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2.プロローグ後編
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本当は敵を倒すためにただ進む事しか頭にない。だが、アルフレッドが言う通りこのまま戦えば確実に死ぬ。勝率皆無の自殺行為だ。しかし、目の前に現れるのはこの虐殺の悲惨さだ。
やはり、一人残らず惨殺されている。ここに来るまでにどれだけの骸を見ただろうか。
「みっ、水を」
声が聞こえる。僅かだがまだ生きている者はいるのだ。
ショウゴは全身が焼け爛れ大通りの端で力なく壁を背に座り助けを求める者を見つけた。
「おい、水ならある!今助けてやるから」
アルフレッドがすぐさま水を取り出す。
「おい!・・・・・・もう、誰も助けれないのか?」
返事がなくなった。
アルフレッドは窮状し誰も救えない事への絶望から天を見上げた。今、水を求める者は力尽きたのである。
力尽きてしまった者の横に、蹲り既に骸となった人がいた。
女性の死体だ。何かを庇うようにして死んでいる。爪が剥がれて指の先はボロボロになっていた。そして、その他とは違う死体の下に肌色を見つけた。
「アルフレッドもしかしてこの人」
ショウゴは死体が守るものが何か分かり、蹲る死体を隣に座らせる。
赤子だ。しかし、赤子はぐったりとしていて動かない。
「ショウゴその赤子は息をしているのか?」
「・・・・・・」
母は必死に赤子を守ろうとしたのだ。しかし、その思いも虚しく赤子は既に息を引き取っていた。
この戦いを終わらさなければ、この戦いに勝たなければ、この戦いで奴を殺さなければ。
ショウゴは目の前で起こる悲劇に耐えられなかった。
この戦いに終止符を打ち人々を救わなければならない。
その思い1つしか頭に無かった。
「君達、死とは簡単に訪れるものだよ」
四足歩行の高さは10メートル近くあろうドラゴンとその背に乗る帝国の紋章が刺繍された純白のローブを羽織るドラゴンテイマーの姿がそこにはあった。
ショウゴは亡き赤子を母親の膝の上にそっとのせて炎龍の背中に乗る敵を睨みつけた。
アルフレッドも剣を構える。
炎龍はゆっくりと大通りを真っ直ぐこちらに向かってくる。そして、その龍の背中に乗るドラゴンテイマーは笑みを浮かべ燃え盛る街の光景を楽しそうに見ていた。
「てめぇぇぇぇぇ!!!!」
叫びとともに怒りがショウゴの感情や感覚すらも支配する。
全神経が敵を粉砕する事にのみ集中しその他の感覚は全て麻痺する。
歩くのがやっとだった体は今まで受けたダメージを無視し敵に攻撃を仕掛ける。
ショウゴの体は風を切り一直線に炎龍の頭部に向けて跳躍した。
肩を入れ体当たりを喰らわそうとするが、炎龍の腕に阻まれ弾き飛ばされる。
「殺す!お前を必ず!」
怒りで我を忘れてしまうショウゴ。一般人なら腕で弾かれただけで体がへしゃげてしまう程の衝撃を受けている。だが、すぐに体制を立て直し再び突貫する。
「この炎龍に体当たりが通用するとでも思っているのか?」
再度攻撃するが同じで一筋縄では勝てない。ショウゴも十分に強く人知を超えた領域まで達している。しかし、それでもなお強さで数段上回る敵を相手にこんな単調な攻撃が通用するはずがない。
「ショウゴ!私は左側に回り込む!」
アルフレッドは一筋縄では勝てない事を十分に理解し二手に別れて戦闘する体制をとる。
ショウゴは再び体制を立て直しダークエルフ騎士団の団員から譲り受けた剣を取り出し構える。
アルフレッドも持っている漆黒の剣。王国屈指の鍛治職人が作り上げた一品だ。
「クククッ馬鹿者がこの高さを見上げて分からぬのか?この巨体にその程度の長さの剣がダメージを与えられると思うか?」
「ウオオオオオ!」
アルフレッドはジャンプし攻撃を仕掛ける。
「狙いは貴様だ!ドラゴンテイマー!!」
炎龍の腕をかわし背に乗るドラゴンテイマーを直接狙い、素早い動きで炎龍の体を数度踏み突撃のスピードを加速させる。
ドラゴンテイマーの目の前まで達し剣を振り下ろす。すると、アルフレッドの剣から火花が散った。
「そんな攻撃なぞ効かぬわ!」
そうドラゴンテイマーが言い放つとアルフレッドの剣撃が何らかの障壁に阻まれ全身に衝撃が走り吹き飛ばされる。
衝撃の影響で着地に失敗しアルフレッドは足を負傷する。かなり吹き飛ばされた、しかし、意識はある。
「ショウゴ!今だ!!」
「任せろ!」
足は負傷してしまったが、大きなチャンスを作った。
ショウゴは炎龍の首元に直接斬りかかる。
すると炎龍の反応は鈍く大きく振り切った剣が首に直撃する。
「ギェェェェェェ!!」
炎龍は堪らずに声を上げた。がしかし、倒れる事は無く空中で落下するショウゴに尻尾で鞭の如き攻撃を与える。
ショウゴは同じ様にアルフレッドの近くまで飛ばされた。しかし、攻撃が来る事を予想し身構え、落下した後も受け身を取りダメージを最小限に抑えた。
「有り得んくらい硬い皮膚だ、刃が通らなかったぞ」
ショウゴは炎龍の首元と右手に持っている剣をみて唖然とする。
剣はショウゴが繰り出した剣撃に耐え切れず刀身の中間地点で粉砕され、炎龍の首元はその衝撃で少し皮がめくれた程度のダメージである。
懇親の一撃が全く通らなかったのだ。そして、我に返る、このまま怒りに任せた戦い方で勝てるはずがないと。
「貴様らは確かに他の戦士達よりも強い。だがしかし、この炎龍を扱う私に勝てる者など居らん!」
そう言い放つドラゴンテイマーを尻目にアルフレッドを抱えて建物の中にショウゴは隠れた。
先程の攻撃で足を負傷したアルフレッドは立つことが出来なくなっていた。
それ故にあまり遠くまで逃げる事が出来ない。ここが見つかってしまうのも時間の問題だ。
「どこにいる!隠れても無駄だぞ!!」
ショウゴはこの状況を打開する方法を見つけ出すため思考を巡らした。
そう、いくら人間の中で別格にショウゴが強いとは言え、いくらダークエルフの中でアルフレッドが別格に強いとは言え魔法のスキルで圧倒的に勝るドラゴンテイマーに勝つ術が無いのだ。
この世界の戦闘において魔法とは最も重要なウェイトを占めている。
複数体のドラゴンとの戦闘で魔力を消耗し切ったショウゴは魔法で対抗する術を持たない。つまり、魔法を使える相手に肉弾戦で挑まなければならないのだ。
せめて、魔力を回復する事が出来れば勝機はある。怒りと力に任せた戦い方には限界があった。
「アルフレッド、万事屋にある魔力タンクを逆噴射する事は可能か?」
「あれを逆噴射する事は出来ない、しかし、破壊して大気中の魔力を高濃度にする事なら可能だ」
街の中心部に位置する万事屋には魔力を使った公共施設に循環させる為の貯蔵タンクがある。
それを利用すればショウゴとアルフレッドの魔力は回復し自然回復力も向上するため戦闘において有利になる。しかし、この作戦には問題も孕んでいる可能性が浮上した。
「それなら十分回復出来るな。だが、ドラゴンテイマーの魔力まで回復してしまう可能性があるんじゃないのか?」
「それは無い、少なくとも奴の魔力はそこまで減っていないのが現実だ」
「なぜ分かる?」
「一度召喚し管轄下に置いたモンスターを操作する時は魔力をほぼ必要としないからだ」
ショウゴとアルフレッドは家の壁に背をもたれかけ力なく座り込む。
まるで弱点が無い、そうショウゴは思う。ドラゴンテイマーは魔力面においても未だに大して消費していないのだ。
「ならば弱点は無いのか?」
「ほぼ無い。だが、強いて言うならドラゴンテイマー本体の体力は皆無に近い事だけだ。それに、大して召喚魔法以外の魔法は使えない」
「だが奴は強力な防御魔法を使っていたぞ?」
「私もなぜ使えているのか理由が分からないのだ」
アルフレッドが疑問を抱いている所から何か違和感をショウゴは感じていた。
「別の人間が魔法を使っている可能性は無いのか?」
「そんな高度な技術・・・・・・いや、アイテムを複数使えば可能だ。でもかなり大きなものでバレやすいはずだ。それに移動もできない」
「アルフレッドここから出るぞ、俺は魔法を発動する少しだけ衝撃に耐えてくれ。グラヴィティダウン!」
ショウゴとアルフレッドは扉からすぐさま外に出る。
ショウゴは少しだけ回復した魔力を使い魔法を発動した。
建物を倒壊させるほどの重力を生み出す魔法。更に、広範囲で有効だ。
複数の建物が徐々に軋みをあげ崩壊し始める。
「いきなり何をしだすんだ!?」
「待て、やはり居たぞ、一番左で倒壊した建物の中に避難したはずの人とアイテムが多数ある!」
複数倒壊した建物の中に気絶して動かなくなった帝国の紋章を付けた赤いローブを着た魔術師が倒れ込んでいた。
「倒壊の衝撃でこの魔術師は死んでしまったか」
それにかなり大規模な魔法陣や防御支援系アイテムの数々が落ちている。
これが強力な防御魔法を生み出していた原因だ。
「ここに居たか細々と逃げよって。私の弟子を殺したようだが防御魔法などこの私には無用だ!」
「アルフレッド!危ない!」
「嘘だ!ショウゴ!!」
アルフレッドを庇ったショウゴは炎龍から繰り出された突進が直撃してしまう。
アルフレッドはショウゴに後ろへ大きく飛ばされ無事だった。しかし、ショウゴは家屋と炎龍の突進に挟まれ致命傷を負ってしまう。
ショウゴとアルフレッドはドラゴンテイマーの接近に気付けなかった。
ドラゴンテイマーは建物が倒壊する音に紛れて接近したのである。
「クククッ、虫けらを潰すのは小気味良いな。炎龍!この雑魚を踏み潰し羽交い締めにしろ!」
炎龍はショウゴを踏み潰しそのまま抵抗出来ないようにする。
「ショウゴに何をする気だ!!」
アルフレッドは助けようと必死に這うが、負傷や体力の限界で思うように体が動かず助ける事は出来ない。
「ダークエルフの女、貴様は後でなぶり殺してやろう。炎龍!もう羽交い締めにしなくても良いぞ」
ドラゴンテイマーは炎龍に指示を出し自らがショウゴの胸ぐらを掴む。そして、呪文を唱え始める。
「残念だったな、貴様はこれで終わりだ!!!」
ドラゴンテイマーが生み出した火属系魔法はショウゴの顔面に直撃した。
やはり、一人残らず惨殺されている。ここに来るまでにどれだけの骸を見ただろうか。
「みっ、水を」
声が聞こえる。僅かだがまだ生きている者はいるのだ。
ショウゴは全身が焼け爛れ大通りの端で力なく壁を背に座り助けを求める者を見つけた。
「おい、水ならある!今助けてやるから」
アルフレッドがすぐさま水を取り出す。
「おい!・・・・・・もう、誰も助けれないのか?」
返事がなくなった。
アルフレッドは窮状し誰も救えない事への絶望から天を見上げた。今、水を求める者は力尽きたのである。
力尽きてしまった者の横に、蹲り既に骸となった人がいた。
女性の死体だ。何かを庇うようにして死んでいる。爪が剥がれて指の先はボロボロになっていた。そして、その他とは違う死体の下に肌色を見つけた。
「アルフレッドもしかしてこの人」
ショウゴは死体が守るものが何か分かり、蹲る死体を隣に座らせる。
赤子だ。しかし、赤子はぐったりとしていて動かない。
「ショウゴその赤子は息をしているのか?」
「・・・・・・」
母は必死に赤子を守ろうとしたのだ。しかし、その思いも虚しく赤子は既に息を引き取っていた。
この戦いを終わらさなければ、この戦いに勝たなければ、この戦いで奴を殺さなければ。
ショウゴは目の前で起こる悲劇に耐えられなかった。
この戦いに終止符を打ち人々を救わなければならない。
その思い1つしか頭に無かった。
「君達、死とは簡単に訪れるものだよ」
四足歩行の高さは10メートル近くあろうドラゴンとその背に乗る帝国の紋章が刺繍された純白のローブを羽織るドラゴンテイマーの姿がそこにはあった。
ショウゴは亡き赤子を母親の膝の上にそっとのせて炎龍の背中に乗る敵を睨みつけた。
アルフレッドも剣を構える。
炎龍はゆっくりと大通りを真っ直ぐこちらに向かってくる。そして、その龍の背中に乗るドラゴンテイマーは笑みを浮かべ燃え盛る街の光景を楽しそうに見ていた。
「てめぇぇぇぇぇ!!!!」
叫びとともに怒りがショウゴの感情や感覚すらも支配する。
全神経が敵を粉砕する事にのみ集中しその他の感覚は全て麻痺する。
歩くのがやっとだった体は今まで受けたダメージを無視し敵に攻撃を仕掛ける。
ショウゴの体は風を切り一直線に炎龍の頭部に向けて跳躍した。
肩を入れ体当たりを喰らわそうとするが、炎龍の腕に阻まれ弾き飛ばされる。
「殺す!お前を必ず!」
怒りで我を忘れてしまうショウゴ。一般人なら腕で弾かれただけで体がへしゃげてしまう程の衝撃を受けている。だが、すぐに体制を立て直し再び突貫する。
「この炎龍に体当たりが通用するとでも思っているのか?」
再度攻撃するが同じで一筋縄では勝てない。ショウゴも十分に強く人知を超えた領域まで達している。しかし、それでもなお強さで数段上回る敵を相手にこんな単調な攻撃が通用するはずがない。
「ショウゴ!私は左側に回り込む!」
アルフレッドは一筋縄では勝てない事を十分に理解し二手に別れて戦闘する体制をとる。
ショウゴは再び体制を立て直しダークエルフ騎士団の団員から譲り受けた剣を取り出し構える。
アルフレッドも持っている漆黒の剣。王国屈指の鍛治職人が作り上げた一品だ。
「クククッ馬鹿者がこの高さを見上げて分からぬのか?この巨体にその程度の長さの剣がダメージを与えられると思うか?」
「ウオオオオオ!」
アルフレッドはジャンプし攻撃を仕掛ける。
「狙いは貴様だ!ドラゴンテイマー!!」
炎龍の腕をかわし背に乗るドラゴンテイマーを直接狙い、素早い動きで炎龍の体を数度踏み突撃のスピードを加速させる。
ドラゴンテイマーの目の前まで達し剣を振り下ろす。すると、アルフレッドの剣から火花が散った。
「そんな攻撃なぞ効かぬわ!」
そうドラゴンテイマーが言い放つとアルフレッドの剣撃が何らかの障壁に阻まれ全身に衝撃が走り吹き飛ばされる。
衝撃の影響で着地に失敗しアルフレッドは足を負傷する。かなり吹き飛ばされた、しかし、意識はある。
「ショウゴ!今だ!!」
「任せろ!」
足は負傷してしまったが、大きなチャンスを作った。
ショウゴは炎龍の首元に直接斬りかかる。
すると炎龍の反応は鈍く大きく振り切った剣が首に直撃する。
「ギェェェェェェ!!」
炎龍は堪らずに声を上げた。がしかし、倒れる事は無く空中で落下するショウゴに尻尾で鞭の如き攻撃を与える。
ショウゴは同じ様にアルフレッドの近くまで飛ばされた。しかし、攻撃が来る事を予想し身構え、落下した後も受け身を取りダメージを最小限に抑えた。
「有り得んくらい硬い皮膚だ、刃が通らなかったぞ」
ショウゴは炎龍の首元と右手に持っている剣をみて唖然とする。
剣はショウゴが繰り出した剣撃に耐え切れず刀身の中間地点で粉砕され、炎龍の首元はその衝撃で少し皮がめくれた程度のダメージである。
懇親の一撃が全く通らなかったのだ。そして、我に返る、このまま怒りに任せた戦い方で勝てるはずがないと。
「貴様らは確かに他の戦士達よりも強い。だがしかし、この炎龍を扱う私に勝てる者など居らん!」
そう言い放つドラゴンテイマーを尻目にアルフレッドを抱えて建物の中にショウゴは隠れた。
先程の攻撃で足を負傷したアルフレッドは立つことが出来なくなっていた。
それ故にあまり遠くまで逃げる事が出来ない。ここが見つかってしまうのも時間の問題だ。
「どこにいる!隠れても無駄だぞ!!」
ショウゴはこの状況を打開する方法を見つけ出すため思考を巡らした。
そう、いくら人間の中で別格にショウゴが強いとは言え、いくらダークエルフの中でアルフレッドが別格に強いとは言え魔法のスキルで圧倒的に勝るドラゴンテイマーに勝つ術が無いのだ。
この世界の戦闘において魔法とは最も重要なウェイトを占めている。
複数体のドラゴンとの戦闘で魔力を消耗し切ったショウゴは魔法で対抗する術を持たない。つまり、魔法を使える相手に肉弾戦で挑まなければならないのだ。
せめて、魔力を回復する事が出来れば勝機はある。怒りと力に任せた戦い方には限界があった。
「アルフレッド、万事屋にある魔力タンクを逆噴射する事は可能か?」
「あれを逆噴射する事は出来ない、しかし、破壊して大気中の魔力を高濃度にする事なら可能だ」
街の中心部に位置する万事屋には魔力を使った公共施設に循環させる為の貯蔵タンクがある。
それを利用すればショウゴとアルフレッドの魔力は回復し自然回復力も向上するため戦闘において有利になる。しかし、この作戦には問題も孕んでいる可能性が浮上した。
「それなら十分回復出来るな。だが、ドラゴンテイマーの魔力まで回復してしまう可能性があるんじゃないのか?」
「それは無い、少なくとも奴の魔力はそこまで減っていないのが現実だ」
「なぜ分かる?」
「一度召喚し管轄下に置いたモンスターを操作する時は魔力をほぼ必要としないからだ」
ショウゴとアルフレッドは家の壁に背をもたれかけ力なく座り込む。
まるで弱点が無い、そうショウゴは思う。ドラゴンテイマーは魔力面においても未だに大して消費していないのだ。
「ならば弱点は無いのか?」
「ほぼ無い。だが、強いて言うならドラゴンテイマー本体の体力は皆無に近い事だけだ。それに、大して召喚魔法以外の魔法は使えない」
「だが奴は強力な防御魔法を使っていたぞ?」
「私もなぜ使えているのか理由が分からないのだ」
アルフレッドが疑問を抱いている所から何か違和感をショウゴは感じていた。
「別の人間が魔法を使っている可能性は無いのか?」
「そんな高度な技術・・・・・・いや、アイテムを複数使えば可能だ。でもかなり大きなものでバレやすいはずだ。それに移動もできない」
「アルフレッドここから出るぞ、俺は魔法を発動する少しだけ衝撃に耐えてくれ。グラヴィティダウン!」
ショウゴとアルフレッドは扉からすぐさま外に出る。
ショウゴは少しだけ回復した魔力を使い魔法を発動した。
建物を倒壊させるほどの重力を生み出す魔法。更に、広範囲で有効だ。
複数の建物が徐々に軋みをあげ崩壊し始める。
「いきなり何をしだすんだ!?」
「待て、やはり居たぞ、一番左で倒壊した建物の中に避難したはずの人とアイテムが多数ある!」
複数倒壊した建物の中に気絶して動かなくなった帝国の紋章を付けた赤いローブを着た魔術師が倒れ込んでいた。
「倒壊の衝撃でこの魔術師は死んでしまったか」
それにかなり大規模な魔法陣や防御支援系アイテムの数々が落ちている。
これが強力な防御魔法を生み出していた原因だ。
「ここに居たか細々と逃げよって。私の弟子を殺したようだが防御魔法などこの私には無用だ!」
「アルフレッド!危ない!」
「嘘だ!ショウゴ!!」
アルフレッドを庇ったショウゴは炎龍から繰り出された突進が直撃してしまう。
アルフレッドはショウゴに後ろへ大きく飛ばされ無事だった。しかし、ショウゴは家屋と炎龍の突進に挟まれ致命傷を負ってしまう。
ショウゴとアルフレッドはドラゴンテイマーの接近に気付けなかった。
ドラゴンテイマーは建物が倒壊する音に紛れて接近したのである。
「クククッ、虫けらを潰すのは小気味良いな。炎龍!この雑魚を踏み潰し羽交い締めにしろ!」
炎龍はショウゴを踏み潰しそのまま抵抗出来ないようにする。
「ショウゴに何をする気だ!!」
アルフレッドは助けようと必死に這うが、負傷や体力の限界で思うように体が動かず助ける事は出来ない。
「ダークエルフの女、貴様は後でなぶり殺してやろう。炎龍!もう羽交い締めにしなくても良いぞ」
ドラゴンテイマーは炎龍に指示を出し自らがショウゴの胸ぐらを掴む。そして、呪文を唱え始める。
「残念だったな、貴様はこれで終わりだ!!!」
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