エッチなデイリークエストをクリアしないと死んでしまうってどういうことですか?

浅葱さらみ

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三日目

第12話

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 実の妹との壮絶なバトルの後、一人自室に取り残された僕は一時間以上かけてなんとか自力で脱出することに成功した。
 まず部屋から飛び出していった妹が気になって様子を見に行ったら、パジャマに着替えて爆睡していやがった。
 あんな事があって爆睡できるなんてどういう神経してんだこいつはと思ったのは言うまでもない。
 すっかり白けてしまった僕は、ひと風呂浴びてから夕飯を作って食べ、後かたずけをしてTVを見てゴロゴロし……と、まぁ普段通りに過ごした。
 いや、本当は最低でもあと2回はオナニーしてレベルアップしてから寝れば良かったんだろうけどさ、僕の精液に穢された妹の顔や小さな胸が思い出されて、どうにも躊躇ってしまう。
 そんな悶々としたまま迎えた午前零時。
 視界に映る表示が更新され、ライフポイントが3ポイント減り、残り僅か4ポイントに。
 スキルポイントの方は緊急射精で1ポイント減っていたものが回復して5ポイントに。
 その他、経験値8ポイントにボーナスが2ポイント。
 そして、肝心の更新されたデイリークエストはというと……。

――クエスト1 性的対象とキスをせよ。
――クエスト2 プレイヤーが対象からフェラチオされて射精するか、プレイヤーがフェラチオして射精させよ。
 ラストは変わらず。
――クエスト3 性的対象の腟内に陰茎を挿入せよ。

「何で、フェラチオ……」

 昨日の今日で妹にフェラチオさせられかかったばかりなのに、なんてクエストだ!
 絶対、玖瑠美には言わないでおこう絶対に。

「それにしても……」

 今日のクエストの一つは性的対象じゃなくて只の対象になってる。
 されたことないから分からないけど、性的対象じゃないフェラチオって? 気持ちいいものなんだろうか? しかも、もしくはプレイヤーがフェラチオってさ……。

「想像するだけで恐怖なんですけど……」

 そういや、宇津井が言ってたお婆さんに性的なことするって……。

「おぇええええ……!」

 こっちも想像するだけで吐きそうになるんですけど!
 まぁ、強制勃起や緊急射精のアイテムを駆使すれば、僕でも可能なのかもしれないけどさ。
 そういや、勃起してなくても緊急射精は可能なのだろうか?
 まったく、まだまだ分からないことだらけだよ。
 しかし、今日のクエストはもしかしたら全部達成不可能かもしれないぞ。

 何しろどのクエストも相手が積極的に絡まないと達成できない事ばかりだ。
 昨日のみたいなラッキースケベでなんとかなるようなものは一つもないぞ。

「まぁ、最後の手段でクル……ダメダ! ダメダッ!!」

 妹にフェラチオさせるなんて! たとえ生き延びるためだとしても人として終わってしまう。
 頭の中をグルグルとああでもないこうでもないと思いが錯綜し、疲れ切った僕はいつの間にやら寝落ちするのであった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※妹サイド
 
 翌朝――。

「お兄ちゃんおはよう~あれ?」

 いつものようにベッドに飛び乗ったり……はしなくて、やさしく起こしてあげようと布団を撫でてみたけど、お兄ちゃんの感触が無い。
 はたして、布団をめくると空っぽだった。

「もう、今朝は朝勃ちチンポをおしゃぶりして起こしてあげようと思ってたのにぃ!」

 朝に弱いお兄ちゃんが居ないなんて、あり得ないんだけど!
 朝からプンプンしつつ食堂に降りていくと、テーブルの上にお兄ちゃんからの書置きがあった。

「今朝は早く出かけます。朝食は冷蔵庫の中のヨーグルトをシリアルにかけて食べてな。お弁当は作る時間が無かったのでコンビニか学校の売店で何とかしといてな!――って、もう! 私は白いヨーグルトじゃなくてお兄ちゃんの白い……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ふわぁ~。結局、良く寝られなかったなぁ……」

 寝落ちしたもののよく眠れずに明け方に目を覚ました。
 妹に顔を合わせるのも気まずいので、書置きを残して早めに家を出た。
 大学に到着すると、まっすぐに【現代遊戯研究会】の部屋へ。

「で、今日のクエストはキスとフェラなんだけどさぁ。宇津井に折り入ってお願いがあるんだけど……」
「すまんが雄介殿。拙者は殿方と接吻したり、おふぇらをする趣向は持ち合わせてござらんので堪忍して頂きたいのでござる」
「誰がテメェにそんなこと頼むかよっ!」
「じゃあ何でござるか?」
「その、一万円ほど貸してもらえないだろうか? 週明けには返すからさ! バイト代がもうすぐ入るし」
「金の無心なら拙者じゃなくとも良いのでは? 実家暮らしなのだから、それこそ雄介殿のママンにでも頼めばよかろう」
「そんなん絶対無理に決まってんじゃん!」

 しかも、母さん旅行中で金曜まで帰ってこないし。

「どうしてでござる?」
「だから~、キスやフェラをするために……そういうお店に行こうと思ってんだよ! みなまで言わすな!」
「なるほど! ようやく吾輩のアドバイスの通り、ソープランドに行って童貞を卒業する気になったでござるか雄介殿?」
「そ、ソープじゃねぇよ! ま、まだ、そこまで覚悟は無いから、と、とりあえず料金もリーズナブルだしピンサロに行こうかと。あと2ポイントでレベルアップだし」

 僕としてはキスすらしたことない弩級の童貞なのに、いきなり風俗は抵抗があった。
 しかも、童貞のまま性病なんか掛かったらどうしようとなんて考えが頭をもたげ、クエスト攻略のために風俗を利用することを躊躇していた。
 しかし、今の僕にとって今日のクエストは、どう見たって風俗に行くしか解決法が思い浮かばないのが現実。
 背に腹は代えられない……けれど、初めてはどうしても恋人同士でという甘い考えを譲ることのできないチェリーボーイな僕。
 そんな僕にとって最大限の譲歩がピンサロなのだ。

「しかし、吾輩の持ち合わせは今これだけしかないでござるよ。なにせ吾輩は電子マネー派でござるのでな」

 宇津井が取り出した財布から千円札を一枚だけ取り出しテーブルの上に置いた。
 僕が本当にそれしかもってないのか? と、疑いの目を向けると。
 空の財布を開いて下に振って見せた。
 これで、僕の三千円と併せても総額4千円。

「うーん。僕の調べた限りでは評判のいい店で写真指名するのに最低八千円は必要なんだよなぁ」
「雄介殿、駅前に午前中行けばフリー4千円ポッキリの『倶楽部おしゃぶりレモンちゃん』なる格安店が有るでござる」
「4千円かぁ……。あまり安すぎるのはトンデモナイ妖怪が出てくるんじゃないかと心配だなぁ……。でも、背に腹は代えられないしなぁ……。緊急射精使えばクエストクリアは出来るかもしんないけどさぁ。てか、二次元にしか興味のないお前が何でピンサロに詳しいんだ?」
「以前、あの店の看板にエロシコ師匠の絵が使われていて疑問に思い、師匠に問いただしたところ違法使用だということで感謝されたことがあるでござるよ」

 エロシコ師匠とは、Vtuberもしている神絵師のエラシコちゃん様の事を言っているのだろう。
 女性なのに極度のおっぱい星人で有名なエラシコちゃん様はギリギリ18禁にならない寸止めロリ巨乳キャラを描くことで有名な絵師様だ。
 ちなみに「みんな~今日も私のイラストでいっぱいシコシコしてるぅ~?」と呼びかける極め台詞から別名というか、もっぱらエロシコ師匠と呼ばれているのだ。
 そういや、以前作品の無断使用で切れてる動画があったけど……こいつが通報者だったのか?

「うーん。人気店みたいだけど評判は賛否両論だなぁ」

 スマホで情報サイトや掲示板などをあたってみたけど、「~ちゃん最高!」とか「値段の割に若い子ばかり」とかの高評価に対し「時短きつすぎ」とか「指名しないとゴブリンが来やがった!」とか「この子ほんとに在籍してんの?」とか「ピンサロで時間内に発射できなかったの初めて」とか……。
 何か悪評が7割くらい占めてるんですけど!
 果たして、僕の未来はどうなってしまうのか?
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