35 / 44
王都
しおりを挟む「最近じゃ海賊が盛んに出るから、旧大陸からの品に大したものはないよ」
買い物はエリオットが率先してやってくれるような雰囲気だったので、任せていたら、商人が開口一番に言ったのがそれだった。
エリオットにとっても初耳だったらしく、面食らったような顔をしている。
「ここ最近ってのはどれくらいですか」
「ここ十数年ってところじゃないかね。旧大陸の方に出るんだが、その勇猛さで、こっちにまで名を轟かすくらいの奴らさ。どうしても旧大陸の品がほしいってんなら、市中に出回ってる中古品を買うんだな」
「旧大陸産の妖魔が欲しいんですがね」
「そんなものは市中にゃないだろうね。魔大陸を経由して入ってくるのがあるくらいだな。どの程度のものが欲しいんだね」
そこでエリオットと俺は顔を見合わせた。
王都でエルマンの名前を出すのは得策ではないだろうが、こんな商人相手なら何事もないだろう。
「私はある君主に勤める学士なんですが、この方が、近ごろ宗主を倒されましてね。中枢を売って金が出来たから、それで妖魔でも買おうというので、ついてきた次第なんですよ」
ぼかしてはいるが、エリオットの鎧やマントにはベルトワール家の紋章が入っている。
エリオットはわざとそれを見せるように、鎧にかかったマントを払いあげた。
「近ごろ倒された宗主ってぇと……。あ、あわわ。そ、それじゃ、まさか、きっ、北の……」
紋章が視界に入ったらしい商人は目を見開いて、飛び上がらんばかりに驚いた。後ろにひっくり返りそうな勢いである。
「一応お忍びできていますから、内密にお願いしますよ」
「ちょ、ちょっとお待ちください。いいい今、館長を呼んできますんで」
商人の男は血相を変えて部屋から飛び出していった。
宗主の討伐と言うのは一大事らしく、こんなところまで伝わっているようだった。
「どうですか。これがベルトワール家の名が持つ力ですよ。ベルナークは国内でもかなり力のある大国ですからね。そこの学士が来たわけです。貴方については騎士筆頭か何かと思ったんじゃないでしょうか。それを明かせば、これだけ待遇が違います。この大陸で王家を抜かせば最も力のある君主といっても過言ではありません」
「あまり大げさなことにしないほうがいいんじゃないのか」
「秘密が漏れることを心配しているのですか。ベルトワール家の機嫌を損ねて平気でいられる商人など、国中探したっていません。なにも心配いりませんよ」
「まあ、エルマンがあの気性だしな。敵対するには勇気がいるか」
「そうです。そんなことができたのは貴方くらいのものでしょう」
エルマンには敵対した奴と戦争を始めてしまえるだけの胆力がある。
しかも北にある国は蛮族との争いで戦に慣れているし、食料も武器も豊富に持っている。
さらには、今の王都では税を払っているからといって、別に王家に守ってもらえるような状況ではないのだ。
しばらく待っていると、館長だという男が俺たちの前に現れた。
「父の代から80年、この地で商売してきましたが、これほど大物のお客さんは初めてですよ。この山賊が多い時期に、よく王都までおいでくださいました。最近はこの街も物騒になりましてね。在庫など抱えていてもいいことはありません。ですから希少なものでも売ってもいいと思っているんですよ」
「高位のものから順に、すべて見せてもらえますか」
「ええ、今手配させています」
しばらくして木箱に入った妖魔の石がいくつも運び込まれてきた。
「ここにある以上のものは、この王都にもほとんどないでしょう。そのくらい自慢の品ぞろえですよ」
一つ一つ説明してもらい、光の鞭を作りだすものと、石を撃ち出す妖魔をエリオットは残した。他は全て持って行かせる。
「目ぼしいのはこの二つですかね。鞭は奈落のような特性を持っています。エネルギーそのもので叩くわけですから破壊力は奈落よりも強いですよ」
「石が飛ばせるって何なのよ。そんなの使えるの」
ローズマリーが口を挟んだ。
マリーの孫だというのに妖魔についての知識はあまりないようだ。
その言葉を聞いて商人が顔をゆがめる。彼としても知識のない奴に売りたくはないだろう。
「石を拾う必要がありますから、石が落ちて無ければどうしようもありませんが、魔法的な攻撃よりも遠くまで飛びます。これはハルトにも有用ですよ。魔法が届かない距離での攻撃手段があるとないとでは天と地ほども違います。一方的に攻撃出来ますからね。その中でもこれは最大級の破壊力を持ちます」
とりあえず誰が覚えるかはおいておいて、それは買ってもいいだろう。鞭の方もヘンリエッタかローレルならば使いこなせるはずだ。
剣の使えるヘンリエッタなんかいいのではないだろうか。
俺がエリオットに目配せすると勝手に交渉を始めてくれた。
最初に商人が金貨千枚などと言い出したので驚いたが、そこはエリオットがあの手この手で値段を下げさせてくれる。
今この国でそんな値段を出せる奴はいないでしょうなどと言って、どんどん強気に値段を下げ始めたので驚いた。
そんな強気に出ては向こうも売りたくないなどと言いだしはしないだろうか。
心臓に悪いのでローズマリーと遊んでいたら金貨600枚で交渉は終わった。
奈落の時は、たしか一つで金貨1000枚というような額だったとマリーは言っていたから、その安さに驚いた。
しかし、売った方の商人は、表情から見てそれほど気にしていないどころか、安堵しているようにすら見える。
外に出た俺は、まずその理由を尋ねる以外にない。
「今の王都では、現金が一番価値があります。特に信用のおける相手が出した金貨に価値があります。つまり偽造されたような金貨ではないと確証が持てる相手と取引しなければなりません。この場で金貨を全て調べるなど不可能ですからね。ベルトワール家に関わる者が、偽造された金貨など使うわけはありませんから、その点で、向こうも取引せざるを得なかったというわけです」
「どうしてそんなに現金が必要なんだ」
「家族や商館を他の場所に移したりする費用に充てるためでしょう。つまり、いつでも逃げ出せるようにしておくためですよ。今の王都では誰にとっても安全という事はありません。高価な品も売れなくなっているはずです。買っていくのは他の土地から来た者だけでしょう。つまり僕らに売る以外の選択肢など向こうにはなかったのですよ」
「だけどあれじゃ、相場の半額以下だぜ」
「命あってのお金ですからね」
適当に街中を歩いていたら、騎士なのか兵士なのかわからない奴に声をかけられる。エリオットは顔色一つ変えずに大銀貨一枚を握らせた。
それを渡された鎧姿の男は、手の中の硬貨を確認するとホクホク顔で立ち去った。
「なんの賄賂だよ」
「城に仕える兵士たちの小遣い稼ぎですよ。目立たないためには渡しておいた方がいいんです。今の身なりからして、騎士ではなくただの一兵卒でしょう。そうなると美味しい汁も吸えないでしょうし、王家に対して命を張るだけの恩義も感じていない。だから、いつでも逃げ出せるようにお金をためておくんです」
どうもさっきから、王都が戦火に包まれることが確定しているような口ぶりだ。
そういう希望を持っているから、市民もそのつもりで行動しているという事だろうか。
皆がそんなつもりでいるなら、俺も金を貯めておこうかという気になってくる。
「宗主でも狩って、俺も金を作っといたほうがいいのか」
「どうでしょう。貴方が中枢を手に入れても、それを買い取る者がいるかどうかですね。中枢自体にそれほど需要はありません。ベルトワール家ですら苦労していましたよ。名誉にかけてもそんなそぶりは見せられませんが、金貨二千枚以上なんて、王家にですら用意できるかどうかわからない額です」
「エルマンの奴は、それを節約しようとしやがったけどな」
「そんなことはありません。正当な手段で中枢を手に入れられるような者であれば、闘技場の奴隷ごときに負けたりはしません。払うつもりだったと思いますよ。なによりエルマンは貴方を騎士に加えたかったはずです」
その割りには、あの時用意された奴隷は強すぎたように思える。あわよくば俺を亡き者にしようという意思が強すぎはしなかっただろうか。
「次は南の都市に行ってみましょう。ちょっと王都は低迷しすぎですよ」
「そんな言葉を誰かに聞かれたら怖いんじゃないの」
エリオットの言葉に、ローズマリーが敏感な反応を見せた。
言われたエリオットは驚いたような顔をしたが、その意図を察知して納得したようだった。
「確かに迂闊な発言でした。僕も平和ボケしていますね。これからは気をつけましょう」
難しい話には入ってこないが、市中で暮らしているローズマリーは、その辺りのことについて敏感なのだ。
確かに、チクりでも入れば連行されて面白半分に殺されてもおかしくないご時世である。
ベルナークで暮らしているエリオットには、気にしたことすらなかっただろう。
それからは夜までの時間を潰すために王都を観光してまわった。
店があれば在庫の確認もしたが、品ぞろえははっきりと悪い。妖魔のようなものをコレクションしているものがいないかも聞いて周ったが、馬鹿にされて終わりである。
そんな酔狂な奴は南に行かなきゃ見つからないだろうという話だ。
この街ではそんな噂を聞き付けられただけで、王家の兵士がやってくる。
冒険者ギルドがある通りに行ってみると、こっちの方は盛況で、ギルドも冒険者の数も多い。
「このご時世、何かしらの組織に属していないと不安が募るのでしょう」
というのが、エリオットの見解である。
確かに、組織に属していれば多少の不安は解消される。
しかし、これほど人が多ければダンジョンが混みあって、ろくに稼げないだろう。
それでもこの時期だけは、冒険者の仕事も多いようである。
今の王都は冬支度をする人で、もの凄い喧騒に包まれているのだ。
そこかしこで食糧や薪、毛皮などを山のように積み上げて売っているのを見ることができる。
冒険者もこの時期だけは荷運びや、商品の護衛などで引っ張りだこの様子である。
この世界では、俺やエリオットのように丸腰で街をぶらついてるものは、ほとんどいない。
法律もあってないようなものだから、丸腰では無法者に槍を突き付けられただけで全財産を失いかねない世界なのだ。
だから安く戦いなれたものを雇える冒険者というのは重宝される。
まるで西部劇のように、男は誰でも物々しく剣や槍を腰から提げているのが普通だ。それはこのような都市部でも変わらない。
これはナタリヤに聞いたのだが、剣や槍の柄には金や銀の装飾が施され、それを持つ者がどのような流派に属しているかを表しているそうだ。
そして大抵は、何かしらの流派を意味する剣か槍を提げていた。
武器さえ持っていれば、襲う方だって無傷では済まないのだから、軽々しく手は出せない。
だから奴隷ですら腰から剣をさげているのが普通である。
俺もエリオットも、寒さのせいで手がかじかんで何も持てない状態になったから、武器は蛙の中に仕舞っていた。
これは周りから見てカモに映るのではないだろうか。
「丸腰の奴なんてほとんどいないだろ。俺たちはどう見られてるんだろうな」
「妖魔を持った、腕に自信のある冒険者に見えるでしょうね。ですが南は迷信深い人が多いと聞きます。変な力など見せないでくださいよ」
「変な力って、どんな力?」
ローズマリーに無垢な視線を向けられて、俺は口ごもった。
エリオットの奴も、俺が普通ではないことに薄々ながら感づいている様子である。
俺はなんとか、どんな力のことだろうな、という言葉をローズマリーに返した。
ならば俺が人前で使える力なんて奈落と黒亀蟲くらいだろう。
観光も済ませて、少し時間が出来た俺たちは飯屋に入ることにした。
俺のおごりだと言って、二人には好きに食べてもらう。
俺も焼いた小麦で、野菜や揚げた肉を巻いたトルティーヤという感じの、最近王都で流行っているという食べ物を、店員から勧められるがままに頼んだ。
そこで時間が出来た俺は使い魔を作り出して、城に向かって飛ばしてみることにする。
魔眼で魔力の流れを見ると、城の周りにいる兵士たちはどれも強そうだった。
城内を含めて、思ったよりも兵士の数は少ない。
その中に一つ、例の魔族だと思われる、やたらと大きな魔力の塊があった。
もう少し近づけば状態が見られるかと思って、その強い魔力を発している奴に向かって高度を下げていくと、何が起きたのかもわからないうちに使い魔が潰されてしまった。
魔力の大きな奴が何かしたような感じはなかったから、もしかしたら城の周りの兵士に弓か魔法でも撃たれたのかもしれない。
警戒されただろうか。
俺に繋がるようなことは何もわからないだろうが、妖魔か何かによる魔力的な攻撃か偵察を受けたことはバレてしまっただろう。
痕跡はほとんど残さないはずだが、俺の血液くらいは残る。
まさかそこから俺をたどられることはないだろうと思うが、俺の血液を使って呪いのようなものをかけられるかもしれないと少し怖くなった。
魔法のある世界だから、俺の知らないところでどんな力があるかわからない。
さすがにこれ以上、城に対してちょっかいをかける気にはならずに、俺は人目を盗むようにして飯を食べた。
王都で流行っているという食べ物は、確かに最高の味だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる