【完結】空の青と海の碧

榊咲

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《青と梓の休暇》

青と梓の休暇③

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 梓が温泉に行った後、青は雲の神殿の水鏡の部屋に向かいました。梓がいない間に、碧に連絡する為に一緒に温泉に行くのを断ったのです。いつも碧に連絡をしていると、何処からともなく梓が来て話に入ってくるので、女同士の話が出来なくて、鬱陶しく思っていました。

「は~い、碧。元気~」
「なぁに、もう梓さんと喧嘩をしたの?」
「もう、そんな事ないわよ!今、梓は温泉に行ってるのよ!」

「あら、そうなの。青は行かなかったの?」
「あたしは、碧と話がしたかったから後にしたのよ」
「そうなのね。……そういえば、温泉の場所はすぐにわかったの?」

「えぇ、山の神殿の裏手の方から煙が上がっていたのよね」
「まぁ、そうなのね。良かったわ、すぐにわかって。心配してたのよ」
「それがね、偶然、温泉に知り合いがいたから、聞いたのよ」

 青は温泉の候補地に着いた時に山の聖霊の側近である熊がいた事を話します。

「あら、その温泉に知り合いがいたの?」
「そうなのよ!あの山の聖霊の領域の木樵きこり達の件で知り合った山の聖霊の側近の熊よ」
「あぁ、あの時の……」

「そうそう、もう偶然にしては出来過ぎだと思ったわ」
「まぁ、偶然ってそんなに起きることはないから、青は運が良いのね」
「そうね。今度の休暇は良い事があるかしらねぇ」

「青次第じゃぁないかしら?」
「えー、碧。どう言う事よ!」
「そのままの事よ。あんまり、梓さんに迷惑をかけないのよ。青」

「ちょっと、碧。あたしがいつ梓に迷惑掛けてるのよ」
「あらあら、青は自覚が無いのね」
「自覚って!あたしは迷惑は掛けられても、掛けてなんかいないわよ!」

 青と碧はいつもの掛け合い漫才モドキを始めましたが、いつもは仲裁する梓が温泉に行っていていない為に延々と続きそうになりました。しかし、段々と言い合う事に疲れてきた2人は、一旦、話題を変える事にしました。

「ねぇ、青。……ちょっと不毛な言い合いになってきたわよ」
「そうねぇ、碧。……休暇の話をしましょうか?」
「そうしましょう!それで青は温泉の次は何処に行くつもりなの?」

「まだ決めてないのよねぇ。何処かいい所はないかしらねぇ。碧、いい所、知らない?」
「そうねぇ、私は此処から離れられないから、よくわからないわ」
「あ、そっか。ゴメン、碧」

「いいのよ、青。それより、あなたは何処か思いつかないの?」
「それがねぇ、……思いつかないのよ。はぁ」
「じゃぁ、梓さんは?」

「そうね。梓に聞いてみるわ」
「そうしなさいよ。姉弟きょうだいなんだもの」
「そうねぇ。あたしの行きたい所ばっかりじゃぁ、梓が可愛そうよねぇ」

「そうよ、青。梓さんの意見も聞いてあげなきゃね」
「はいはい、わかったわ。じゃぁ、また連絡するわね」
「えぇ、待ってるから。気を付けてね」

 青は碧に言われて、次の休暇を過ごす所が決まっていない事に気が付きました。自分では思い付かないので、碧に聞きますが、碧は海の神殿から離れた事がない為にわからないと言われ、シマッタっと青は思いました。それでも碧が梓に聞いてみてはと提案してくれたので、梓の行きたい所を聞く事にしました。

 話が一区切り付いたので、青は碧にまた連絡する事を約束して水鏡の部屋を後にしました。
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