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一日目
第2話
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「酒、怖っ――!!!」
と、飲酒の恐ろしさをベッドの中で噛みしめていると。
「あれ? まだ見えんじゃん」
昨晩、記憶が飛ぶ前に目の前に現れたゲーム画面風の表示がまだ残っていたのだ。
「で、一体なんのゲージなのよ?」
意識を右上に伸びる二本の横長のゲージに向けると、突然。
――ライフポイントは現在10ポイントです。ライフポイントの最高値は現在10ポイントです。
――スキルポイントは現在5ポイントです。スキルポイントの最高値は現在5ポイントです。
というような説明が頭の中にスッと入ってきた。それも、
――ET〇カードが挿入されました。
的な機械っぽい感じ。
しかも、昨晩は気が付かなかったけれど、ゲージの上には童貞lv.1の表記が。
「だれが童貞じゃい!」
おもわず僕は上体を起こして、ツッコミを入れた。
いやまぁ、童貞なのは間違いない事実なんですけどね。
「ったく! 何なんだよ! ふざけんなじゃねぇよ! 目障りなんだ、とっとと消えうせろ! って……あら?」
消え失せろと言った途端、目の前のゲーム画面は消失したのだ。
「はぁ、何か無駄に疲れたわ……もう一寝入りしよっと!」
と、まだ事の重大さに気付いていなかった僕はそのまま布団をかぶり二度寝を決め込んだ。
「お兄ちゃん起きて! もう、お昼だよ!」
「う~ん、香澄先輩ぃ……むにゃむにゃ」
「ねぇ、起きてご飯作ってよ!」
上からの重さを感じて薄目を開けると、ピンクのパジャマ姿の妹――玖瑠美くるみが上に跨またがっていた。
僕が目を開けたのを見て取ると、妹は身を乗り出してきて僕のほっぺたを両手でグニグニこねくり始めた。
「母さんに頼めよぅ……」
「寝ぼけないでよ。お母さんは旅行中じゃん!」
「ああうぜぇなぁ、兄ちゃんは二日酔いなんだよ。おま、JKなんだから自分でやれや」
「玖瑠美は今日オムライスの気分なの! 玖瑠美にふわとろオムライス作る技術なんて無いのお兄ちゃんなら分かってるはずじゃん!」
「…………」
「ああぁぁ! 無視したなぁこのバカ兄貴! こうなったら、あんたのスマホを盗み見て恥ずかしい秘密をSNSに拡散してやる!」
妹は子ザルのようにベッドから飛び降りると、ベッド脇の棚で充電している僕のスマホを手に取った。
「へっ! お前と違って、スマホに恥ずかしい秘密など隠してないわ! 愚か者めがっ!」
「あれ? 咲良さんからいっぱい通知が着てる」
「はっ?! ちょっ貸せ!」
「やーだよっ! キャッキャッキャ!」
小柄な玖瑠美が、ポニーテールを揺らしながら、またしても山猿のよう部屋の中を飛び回り、僕の手を寸でのところでかわしていく。
「クッ……二日酔いでなければ、あんな小娘なんぞにもてあそばれる事など……」
「はっ! あんたバカぁ? 普段通りでも、玖瑠美に勝てっこないじゃん!」
「だと、コラッ! どの口がほざいて……うわっ?!」
「きゃっ!」
僕は何もない床に足を取られ、もんどり打って前方にダイブするかっこうに。
「イテテ……。あっぶねっ! このピンクの布地が無けりゃ怪我してたところだせ! って、僕はピンクの服なんて持って無いし……」
「お、お、お、お……おに」
「どうした玖瑠美? 鬼なんて何処にもいないぞ!」
「放して……」
「ん?」
程よい弾力のあるピンクの布から頭を上げると、それは妹のズボンだった。
なんと、ダイブした拍子に膝下まで引きずり下ろしてしまったようだ。
しかも、どうやら妹の方も巻き込まれてうつ伏せに倒れ込んでいた……お尻丸出しで。
お分かりいただけただろうか?
僕の眼前には妹の真っ白な双丘が、すべすべ大福餅ふたつが鎮座していたのだ!
てかさ……。
「おまえ、なんでパンツ履いてないんだよ?」
「はっ? 何いってんの?! ちゃんと履いてるし!」
「いや、だっていつものクマさんぱんつ何処にも見当たらないぞ?」
「小学生じゃあるまいし、そんなの履いてるわけ無いじゃん! てかそんなこといいから早くどいて!」
「いや、却下だ」
「な、なんで?!」
「まずはスマホを返せ」
妹も観念したのか、乱暴にスマホを放ってよこした。
「ううぅぅ……お母さんに言いつけてやるんだから」
玖瑠美の抗議をよそに、スマホを拾いがてら、上体を起こした僕は妹のお尻に釘付けに。
何故なら、丸出しだと思ってたおしりの割れ目には細い布切れが一本走っていたから……。
「ちょっ……おまっ! いつのまに、こ、こ、こんなふしだらなっ! Tバックなんぞ履くようになってんだよ?!」
「ふしだら?」
「エロいって意味だよ!」
「はぁ? なに妹に欲情してんの? これはスポーツようですぅ! 動きやすいから履いてるの! このエロ兄貴が!」
――パシャ、パシャ。
「な、何してんの?」
「玖瑠美の恥ずかしい写真撮ってんの」
「ハァ~? 何考えてんの変態! 性犯罪者! エロザルがっ! 止めなさいよ!」
「フンッ、拡散されたくなければ、さっきのお母さんに言いつけてやるという発言は取り消すことだな」
「ぐぬぬ……」
エロい下着はいてても、まだまだおこちゃまだな。僕に勝とうなんざ十年早いぜ!
しっかし、こうしてまじまじと眺めてみると、白くてプリッとしたつきたてのお餅のようなお尻だな。
しかも、割れ目に食い込んだ細い紐が逆に何も付けてないときよりも煽情的で、僕のムスコもギンギンになっちま……。
「ヤバッ……」
下半身の非常事態に気がついた僕は、慌ててベッドに飛び込み布団に包まった。
「うわーん! 覚えてろよエロ兄貴!」
開放された妹はそう言い残して、部屋から飛び出していった。
危なかった。危うく妹にフルボッキを見られるところだった。
いくらエロ下着を見たからって、妹に欲情するのはマジヤベエ奴じゃん!
やはり、昨日飲みすぎてどこか頭のネジがぶっ飛んでしまったのだろうか?
ようやく息子も落ち着いて来たところで、気を取り直してスマホをチェックすることに。
妹が言ってたことはホントだったようで、友人である咲良からの通知や発信記録が夜半すぎから大量に届いていた。
ただ、どれも至急連絡くださいみたいなことしか書いてなかった。
次に留守電の方をチェックすると、午前3時頃着信が1件だけ入っていた。
再生してみると録音には泣きじゃくる咲良からのメッセージが……。
「うぅぅ……、ゆう……すけくん。うぅぅ、ぐっすっ……ゴメンネ。奏くんが、私のせいで奏くんがぁああああ……! うぁあああああ……」
咲良は大学入学当初からの友人で、いつもはこんなふうに泣き叫んだりするようなタイプじゃない。
どっちかつうと、引っ込み思案でおしとやかな女の子だ。
そんな子があんな取り乱すなんて只事じゃない。
彼女の恋人である奏のことを言っていたけどアイツに何かあったのだろうか?
僕は急いで折返しの電話を入れることにした。
通話は3回目の発信音ですぐにつながった。
「もしもし、雄介だけど。折返し遅くなってゴメン!」
「あ、雄介くん……」
時間が経ったせいか、電話越しに聴く咲良の声は落ち着いていた。
しかし、どこかそのトーンは感情を圧し殺したような暗さを予感させるものだった。
「それで、何かあったの?」
「あ、あのね……」
「うん」
「奏くんが……うぅぅ」
「奏がどうしたの?」
「ぐっすぅ……ごめんなさい」
「咲良、落ち着いてゆっくりで良いから」
「雄介くんありがとう。それでね……奏君が昨日の夜……」
何とか泣き崩れるのを抑えるかのように、言葉を続ける咲良。
そして咲良は伝えるべき内容を口にした……。
「奏くん、死んじゃった……。夜に」
※デイリークエスト1をクリアしました!
経験値1 ボーナスポイント1
※デイリークエスト2をクリアしました!
経験値2 ボーナスポイント2
※現在のライフポイントは10、スキルポイントは5、経験値は3、ボーナスポイントは3です。
と、飲酒の恐ろしさをベッドの中で噛みしめていると。
「あれ? まだ見えんじゃん」
昨晩、記憶が飛ぶ前に目の前に現れたゲーム画面風の表示がまだ残っていたのだ。
「で、一体なんのゲージなのよ?」
意識を右上に伸びる二本の横長のゲージに向けると、突然。
――ライフポイントは現在10ポイントです。ライフポイントの最高値は現在10ポイントです。
――スキルポイントは現在5ポイントです。スキルポイントの最高値は現在5ポイントです。
というような説明が頭の中にスッと入ってきた。それも、
――ET〇カードが挿入されました。
的な機械っぽい感じ。
しかも、昨晩は気が付かなかったけれど、ゲージの上には童貞lv.1の表記が。
「だれが童貞じゃい!」
おもわず僕は上体を起こして、ツッコミを入れた。
いやまぁ、童貞なのは間違いない事実なんですけどね。
「ったく! 何なんだよ! ふざけんなじゃねぇよ! 目障りなんだ、とっとと消えうせろ! って……あら?」
消え失せろと言った途端、目の前のゲーム画面は消失したのだ。
「はぁ、何か無駄に疲れたわ……もう一寝入りしよっと!」
と、まだ事の重大さに気付いていなかった僕はそのまま布団をかぶり二度寝を決め込んだ。
「お兄ちゃん起きて! もう、お昼だよ!」
「う~ん、香澄先輩ぃ……むにゃむにゃ」
「ねぇ、起きてご飯作ってよ!」
上からの重さを感じて薄目を開けると、ピンクのパジャマ姿の妹――玖瑠美くるみが上に跨またがっていた。
僕が目を開けたのを見て取ると、妹は身を乗り出してきて僕のほっぺたを両手でグニグニこねくり始めた。
「母さんに頼めよぅ……」
「寝ぼけないでよ。お母さんは旅行中じゃん!」
「ああうぜぇなぁ、兄ちゃんは二日酔いなんだよ。おま、JKなんだから自分でやれや」
「玖瑠美は今日オムライスの気分なの! 玖瑠美にふわとろオムライス作る技術なんて無いのお兄ちゃんなら分かってるはずじゃん!」
「…………」
「ああぁぁ! 無視したなぁこのバカ兄貴! こうなったら、あんたのスマホを盗み見て恥ずかしい秘密をSNSに拡散してやる!」
妹は子ザルのようにベッドから飛び降りると、ベッド脇の棚で充電している僕のスマホを手に取った。
「へっ! お前と違って、スマホに恥ずかしい秘密など隠してないわ! 愚か者めがっ!」
「あれ? 咲良さんからいっぱい通知が着てる」
「はっ?! ちょっ貸せ!」
「やーだよっ! キャッキャッキャ!」
小柄な玖瑠美が、ポニーテールを揺らしながら、またしても山猿のよう部屋の中を飛び回り、僕の手を寸でのところでかわしていく。
「クッ……二日酔いでなければ、あんな小娘なんぞにもてあそばれる事など……」
「はっ! あんたバカぁ? 普段通りでも、玖瑠美に勝てっこないじゃん!」
「だと、コラッ! どの口がほざいて……うわっ?!」
「きゃっ!」
僕は何もない床に足を取られ、もんどり打って前方にダイブするかっこうに。
「イテテ……。あっぶねっ! このピンクの布地が無けりゃ怪我してたところだせ! って、僕はピンクの服なんて持って無いし……」
「お、お、お、お……おに」
「どうした玖瑠美? 鬼なんて何処にもいないぞ!」
「放して……」
「ん?」
程よい弾力のあるピンクの布から頭を上げると、それは妹のズボンだった。
なんと、ダイブした拍子に膝下まで引きずり下ろしてしまったようだ。
しかも、どうやら妹の方も巻き込まれてうつ伏せに倒れ込んでいた……お尻丸出しで。
お分かりいただけただろうか?
僕の眼前には妹の真っ白な双丘が、すべすべ大福餅ふたつが鎮座していたのだ!
てかさ……。
「おまえ、なんでパンツ履いてないんだよ?」
「はっ? 何いってんの?! ちゃんと履いてるし!」
「いや、だっていつものクマさんぱんつ何処にも見当たらないぞ?」
「小学生じゃあるまいし、そんなの履いてるわけ無いじゃん! てかそんなこといいから早くどいて!」
「いや、却下だ」
「な、なんで?!」
「まずはスマホを返せ」
妹も観念したのか、乱暴にスマホを放ってよこした。
「ううぅぅ……お母さんに言いつけてやるんだから」
玖瑠美の抗議をよそに、スマホを拾いがてら、上体を起こした僕は妹のお尻に釘付けに。
何故なら、丸出しだと思ってたおしりの割れ目には細い布切れが一本走っていたから……。
「ちょっ……おまっ! いつのまに、こ、こ、こんなふしだらなっ! Tバックなんぞ履くようになってんだよ?!」
「ふしだら?」
「エロいって意味だよ!」
「はぁ? なに妹に欲情してんの? これはスポーツようですぅ! 動きやすいから履いてるの! このエロ兄貴が!」
――パシャ、パシャ。
「な、何してんの?」
「玖瑠美の恥ずかしい写真撮ってんの」
「ハァ~? 何考えてんの変態! 性犯罪者! エロザルがっ! 止めなさいよ!」
「フンッ、拡散されたくなければ、さっきのお母さんに言いつけてやるという発言は取り消すことだな」
「ぐぬぬ……」
エロい下着はいてても、まだまだおこちゃまだな。僕に勝とうなんざ十年早いぜ!
しっかし、こうしてまじまじと眺めてみると、白くてプリッとしたつきたてのお餅のようなお尻だな。
しかも、割れ目に食い込んだ細い紐が逆に何も付けてないときよりも煽情的で、僕のムスコもギンギンになっちま……。
「ヤバッ……」
下半身の非常事態に気がついた僕は、慌ててベッドに飛び込み布団に包まった。
「うわーん! 覚えてろよエロ兄貴!」
開放された妹はそう言い残して、部屋から飛び出していった。
危なかった。危うく妹にフルボッキを見られるところだった。
いくらエロ下着を見たからって、妹に欲情するのはマジヤベエ奴じゃん!
やはり、昨日飲みすぎてどこか頭のネジがぶっ飛んでしまったのだろうか?
ようやく息子も落ち着いて来たところで、気を取り直してスマホをチェックすることに。
妹が言ってたことはホントだったようで、友人である咲良からの通知や発信記録が夜半すぎから大量に届いていた。
ただ、どれも至急連絡くださいみたいなことしか書いてなかった。
次に留守電の方をチェックすると、午前3時頃着信が1件だけ入っていた。
再生してみると録音には泣きじゃくる咲良からのメッセージが……。
「うぅぅ……、ゆう……すけくん。うぅぅ、ぐっすっ……ゴメンネ。奏くんが、私のせいで奏くんがぁああああ……! うぁあああああ……」
咲良は大学入学当初からの友人で、いつもはこんなふうに泣き叫んだりするようなタイプじゃない。
どっちかつうと、引っ込み思案でおしとやかな女の子だ。
そんな子があんな取り乱すなんて只事じゃない。
彼女の恋人である奏のことを言っていたけどアイツに何かあったのだろうか?
僕は急いで折返しの電話を入れることにした。
通話は3回目の発信音ですぐにつながった。
「もしもし、雄介だけど。折返し遅くなってゴメン!」
「あ、雄介くん……」
時間が経ったせいか、電話越しに聴く咲良の声は落ち着いていた。
しかし、どこかそのトーンは感情を圧し殺したような暗さを予感させるものだった。
「それで、何かあったの?」
「あ、あのね……」
「うん」
「奏くんが……うぅぅ」
「奏がどうしたの?」
「ぐっすぅ……ごめんなさい」
「咲良、落ち着いてゆっくりで良いから」
「雄介くんありがとう。それでね……奏君が昨日の夜……」
何とか泣き崩れるのを抑えるかのように、言葉を続ける咲良。
そして咲良は伝えるべき内容を口にした……。
「奏くん、死んじゃった……。夜に」
※デイリークエスト1をクリアしました!
経験値1 ボーナスポイント1
※デイリークエスト2をクリアしました!
経験値2 ボーナスポイント2
※現在のライフポイントは10、スキルポイントは5、経験値は3、ボーナスポイントは3です。
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