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九日目
第41話 エピローグ
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月曜日の朝。
目を覚ますと、ある異変に気付いた。
「あれ?」
僕は慌ててみんなに事の次第をメッセージで送り付けた。
結局、朝一で現代遊戯研究会の部屋へ集まって、今後の事を話し合おうということに。
サークル棟三階の奥地にあるその部屋にたどり着くと、すでに咲良と宇津井が先に来ていた。
「おはよう雄介くん♡」
「おはよう咲良♡」
トテトテと僕の元へ歩み寄り、恋人つなぎに指を絡めてくる彼女。
「油を売っている場合ではないでござるぞ雄介殿」
「ああ、悪かったよ宇津井」
「では、雄介殿は今朝の事態をどのように捉えておるのでござるか?」
「デイリークエストが更新されないってことは、もう、このクソッたれゲームからも解放されたってことなんじゃないの?」
今朝ステータスを確認したら、デイリークエストが昨日クリアしたままの状態で残されていて、新たなクエストに切り替わっていなかったのだ。
「でも、ライフとかSPとか他のステータスはそのままなんでしょ?」
「まぁ、そこが引っかかってる所なんだよね。ボーナスもレーダーもそのままだし」
クエストは無くなったのだから、他の要素があっても意味がないとおもうんだけれど。
「天の声とかいうオペレーターには聞いてみたでござるか?」
「それが、朝から何にも返事をくれないんだよね」
「では、悪魔の声はどうでござるか?」
「はっ、おまえなんでそれが関係あるんだよ?」
「なぁに悪魔の声って?」
「あっ! 何でもない何でもない!」
「ふーん。私に教えたくないことなんだ」
「ちがうっって! そういうんじゃなくてさ!」
「まぁまぁ、痴話げんかは余所でやって欲しいでござる。それより……」
「なんだよもったいぶって」
「あるステージをクリアしたと考えるのはどうでござろう?」
「ステージ?」
「今まではチュートリアルで、これから本番のゲームに招待されるというのはどうでござろう?」
「はっ? 何言ってんの」
「もしくは、ゲームへの参加権を獲得したとか?」
「ふたりとも何を言ってんの?」
どうしたのだろうか? 宇津井はともかく、咲良まで他人事みたいな感じだ。
「トゥットゥルー! プレイヤー猪狩雄介はQFMS本戦への参加権を獲得しました!」
「はっ? お前なに言ってんの! だいたいお前にQFMSなんて伝えてな……いっ?!」
「ようやく気付いたか、猪狩雄介」
いつものキモオタ風のちゃらけた感じとは全く違う大人びた喋り方で応えた宇津井。
「なっ! 普通にしゃべって?! お前がゲームマスターだったのか?」
こいつ本当の宇宙人だったのかよ。
だから、オタク気味のぼくだけじゃなくて奏や咲良にも近づけたのか?
「うーんおしいところだねぇ~。私は只のオペレーター、君のいう所の天の声って奴?」
「じゃあ、悪魔の声もお前かっ!」
僕は宇津井に掴みかかった。
掴みかかられた宇津井は顔色一つ変えない。
「あれは私じゃないねぇ~! そんな悪趣味なことは私の主義じゃないもんでね」
「じゃあ、あれは誰なんだよ!」
「あれは……」
「あれは?」
と、ここで後ろから咲良が。
「あれはね」
「なんで咲良が知ってる?」
「あれはぁ……」
振り返った僕に対して、悪戯っぽく微笑み返しながら彼女は呟いた。
「私です」
目を覚ますと、ある異変に気付いた。
「あれ?」
僕は慌ててみんなに事の次第をメッセージで送り付けた。
結局、朝一で現代遊戯研究会の部屋へ集まって、今後の事を話し合おうということに。
サークル棟三階の奥地にあるその部屋にたどり着くと、すでに咲良と宇津井が先に来ていた。
「おはよう雄介くん♡」
「おはよう咲良♡」
トテトテと僕の元へ歩み寄り、恋人つなぎに指を絡めてくる彼女。
「油を売っている場合ではないでござるぞ雄介殿」
「ああ、悪かったよ宇津井」
「では、雄介殿は今朝の事態をどのように捉えておるのでござるか?」
「デイリークエストが更新されないってことは、もう、このクソッたれゲームからも解放されたってことなんじゃないの?」
今朝ステータスを確認したら、デイリークエストが昨日クリアしたままの状態で残されていて、新たなクエストに切り替わっていなかったのだ。
「でも、ライフとかSPとか他のステータスはそのままなんでしょ?」
「まぁ、そこが引っかかってる所なんだよね。ボーナスもレーダーもそのままだし」
クエストは無くなったのだから、他の要素があっても意味がないとおもうんだけれど。
「天の声とかいうオペレーターには聞いてみたでござるか?」
「それが、朝から何にも返事をくれないんだよね」
「では、悪魔の声はどうでござるか?」
「はっ、おまえなんでそれが関係あるんだよ?」
「なぁに悪魔の声って?」
「あっ! 何でもない何でもない!」
「ふーん。私に教えたくないことなんだ」
「ちがうっって! そういうんじゃなくてさ!」
「まぁまぁ、痴話げんかは余所でやって欲しいでござる。それより……」
「なんだよもったいぶって」
「あるステージをクリアしたと考えるのはどうでござろう?」
「ステージ?」
「今まではチュートリアルで、これから本番のゲームに招待されるというのはどうでござろう?」
「はっ? 何言ってんの」
「もしくは、ゲームへの参加権を獲得したとか?」
「ふたりとも何を言ってんの?」
どうしたのだろうか? 宇津井はともかく、咲良まで他人事みたいな感じだ。
「トゥットゥルー! プレイヤー猪狩雄介はQFMS本戦への参加権を獲得しました!」
「はっ? お前なに言ってんの! だいたいお前にQFMSなんて伝えてな……いっ?!」
「ようやく気付いたか、猪狩雄介」
いつものキモオタ風のちゃらけた感じとは全く違う大人びた喋り方で応えた宇津井。
「なっ! 普通にしゃべって?! お前がゲームマスターだったのか?」
こいつ本当の宇宙人だったのかよ。
だから、オタク気味のぼくだけじゃなくて奏や咲良にも近づけたのか?
「うーんおしいところだねぇ~。私は只のオペレーター、君のいう所の天の声って奴?」
「じゃあ、悪魔の声もお前かっ!」
僕は宇津井に掴みかかった。
掴みかかられた宇津井は顔色一つ変えない。
「あれは私じゃないねぇ~! そんな悪趣味なことは私の主義じゃないもんでね」
「じゃあ、あれは誰なんだよ!」
「あれは……」
「あれは?」
と、ここで後ろから咲良が。
「あれはね」
「なんで咲良が知ってる?」
「あれはぁ……」
振り返った僕に対して、悪戯っぽく微笑み返しながら彼女は呟いた。
「私です」
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