いらない子の悪役令息はラスボスになる前に消えます

日色

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第5章

第179話 魔力酔いパニック※

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「くっ……はぁ、はぁ……」

クライス、どんどん呼吸が荒くなってる。魔力酔いってことは体の中に余分な魔力が溜まっているんだ。

(苦しそう……。このままじゃ、死んでしまうんじゃ……。なんとかしなきゃ!!)

とてつもない不安が押し寄せる。ぼろぼろと溢れてくる涙を袖で拭って僕は自分にできることは何かと考えた。

魔力酔いを起こした時には、のが一番早いんだって前にクライスが言っていた。以前魔力酔いを起こした時僕は精通していないからまだ無理だったけど、精通済みの彼にとってはキスよりももっと早く、一番確実な方法だ。じゃあ、やるしかない。

「え、……ま…や…めろ…。うぁ、キルナ……っ、何して……」

拒否の言葉を無視し、僕は躊躇うことなくクライスのズボンと下着を下ろして、彼のモノを咥えた。幸い初めてじゃないし、やり方は知っている。だから大丈夫、できるはず!

「まりょくよいなんれひょ。じゃぁ、はやふださらいろ! んぅっ……」

大きくってやっぱりどんなに頑張っても全部はお口に入らないけど、リリーに習った通り、できるだけ奥まで咥えて……口に入らないところは手を使って上下に擦る。

(ふぇ、喉の奥が苦しい。吐きそう……でも我慢しなきゃ。)

ぴちゃぴちゃ、じゅぶじゅぶじゅぶ……。

恥ずかしい音がするけれど、そんなの今は気にしていられない。彼のペニスは硬く大きく反っていてもう出てきても良さそうなのに、クライスはなぜか耐えているみたい。

(いいよ、クライス、早く出して、楽になって。)



僕の願いは通じたようで、しばらくすると口の中に苦くてまずい味が広がった。

(うぇ、これ、おいしくないんだよね……。)

飲み込んじゃダメだと知っていたのに、奥まで咥えていたせいで半分ぐらい飲んでしまった。はぁ、はぁ、と自分の息も上がってくるのがわかる。でも、大丈夫。半分は上手に吐き出したから。

アイスブルーの瞳とカチリと目が合う。信じられない、という目で僕を見ている。
そうだよね。僕だってこんなことを自分がしているなんて信じられない。でも、クライスを助けるためならなんだってできるの。もう一回、したほうがいいよね。彼の顔はまだ赤い。まだ足りないんだ。もっと出さないと……。

僕はもう一度大きく口を開けてしゃぶりはじめた。そこはすぐに大きく熱くなり、立派な形を現す。クライスはというと……どうしよう。力なくベッドに横たわって、意識を失ってしまったみたい。早く。もっと気持ち良くして、魔力をどんどん出してあげないと。

唾液をまぶして擦りながら、ぺろぺろと彼の好きな裏筋を舐める。
さっき出た体液からグチュグチュと音がして、それを舐めている僕も変な気分になってくる。(なに…これ。あつ…い。僕の身体の奥、お腹のところ、沸騰しているみたいに熱い……)

「んぅ、クライス。はぁ、気持ちいい? ごめん。僕も、一緒に擦っていい? 熱すぎて…はぁ、はぁ、我慢できないの……」

着ていた寝巻きを全部脱ぎ、黒猫になっていた時にやったのを思い出しながら、自分のモノも彼のと一緒に合わせてごしごしする。

ああ、なんだか頭がぽわぽわする。フワフワって宙に浮かんでいるみたいに変な気分。でも、もっと続けなきゃ、と思う。彼の上に馬乗りになって腰を振って、彼の首筋をペロンと舐めて……ぺろぺろぺろと彼の身体をひたすら舐めて……。

(えと、僕、何しているのだっけ?)

「うはぁ、気持ちいいよぉ……はぁはぁ。もっとたくさん出して。気持ち良くなって。もっとイって!」

何度も彼のペニスから出てきた体液が僕の身体につくと、なんだか興奮してもっと熱くなってきちゃう。

(あ、ダメだ。今は彼の治療中だった。こんなことしている場合じゃない。)

頭がクラクラして僕まで気を失いそうだけど、そうなる前にもう一回しゃぶろうかと彼の足の間に座る。と、ぐいっと身体が引っ張り上げられ、逞しい腕に抱きしめられた。ギラギラとした彼の目は獲物を前にした猛獣のようで少し怖い。

目覚めたらしいクライスは僕をくるりと裏向けにし、猫のような格好をさせ、なぜだかお尻の穴を舐めてくる。

「んぇ!? ちょっ。クライスぅ、そこは……汚いから離れてぇ」

逃げたいのにとんでもなく強い力で押さえつけられて動けない。びくりとも動けないままぐちゅぐちゅと舌を入れられ、そのなんとも言えない感触に僕はぶるぶると震えた。

「はぁん、なにそれ。きもちいぃ。でも…ひっく。そんなトコ……ダメだよぉ。ふぇーん…汚いよぉ」

抵抗する力は全然湧いてこなくて、されるがままぐずぐずと泣く。クライス……なんか様子がおかしいけど。でもこんなに強い力が出るなんて、元気になったのだろうか?

「ひぁ、うそ、ひぁあああん。やぁあそれ、だめだって~!」

お尻の穴に何か入ってくる!? 振り向くと、信じられないことに彼の指がお尻の穴に入っていくのが見えた。たっぷり舌で解されたせいか痛くはない。それどころか気持ちがいい。ぬくぬくと彼の長い指が出し入れされ、その度に変な声が出る。

「あ、あ、あ゛、も、はぁ、ん、ダメ。抜い…て。ね。んはぁ、……クラ…イス…」


どれだけそうしていただろう。知らないうちに二本目の指が入ってきていた。僕は手で身体を支えることもできなくなって、お尻だけ高くあげさせられ、ただただ与えられる快感に震えている。

ぐちゅぐちゅ、くちゅくちゅとお尻からありえない音が聞こえている。お尻も頭もぐっちゃぐちゃで何も考えられない。

もう…限界…かも。意識が遠のき崩れ落ちそうになった時、ぴたりと彼の動きが止まり、再び目が合った。もうさっきのギラギラした恐ろしい目じゃない。いつもの彼の瞳。透き通った前世の海のような、綺麗なアイスブルー。僕の身体をくるんとまた仰向けにひっくり返し、ぎゅうっと抱きつきながら彼が言った。


「はぁ、はぁ、キルナ。しっかり掴まれ。もう、はぁはぁ、取り返しがつかなくなる前に……」

目の前が真っ暗になると同時に、ふわりと身体が浮くのを感じた。
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