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第7章
第329話 クライスSIDE サプライズ誕生日パーティー⑦※
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「あの……まだ…準備中なので…少々…お待ちください」
「……ああ、それならここでゆっくり待たせてもらう。準備を続けてくれ」
店員と客のような奇妙な会話をしてから数十分が経過した。浴室には、水音と淫らな鳴き声が入り混じり、反響している。俺は尻尾が少しずつ、確実に彼の中に収まっていくのを一瞬たりとも見逃さないよう注意深く観察していた。
「(ぬちっ)んぅ……(つぷん)んひゃあ……ん。もちょっと、(ぐちっ)あう……はぁ、はぁ」
!?
うさぎが…鳴いている!
いやいや違う。自分の思考を正すために緩く頭を振った。
(落ち着け、これはうさぎじゃない。ただ)
“ちょっとうさ耳とうさ尻尾がついていてエロ可愛いだけの最愛の婚約者だ。”
「はぁ、なんだそれ。最高か」
事実を確認することで、高ぶる鼓動を落ち着かせようとしたが、余計に興奮してしまい失敗した。そして、正常になったようななってないような頭で考える。彼はなぜこんなことをしているのだろう?
わからない。そもそも今日は俺の誕生日ではない。なのに、『手作りの懐中時計』というこの世で最も素敵なプレゼントをもらってしまった。その上こんな格好をしてみせてくれるなんて……。愛しい、と思う気持ちががどんどん膨張していき、苦しいくらいだ。
(これ以上俺の愛情を集めてどうするつもりなんだこのうさぎ……)
「あと一個……んはぁ」
最後の玉は他より一回り大きく挿入が難しいようだ。俺は苦戦しているキルナの隣に座った。
「大丈夫か?」
「だいじょぶ、一人でできる……」
「上半身を俺に預けろ。そしたら手で体を支える必要がないから両手でできるだろう?」
「っうん」
誘導してやると彼は素直に頭を俺の膝に乗せ、猫が伸びをするようなポーズになった。そして両手で魔道具の挿入を試みる。
ふぅ……大丈夫じゃないのは俺の方だ。後ろはTバックの細い紐の横からアナルビーズを咥え込んでいるし、前は白いレースに透明の蜜が滲んでいる。こんな姿を見せられて正気でいられるはずがない。
「あうぅんっ」
甘く鳴きながらぐぷんと最後の一個を呑み込んで、キルナは完璧なうさぎになった。尻尾が無事収まり両手が自由になったはずのに、彼はそのままの状態で目を見開いて静止している。
「どうした?」
「……うはぁ、これ、だめなとこに…あたってるぅ」
どうやらアナルビーズがちょうど彼のイイトコロに当たって、刺激しているらしい。自分で入れた道具に感じすぎて戸惑うキルナ。プルプル震える姿は小動物そのもので、盛大に甘やかしたくなる。
「よくできたな」「頑張ったな」と褒めながら一頻り撫でたあと縦抱きにして、いそいそとベッドへと連れていった。
仰向けに寝かせた彼の上に覆いかぶさるような体勢で、その貴重な姿を目に焼き付ける。
とろんとした眼で横たわった身体は、どこもかしこも綺麗だった。上気した肌が赤く染まり艶っぽく、それでいて持ち前の気品は少しも失われていない。
「俺のために、こんなに可愛いうさぎになってくれたのか?」
なぜか誕生日を祝ってくれるつもりらしいキルナに、そう問うてみる。こくこくと頷く小さな頭を撫でると、真っ白いうさ耳が本物のようにピクピクと動いた。
「この魔道具よくできているな」
「はぁ、はぁ、リリーと…テアが…くれたの。この下着とセット…なのだって」
「そうか、あいつらが……」
あの小悪魔たちに今は感謝したい。『魔女っ子プリム』?だったか、彼らのお気に入りの店がココットタウンにあると言っていた。そこでキルナと一緒に何か選んで贈ることにしよう。
そんなことをつらつらと考えていると、乱れた息を整えた彼が、真っ赤な顔でもじもじしながら金の瞳をこちらに向けた。
「あのね、クライス……」
「なんだ?」
「あの……」
口をはくはく動かし、何かを言おうとして失敗する彼を見守った。
数秒後、顔が赤いのはそのままに、すうっと息を吸い、覚悟を決めた顔で彼は告げた。
「今日は僕を好きにしていいよ」
「は?」
「誕生日のお祝い。あと看病してくれたお礼。ううん、それだけじゃない。今までいっぱい助けてもらったお礼がしたいの」
(好きに……していい、だと!?)
脳内で繰り返される彼の言葉。そして極めつけの一言。
「いつも、ありがと」
「ぐはっ」
花が綻ぶようなうさぎ妖精の笑顔に、心臓が鷲掴みにされる。
「ふぇ…血? クライスっ、大丈夫!?」
キルナの白いワンピースにポツポツと赤い染みができていくのを見て、自分が彼の執事と同類になったことを知った。
「……ああ、それならここでゆっくり待たせてもらう。準備を続けてくれ」
店員と客のような奇妙な会話をしてから数十分が経過した。浴室には、水音と淫らな鳴き声が入り混じり、反響している。俺は尻尾が少しずつ、確実に彼の中に収まっていくのを一瞬たりとも見逃さないよう注意深く観察していた。
「(ぬちっ)んぅ……(つぷん)んひゃあ……ん。もちょっと、(ぐちっ)あう……はぁ、はぁ」
!?
うさぎが…鳴いている!
いやいや違う。自分の思考を正すために緩く頭を振った。
(落ち着け、これはうさぎじゃない。ただ)
“ちょっとうさ耳とうさ尻尾がついていてエロ可愛いだけの最愛の婚約者だ。”
「はぁ、なんだそれ。最高か」
事実を確認することで、高ぶる鼓動を落ち着かせようとしたが、余計に興奮してしまい失敗した。そして、正常になったようななってないような頭で考える。彼はなぜこんなことをしているのだろう?
わからない。そもそも今日は俺の誕生日ではない。なのに、『手作りの懐中時計』というこの世で最も素敵なプレゼントをもらってしまった。その上こんな格好をしてみせてくれるなんて……。愛しい、と思う気持ちががどんどん膨張していき、苦しいくらいだ。
(これ以上俺の愛情を集めてどうするつもりなんだこのうさぎ……)
「あと一個……んはぁ」
最後の玉は他より一回り大きく挿入が難しいようだ。俺は苦戦しているキルナの隣に座った。
「大丈夫か?」
「だいじょぶ、一人でできる……」
「上半身を俺に預けろ。そしたら手で体を支える必要がないから両手でできるだろう?」
「っうん」
誘導してやると彼は素直に頭を俺の膝に乗せ、猫が伸びをするようなポーズになった。そして両手で魔道具の挿入を試みる。
ふぅ……大丈夫じゃないのは俺の方だ。後ろはTバックの細い紐の横からアナルビーズを咥え込んでいるし、前は白いレースに透明の蜜が滲んでいる。こんな姿を見せられて正気でいられるはずがない。
「あうぅんっ」
甘く鳴きながらぐぷんと最後の一個を呑み込んで、キルナは完璧なうさぎになった。尻尾が無事収まり両手が自由になったはずのに、彼はそのままの状態で目を見開いて静止している。
「どうした?」
「……うはぁ、これ、だめなとこに…あたってるぅ」
どうやらアナルビーズがちょうど彼のイイトコロに当たって、刺激しているらしい。自分で入れた道具に感じすぎて戸惑うキルナ。プルプル震える姿は小動物そのもので、盛大に甘やかしたくなる。
「よくできたな」「頑張ったな」と褒めながら一頻り撫でたあと縦抱きにして、いそいそとベッドへと連れていった。
仰向けに寝かせた彼の上に覆いかぶさるような体勢で、その貴重な姿を目に焼き付ける。
とろんとした眼で横たわった身体は、どこもかしこも綺麗だった。上気した肌が赤く染まり艶っぽく、それでいて持ち前の気品は少しも失われていない。
「俺のために、こんなに可愛いうさぎになってくれたのか?」
なぜか誕生日を祝ってくれるつもりらしいキルナに、そう問うてみる。こくこくと頷く小さな頭を撫でると、真っ白いうさ耳が本物のようにピクピクと動いた。
「この魔道具よくできているな」
「はぁ、はぁ、リリーと…テアが…くれたの。この下着とセット…なのだって」
「そうか、あいつらが……」
あの小悪魔たちに今は感謝したい。『魔女っ子プリム』?だったか、彼らのお気に入りの店がココットタウンにあると言っていた。そこでキルナと一緒に何か選んで贈ることにしよう。
そんなことをつらつらと考えていると、乱れた息を整えた彼が、真っ赤な顔でもじもじしながら金の瞳をこちらに向けた。
「あのね、クライス……」
「なんだ?」
「あの……」
口をはくはく動かし、何かを言おうとして失敗する彼を見守った。
数秒後、顔が赤いのはそのままに、すうっと息を吸い、覚悟を決めた顔で彼は告げた。
「今日は僕を好きにしていいよ」
「は?」
「誕生日のお祝い。あと看病してくれたお礼。ううん、それだけじゃない。今までいっぱい助けてもらったお礼がしたいの」
(好きに……していい、だと!?)
脳内で繰り返される彼の言葉。そして極めつけの一言。
「いつも、ありがと」
「ぐはっ」
花が綻ぶようなうさぎ妖精の笑顔に、心臓が鷲掴みにされる。
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