そうだ、魔剣士になろう

塔ノ沢渓一

文字の大きさ
30 / 52

ドラゴン退治

しおりを挟む

 五分ほど経ったが、アイリのデスペルは入らない。俺はアイリとワカナに超高級マナポーションを投げ続けている。レア装備でMPの回復も高いはずなのだが、このままではMPの方が先に尽きてしまうのは避けられない。
 そんなことを考えているうちにもワカナのMPは減り続け、ついにはMPが尽きてしまった。

 もう駄目だというところで、ドラゴンがファイアブレスのモーションに入った。ワカナはリザレクションを使うだけのMPがもうない。俺はマナポーションを投げるが、前に投げたやつのエフェクトが残っているから、時間制限で意味をなさなかった。

 しかし横合いから飛び込んできたリカが、シルバードラゴンに詠唱阻害攻撃を入れる。通常攻撃などほとんど弾いてきたシルバードラゴンにも、背面攻撃ボーナスによって攻撃は成功した。
 リカは決めるべき時は本当に決めてくれる。

 その瞬間にアイリのデスペルが入ったエフェクトが現れた。せっかくデスペルが入ったのに、戦う時間が残されていなかった。
 俺がそう考えた瞬間、シルバードラゴンは燃え上がった。
 燃焼は秒間に二度ほどダメージが入る。目の前でドラゴンが燃えているのだから、当然俺にも0.5秒に一度のダメージが入っている。

 つまり一秒間に二回、俺はデストラクションが使えるのだ。しかも、このタイミングは女王蟻ですでにやったことのあるものだった。だからクレアとの連携も実証済みだった。
 俺の1000に届くほどのMPによるデストラクションは、体力のステータスが初期値なら一撃で死ぬこともあるほどのダメージだ。

 デストラクションのエフェクトが出るたびに、ドラゴンは血をまき散らし、羽がもげたり鱗が飛び散ったりと、その形を崩していった。
 リバイバルとデストラクションのすさまじい回転で、ドラゴンは数秒のうちに光の粒子へと変わった。
 ユニークボスの討伐とドロップが入ったことを知らせる文字が視界の端に現れる。

 それによって周りで野次を飛ばしていた戦闘不能になった奴らも静まり返った。
 まさかこんな貧相な装備の男が、棒立ちのままドラゴンを倒すとは、夢にも思わなかったに違いない。武器も持たずに何しに来たんだろうと思っていたはずである。
 そんな奴らが俺に野次を飛ばしていたというのが許せなくて、俺は叫んでいた。

「ボケどもが! 俺は最強ギルドのコシロユウサク様だ! この名前を頭に叩き込んで二度と忘れるな! 虫けら共が、何を勘違いして俺に野次なんて飛ばしてやがる!」
「や、やめなさいよ」
「しばらくそこで倒れてろ。今からモンスターを引いてきてお前ら全員ロストさせてやるよ!」

 本当にそうしてやろうと思っていたら、アイリに抱えられて強制的にテレポートさせられてしまった。飛んだ先は俺たちのギルドハウス前である。

「なにしやがんだ! 俺をさっきの場所に戻せ!」
「頭を冷やしなさいよ。恥ずかしいわね。どうしてあんなこと言いだすの」
「何もわかってないくせに俺を馬鹿にするからだろ!」
「貴方が凄いのは、もうみんなわかってるわよ。それでいいじゃない。私は顔から火を噴きそうだったわ。もうちょっと大人になりなさい」
「俺は大人だと思うけど……」
 顔から火を噴きそうだったとまで言われて、俺の方も怒りが収まってきた。
「あんなことくらいで腹を立てて、子供にしか見えないわ」
「そ、そんなことないと思うけどな」
「恥ずかしい人ね。今年で何歳になったのよ。背ばっかり大きくなって中身は子供のまんまじゃない。今時の小学生でももっと大人だわ」
「だけどさあ、最強の俺に向かって薄らぼんやり突っ立ってんじゃねえよボンクラはないと思わないか。このゲームは強い奴が見た目でわかりにくいんだよ」

 みんな装備を見て、ドラゴンの攻撃に耐えているクレアを強い強いと地面に倒れながら称賛していたのだ。俺にはヌケサクだのヒョウロクダマだの芋ひきだのと、野次しか飛んでこなかった。地面に転がってる分際で、腰抜けは死ねだの、カスだの言ってくるのは本当に意味が分からない。

「そんなの言わせておけばいいじゃないの」
「今度からは努力するよ」
「そうしなさい」

 その後はリカに呼ばれて、クレアとワカナが倒れていた聖職者と騎士を蘇生させていくのについて回った。
 倒されたうちの半分近くは教会送りになったようだった。
 スラムから犯罪者集団が出てきて、そいつらが落ちている装備を片っ端から拾い始めたので、モーレットに犯罪者になっている奴らを教会送りにさせる。

 ドロップをルートすることでもペナルティーは課されるから、モーレットにペナルティータイムは課されていない。その倒した犯罪者のドロップはシステム上、俺たちのものだと思うのに、全部元の持ち主に返させられた。
 街に倒れていた奴らの甦生は割と早めに片が付いた。
 帰ってドロップの確認でもするかと考えていたら、アンに呼び止められてえらく感謝された。

「やはりお前は一騎当千だな」

 この場で俺に掛けられた称賛の言葉はこれだけだった。そして、後で王城に招待してもらえることになった。これは褒美が期待できるだろう。

 ギルドハウスに帰ってドロップを確認すると、ホワイトドラゴンのソウルブレード、ホワイトドラゴンのスケイルアーマー、ホワイトドラゴンスケイルプレート10枚、オリハルコンの原石31個、最高級ダイアモンド6個、1800万ゴールドである。
 リカが肩を落としていたので、ホワイトドラゴンのスケイルプレートはモーレットに頼んで手甲でも作ってもらおう。原石もあまったものは忍者刀にしてもいい。

 ホワイトドラゴンのソウルブレードは、車などに積んである羽で出来た埃取りのようなシルエットをしている。のこぎりの歯の部分がより複雑に絡み合って広がったような感じだ。真っ白なブレード部分が発光しているかのように輝いていてかっこいい。攻撃力は182、雪代という氷属性の5%追加ダメージまで付いている。そして何より軽かった。
 発動効果は常時ヘイストというぶっ飛んだものだ。しかし残念ながらワカナが使うヘイストほどの加速感はない。

 ホワイトドラゴンのスケイルアーマーは真っ白に輝く鎧で、防御力128魔法抵抗80が付いている。炎が広がるような独特の形で、雪風という回避率上昇10%の効果付きである。
 さっそく俺は両方を装備してみせた。

「見ろよ。めちゃくちゃかっこいいぜ」
「そうかしら。派手すぎじゃないの」
「眩しくて目が痛いわ」
「似合ってると思うよ」
「アタシの方が似合うと思うけど、いいんじゃねーか」
「悪くない」
 と評判も上々だ。
「金はみんなで分けよう。原石とダイアモンドは人数分あるしイヤリングにすればいいよな。あとで作ってきてくれよ」
「わかった。それとランクが上がってる」

 リカにそう言われて確認すると、俺たちは全員がランク40になっていた。さすがユニークボスである。ドロップだけじゃなくて経験値も素晴らしい。

「それにしても俺は凄いよな。ついにはドラゴンまで倒したぜ。もう英雄と言っていいくらいじゃないか。天才だろ。アイリですら、それは認めざるを得ないところじゃないのか」
「そんなことで喜んじゃって、きっと子供だからゲームが得意なのね」

「お前ももうちょっとゲームにのめり込んだら帰りたいとか考えずに済むんじゃないか。このクレアを見ろよ。自分は騎士になったと信じて疑ってないぜ。このくらいロールプレイを徹底してたら寂しいなんて感じることもなくなるってもんだ。そのくらいになったら俺が上手いこと使ってやるのにな」

「またそうやって私のことを馬鹿にするのね。私たちがいたから勝てたんじゃないの。全部自分一人の手柄だと思って、そういうこと言うの良くないわよ」
「でもよー、ユウサクがいなかったら絶対倒せなかったぜ。あんなのよー」
「そうだろ」
「確かに、私ももうちょっとゲームを楽しんだ方がいいかもしれないわね」
「そうだ。お前は最初、俺に活躍したいと言ってたんだぜ。それを忘れるなよ」

 俺はコンパニオン貯金が600万になったこともあり、野次られたことも忘れてすっかり気分がよくなっていた。それで手袋とブーツも白に近い色で新調しようと市場に出た。
 そしたら野郎どもは俺を見て道を開けるし、女はキャーコシロ様ーと黄色い声援をあげながら寄ってくるわで、えらく気分がよかった。
 ずっとアイリが人垣を割るのがうらやましかったのだ。

「凄いじゃないですか。コシロさん」
 そう声をかけてきたのはコウタだった。ドラゴンでロストしたのか、コウタは少し暗い顔をしていた。
「この鎧に合うブーツと手袋を探してるんだ。いいのないか」
 コウタはまるですべてのコンパニオンの売り物を把握しているかのように市場をを案内してくれた。その中で気に入ったものを買った。
「例のコンパニオンを買ったそうじゃないですか」
 コウタが声を潜めてささやいてくる。
「まあな。次を買う金も貯まったところだ」
 俺の言葉にコウタは一瞬固まった。
「信じられないほどの攻略ぶりですね。その稼ぎはありえませんよ」
「ま、俺にかかれば、このくらいのゲームわけないぜ」
「そのようですね」

「リカの販売を手伝ってるんだろ。どんな調子なんだ」
「スクロールの販売ですね。凄い額になるとおもいますよ。だけど時間を掛けないと安く売らなきゃならなくなりますから、あと二週間くらいは欲しいところですね。それとスクロールはかさばらないし重さもないですから、自分で使う分くらいは残しておいた方がいいんじゃないですかね」
「ちゃんと残してあるさ」
「それであの量なんですか。いったいどうやって手に入れたんです」
「ユニークボスってのがいてな。そいつがいる部屋には財宝も一緒にあるんだ。一番最前線を攻略してることのボーナスみたいなもんだな。このことは誰にも言うなよ」
「へー、すごいですね」
「コウタが知ってる範囲で、今の最高ランクはいくつくらいだ」
「34になった人がいるというのは聞きました。朝から晩までハイゴブリンを狩っているそうです。一緒の狩場になると嫌がらせされるそうですから気を付けてください」

 今34とかだと、ペース的に40になるのには後一月以上はかかるだろう。やはりフィールド狩りは美味しくない。リスクを取ってもダンジョンで格上を相手にする方がいいようだ。
 それにしても、周りのレベルが低くて泣けてくる。この分だと、俺が魔王を倒さなきゃ本当に何年もゲームの世界に閉じ込められたままになるだろう。
 ミサトたちにもちゃんとアドバイスしてランクを上げさせた方がよさそうだ。

 ミサトもランク30になってサキュバスなんか狩っているから、きっとランクは上がっていないだろう。そろそろ次の狩場を案内したほうがいい。
 しかしレア装備がない連中は、ハイオークや氷結の洞窟など、魔法を使ってくる狩場を避けなければならないから、どこを案内したらいいのかわからない。

「ユウサクさんも、そのくらいのランクにはなっているんですか」
「秘密にしとけよ」
 そう言って俺がステータスウインドウを見せると、コウタは小さく悲鳴を上げた。
「ぶっ飛んでますね。次元が違うじゃないですか」
「モンスター情報の売り買いはしてないのか」
「してますよ。買っていきますか」

 俺はコウタに二万ゴールドを払って情報を買った。それで、かなり広い範囲の情報を得ることができた。王都から離れたところも、ちゃんと情報がそろっている。
 王都よりもモンスターレベルが高いフィールドの街もあるようだ。
 ギルドハウスに戻った俺はかなりの上機嫌だった。

「よう、クレア。今日も美人だな。今度、尻くらい触らせてくれよ」
「結婚指輪を買ってくるのが先よ。かしずいてそれを手に求婚したら、万に一つくらいの確率でオーケーがもらえることもあるかもしれないわ」
「へえー」
 この世界の結婚指輪は浮気をしたらオークに変身するというような呪いのかかったようなものしかない。これはアクセサリーショップでも雑貨屋でも当然のごとく売れ残っている。
「へえじゃないわよ。そのくらいの順番は誰でも知ってることでしょ」
「いや、まだそんなことを言ってるんだなと思ってさ。お前が俺に気があるなんてみんな知ってるぜ。なにが万に一つだよ」
「そ、そそそそんな事あるわけないじゃない。なに言ってるのよ。頭でも打ったのかしら」
「はははっ」
「はははじゃないわよ。貴方は何を――」

 俺はもういいと手で制してクレアから離れた。次にからかうのはアイリだ。

「よう、アイリ。今日も可愛いな。尻くらい触らせる気になったか」
「ならないわ」
「レーズンの方で我慢しても――おっと、……噛みついてこないんだな」
「そんなことしてもあなたを喜ばせるだけだもの。もうしないわ」
「別にあれは喜んでたわけじゃないけどな」
「なに言ってるのよ。その、アレになってたじゃないの。あんな事されて喜ぶなんておかしいわ」
「いきなり人の首筋を噛みちぎりに来る方がおかしいと思うけどな」
「頭に血が上ったのよ」

 次にからかいに行ったのはワカナである。リカと一緒に立ち話をしている。
「ワカナもハムスターみたいな顔が可愛いな。そのでかい胸を触らせてくれてもいいんだぜ」
「もう、そんなこと言うのはセクハラだよ」
「意外とワカナみたいなのが性欲強かったりしないのかな。大体一緒に寝た仲でセクハラも何もないと思うけど」
「そんなこと言ってると、もうユウサク君だけ回復してあげないよ。それでもいいんだね」
 そんなことを言われても、俺はもともとワカナにあまり回復してもらっていない。俺を回復しているのは主にアイリだ。
「私もかわいい?」
「ん~、そうでもないかな。黒タイツの足はセクシーだぜ」

 俺はリカの尻をペンと叩いてからその場を後にしようとした。しかしリカはいきなり俺の背中に向かって斬りかかってくる。俺は背負っていた剣で必死にそれを防いだ。

「なにするんだよ! 新しい鎧の耐久が減ったらどうするんだ。ただの冗談だって。背中なんか狙いやがってシャレにならない奴だな」
「よく防いだ。やるね」

 攻撃を防いだ俺にリカがそんなことを言った。俺はうるせえよと返して自分の部屋に戻った。
 部屋に戻るとモーレットがやってきた。その手には忍者刀を持っている。
「スゲーレアができたぜ」
 言われて確認すると、忍者刀には絶影とあり攻撃力86にダメージ10%増加付が付いていた。
「すごいな。マジでユニークボスのドロップ級じゃないかよ」
「レアが出来たら鍛冶のレベルも上がったんだ」
「MAXまでいったのか。他のもできたか」
 モーレットは手甲を俺に寄こした。
「だけどさ、その鎧はアタシの方が合うと思うぜ」

 モーレットが俺の白銀に輝く鎧を指さして言った。回避付きだから俺用の装備であるが、レアリティが高すぎることもあって、モーレットが装備してもリングだけで魔法抵抗100にすることができる。だからモーレットが装備しても悪くない。
 しかし俺としては剣と合わせてこその装備であると思う。これをモーレットに譲ってしまうと俺はまた貧相な装備に逆戻りだ。

「寄こせよ。アタシが装備するんだ」
「ちょっとまてって、なんで力ずくで脱がそうとするんだ。装備したいならお前が装備してもいいから」
 飛びついてきたモーレットは俺にのしかかって、キスをしてきた。
「へへっ」
「お前な、何考えてるんだよ。それが狙いかよ。鎧なんかどうでもよかったんだな」
「そんな鎧アタシの趣味じゃねーよ。やったー、ユウサクとキスしたぜー」
「おい、そんなことを言いふらすなって!」

 モーレットは叫びながら俺の部屋から飛び出していった。そしてモーレットが開け放ったドアのところにはリカとニャコが覚めた顔で俺のことを見ながら突っ立っていた。

「ゆうくんっ!」
「いや、無理やりやられたんだよ。そんなに怒るなよ」
 ニャコは怒ってどこかへ行ってしまった。
「私は別に驚いてないわ」
「そうかよ。ほら、お前の装備だぞ。強い奴だから、必要な時以外は仕舞っとけよな」
「ありがとう。これ、イヤリング作ってきた」

 リカが寄こしたのはステータスの力を+1するイヤリングである。魔力を上げてもレベルを上げてしまってからではあまり意味がないので、俺は力のイヤリングにすることにしていた。
 クレアは敵と押し合うこともあるから体力で、モーレットは技術、アイリは知力、ワカナは信仰、リカは移動である。

 後はランク60達成ボーナスによるステータス配分しか残されていない。これは、達成できるのかどうかも怪しいくらいの達成難易度のような気がする。
 そこでもきっと今回のイヤリングと同じステータスを上げることになるだろう。
 俺は別に力に振らなくとも魔剣のおかげで攻撃力は低くない。しかし、イヤリングではレベルを上げてもMPが増えないので、魔法抵抗ボーナスしかないから力に振るしかない。

 もう装備は揃いきってしまった感がある。せっかくアイリが交換してきてくれたレッサードラゴンのブラッドソードも役目を終えてしまった。
 使ってしまったから耐久も減っているし、今更他の装備には換えられないだろう。後は、できればモーレットにもう少し強い銃を持たせたいところだ。

 俺は手元にセクシャルコンパニオンを買うだけの金が貯まってしまった。一人で買いに行くのは恥ずかしいから、ここはタクマでも誘って奴隷商館に行くのがいいのではないかと思った。
 俺が奴隷を買うと伝えたら、5分もしないうちにタクマは俺の部屋にやってきた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

七日後に神罰が落ちる。上層部は「下を切り捨てろ」と言った——私は全員を逃がす

蒼月よる
ファンタジー
七日後、この港に神罰が落ちる。 追放された元観測士イオナだけが、その事実を知っていた。 しかも災害は自然現象ではない——誰かが、意図的に引き起こそうとしている。 港の上層部はすでに手を打っていた。「下層区画を緩衝被害区として切り捨てる」秘密契約。被害を最小限に見せかけ、体制を守る冷徹な計画だ。 イオナは元護送隊長ガルム、荷運び組合長メラとともに動き出す。 犯人を暴き、証拠を公開し、住民を逃がし、工廠を止める——すべてを七日で。 被害を「選ぶ」管理か、全員を「残す」運用か。 追放観測士の、七日間の港湾カウントダウン・サスペンス。 この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。 ・世界観・設定の管理補助 ・プロット段階の壁打ち ・作者による執筆後の校正

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

帰国した王子の受難

ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。 取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。

処理中です...