【完結】空の青と海の碧

榊咲

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《青と梓の休暇》

青と梓の休暇④

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 青と碧が連絡を取り合っている頃、梓はのんびり温泉に浸かっていました。温泉には山の聖霊の領域に住む動物達がきていました。梓は山の聖霊の側近である熊が来ているか探してみました。すると温泉の中にある岩に背を預けている熊を見つけました。早速、熊に挨拶しようと近づきます。

「こんにちは。熊さん」
「あ、これは梓様」
「昨日はこの温泉の事を教えて頂きありがとうございました」

「いえいえ、お役に立てて光栄です」
「まぁ、そんなにかしこまらないでくださいよ」
「で、でも、梓様は聖霊様ですし……」

「そんな事はこの温泉では関係ないでしょう?」
「イヤイヤ、関係しますよ!……勘弁してくださいよ……」

 熊は梓の押しの強さにタジタジになりながら、話をします。温泉に浸かっているのに、顔が青くなるほど動揺しています。流石に梓も熊の顔をみて、これ以上、無理強いしてはいけないと思い、熊の態度と言葉で妥協しようと思いました。

「熊さん、ではこれ以上の事は言いません。それで良いですよね」
「ありがとうございます。梓様」
「それでね、熊さんに聞きたい事があったので、声を掛けたのです」

「あの……、それはどう言う事でしょうか?」
「うん、しばらくこの温泉地にいるから、オススメのスポットを教えて欲しくてね」
「あぁ、そう言う事ですか」

「なに、どんな事だと思ったの?」
「はぁ、前の様な仕事の話かと……」
「アハハハ、今回は完全に休暇だよ。そうだ、あれからなにも無いのかい?」

「えぇ、あれからは木樵きこり達も教えて頂いた通りに仕事に励んでますよ。その節はありがとうございました」
「まぁ、それが僕達姉弟きょうだいの仕事だからね。お礼なんて要らないよ!」
「それでもあなた達が来て下さらなければ、今も森の動物達が狙われていたのですから……」

 熊は梓達が来てくれたから、森の秩序が守られていると思っています。常日頃から梓達に感謝しているので、本人達を前にするとお礼の言葉が自然と出てしまうのです。

「フフフフ、熊さんも頑固だねぇ」
「イヤ~、私はそんな事ないですよ」
「えぇと、話は変わりますが、この辺りに、何処か景色が良い所とかないですか?」

 梓は熊に観光する様な所が無いか聞きました。熊は恩人の梓に聞かれて、この温泉地の地図を頭に浮かべます。しかし、近い所には、聞かれた様な場所が思い浮かびません。仕方なく、素直に梓に話す事にしました。

「梓様。申し訳ありません。私ではお役に立てそうもありません」
「そんなに深刻に考えなくても良いですよ。遠くでも近くでもいいので、ありませんか?」
「そうですねぇ、ちょっと遠くになりますが、ここから二山ふたやま超えた所に湖がありますが……」

「そうなんだね。ありがとう、熊さん」
「いえ、……こんな情報でお役に立ちましたか?」
「えぇ、十分ですよ。ありがとうございます」

 梓は熊から聞いた湖に青を連れて行ってみようと思いました。熊にお礼を言ってから温泉から上がり、自分の神殿に帰りました。
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