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五日目
第26話
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あれから続けて三発も先輩相手にいたしてしまった。
騎乗位でゆっさゆっさと揺れる、そこだけ別の生物なんじゃ? と思われるほどの重量感あるおっぱいが忘れられない。
時間いっぱいやりまくっていた僕らはチェックアウトぎりぎりの十時直前にホテルを後にし、そのまま大学へと直行した。
あいにく一限目は間に合わなかったけど、二限目の出欠確認にはギリギリ滑り込めた。
校舎に入るまで、先輩と腕を組んで登校してきたんけど、誰か知り合いに見られなかったか心配だぁ。
しかも、二人とも昨日と同じ服着てる始末だし。
つか、僕と香澄先輩の関係って何になるんだろう?
セックスの最中に京香さん呼びをしてしまったけど、終わった後は何か無理だった。
恋人なら先輩って呼ぶのも変だし、いや、セックスしたから恋人ってわけじゃないけどさ。
口封じだけのためじゃないと思うし、だって、またいっぱいセックスしようねって言ってくれたし。
でも、デートじゃなくてセックス……。
憧れの先輩と僕はセフレの関係ということなのでしょうか?
「あっ! そういや、ステータスチェックしてなかったな」
と、隣の席の奴に睨まれる。
どうやら、うっかり声を出してしまったみたいだ。
デカい講堂の最後列だから講師には気付かれなかったみたい……やれやれ。
つうか隣の奴も、スマホアプリで漫画読んでんじゃねぇか!
とまぁ、講義内容など上の空な僕は、とりあえず脳内で、
――ステータスオープン!――
と、高らかに宣言する。
lv4(スケコマシ)
「何だよスケコマシって?!」
「ちっ!」
いや、テメェもスマホ置けよ。
などと、声に出して言えるはずもなく、僕は隣の野郎を無視してステータスの続きを見る。
lp20
sp5/8
経験値57
ボーナス71(レベルアップボーナス10)
アイテム ライフ1
実績
脱童貞
スキル
発情フェロモン lv2
魅惑の陰茎 lv1
ショタの魅惑 lv1
セックスモンスター lv1
お? スキルがまた増えてる!
――ショタの魅惑 lv1――
――ショタっこの甘えん坊力で魅了――
香澄先輩みたいなショタ好きには効果抜群ということか?
――セックスモンスター lv1――
――ヤッてる間は疲れ知らず――
確かに、朝っぱらから5発も出したわりには疲れてない。
これなら一日に何回でもパコパコ出来る!
でもまぁ、今日はもういいかな。
デイリークエストはすべてクリアしたし。
久しぶりにエロい事は忘れて過ごしたい。
しかし、そんな都合よく事が運ぶわけが無かった……。
「おおー雄介殿!! もしや、無事童貞を卒業したでござるかっ?!」
2限目の後、カフェテリアでまったりと醤油ラーメンを啜っていた僕に、否が応でも注目が集まる。
「宇津井おまっ!」
僕は羞恥心と怒りのあまり震える身体で視線を上げた。
混み合うカフェテリアで、そこだけ空間が歪んでるかのようなぽっかり空いた隙間にいつものネルシャツ姿と違って黒いスーツを着込んだガリガリ眼鏡野郎が陽気に手を振っていやがる。
あいつと関わりたく無かったけれど、このまま放置するわけにもいかない。
僕は食べ残しのラーメンを置いたまま、宇津井の首根っこを抱えてカフェテリアから連れ出した。
「いやはや雄介殿、親友とこうして喜びを分かち合いたいとは!」
「どこを見て喜んでると思えるんだよ! この宇宙人!」
「しかし、ソープランドの金を女子に借りて、見事に童貞卒業と相成ったのであろう?」
「まぁ、そうだけど。でも、どのみち部室に寄るつもりだったんだけどな!」
と吐き捨てる僕を見て、何故かヤレヤレと首を横に振る宇宙人。
「やはり、忘れているでござるな雄介殿」
「何を?」
「ヒントは、拙者のコスチュームであーる! 解るかな? 解らんかなぁ~!!」
「黒いスーツに黒ネクタイ? 何かのコスプレか? って、あ――!」
二時間後――。
僕は杉並のとある斎場に来ていた。
「すみません長宗我部《ちょうそかべ》家の葬儀はどちらへ行けば?」
「エレベーターで二階に上がって頂いて出た廊下左手奥になります」
「ありがとうございます」
色々あって、今日は奏《かなで》の葬式がある日なのをすっかり忘れていた。
あいつが死んでから五日しか経ってないけれど、とても長かったように思える。
それこそ、一か月くらい過ぎたんじゃないかなんて考えてしまうほど、様々な困難を体験した日々だった。
「雄介くん」
会場入り口で声を掛けてきたのは、日曜に奏での家で見たときと同じ、ぴっちりした黒いドレスを着た咲良。
「まだ、始まってないの?」
「うん、住職がまだだから」
「大丈夫?」
この前は泣きはらして目の周りを真っ赤にしていたけれど、今日は流石に笑顔は無いけど、普段通りの落ち着きを取り戻していた。
「どうかな? 思い出して泣いちゃうこともあるけど、奏くんの家族の方がよっぽど辛いって思ったら、泣いていられないなって」
僅かに口角を上げた、その微かな笑顔がとても神々しくて、僕は不謹慎にも同情とは別の意味で胸が苦しくなった。
そんなほろ苦い思いをブチ破るが如く、朗らかな大声が斎場の廊下に響き渡った。
「おおっ! 雄介殿!! 拙者より早く到着していたでござるか! いやはや脱童貞した途端にヤル気みなぎる男に成長したという奴でござろうか?」
「だつどうてい?」
「咲良っ! 違うんだ! 宇津井の言うことを信じちゃダメだ!! おい宇津井! ちょっとあっち行くぞ!」
僕は何だか昼の再現みたいに、宇津井を抱えて廊下の隅へ向おうとしたところ。
「もう、大丈夫なんだね雄介くん。おめでとうって言うのは変かな?」
「へっ……?!」
顔を真っ赤にしてモジモジしだした咲良さん……。
知られとう無かった……彼女にだけは知られとう無かったのにぃ――!!!
「ちょっぐるじぃでござるよ……雄介ど……グフッ」
小脇に抱えた宇宙人を落としつつ、なんて応えればいいか言葉が見つからない僕。
「あっ! ちょっとご家族のところ行ってくるね。じゃあまた!」
咲良はそう早口で言った後、すたすたと速足で会場の中へと消えていった。
騎乗位でゆっさゆっさと揺れる、そこだけ別の生物なんじゃ? と思われるほどの重量感あるおっぱいが忘れられない。
時間いっぱいやりまくっていた僕らはチェックアウトぎりぎりの十時直前にホテルを後にし、そのまま大学へと直行した。
あいにく一限目は間に合わなかったけど、二限目の出欠確認にはギリギリ滑り込めた。
校舎に入るまで、先輩と腕を組んで登校してきたんけど、誰か知り合いに見られなかったか心配だぁ。
しかも、二人とも昨日と同じ服着てる始末だし。
つか、僕と香澄先輩の関係って何になるんだろう?
セックスの最中に京香さん呼びをしてしまったけど、終わった後は何か無理だった。
恋人なら先輩って呼ぶのも変だし、いや、セックスしたから恋人ってわけじゃないけどさ。
口封じだけのためじゃないと思うし、だって、またいっぱいセックスしようねって言ってくれたし。
でも、デートじゃなくてセックス……。
憧れの先輩と僕はセフレの関係ということなのでしょうか?
「あっ! そういや、ステータスチェックしてなかったな」
と、隣の席の奴に睨まれる。
どうやら、うっかり声を出してしまったみたいだ。
デカい講堂の最後列だから講師には気付かれなかったみたい……やれやれ。
つうか隣の奴も、スマホアプリで漫画読んでんじゃねぇか!
とまぁ、講義内容など上の空な僕は、とりあえず脳内で、
――ステータスオープン!――
と、高らかに宣言する。
lv4(スケコマシ)
「何だよスケコマシって?!」
「ちっ!」
いや、テメェもスマホ置けよ。
などと、声に出して言えるはずもなく、僕は隣の野郎を無視してステータスの続きを見る。
lp20
sp5/8
経験値57
ボーナス71(レベルアップボーナス10)
アイテム ライフ1
実績
脱童貞
スキル
発情フェロモン lv2
魅惑の陰茎 lv1
ショタの魅惑 lv1
セックスモンスター lv1
お? スキルがまた増えてる!
――ショタの魅惑 lv1――
――ショタっこの甘えん坊力で魅了――
香澄先輩みたいなショタ好きには効果抜群ということか?
――セックスモンスター lv1――
――ヤッてる間は疲れ知らず――
確かに、朝っぱらから5発も出したわりには疲れてない。
これなら一日に何回でもパコパコ出来る!
でもまぁ、今日はもういいかな。
デイリークエストはすべてクリアしたし。
久しぶりにエロい事は忘れて過ごしたい。
しかし、そんな都合よく事が運ぶわけが無かった……。
「おおー雄介殿!! もしや、無事童貞を卒業したでござるかっ?!」
2限目の後、カフェテリアでまったりと醤油ラーメンを啜っていた僕に、否が応でも注目が集まる。
「宇津井おまっ!」
僕は羞恥心と怒りのあまり震える身体で視線を上げた。
混み合うカフェテリアで、そこだけ空間が歪んでるかのようなぽっかり空いた隙間にいつものネルシャツ姿と違って黒いスーツを着込んだガリガリ眼鏡野郎が陽気に手を振っていやがる。
あいつと関わりたく無かったけれど、このまま放置するわけにもいかない。
僕は食べ残しのラーメンを置いたまま、宇津井の首根っこを抱えてカフェテリアから連れ出した。
「いやはや雄介殿、親友とこうして喜びを分かち合いたいとは!」
「どこを見て喜んでると思えるんだよ! この宇宙人!」
「しかし、ソープランドの金を女子に借りて、見事に童貞卒業と相成ったのであろう?」
「まぁ、そうだけど。でも、どのみち部室に寄るつもりだったんだけどな!」
と吐き捨てる僕を見て、何故かヤレヤレと首を横に振る宇宙人。
「やはり、忘れているでござるな雄介殿」
「何を?」
「ヒントは、拙者のコスチュームであーる! 解るかな? 解らんかなぁ~!!」
「黒いスーツに黒ネクタイ? 何かのコスプレか? って、あ――!」
二時間後――。
僕は杉並のとある斎場に来ていた。
「すみません長宗我部《ちょうそかべ》家の葬儀はどちらへ行けば?」
「エレベーターで二階に上がって頂いて出た廊下左手奥になります」
「ありがとうございます」
色々あって、今日は奏《かなで》の葬式がある日なのをすっかり忘れていた。
あいつが死んでから五日しか経ってないけれど、とても長かったように思える。
それこそ、一か月くらい過ぎたんじゃないかなんて考えてしまうほど、様々な困難を体験した日々だった。
「雄介くん」
会場入り口で声を掛けてきたのは、日曜に奏での家で見たときと同じ、ぴっちりした黒いドレスを着た咲良。
「まだ、始まってないの?」
「うん、住職がまだだから」
「大丈夫?」
この前は泣きはらして目の周りを真っ赤にしていたけれど、今日は流石に笑顔は無いけど、普段通りの落ち着きを取り戻していた。
「どうかな? 思い出して泣いちゃうこともあるけど、奏くんの家族の方がよっぽど辛いって思ったら、泣いていられないなって」
僅かに口角を上げた、その微かな笑顔がとても神々しくて、僕は不謹慎にも同情とは別の意味で胸が苦しくなった。
そんなほろ苦い思いをブチ破るが如く、朗らかな大声が斎場の廊下に響き渡った。
「おおっ! 雄介殿!! 拙者より早く到着していたでござるか! いやはや脱童貞した途端にヤル気みなぎる男に成長したという奴でござろうか?」
「だつどうてい?」
「咲良っ! 違うんだ! 宇津井の言うことを信じちゃダメだ!! おい宇津井! ちょっとあっち行くぞ!」
僕は何だか昼の再現みたいに、宇津井を抱えて廊下の隅へ向おうとしたところ。
「もう、大丈夫なんだね雄介くん。おめでとうって言うのは変かな?」
「へっ……?!」
顔を真っ赤にしてモジモジしだした咲良さん……。
知られとう無かった……彼女にだけは知られとう無かったのにぃ――!!!
「ちょっぐるじぃでござるよ……雄介ど……グフッ」
小脇に抱えた宇宙人を落としつつ、なんて応えればいいか言葉が見つからない僕。
「あっ! ちょっとご家族のところ行ってくるね。じゃあまた!」
咲良はそう早口で言った後、すたすたと速足で会場の中へと消えていった。
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