9 / 60
二章
03
しおりを挟む***
サラーナの血を飲んでから四日が過ぎたお昼頃にいきなり胸が苦しくなった。
「うっ・・・・・・」
「ーー陛下⁉︎ 急いで寝室に医師を!」
隣にいたドルークはすぐに医師を呼ぶように侍女に言いつけた。
「少し休めば大丈夫だ」
「陛下、寝室に戻りましょう」
サグイスはドルークの言葉に従った。 ベッドに横になり医師の診察を受けた。
「陛下、今すぐに血薬を飲んでください」
「あ、あ・・・・・・」
ドルークから血薬を二本受け取って飲んだ。
「陛下、今日は様子を見ましょう。なのでこのままお休みになられてください」
「ああ、そうする」
サグイスは夕食を食べず眠りについた。朝、目を覚ますと身体は重く感じて起き上がるのがやっとだった。
少ししたらドルークがやってきた。
「陛下、身体の調子はいかがですか?」
「ああ、身体の回復はしていない」
「さようですか」
今日で五日目。 サラーナに出会うまでは血薬を飲んだら翌日には身体は回復をしていた。 血薬、運命の血を一週間飲まなかったら死ぬと代々の書物に記載されている。
サグイスはサラーナのことを思いながら過ごす。
「サラーナ・・・・・・」
今日も血薬二本飲んでも身体が回復する兆しがない。 サラーナの血を飲むと翌日には完全回復していた。
このままでは完全回復はできないと感じたサグイスはなんとか起き上がりドルークに置き手紙を残して城を飛び出しサラーナの家へと向かった。
サグイスは木々に何度も休みながらサラーナ家へとついた。 サラーナの家は真っ暗で月明かりだけが家を照らしていた。
するとサグイスは驚きのあまり血の気が引いた。
サグイスの知ってるサラーナの家とは違う。 家中が何者かに荒らされていた。
真っ暗で手触り次第で蝋台を見つけ近くにあったマッチに火をつけて蝋燭に灯した。
「サラーナ! サラーナ!」
サグイスはサラーナの名を呼びながら階段を上がって寝室を見るもサラーナはいない。
『サラーナ、どこにいるんだ』
サグイスはベッドの下の隙間からビラを手にとった。
ビラを見返すと一瞬、脳裏に思いついた。
「もしかしてーーサラーナ・・・・・・!」
サグイスは翼を広げて飛ぼうとしたが力が入らなくて地面に倒れ込んでしまった。
「くっ、はあはあ・・・・・・早く王国に戻らなければーー!」
息も苦しいが今はなんとしてでもサラーナを見つけ探し出す。
サラーナに会いたい力を翼に込めて飛び立ちどうにか王国に戻ってきた。身体の限界で窓ガラスと突き破ってどこかの床に倒れ込んだ。
「ううっ、だ、誰かーー」
「陛下⁉︎」
「陛下ーー顔色が、まさか⁉︎」
この声はドルークと医師の声だが顔を上げたいが身体が頭が動かない。
「ドルークか。 すぐ、に、兵隊長・・・・・・を呼んで、くれ」
「はい、陛下」
「陛下、直ちに血薬を飲んでくださいませ!」
自分では飲めずに医師に血薬を飲まされた。
「ガハッーー!」
サグイスは血薬を飲むことができずに全て吐き出してしまった。
0
あなたにおすすめの小説
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
婚約者の本性を暴こうとメイドになったら溺愛されました!
柿崎まつる
恋愛
世継ぎの王女アリスには完璧な婚約者がいる。侯爵家次男のグラシアンだ。容姿端麗・文武両道。名声を求めず、穏やかで他人に優しい。アリスにも紳士的に対応する。だが、完璧すぎる婚約者にかえって不信を覚えたアリスは、彼の本性を探るため侯爵家にメイドとして潜入する。2022eロマンスロイヤル大賞、コミック原作賞を受賞しました。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる