エッチなデイリークエストをクリアしないと死んでしまうってどういうことですか?

浅葱さらみ

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七日目

第32話

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「一体何なんだ?! 今の悪寒は」

 僕は慌ててステータスをチェックする。

 lv4(スケコマシ)
 lp8/20
 ……

「ゲゲッ?!」

 何ということでしょう!
 ライフが一気に12ポイントも減ってるじゃないか!

「どういうことだよ?」
――レベルアップにより、クエストのリターンポイントが二倍にグレードアップしたので、ペナルティも二倍にグレードアップされました――
「聞いてねぇよ!」
――今回質問されるまで聞かれていません――
「聞かれなきゃ、何も答えないのかこのクソゲーがっ!!」
――クソゲーではありません。QFMSです――
「は? 今なんつった??」
――QFMS――Quest for Master of SEXは課題を通して、選ばれしプレイヤーの繁殖機能強化を目的としたプログラムです――

「てっめぇ! 前にゲームの目的を聞いた時は教えてくれなかったじゃんよ!」
――レベル4で規制解除されました――

 ともかく、僕の繁殖機能を強化するのが目的なのか?
 なのに何で死ぬようなペナルティをつけてるんだ?

――生物は命の危機が迫った時に生殖本能が活発化されるからです――

 つうか、そもそも僕の繁殖機能とやらを強化して何の得があるの?

――その時が来たら、ゲームマスターより説明されます――

 なんだか中途半端に明かされただけで、何の解決にもなってない。
 と、ここで僕はあることを思い出した。

「そうだ! 91ポイントも有るんだからエリクサー買えるじゃん!」
――エリクサーは本人以外の他のプレイヤーにのみ使用可能です――
「はい?」
――エリクサーは本人以外の他のプレイヤーにのみ使用可能です――
「そんなん交換したって意味ねぇじゃねぇかっ!」

 いや、待てよ?
 他のプレイヤーということは奏を生き返らせる事が出来るのか?
――プレイヤー長曾我部奏《ちょうそかべかなで》を復帰させることは可能です――
――ボーナスポイントをエリクサーに交換しますか?――
「いや……まだいい。とりあえずライフ回復を使用する」
――ライフポイントが1ポイント回復しました――

 やっぱ、そうか。
 フル回復するにはあと11個――55ポイント分の♡アイテムが必要になる。
 うーん、絶妙なゲームバランス! じゃねぇし……。
 結局、この危機的状況を何とかするために、休日だというのに翌朝は早起きしてある場所へと向かうしかなかった。


 土曜の7時に降り立った新宿駅は普段ほど人で溢れているようなことは無かった。
 地図を頼りに20分ほど繁華街脇の大通りを進んで、平凡な大学生である僕が普段訪れることのない小規模マンションやオフィスビルの立ち並ぶエリアに出る。
 程なく、目的地である5階建ての小さなビルにたどり着いた。
 エントランス前では、なんとも近寄りがたいオーラを放つ、みずぼらしい恰好の男性集団がたむろしていた。

「あの、すみません」

 あまり話しかけたくは無かったけれど、入口もまだ閉まってるみたいだし、なんだかジロジロこっちを見てくる奴もいるし。
 何度か声を掛けて、ようやく痩せた長髪の年齢不詳男性が振り返った。

「なに?」
「大久保スタジオってここでしょうか?」
「あんたスタッフさん?」
「え? いや、違います……。あの汁……」
「はい? もっと大きい声でしゃべってくんねぇか?」
「その汁男優をするために4Cの部屋に行くようにと言われて来たんですけど」
「ああ君、珍好ちゃん(ちゃんが↑るアクセント)が紹介してくれた子ね!」

 どうやらこのキモロンゲさんが汁男優の取りまとめ役つうか手配師みたいな人らしく、雁首珍好こと宇津井仁と知り合いらしかった。
 この後、一方的に彼の方から宇津井との付き合いやらAV業界のことやらしょうもない自慢話やらを聞かされたが……あまり内容は覚えていない。
 何故なら……。

「あんっあんっ! あんっ! ダメぇ~! オマンコ壊れちゃうよっ!」

 跳び箱の上に仰向けになる体操着姿の女の子が大声でヨガり、それを激しく責め立てる学生服姿…………の中年男性。
 体育倉庫を模したセットで繰り広げられるAV撮影の現場。
 それが生の目の前で繰り広げられていたのだ。
 見守る僕ら汁男優はというと、安っぽい半そで短パンという出で立ち。

「はいカット! 一旦チェックしまーす!」

 監督の声と同時に女優さんの喘ぎもピタッとおさまった。
 カメラマンと映像をチェック後、挿入したままの演者の元で演技指導をする監督。

「すごい……」

 思わず声が漏れる僕。
 目の前で繰り広げられる行為の生々しさが圧倒的すぎて、些細な業界話など吹き飛んでしまったのだ。

「そろそろ、俺らの出番だぞ猪狩君! そろそろチンチン勃起させとけよ?」
「は、はい」

 撮影現場を見た最初のうちは、緊張で勃起できないんじゃないかと不安になったけれど強制勃起アイテムを使えば大丈夫と考えたら、不安もどこかへ消え去り、スタンバイの声がかかった時には万全の状態で撮影に挑むことができた。

「あむっ、はぁはぁ……。もっと下さいっ! もっと、精子ぶっかけてください!」
「だそうだお前ら! ご褒美をぶっかけろっ!!」
「おー!!!」

 運動マットに女の子座りする三つ編みお下げのお口が大きく開かれ、順番に並んだ汁男優が次々とぶっかけていく。
 ついに最後尾7番目の僕に出番が回ってきた。

「よし、だすぞっ!」

 列に並びながらシコシコしごきつつ射精感を調整していた僕は、女優さんの前にチンコを差し向けたと同時に白い液体を盛大にぶちまけた!

「はぁああああんっ!」

――クエスト2 これまで未接触の対象に精液を接触させる――クリアしました――

 よし! これだけで4ポイントは美味しいクエストだぞ。
 まぁ、一人一回しかないのは辛いところだけど。
 その後、もう一発出せる人は出す流れだったので、都合計3回ぶっ掛けをした。


「休憩入りまーす!」

 ADさんの声で、スタッフや演者がぞろぞろと控室に下がっていった。
 汁男優はその場で待機となり、僕は所在無げにその場でキョロキョロしていると。

「ねぇ、ちょっと君」
「あっ、すみません!」

 僕は反射的に誤ってしまったけど、どうやら何かやらかした訳ではないようで。

「今日の監督やらせてもらってる鈴木です。君、すごくイキのいいチンチンもってるね? デカいし形も良いし」
「あ、ありがとうございます」
「ものは相談なんだけど、まだ出せる?」
「はい?」

 というわけで、休憩後。
 何故か僕は更衣室のベンチに仰向けで寝そべっていた。
 しかも。

「カメラスタンバイお願いします」
「はいよっと!」

 顔面をカメラマンに跨られ、その股間を凝視せざる負えない体勢で。

「女優さん入りまーす」
「お願いしまーす」

 ベンチから振動が伝わってきた直後、ヒヤッとした感覚が肉棒を包み込だ。

「スタンバイオッケー。シーン25カット1はい! スタート!」

「わぁ、もうこんなにおっきしてる! 舐めても良いかな?」

 女優さんの声に応えて、カメラが上下するのが股間のすきまから見えた。

「はぅっ!」

 見えないところで、亀頭の先端を舐められ思わず声が出る。
 次に、すぼめた舌先が尿道口や雁首のエラに円を描く。

「んん……くっ」

 あまり声を出さないよう、監督に指示されていた僕。
 歯を食いしばって快感に耐えるしかない。
 しかし、さすがプロの女優さんである。
 これでもかと、僕の快感ポイントを責め立てて声を漏らさずにはいられないのだ。

「うはっ、すごっ!」
「猪狩くん、静かにねぇ~」
「すみません」

「じゅぶじゅぶ、じゅっぽじゅっぽ、ぐっぽぐっぽ……ずりゅりゅりゅりゅりゅっ!」

 深く陰茎を咥え込みながら、バキュームの振動を使ってカリ下で舌をブルブル揺らせてくる。

――ヤバいっ! もう、我慢できない――

 僕は高まる射精感を認識し、指で監督に合図を送る。
 僕の頭上ではカメラマンさんの脚にも力が入り、フィニッシュを確実にとらえようと奮闘しているようだ。

「んんっ! んっ……うんんぅ!!」

 女優さんの首の上下運動が止まり、びゅくびゅくと放出された僕のスペルマを漏らさずため込む。

「じゅるっ……ちゅううううぅぅ、ちゅぱっ!」
「はぁはぁ……」
「うぇー……ぺっ! いっぱい出たねぇ♡」
「はいカットー! オッケーでーす」

 カメラマンさんが頭上から離れ、ようやく上半身の自由を取り戻す。
 起き上がると、目の前でベンチに座った三つ編みお下げの女優さんがメイクさんに化粧を直してもらっていた。
 邪魔しないように、ゆっくり後ろに下がろうとしたところで、女優さんがこちらに気付いて声を掛けてきた。

「あっ、お疲れ~。すっごい良いオチンチンだったよ」
「あっ、ありがとうございます」
「ねぇねぇ、本番はやんないの?」
「え? できればやりたいですけど」
「だってぇー監督ぅー! シーン追加しようよー!」
「ダメダメ! 勝手にオフでやってな」

 監督が笑いながら首を横に振っている。
 やっぱり、そう簡単にはタダマンげっとだぜ! とはいかないようだ。
 と、午前中の段階では僕もあきらめていたのだけれど……。
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