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第3話:本当の鑑定結果
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~あらすじ~
リクは転生した直後に『無能』と診断され、王都から追放されてしまう。
さらに送り込まれた辺境の田舎町でも、いきなりお金をだまし取られるという仕打ちを受けることに。
そこでリクは同じような境遇の少女、ミアと出会う。
二人はなんとか泥棒を捕まえるが、ギルドの人々は「パンチをしただけで大男が吹き飛んだ」という奇妙な状況を信じようとしなかった。
ギルドへ立ち寄った大賢者アルガスでさえ、二人が大人を騙そうとしていると言い出すのだが……?
*****
人気のない通路を進んで突き当りの倉庫。
僕たちは抵抗できるはずもなく、そこへ連れ込まれた。
ばたん……ガチャッ。
受付嬢さんは後ろ手に扉を閉めると、大賢者さんへ声をかける。
「アルガス様。ウソをつくのがお下手になられましたね」
「おお……バレておったか? ワシも耄碌したかのう……」
ついさっきまで張り詰めていた空気が、突然何でもなかったかのような弛緩した雰囲気へと変わる。
そこでまず声を上げたのは、僕でもミアでもなく用心棒さんだった。
「えっ、何だ!? マリー、お前なんか知ってんのか?」
「ロイ……気付かなかったの?
賢者様はあえて人目につかない所へやって来たのよ」
「はあ? どうしてだよ?」
あくまで冷静な受付嬢……マリーさんと、声を荒げる用心棒のロイさん。
それをアルガスさんは素早く止めにかかる。
「まあまあ、二人共落ち着いてくれい。
あまり騒いでは、ここまで連れてきた意味がなくなる」
「うっ……失礼しました」
ロイさんはあっさりと引き下がる。
こんな簡単に用心棒さんを黙らせるなんて、
大賢者さんってすごい尊敬されてるんだなぁ……。
状況がつかめないまま感心していると、ミアが不満そうに言った。
「ねえ、それじゃいい加減何がしたいのか教えてくれない?」
不遜な物言いにギルドのお二方が眉をしかめるけれど、当のアルガスさんは気にしていない様子だった。
やっぱり素は優しいおじいちゃんなのかもしれない。
「そうじゃのお。
まず、キミたちが基本的にはE級冒険者相当の能力だということは認めねばならない」
「えぇ……」
「そんなぁ……」
大賢者さんお墨付きの『無能』認定に、僕は思わず落胆の声を上げる。
だけど、もっと重要なのはここからだった。
「しかし、キミたちが手を握り合ったとき……。
リムくん、キミの着けた『鑑定器』から未知の反応が検出された」
「未知の反応?」
「うむ……その結果は、これじゃ」
【ゴッドハンド】
隠しスキル。『バフ』スキルの初期レベルと上限を+99
アルガスさんが『鑑定器』の結果を見せると、部屋の中に沈黙が降りた。
だけど黙りこくった理由は、人によって違っている。
「んん……?」
「なに……?」
僕とミアは、言われたことの意味が分からず首を傾げていた。
「ウソでしょ……」
「どういうことだよ……」
ギルドのマリーさんとロイさんは、恐怖の表情で僕を見つめていた。
そしてアルガスさん本人の表情も、これはただ事ではないと物語っている。
「キミたちはこの世界に来て間もないということじゃったから、一から説明しよう。
ワシらこの世界の住民は、こういった『鑑定器』によってそれぞれが持つ能力や技能──『スキル』の強度を測り、実力の指標としているのじゃ。
レベルというのはそういうことじゃのう」
そこでロイさんが自分の腕にリストバンドをはめ、例を見せてくれる。
『剣術』レベル20……『回避』レベル24……『料理』レベル36……『片手盾』レベル26……。
へー、ギルドの用心棒さんだとそういうスキルを持ってるってことか。
盾を持ちながらスッスッと敵の攻撃を避け、受け流して戦うカッコいい姿が目に浮かんでくる。
生活感のあるスキルも見えちゃうのはちょっと可愛いけど。
あれ?
でも、じゃあ、レベル99って……?
「レベル99ってのはな……人の身でたどり着ける限界とされてるんだ」
「うん……よっぽど強力な装備だとか修行を積まないと、そんな領域には行けない。
しかもその上限を超えるとなると……」
「いわゆる大悪魔、深層ダンジョンの主……あるいは、神の如き力……」
「だから、ゴッドハンド……」
僕は自分の手のひらを見つめた。
一見この手には何の変哲もない。
ただ単に痩せた男の子の手だ。
これが……そんなに凄い力を持っていたなんて。
「じゃ、じゃあアタシもなんかあるの!?」
「いや……残念じゃが、
ミアちゃんには持って生まれた『ファイアボール』以上のモノは見つからんかった」
「えぇ~っ! おかしいじゃない!
ハイパーパンチ! とかそういうのあるから泥棒ぶっ飛ばせたんじゃないの!?」
ミアの疑問はもっともだ。
あの時泥棒をふっ飛ばしたのは、僕じゃない。
ミアが泥棒を殴った時に凄まじい力が起きたんだ。
「そこが、この『バフ』スキルの独特な所でのう。
これは基本的に、所有者のみでは真価を発揮せぬワザなのじゃ」
「所有者だけでは……」
「そう。
絆を交わした道具や装備、そして他の生き物に対して力を与える。
これが『バフ』の効能じゃ。自らの力を強化するのは、また別のスキルになるでのう」
「そうですね……それなら合点が行きます。
リムくん自身はただの少年でも、彼と一緒に行動していたミアちゃんの方が一時的に強化されていたんだわ」
「な、なるほど……」
「えっ、えっ? じゃあアタシ、最強? 神超えてる?」
段々と事態が明らかになってくる。
ミアはというと、あっさり順応してテンションを上げていた。
「いつかはそうなるかもしれぬ。
しかし『バフ』の効能は、通わせた心や絆の深さによって大きく左右されるからの。
今すぐにというわけにはいかぬよ」
「えぇ~……そうなんだぁ……」
「いやまあ、そんなあっさり強くなれるんならオレたち商売上がったりだけどな……」
「そうね……複雑な気分だわ」
僕は頭の中を整理する。
『無能』と言われた僕だけど、実は隠れた【ゴッドハンド】のお陰で周りの人をすっごく強くできる素質があったみたいだ。
ありがたいと言えばありがたいけど、まだわからないことがある。
「でも結局、どうして僕は『無能』扱いされちゃったんですか?
それにアルガスさんが僕らをこっちに連れてきた理由も分かりません」
「ああ……聡い子じゃの。
先程も言ったように、神殿が持つ『鑑定器』は量産型のものじゃ。
聞いたこともない事例じゃが、こういった隠しスキルは判別できぬ場合もあるのやもしれん……」
えぇ~、じゃあ神官さんが言ってたことは何だったんだよぉ……。
あの時分かってたらこんな目に遭わなくて済んだのかなって思うと、急に気が抜けてきてしまう。
「それからワシがキミたちを隔離したのには、きちんとした訳がある。
……キミたちを護るためじゃ」
?????
言っていることの意味が分からない。
「えっ……?」
「なんでよ? アタシでも泥棒ぶっ飛ばせるくらい強くなれたわけでしょ?
そしたらリムも有名になれるんじゃないの?」
ミアが抗議の声を上げた。
だけどその声を、受付嬢のマリーさんが遮る。
「よく考えてみて。
条件付きとは言え、誰でも神のような強さにできる可能性を持った少年……。
そんな子がいると分かったら、悪者も目をつけてくるに決まっているでしょう?」
「世の中には『魅了』や『話術』で誰彼構わず虜にするような悪人もおる。
そういった者の手に、彼の力が渡ったとすれば……」
「悪夢だな……何が起きるかわかったもんじゃない」
困惑する僕たちを置き去りにして、大人たちの声色は張り詰めていた。
「えぇ……それじゃ結局、僕はこの力を隠してなきゃいけないってことですか?」
「まあ……そうなるのう。
言いふらしてはならぬ。
人前で使うことも出来るだけ避けるがよい。
キミ自身が独りで戦わねばならなくなった場合のためにも、真っ当な力をつけるよう心がけるのが良かろう」
「う~ん……」
せっかく強くなれたと思ったのに。
ただアルガスさんが最後に言ってくれたのは、とても頼もしい言葉だった。
「不安になるのは仕方がない。
ただ、誰にも頼るなと言うとるわけではないよ。
ワシもそれなりに人を見る目はあるつもりじゃ。
このギルドを切り盛りするお二方なら、キミを悪者に売るようなことはすまいよ」
マリーさんとロイさんを見つめると、二人とも優しく返事をしてくれた。
「当然です。ギルドの名にかけて、この子を危ない目には遭わせません」
「ああ。安心しろ、坊主!」
それから……
「リム……ちょっとアタシ、何がなんだかまだ分からないけど。
せっかく助けてくれたし……アタシも、あんたのこと助けるつもりだから……」
ミアが頬を染め、遠慮がちに手を握ってくる。
いくらスキルがあるって言われても、やっぱり握っただけじゃ力なんて分からない。
ただ、二人一緒なら何とかなるかもしれないという確かな信頼は感じられた。
リクは転生した直後に『無能』と診断され、王都から追放されてしまう。
さらに送り込まれた辺境の田舎町でも、いきなりお金をだまし取られるという仕打ちを受けることに。
そこでリクは同じような境遇の少女、ミアと出会う。
二人はなんとか泥棒を捕まえるが、ギルドの人々は「パンチをしただけで大男が吹き飛んだ」という奇妙な状況を信じようとしなかった。
ギルドへ立ち寄った大賢者アルガスでさえ、二人が大人を騙そうとしていると言い出すのだが……?
*****
人気のない通路を進んで突き当りの倉庫。
僕たちは抵抗できるはずもなく、そこへ連れ込まれた。
ばたん……ガチャッ。
受付嬢さんは後ろ手に扉を閉めると、大賢者さんへ声をかける。
「アルガス様。ウソをつくのがお下手になられましたね」
「おお……バレておったか? ワシも耄碌したかのう……」
ついさっきまで張り詰めていた空気が、突然何でもなかったかのような弛緩した雰囲気へと変わる。
そこでまず声を上げたのは、僕でもミアでもなく用心棒さんだった。
「えっ、何だ!? マリー、お前なんか知ってんのか?」
「ロイ……気付かなかったの?
賢者様はあえて人目につかない所へやって来たのよ」
「はあ? どうしてだよ?」
あくまで冷静な受付嬢……マリーさんと、声を荒げる用心棒のロイさん。
それをアルガスさんは素早く止めにかかる。
「まあまあ、二人共落ち着いてくれい。
あまり騒いでは、ここまで連れてきた意味がなくなる」
「うっ……失礼しました」
ロイさんはあっさりと引き下がる。
こんな簡単に用心棒さんを黙らせるなんて、
大賢者さんってすごい尊敬されてるんだなぁ……。
状況がつかめないまま感心していると、ミアが不満そうに言った。
「ねえ、それじゃいい加減何がしたいのか教えてくれない?」
不遜な物言いにギルドのお二方が眉をしかめるけれど、当のアルガスさんは気にしていない様子だった。
やっぱり素は優しいおじいちゃんなのかもしれない。
「そうじゃのお。
まず、キミたちが基本的にはE級冒険者相当の能力だということは認めねばならない」
「えぇ……」
「そんなぁ……」
大賢者さんお墨付きの『無能』認定に、僕は思わず落胆の声を上げる。
だけど、もっと重要なのはここからだった。
「しかし、キミたちが手を握り合ったとき……。
リムくん、キミの着けた『鑑定器』から未知の反応が検出された」
「未知の反応?」
「うむ……その結果は、これじゃ」
【ゴッドハンド】
隠しスキル。『バフ』スキルの初期レベルと上限を+99
アルガスさんが『鑑定器』の結果を見せると、部屋の中に沈黙が降りた。
だけど黙りこくった理由は、人によって違っている。
「んん……?」
「なに……?」
僕とミアは、言われたことの意味が分からず首を傾げていた。
「ウソでしょ……」
「どういうことだよ……」
ギルドのマリーさんとロイさんは、恐怖の表情で僕を見つめていた。
そしてアルガスさん本人の表情も、これはただ事ではないと物語っている。
「キミたちはこの世界に来て間もないということじゃったから、一から説明しよう。
ワシらこの世界の住民は、こういった『鑑定器』によってそれぞれが持つ能力や技能──『スキル』の強度を測り、実力の指標としているのじゃ。
レベルというのはそういうことじゃのう」
そこでロイさんが自分の腕にリストバンドをはめ、例を見せてくれる。
『剣術』レベル20……『回避』レベル24……『料理』レベル36……『片手盾』レベル26……。
へー、ギルドの用心棒さんだとそういうスキルを持ってるってことか。
盾を持ちながらスッスッと敵の攻撃を避け、受け流して戦うカッコいい姿が目に浮かんでくる。
生活感のあるスキルも見えちゃうのはちょっと可愛いけど。
あれ?
でも、じゃあ、レベル99って……?
「レベル99ってのはな……人の身でたどり着ける限界とされてるんだ」
「うん……よっぽど強力な装備だとか修行を積まないと、そんな領域には行けない。
しかもその上限を超えるとなると……」
「いわゆる大悪魔、深層ダンジョンの主……あるいは、神の如き力……」
「だから、ゴッドハンド……」
僕は自分の手のひらを見つめた。
一見この手には何の変哲もない。
ただ単に痩せた男の子の手だ。
これが……そんなに凄い力を持っていたなんて。
「じゃ、じゃあアタシもなんかあるの!?」
「いや……残念じゃが、
ミアちゃんには持って生まれた『ファイアボール』以上のモノは見つからんかった」
「えぇ~っ! おかしいじゃない!
ハイパーパンチ! とかそういうのあるから泥棒ぶっ飛ばせたんじゃないの!?」
ミアの疑問はもっともだ。
あの時泥棒をふっ飛ばしたのは、僕じゃない。
ミアが泥棒を殴った時に凄まじい力が起きたんだ。
「そこが、この『バフ』スキルの独特な所でのう。
これは基本的に、所有者のみでは真価を発揮せぬワザなのじゃ」
「所有者だけでは……」
「そう。
絆を交わした道具や装備、そして他の生き物に対して力を与える。
これが『バフ』の効能じゃ。自らの力を強化するのは、また別のスキルになるでのう」
「そうですね……それなら合点が行きます。
リムくん自身はただの少年でも、彼と一緒に行動していたミアちゃんの方が一時的に強化されていたんだわ」
「な、なるほど……」
「えっ、えっ? じゃあアタシ、最強? 神超えてる?」
段々と事態が明らかになってくる。
ミアはというと、あっさり順応してテンションを上げていた。
「いつかはそうなるかもしれぬ。
しかし『バフ』の効能は、通わせた心や絆の深さによって大きく左右されるからの。
今すぐにというわけにはいかぬよ」
「えぇ~……そうなんだぁ……」
「いやまあ、そんなあっさり強くなれるんならオレたち商売上がったりだけどな……」
「そうね……複雑な気分だわ」
僕は頭の中を整理する。
『無能』と言われた僕だけど、実は隠れた【ゴッドハンド】のお陰で周りの人をすっごく強くできる素質があったみたいだ。
ありがたいと言えばありがたいけど、まだわからないことがある。
「でも結局、どうして僕は『無能』扱いされちゃったんですか?
それにアルガスさんが僕らをこっちに連れてきた理由も分かりません」
「ああ……聡い子じゃの。
先程も言ったように、神殿が持つ『鑑定器』は量産型のものじゃ。
聞いたこともない事例じゃが、こういった隠しスキルは判別できぬ場合もあるのやもしれん……」
えぇ~、じゃあ神官さんが言ってたことは何だったんだよぉ……。
あの時分かってたらこんな目に遭わなくて済んだのかなって思うと、急に気が抜けてきてしまう。
「それからワシがキミたちを隔離したのには、きちんとした訳がある。
……キミたちを護るためじゃ」
?????
言っていることの意味が分からない。
「えっ……?」
「なんでよ? アタシでも泥棒ぶっ飛ばせるくらい強くなれたわけでしょ?
そしたらリムも有名になれるんじゃないの?」
ミアが抗議の声を上げた。
だけどその声を、受付嬢のマリーさんが遮る。
「よく考えてみて。
条件付きとは言え、誰でも神のような強さにできる可能性を持った少年……。
そんな子がいると分かったら、悪者も目をつけてくるに決まっているでしょう?」
「世の中には『魅了』や『話術』で誰彼構わず虜にするような悪人もおる。
そういった者の手に、彼の力が渡ったとすれば……」
「悪夢だな……何が起きるかわかったもんじゃない」
困惑する僕たちを置き去りにして、大人たちの声色は張り詰めていた。
「えぇ……それじゃ結局、僕はこの力を隠してなきゃいけないってことですか?」
「まあ……そうなるのう。
言いふらしてはならぬ。
人前で使うことも出来るだけ避けるがよい。
キミ自身が独りで戦わねばならなくなった場合のためにも、真っ当な力をつけるよう心がけるのが良かろう」
「う~ん……」
せっかく強くなれたと思ったのに。
ただアルガスさんが最後に言ってくれたのは、とても頼もしい言葉だった。
「不安になるのは仕方がない。
ただ、誰にも頼るなと言うとるわけではないよ。
ワシもそれなりに人を見る目はあるつもりじゃ。
このギルドを切り盛りするお二方なら、キミを悪者に売るようなことはすまいよ」
マリーさんとロイさんを見つめると、二人とも優しく返事をしてくれた。
「当然です。ギルドの名にかけて、この子を危ない目には遭わせません」
「ああ。安心しろ、坊主!」
それから……
「リム……ちょっとアタシ、何がなんだかまだ分からないけど。
せっかく助けてくれたし……アタシも、あんたのこと助けるつもりだから……」
ミアが頬を染め、遠慮がちに手を握ってくる。
いくらスキルがあるって言われても、やっぱり握っただけじゃ力なんて分からない。
ただ、二人一緒なら何とかなるかもしれないという確かな信頼は感じられた。
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