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一章
05
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「次に会った時は迎えにいくからーーこれはお守りだ」
「うん、ありがとう。 待ってるわ」
サグイスは翼で王国へ向かって飛んでいった。 このとき、サラーナとサグイスは少しずつ魔の手が迫っていることには気づかなかった。
そして、サラーナが王国では誰もが知る偉大のとあるふたりの娘とは知らなかった。
***
サグイスが王国に戻って数日が経った。 サラーナはひとりでご飯を食べるのが寂しく感じた。
お父様、お母様を流行の病で亡くしてから今までひとりで生活をしていたのにサグイスとの生活が恋しくなった。
「サグイスは元気かしら・・・・・・」
すると夕方、サラーナの家に王国の兵士がきた。
「あの、どうかなさったんですか?」
すると兵士をまとめる隊長が兵士に命令をした。
「直ちに隈なく探せ!」
「ど、どうしてそんなことをするのですか⁉︎」
サラーナは一体何があったのか分からなかった。
「城下の民から聞いた情報だ。黒い翼が 森の中から飛んで出てきたのを見たとな」
サラーナはすぐに思い出した。 あの日は薄暗かったから誰にもバレてないと思っていた。それに民に見られていたとはきっとサグイスも気づかなかっただろう。
兵士たちはサラーナの家中を探しまられて散らかっている。
サラーナがベッドサイドに置いてあるサグイスから貰った黒い翼の羽根のお守りが置いてあることに気づいた時には遅かった。
すると兵士が隊長に差し出した。それはサグイスから貰った黒い羽根。 隊長は目の色を変えて言い放った。
「これをどうして持っている、正直に答えろ!」
「・・・・・・森の中で拾いました」
サラーナは咄嗟に嘘をついた。
「そうか、まあいい。 このものを直ちに王国の地下牢へ連れて行き知っていることを全て吐かせよ!」
隊長の一斉の声でサラーナは兵士たちに取り押さえられてしまった。
「いや! 離してください!」
サラーナの前で隊長はサグイスの黒い羽根をゴミのように踏み潰した。
「ああ・・・・・・」
サラーナは兵士たちを振り切ってサグイスから貰った黒い羽根を拾い服の中に隠した。
「そんなにこのゴミが大事か」
隊長に言われた言葉よりサラーナは大事なものをゴミのように扱われたのが悔しくて声を我慢して涙を流し突然目の前が真っ暗になった。
***
「うっ・・・・・・」
あれ、私はーー。 ああ、王国の兵士に捕まったんだ。冷たい床の上に横になったまま牢の中を見渡すと何もない。
「ん、なに、んんっ・・・・・・」
手首と手足には縄で縛られていて自由に動けない。すると誰かの足音が聞こえてきて顔を上げて柵越しの方を見ると、先ほど隊の長は冷たい目で私を見下していた。
「やっと目を覚ましたか」
「あの、縄を解いてください」
「だめだ。 隠してることを全て吐けば縄を解いてやる。 だが、何も言わなければこの紐でお前をしばく」
私はサグイスを守れればたとえしばかれてもなんでもいい。 サラーナは隊長を睨みながら言い放った。
「私はあなたに何も言うことはありません」
隊長は牢の中に入ってきて手に持った紐をサラーナに打ち付ける。
「よくも言いやがったな、この女め!」
何度も紐で身体中を打たれたにもかかわらずサラーナは一言も言わない。
痺れを切らした隊長は「チッ、全て吐くまで飯も水もないからな!」と舌打ちをして地下牢から出ていった。
誰もいなくなった途端にひとり涙を流した。数時間おきに隊長は来てはサラーナが隠してることを吐くまで永遠に紐で叩かれ続けた。
そして隊長の言う通り食事はなく水もない。秋の季節は肌寒く、今着ているのは薄着の服だけ。
お腹が空いて胃の中が気持ち悪く、喉も乾いて声がうまく出ないでいる。
「これで三日目だ。そろそろ全て吐く気になったんじゃないか」
隊長は薄君に笑いながら聞いてきた。
「い、いわ・・・・・・ない」
声はガサガサで身体は紐で打たれて何もかも限界だった。
サラーナはサグイスから貰った羽根服の中から取り出して暗闇で羽を触るが隊長に踏まれてとても綺麗な状態ではない。
サグイスから始めてもらった宝物。
(サグイス、私を迎えにきて、おねがーー)
サラーナは宝物を胸に当ててサグイスの優しい顔を思い出して意識を失った。
「うん、ありがとう。 待ってるわ」
サグイスは翼で王国へ向かって飛んでいった。 このとき、サラーナとサグイスは少しずつ魔の手が迫っていることには気づかなかった。
そして、サラーナが王国では誰もが知る偉大のとあるふたりの娘とは知らなかった。
***
サグイスが王国に戻って数日が経った。 サラーナはひとりでご飯を食べるのが寂しく感じた。
お父様、お母様を流行の病で亡くしてから今までひとりで生活をしていたのにサグイスとの生活が恋しくなった。
「サグイスは元気かしら・・・・・・」
すると夕方、サラーナの家に王国の兵士がきた。
「あの、どうかなさったんですか?」
すると兵士をまとめる隊長が兵士に命令をした。
「直ちに隈なく探せ!」
「ど、どうしてそんなことをするのですか⁉︎」
サラーナは一体何があったのか分からなかった。
「城下の民から聞いた情報だ。黒い翼が 森の中から飛んで出てきたのを見たとな」
サラーナはすぐに思い出した。 あの日は薄暗かったから誰にもバレてないと思っていた。それに民に見られていたとはきっとサグイスも気づかなかっただろう。
兵士たちはサラーナの家中を探しまられて散らかっている。
サラーナがベッドサイドに置いてあるサグイスから貰った黒い翼の羽根のお守りが置いてあることに気づいた時には遅かった。
すると兵士が隊長に差し出した。それはサグイスから貰った黒い羽根。 隊長は目の色を変えて言い放った。
「これをどうして持っている、正直に答えろ!」
「・・・・・・森の中で拾いました」
サラーナは咄嗟に嘘をついた。
「そうか、まあいい。 このものを直ちに王国の地下牢へ連れて行き知っていることを全て吐かせよ!」
隊長の一斉の声でサラーナは兵士たちに取り押さえられてしまった。
「いや! 離してください!」
サラーナの前で隊長はサグイスの黒い羽根をゴミのように踏み潰した。
「ああ・・・・・・」
サラーナは兵士たちを振り切ってサグイスから貰った黒い羽根を拾い服の中に隠した。
「そんなにこのゴミが大事か」
隊長に言われた言葉よりサラーナは大事なものをゴミのように扱われたのが悔しくて声を我慢して涙を流し突然目の前が真っ暗になった。
***
「うっ・・・・・・」
あれ、私はーー。 ああ、王国の兵士に捕まったんだ。冷たい床の上に横になったまま牢の中を見渡すと何もない。
「ん、なに、んんっ・・・・・・」
手首と手足には縄で縛られていて自由に動けない。すると誰かの足音が聞こえてきて顔を上げて柵越しの方を見ると、先ほど隊の長は冷たい目で私を見下していた。
「やっと目を覚ましたか」
「あの、縄を解いてください」
「だめだ。 隠してることを全て吐けば縄を解いてやる。 だが、何も言わなければこの紐でお前をしばく」
私はサグイスを守れればたとえしばかれてもなんでもいい。 サラーナは隊長を睨みながら言い放った。
「私はあなたに何も言うことはありません」
隊長は牢の中に入ってきて手に持った紐をサラーナに打ち付ける。
「よくも言いやがったな、この女め!」
何度も紐で身体中を打たれたにもかかわらずサラーナは一言も言わない。
痺れを切らした隊長は「チッ、全て吐くまで飯も水もないからな!」と舌打ちをして地下牢から出ていった。
誰もいなくなった途端にひとり涙を流した。数時間おきに隊長は来てはサラーナが隠してることを吐くまで永遠に紐で叩かれ続けた。
そして隊長の言う通り食事はなく水もない。秋の季節は肌寒く、今着ているのは薄着の服だけ。
お腹が空いて胃の中が気持ち悪く、喉も乾いて声がうまく出ないでいる。
「これで三日目だ。そろそろ全て吐く気になったんじゃないか」
隊長は薄君に笑いながら聞いてきた。
「い、いわ・・・・・・ない」
声はガサガサで身体は紐で打たれて何もかも限界だった。
サラーナはサグイスから貰った羽根服の中から取り出して暗闇で羽を触るが隊長に踏まれてとても綺麗な状態ではない。
サグイスから始めてもらった宝物。
(サグイス、私を迎えにきて、おねがーー)
サラーナは宝物を胸に当ててサグイスの優しい顔を思い出して意識を失った。
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