いきなりすきです、溺愛生活

焚き火

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影で頑張る部下

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訓練開始の当日になった。昨日はやめに寝た効果かすこぶる調子がいい。よし、頑張るぞ!!

そして約束の9時になった。予想通りリアン様が迎えに来てくださった。
相変わらずまぶしい。半年たっても見慣れなさそうだ。

「おはようございます。昨夜はよく休めましたか?」

「はい、爆睡でしたw。」

「それならよかったです。お隣は補佐のエトラ様ですね。騎士団長のリアンです。本日から宜しくお願い致します。」

ん、返事がない。どうしたんだ?と横に目をやるとなぜかエトラが固まっている。

「エトラ、エトラ。挨拶。」

「はっ!失礼いたしました。ルビラ様の補佐を務めます。エトラです。よろしくお願いします。」

エトラのやつ、今きっとリアン様に見とれていたんだな。まあ、初見はそうなるよな。実際私も固まったわけだしな。

「ふふ、すみませんリアン様。すこし寝ぼけているみたいです。抜けてそうに見えますけど私の自慢の部下ですのでご安心ください。」

「いいですね、ルビラ様に『自慢の部下』なんて。俺もあなたに褒めてもらえるよう頑張りますね。」

この男、自分がどれだけイケメンか自覚しているのか。そんなキラキラした笑顔で言われたらこっちが照れる。朝から心臓に悪いな。

「いきなりなに言ってるんですか。私なんかが褒めてもも何にもならないでしょう。」


そんな二人の横で冷や汗を垂らしながら焦る部下がひとりいた。

・・・ エトラ(ルビラの部下)視点 ・・・

 嘘だろ。なんだよこのイケメン。やばい、これは非常にやばい。なんか昨日会ったばかりの二人なのに、親しげに話しているし。絶対リアン様、ルビラ様のこと狙ってるよね。今口説いてるよね。え、やばくね。昨日ルビラ様を一人にしたのが間違いだった?もしかして俺やらかした?やばい。
 でもルビラ様も悪いんじゃないか?!そうだよ!ルビラ様は自分を過小評価しすぎてるとこあるからな。それに鈍感だし。少し目を離しただけで男も女もよってくるってのに。口説かれてることにも気づかない始末。もぉーーー。もっと危機感持ってほしい!!
 はぁーーーー。サガマーサラ王国にいた時はここまで気を張らなくても良かったから油断していた。自国ではガーナルド様が目光らせて変な虫つかないようしてたから、、、。それにリアン様は高嶺の花みたいになってたから話しかける勇気のあるやつはそうそういなかったもんな。
 はぁ、なんでサルヴァージ王国は、よりによってルビラ様を指導官に指名するんだよぉぉぉ。確かにめちゃくちゃ優秀な方だけどさ。指導官なら他にも任せられる人いるでしょうに。隣国まで来させやがって。そのせいで僕、馬鹿みたいに仕事してなんとか補佐官としてついていけるよう頑張ったんだよ。かなり頑張ったんだよ。どうしよ、これでルビラ様が騎士団長だとかいうリアン様とくっついたら。僕死ぬんじゃ、、、、、。ていうか殺される。



そう、実はエトラはガーナルド(ルビラの幼馴染 兼 初恋相手)が送った監視役なのだ。ルビラに変な虫がつかないようにするための。なぜそんなことをするのかは後々わかることだろう。ここから無自覚モテモテルビラと、命がけのエトラとの戦いが始まる!!!
                                                                             
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