17 / 22
②街までの道程
⑼ヒロトの嫉妬
ユーリとセイとの勉強はユーリの頑張りもあって、順調に進んでいます。この頃はユーリ自身がセイに話しかける事も増えており、使用人達も2人の事を微笑ましく見ていました。
しかし、例外もいます。そう、父親のヒロトです。ユーリとセイが楽しそうに、母親であるユキの詩集を読んでいるのを見ると、途端に不機嫌な顔をして凄んだ声で使用人に命令するので、商隊の皆から白い目で見られていました。
流石にマズイと思った親友でもある、護衛隊長のダイがヒロトに苦言を言いますが、ヒロト自身もコレではいけないと思っているのですが、どうしてもユーリとセイを見ると心が荒んで来てしまうようです。
「ヒロト、流石に今のままはマズイぞ!」
「あぁ、ダイ。わかっちゃぁいるんだ!」
「じゃぁ、何とかしろよ!」
「だが、ユーリ達を見てると、どうしようもなく心が荒んでくるんだよ……」
「おい、ヒロト。それって……」
「ううん、何だよダイ」
「ちょっと聞くが、その心が荒んでくるのはいつだよ!」
「そうだなぁ、ユーリとセイが勉強してる時だが……」
「ハァ~、おい、それって、セイに嫉妬してるって事かぁ~」
ヒロトの暴走の理由を聞き出したダイは、心底呆れてしまいました。まだ10歳になったばかりの娘を勉強を見ている家庭教師に取られたと思って、辺りに当たり散らしているのですから、誰が聞いても呆れるレベルです。
「おい、ヒロト。いい加減気が付けよ!」
「なにを気付けって言うんだよ?」
「だ・か・ら、セイにお前が嫉妬してるって!」
「はぁ~、オレがセイに嫉妬~?」
「おいおい、本当に気付いてないのかよ」
「おい、オレは、嫉妬してたのか?セイに?」
「あぁ、お前の行動はそうとしか思えないぞ!」
「そうか……。オレは嫉妬してたのか……」
「まあ、気を落とすなよ。……多分だが、ユーリとセイはお前が嫉妬してるなんて思っちゃぁいないからさ」
項垂れるヒロトにダイは気休めになる言葉をかけます。常々、ユーリにはカッコイイ父親を見せたいと言っていたヒロトです。そう見えるように頑張っていましたのでユーリも、まさか父親が家庭教師役のセイに嫉妬してるとは思ってもいないはずです。なので、ヒロトに助言する事も忘れません。
「おい、ヒロト。まだユーリは恋だの愛だのわかる年じゃぁないだろう?」
「そうだな。ダイ。……悪かったよ」
「まあいいさ。早い内にお前の気持ちがわかって」
「だから、悪かったって、言ってるだろう」
「まあなぁ、可愛い娘に悪い虫が付いたと思っちまったんだろう?…だが、表に出しちまったのは頂けねえなぁ」
「あぁ、お前の言う通りだよ。ダイ。……皆んなにも謝ってくるよ」
「そうしてくれよ。皆んなあんたのことは好きなんだからよ!」
「そうかなぁ。うん、そうだよなぁ!でなきゃ、ついて来てくれねぇよなぁ」
「そう言う事さ。じゃぁ、皆んなの事は頼んだぜ。ヒロト」
ダイはヒロトが自覚した事に心から安堵しました。最後には冗談めかして、商隊の皆がついて来てるのは、自分も含めてヒロトのことが好きだからだと教えました。それを聞いたヒロトは、ここまで最高の仲間を持てて良かったと思うのでした。
しかし、例外もいます。そう、父親のヒロトです。ユーリとセイが楽しそうに、母親であるユキの詩集を読んでいるのを見ると、途端に不機嫌な顔をして凄んだ声で使用人に命令するので、商隊の皆から白い目で見られていました。
流石にマズイと思った親友でもある、護衛隊長のダイがヒロトに苦言を言いますが、ヒロト自身もコレではいけないと思っているのですが、どうしてもユーリとセイを見ると心が荒んで来てしまうようです。
「ヒロト、流石に今のままはマズイぞ!」
「あぁ、ダイ。わかっちゃぁいるんだ!」
「じゃぁ、何とかしろよ!」
「だが、ユーリ達を見てると、どうしようもなく心が荒んでくるんだよ……」
「おい、ヒロト。それって……」
「ううん、何だよダイ」
「ちょっと聞くが、その心が荒んでくるのはいつだよ!」
「そうだなぁ、ユーリとセイが勉強してる時だが……」
「ハァ~、おい、それって、セイに嫉妬してるって事かぁ~」
ヒロトの暴走の理由を聞き出したダイは、心底呆れてしまいました。まだ10歳になったばかりの娘を勉強を見ている家庭教師に取られたと思って、辺りに当たり散らしているのですから、誰が聞いても呆れるレベルです。
「おい、ヒロト。いい加減気が付けよ!」
「なにを気付けって言うんだよ?」
「だ・か・ら、セイにお前が嫉妬してるって!」
「はぁ~、オレがセイに嫉妬~?」
「おいおい、本当に気付いてないのかよ」
「おい、オレは、嫉妬してたのか?セイに?」
「あぁ、お前の行動はそうとしか思えないぞ!」
「そうか……。オレは嫉妬してたのか……」
「まあ、気を落とすなよ。……多分だが、ユーリとセイはお前が嫉妬してるなんて思っちゃぁいないからさ」
項垂れるヒロトにダイは気休めになる言葉をかけます。常々、ユーリにはカッコイイ父親を見せたいと言っていたヒロトです。そう見えるように頑張っていましたのでユーリも、まさか父親が家庭教師役のセイに嫉妬してるとは思ってもいないはずです。なので、ヒロトに助言する事も忘れません。
「おい、ヒロト。まだユーリは恋だの愛だのわかる年じゃぁないだろう?」
「そうだな。ダイ。……悪かったよ」
「まあいいさ。早い内にお前の気持ちがわかって」
「だから、悪かったって、言ってるだろう」
「まあなぁ、可愛い娘に悪い虫が付いたと思っちまったんだろう?…だが、表に出しちまったのは頂けねえなぁ」
「あぁ、お前の言う通りだよ。ダイ。……皆んなにも謝ってくるよ」
「そうしてくれよ。皆んなあんたのことは好きなんだからよ!」
「そうかなぁ。うん、そうだよなぁ!でなきゃ、ついて来てくれねぇよなぁ」
「そう言う事さ。じゃぁ、皆んなの事は頼んだぜ。ヒロト」
ダイはヒロトが自覚した事に心から安堵しました。最後には冗談めかして、商隊の皆がついて来てるのは、自分も含めてヒロトのことが好きだからだと教えました。それを聞いたヒロトは、ここまで最高の仲間を持てて良かったと思うのでした。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
私たちの離婚幸福論
桔梗
ファンタジー
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。
しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。
彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。
信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。
だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。
それは救済か、あるいは——
真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし