになったの」
「これでアーク兄さまを守れる」
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「うん。アーク、愛されているな」
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