エッチなデイリークエストをクリアしないと死んでしまうってどういうことですか?

浅葱さらみ

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五日目

第30話

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 妹とアナルセックスをした後、後始末の間に風呂を沸かしておいた。

「ふふっ、一緒にお風呂入るなんて何年ぶりだろうね? お兄ちゃん♡」
「ああ……」
「ねぇ! 聞いてるの?!」

 一緒に入るには手狭な浴槽に、折り重なるようにして浸かる兄と妹。
 僕の肩に頭をあずける妹に視線を落とし僕は応える。
 
「僕が小5の頃だから……10年か」

 上の空で応えながら、僕はいったい何時《いつ》から”声”が聞こえなくなったのだろうかということに思いを巡らしていた。

――いったい何時から、”声”の扇動《せんどう》なしに妹を犯していたのだろう?

 そのことに加えて。

――兄貴に犯されたというのに、なんでこいつはこんなにケロッとしているんだ?

 もはや10年前のような無垢で無邪気な子どもじゃないのはわかってる。
 でも、このまま流されて良いのだろうか?
 僕の奥底に眠る仄暗い欲望がなんの負い目も無く解き放たれたら?

「ねぇ」
「なんだよ?」
「お兄ちゃん、また硬くなってきてるよ」
「ああ……ごめん、これは生理現象だから」

 欲望について考えていたら、いつの間にか下腹部に血が巡っていたようだ。

「ねぇ?」
「今度はなに?」

 妹は少しだけ身体を浮かせて、僕の耳元で囁いた。

「このまま入れたいな♡」
「あぁ?」

 と突然、亀頭の先端にきゅきゅっとした感触が!

「ちょっバカっ! 勝手に入れようとすんな!!」
「先っちょだけ! 先っちょだけでもお兄ちゃん♡ おねが~い!!」

 玖瑠美は腰をフリフリしながら僕の亀頭を探りあて、膣穴を上に腰を沈めようとしてくる。
 バチャバチャと浴槽内でバトルを繰り広げていたその刹那、玄関方向からガチャガチャと鍵を開けるようとする音が!

「ただいまー! おみやげあるわよー!」

 バタンと扉を閉める音とともに廊下に響き渡る、聞き慣れた野太い声。

「やっべ?!」
「えっ?! えっ?! お母さん帰ってくんの明日じゃなかったっけ?」
「くっそ、どうすりゃ良いんだよぅ?!」

 予想だにしなかった母の帰宅でパニックになる僕ら。

「ねぇ、電気ついてるんだから居るんでしょ! あら? お風呂入ってんの玖瑠美!」
「うん! そだよっ! 今いくー!」

 妹は僕を残して風呂場から出ていった。
 居間の方から二人の話し声が聞こえる。
 どうする?
 濡れちゃったけど、喪服がある。
 さっさと着替えて、部屋に逃げ込むか?
 それとも、着替えず裸で?
 と、ここで足音がこちらに迫ってきた!

「ねぇ玖瑠美。なんかこっちから音が聞こえた気がしたんだけど?」
「何言ってんの誰もいないよっ?」

 ついにはガラガラと開け放たれる浴室の扉。

「そうじゃなくて、チカンでも覗いてたんじゃないかしら?」
「ああああっ! そっち行っちゃダメ!」
「なに? 窓の外みんのよ?」
「その、お風呂場でオシッコしちゃったから、入ったらばっちぃかなって」
「はぁ?! あんた高校生にもなって何やってんのよ?」
「今から掃除するから! そだっ! 帰って来たばかりでしょ! トイレは?」
「ああっ! そうね、行きたかったのよ。忘れてたわ」

 二人が出ていったところを見計らって、僕はそれまで潜っていた浴槽のお湯から頭を出した。

「ぷはっ?! はぁはぁ……死ぬかと……って! いまのうちに!」

 僕は母さんがトイレに入ったと同時に真っ裸で風呂場を飛び出す。

「ドタドタ五月蠅いわねぇ」
「ただいま、母さん!」
「もう雄介! 大学生なんだから少しは落ち着いたらどうなの! まったくこの兄妹《きょうだい》ときたら……」

 こうして、僕らは危機的状況をなんとか乗り越えることが出来た。
 その夜は何事も無かったように、母の土産に舌鼓《したづつみ》を打ちつつ時は流れた。

 そして、就寝時間。
 自室で今日の振り返りとステータスチェックをすることにした。 

「ステータスオープン!」

 lv4(スケコマシ)
 lp20
 sp4/8
 経験値63
 ボーナス97(実績 ボーナス20(アナル))
 アイテム ライフ1
 実績
 脱童貞
 アナルファッカー

 スキル
 発情フェロモン lv2
 魅惑の陰茎 lv1
 ショタの魅惑 lv1
 セックスモンスター lv1

 僕はステータスを眺めながら童貞卒業からの長かった24時間について色々考えをめぐらす。
 そのうち、ふと、視線の隅にある性的対象レーダーに意識がかう。

「そういや、ミスズさんと香澄先輩以外はチェックしてなかったな」

 というわけで、一番近くからチェック!
 浮かび上がったカードにほっそりとした未熟な肢体が浮かび上がる。

・猪狩 玖瑠美(いかり くるみ)
・15歳(20xx年9月25日生)
・女
・身長149cm 体重38kg B76W52H78
・経験人数 処女(※アナル非処女)
・初体験 無し(※アナル貫通済……猪狩雄介)
・着床回数 0
・淫乱度 72(状態異常 変態性欲)
・称号 オナニーマスター アナリスト

「なんだ玖瑠美か」

 後半、変な表示がされている気がするけど見なかったことにしよう。

「さて、次は……って、これどのくらい離れてるか分かりにくいよな。スマホの地図みたいに出来ないんかコレ?」

――マップを表示しました――

「なんだ、出来るんなら最初からやっといてよー!」

 レーダーに地図が重ねられ、俄然、それぞれの位置関係がわかり易くなり、どれが誰なのか推測しやすくなった。

「これは昨日のソープだからミスズさん。こっちは香澄先輩かな? この近所は誰? 宮沢? あっクレハちゃん! クレハちゃんも埼玉在住なんだ」

 本名とか見ちゃいけない気がして、クレハちゃんのプロフはすぐに閉じた。
 残るは、文京区にある女子寮……。

・観音崎 咲良(かんのんざき さくら)
・19歳(20xx年3月15日生)
・女
・身長162cm 体重45kg B88W54H82
・経験人数 処女
・初体験 無し 
・着床回数 0
・淫乱度 15 

「良かったぁ~、やっぱり処女だ」

 と、変なところに安心しつつも。

「うわっ、やっぱすごい」

 ステータスカードに浮かび上がる咲良の裸体。
 モデルみたいにほっそりとしているのに、おっぱいの主張が激しい。
 ウエストのくびれも凄いし、真っ白な肌に小さく花開くピンクの乳輪がとてもきれいで、何よりその幼さの残るかわいいお顔が……。

「うっ……」

 いつの間にやらパンツを降ろし、陰茎を握りしめていた僕。
 竿をつかむ左手の動きを止めるなど無理な話で……。
 虚空に浮かぶ僕の女神に見とれながら、僕はティッシュで受け止めることも忘れ、スペルマを放出した。
 刹那の幸福感にみたされたのち、我に返る。

「あぁ、やっちまった」

 咲良に未練たらたらな自分に何とも言えない遣り切れなさ。
 みじめさに涙を流しながら汚した床をティッシュでふき取る20歳の夜。
 僕は決意した。

――明日こそはエッチなクエストに関わらないぞ!――
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