ヴァンパイア陛下は森の中に住む女性に恋に落ちる。

藍田 のひか

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二章

03

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 ***


 サラーナの血を飲んでから四日が過ぎたお昼頃にいきなり胸が苦しくなった。

「うっ・・・・・・」

「ーー陛下⁉︎ 急いで寝室に医師を!」

 隣にいたドルークはすぐに医師を呼ぶように侍女に言いつけた。

「少し休めば大丈夫だ」

「陛下、寝室に戻りましょう」

 サグイスはドルークの言葉に従った。 ベッドに横になり医師の診察を受けた。

「陛下、今すぐに血薬を飲んでください」

「あ、あ・・・・・・」

 ドルークから血薬を二本受け取って飲んだ。

「陛下、今日は様子を見ましょう。なのでこのままお休みになられてください」

「ああ、そうする」

 サグイスは夕食を食べず眠りについた。朝、目を覚ますと身体は重く感じて起き上がるのがやっとだった。

 少ししたらドルークがやってきた。

「陛下、身体の調子はいかがですか?」

「ああ、身体の回復はしていない」

「さようですか」

 今日で五日目。 サラーナに出会うまでは血薬を飲んだら翌日には身体は回復をしていた。 血薬、運命の血を一週間飲まなかったら死ぬと代々の書物に記載されている。

 サグイスはサラーナのことを思いながら過ごす。

「サラーナ・・・・・・」

 今日も血薬二本飲んでも身体が回復する兆しがない。 サラーナの血を飲むと翌日には完全回復していた。

 このままでは完全回復はできないと感じたサグイスはなんとか起き上がりドルークに置き手紙を残して城を飛び出しサラーナの家へと向かった。

 サグイスは木々に何度も休みながらサラーナ家へとついた。 サラーナの家は真っ暗で月明かりだけが家を照らしていた。

 するとサグイスは驚きのあまり血の気が引いた。

 サグイスの知ってるサラーナの家とは違う。 家中が何者かに荒らされていた。

 真っ暗で手触り次第で蝋台を見つけ近くにあったマッチに火をつけて蝋燭に灯した。

「サラーナ! サラーナ!」

 サグイスはサラーナの名を呼びながら階段を上がって寝室を見るもサラーナはいない。

『サラーナ、どこにいるんだ』

 サグイスはベッドの下の隙間からビラを手にとった。

 ビラを見返すと一瞬、脳裏に思いついた。 

「もしかしてーーサラーナ・・・・・・!」

 サグイスは翼を広げて飛ぼうとしたが力が入らなくて地面に倒れ込んでしまった。

「くっ、はあはあ・・・・・・早く王国に戻らなければーー!」

 息も苦しいが今はなんとしてでもサラーナを見つけ探し出す。

 サラーナに会いたい力を翼に込めて飛び立ちどうにか王国に戻ってきた。身体の限界で窓ガラスと突き破ってどこかの床に倒れ込んだ。

「ううっ、だ、誰かーー」

「陛下⁉︎」

「陛下ーー顔色が、まさか⁉︎」

 この声はドルークと医師の声だが顔を上げたいが身体が頭が動かない。

「ドルークか。 すぐ、に、兵隊長・・・・・・を呼んで、くれ」

「はい、陛下」

「陛下、直ちに血薬を飲んでくださいませ!」

 自分では飲めずに医師に血薬を飲まされた。

「ガハッーー!」

 サグイスは血薬を飲むことができずに全て吐き出してしまった。
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