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第四章・失律聖剣
2話 リブラの能力
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「はぁ、はぁ…本当にあるのか、お前の家は?」
「あるに決まってる」
「あるなら…ちゃんと道を作りなさいよ!」
明日辺がそう毒づきながら、足元にある大きめの石を蹴り飛ばした。
リブラ、出水、明日辺の3人は今、とある山の中腹あたりにいた。そこは樹海でもあるため、昼だというのにあたりは薄ぼんやりとした闇に覆われている。
そんな暗さから、出水はイルデーニャ島のうっそうとしたジャングルを思い出していた。
「さっきも言ったように、俺の家は『秘密基地』でもある。秘密基地は隠れているから秘密基地なのだ。子供心を忘れるな」
「なかなか素敵な性格をお持ちのようで…『大人心』という思慮分別もあったら最高なのに」
「五月蝿いぞ」
「あ?あんたのほうがうるさいわよ!」
明日辺とリブラがまた喧嘩をし始めた。出水はやれやれと頭に手を当てながらため息をついた。琵琶持は今別の案件の調査に走っているため、代役として今回は明日辺を指名したのだが、それは間違いだったかもしれない。
「明日辺…少し落ち着け」
「口を挟まないでもらえるか?この女と決着をつけたいのだ」
「ジョートーよ‼︎口喧嘩であんたを完全にぶっ潰してやるわ!」
「やめろやめろ‼︎そんな喧嘩をしてどーする!リブラ!目的地はもうすぐそこなんだろ?早く案内してくれ!」
「…わかった。明日辺よ、出水の介入に感謝するんだな」
「こっちのセリフよ‼︎」
「はぁ…」
と、そうこう話しているうちに樹海がひらけた。
「おぉ…」
そこには、大きな屋敷が建っていた。
「写真通り…まさか本当にあるとはな」
「お前も疑っていたのか出水?あると言ったろ」
そう言いながら、リブラはポケットから鍵を取り出し、それを玄関の扉に差し込んで開け放った。
「ようこそ、我が愛しの住まいへ」
その中は、本に埋め尽くされた図書館のような内装になっており、出水達はその壮観さに感嘆せずにはいられなかった。
「さて、俺が話した『扉本』は、アレだ」
リブラが指差した先には、大人の背丈程大きい本が置いてあった。
「さて、準備をしてもらうぞ」
「本当に着なきゃダメなの?その…面倒臭いんだけど」
「着なかったら入れないぞ」
「…そうか」
出水達二人はため息をつきながらカバンの中にある服を取り出すと、隣の部屋へ引っ込んでいった。
数分後、出水と明日辺は中世風の街娘のような格好になって部屋から出てきた。
それを確認したリブラは『扉本』に向かって一言、こう言った。
「『開け』」
すると、その本がバラララと音を立てながら捲れていく。
「『止まれ』」
そうリブラがまた命令すると、本はピタッと動きを止めて、あるページを開いた。リブラはその本の挿絵の前に進むと、そこにスルリと『入り込んだ』。それに出水達も続く。
リブラの能力の名前は『夢想の描き手』という。それは、描かれてから100年以上が経過した絵本から、色々な物を取り出せたり、本の中に入り込めたりする能力である。
リブラが住まいとしている絵本の中の部屋は、古風な作りで、色々な場所の彩度がとにかく高く、そんな部屋を見回すためには、出水達二人は瞬きを多めに取らねばならなかった。そして、窓の外には森林が広がっている。
「それじゃ手筈通り、俺の行動範囲内だけをお前らは探せよ?」
「というか…ツッコミ忘れてたんだけど、随分流暢に日本語話せるようになったわねアンタ…」
「あの日から1週間経ってるからな。仕上げてくるのは当然だろう」
「そこまで求めてない」
「俺の頭は特別性なんだ…ほら行った行った」
出水と明日辺はそれに従った
「あるに決まってる」
「あるなら…ちゃんと道を作りなさいよ!」
明日辺がそう毒づきながら、足元にある大きめの石を蹴り飛ばした。
リブラ、出水、明日辺の3人は今、とある山の中腹あたりにいた。そこは樹海でもあるため、昼だというのにあたりは薄ぼんやりとした闇に覆われている。
そんな暗さから、出水はイルデーニャ島のうっそうとしたジャングルを思い出していた。
「さっきも言ったように、俺の家は『秘密基地』でもある。秘密基地は隠れているから秘密基地なのだ。子供心を忘れるな」
「なかなか素敵な性格をお持ちのようで…『大人心』という思慮分別もあったら最高なのに」
「五月蝿いぞ」
「あ?あんたのほうがうるさいわよ!」
明日辺とリブラがまた喧嘩をし始めた。出水はやれやれと頭に手を当てながらため息をついた。琵琶持は今別の案件の調査に走っているため、代役として今回は明日辺を指名したのだが、それは間違いだったかもしれない。
「明日辺…少し落ち着け」
「口を挟まないでもらえるか?この女と決着をつけたいのだ」
「ジョートーよ‼︎口喧嘩であんたを完全にぶっ潰してやるわ!」
「やめろやめろ‼︎そんな喧嘩をしてどーする!リブラ!目的地はもうすぐそこなんだろ?早く案内してくれ!」
「…わかった。明日辺よ、出水の介入に感謝するんだな」
「こっちのセリフよ‼︎」
「はぁ…」
と、そうこう話しているうちに樹海がひらけた。
「おぉ…」
そこには、大きな屋敷が建っていた。
「写真通り…まさか本当にあるとはな」
「お前も疑っていたのか出水?あると言ったろ」
そう言いながら、リブラはポケットから鍵を取り出し、それを玄関の扉に差し込んで開け放った。
「ようこそ、我が愛しの住まいへ」
その中は、本に埋め尽くされた図書館のような内装になっており、出水達はその壮観さに感嘆せずにはいられなかった。
「さて、俺が話した『扉本』は、アレだ」
リブラが指差した先には、大人の背丈程大きい本が置いてあった。
「さて、準備をしてもらうぞ」
「本当に着なきゃダメなの?その…面倒臭いんだけど」
「着なかったら入れないぞ」
「…そうか」
出水達二人はため息をつきながらカバンの中にある服を取り出すと、隣の部屋へ引っ込んでいった。
数分後、出水と明日辺は中世風の街娘のような格好になって部屋から出てきた。
それを確認したリブラは『扉本』に向かって一言、こう言った。
「『開け』」
すると、その本がバラララと音を立てながら捲れていく。
「『止まれ』」
そうリブラがまた命令すると、本はピタッと動きを止めて、あるページを開いた。リブラはその本の挿絵の前に進むと、そこにスルリと『入り込んだ』。それに出水達も続く。
リブラの能力の名前は『夢想の描き手』という。それは、描かれてから100年以上が経過した絵本から、色々な物を取り出せたり、本の中に入り込めたりする能力である。
リブラが住まいとしている絵本の中の部屋は、古風な作りで、色々な場所の彩度がとにかく高く、そんな部屋を見回すためには、出水達二人は瞬きを多めに取らねばならなかった。そして、窓の外には森林が広がっている。
「それじゃ手筈通り、俺の行動範囲内だけをお前らは探せよ?」
「というか…ツッコミ忘れてたんだけど、随分流暢に日本語話せるようになったわねアンタ…」
「あの日から1週間経ってるからな。仕上げてくるのは当然だろう」
「そこまで求めてない」
「俺の頭は特別性なんだ…ほら行った行った」
出水と明日辺はそれに従った
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