エッチなデイリークエストをクリアしないと死んでしまうってどういうことですか?

浅葱さらみ

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第二章

15

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 今日は1、2限目が休みなので、僕は前々から練っていたある計画を実行するために階段を駆け上がる。
 最上階、屋上に続く扉は避難経路なので内側からは鍵が無くても開けることが出来るようになっていた。
 僕は開いた扉にストッパーを嵌めて閉まらないようにしてから屋上へと出た。

「えっと、給水タンクは~」

 見上げると階段小屋の上に大きな貯水タンクが設置されている。
 僕が考えたというか宇津井と話し合って練った計画、それは給水タンクに僕の精子を混入させるというものだ。
 我ながら、なんとも変態極まれりな計画だと思うのだけど、背に腹は代えられない。
 とりあえず食堂や家庭科室がある中央棟じゃないので飲料する人はあまり居ないだろう。
 やはりお嬢様学校、みんなペットや水筒の水を飲んでたし。
 でも、みなさん手はちゃんと洗うようだし、昨夜必死にオナニーして溜め込んできた2リットルのペットボトル入り精液をタンクに注入すれば、かなりの確率で生徒たちのステータス情報を獲得できるだろう。

 小屋横に梯子を見つけ、僕はそれをよじ登りタンクにたどり着く。
 さらに高さが2メートルはあるタンクの梯子を登って頂上にたどり着くと、清掃用の蓋の上になにやらラミネートされた注意書きが貼り付けてあった。

『――給水タンクに精子を混入させるのは犯罪です【王位継承戦国内予選会実行委員会】――』
「はあっ?! なんで先に言ってくれないのよ――!!」

 昨日どれだけ大変な思いをしてオナニーしてきたと思ってんだ!
 勃起さえしていれば緊急射精を使えばいくらでも発射出来るけど、40回も連続射精した所為で脱水症状になりかけたんだぞ?
 僕は一緒に持って上がった2リットルの白濁した精液入りペットボトルを抱えて天を仰いだ。
 そんな絶望に打ちひしがれる僕に宇津井か脳内で語り掛けてくる。

――考えられるのは、精液の接触だけで情報を入手できるのを知らない性戦士サーバントが居るのかもしれないな――
「何でよ?」
――多少検証すれば、男性相手でもステータス情報を得られることは分かるはずだが、性的行動において理性的に振る舞うことが苦手な性戦士サーバントだとしたら、動物的な性衝動のみでここまでやってきた可能性が考えらえる――
「そっか、まぁ僕の場合は咲良と結ばれるのに遠回りしちゃった分、いろんな経験を積んできたし」

 デイリークエストは咲良と結ばれた時点で解消された。
 後で説明されたことだけど、つまりはゲームクリアの裏条件というか真の達成要件は女王様とのセックスだったのだ。
 基本的に宇宙人に憑りつかれている女性=女王は高根の花だ。
 その女性に見初められた相手、かつその相手も女王をものにしたいという相思相愛のプレイヤーにQMOSシステムがインストールされる。
 僕らの場合は、奏と咲良が先に付き合い始めた所為でちょっと違った展開になり、結局、奏が受け入れられなかった所為で奴は異世界……じゃなかった!
 遥か彼方の惑星に旅立つことになった。
 そしてなんやかやで、かなりの高レベルになるまで掛かって僕は咲良と結ばれたのだ。

 そして僕らとは別の道を進んだ他の女王と性戦士サーバントの物語も考えれる。
 それは、QMOSなんかすっ飛ばして女王がレイプされた場合。
 この場合は女王が見初めなくとも、強制的に性戦士サーバントと認定されてしまう。
 ただし救済措置があるそうで、レイプ後にQMOSのチュートリアルクエストとして多少はレベル上げとポイントは獲得できるという事だ。

 ただし、あまり現実的じゃないとサクラは言っていた。
 基本的には咲良のように蝶よ花よと箱入りで育てられているし、あまり外部に姿が晒されることが少ないからだ。

 それに女王は無意識に好みの相手にモーションを掛けているそうで、そりゃあ魅力的な女王様だもの、好かれた相手はすぐにでもモノにしたいと行動に移るわけだ。

「まぁ、その分、ヤリチンは楽々クリアしてるから経験値稼ぎ出来てない可能性はあるって奴か」

 とまぁ、僕があまり焦っていないのは自分自身がレベルやスキルの値が高くてボーナスポイントも豊富に持っているということが根底にはあるのだ。
 因みに、今回の予選会の加点分もボーナスポイントとして別に付与されている。

 鎖と南京錠でがっちり固められた給水タンクの蓋を恨めしく蹴りつけ僕はため息をつく。

「はぁ、別のプラン考えないと……あっ、雨?」

 朝から曇りがちだった空からポツポツと雨粒が落ちて来た。
 雨脚はすぐに、本格的な土砂降りになっていく。
 給水タンクの上から校庭を見やると、体操着姿の女子生徒たちが慌てて校舎の方へ駆け込んでいく姿が見える。

「よしっ! これに賭けるしかない!!」

 Bプランを思いついた僕は白濁するペットボトルを抱えながら、雨に濡れて滑る鉄梯子を慎重に降り、目的地目指して駆け出した。


「ああもうビショビショだよぅ」「並んでんの?」「もうここで脱いじゃいたい」「ダメダメ男子いるんだから!」「え? 男子は来てないよ」「ならいっか?」「あっ、先生が居るわ」

 ずぶ濡れになった女子生徒からの白眼視を受けながら、僕は体育館脇の通路を駆け抜けていく。
 予想通り、体育館の玄関側に併設されたシャワールームには大勢の女子生徒が着替えをもって並んでいる。
 僕は体育館の端っこを横切って、反対側にある用具倉庫へと足を踏み入れた。

「よし、誰もいないな」

 僕は倉庫の外をもう一度確認してからステータス画面を開いた。

「透明人間って30分だよな?」
――その通りだが、服は消えないぞ?――
「じゃあ、全裸になるしかないか……あとはペットボトルをどうするか?」

 廊下は人ごみになってるとはいえ、ペットボトルがひとりでに動いてたら「お化けが出た!」と、パニックになるかもしれない。

――反対側から外経由で侵入すればまだバレないんじゃないか?――

 確かに玄関には学生たちの意識が向いてないし、シャワールーム前の踊り場はすし詰め状態だから何とかなるかもしれない。

「よし! 透明人間を発動!」

 スマホをカメラモードにして顔を映すと、確かにずぶ濡れになった服だけが映し出されている。
 僕は急いで全裸になり、壁の下側にある小さな空気入れ替え用の窓を開けて、直接外へ出た。

「うはっ! 冷たっ?!」

 ザーメン入りペットボトルを小脇に抱えて雨の中を走り抜ける。
 思わず「僕はいったい何をしているのだろうか?」と、我に返り愕然としてしまう。
 だがしかし、僕は「まるで変質者やんっ!」という思いを何とか振り切り、うら寂しい体育館裏を駆け抜けるのだ。

「はぁはぁ……」

 ようやくたどり着いた玄関から中に入って足元をみると脛の辺りに跳ね返った泥の跡が奇妙な感じで宙に浮いていた。
 そして、目の前にはすでに列もなくなり、押し競まんじゅう状態な体操着姿の女子生徒たち。
 こんなところに僕は飛び込んでいかなきゃならないのか……全裸で。
 そう考えると、いつの間にやら股間が熱くなり、ムスコもムクムクと奮い勃ってきた。

「いかんいかん! これじゃ、ただの変態じゃないか!?」

 僕は気合を入れ直し、ペットボトルの蓋を開ける。
 そして、「ええいままよ!」とばかりに、ペットボトルを床に滑らしつつ腰を低く構えて女子生徒たちの集団へ突入していった。

「きゃっ、冷た?!」「もう、押さないでって!」「えー? わたしじゃないよぅ!」

 ツルツルした女子生徒たちの太ももにザーメンを振りまきつつ、僕はシャワールーム目指して突き進んでいく。
 ようやくのことで前室のロッカールームにたどり着くと、そこはまさに天国だった。

「ねぇねぇドライヤー貸してよ!」「やーん! 下着の替え持ってきてないよぅ」「先輩、すごっ?!」

 色とりどりという訳にはいかなかったけれど、白やベージュを中心に水色やクリーム色の花が咲き乱れる。
 濃い色じゃなきゃ校則違反じゃないという事なのか?
 などと、余計なことを考えつつも、本来の目的を思い出し、僕は全裸になった女の子の後に続いてシャワールームに侵入した。

「しゅっ……しゅごい!!!」

 銭湯系AVの撮影に参加したことはあったけれど、それと今回との大きな違いはまず現役生ってこと!
 だけじゃなくて、少人数のお姉さんたちと違って、この場にはたぶん30人以上の女の子たちが踊り食い状態!
 ほんと、ぶつからないようにするのも苦労するみたいに全裸の女の子たちがすれ違っているのだ。

「きゃっ! だれー? こんなところにペットボトル置いたの!」
「あっ、しまった!」

 あまりの光景に僕は愕然としてペットボトルから手を放してしまっていたのだ。
 僕の手元を離れたボトルは無残にも踏みつけられ、中の子種が濡れるタイルにまき散らされていく。

「きゃっ滑る!」「わーんっ、足がベトベトするぅ!」「何これ? ローション?」「えっ! 業務用?」「誰が持ってきたの?」「わっかんないよ! でも、なんかいい感じ」

 なんか、僕のザーメンをボディローションと勘違いして肌に塗ったりしているよ……。
 しかも、顔をほてらせてるし!
 まぁ、催淫効果があるからなぁ……。
 結果オーライって奴か? 女の子たちがこぞって僕のザーメンを肌に塗ったくってる。
 どうやら、追加で射精しなくても大丈夫なようだ。
 このまま、こんな極楽浄土に留まっていたら、エッチないたずらをしたくなっちゃうかもしれない。
 そんなこと言いながら、狭い通路を行きかう女の子たちのお尻にオチンチンを擦りつけたりしていたんですけれども。
 それに1-Dの子なんかもいたりして、「あっ! 珠美ちゃんの乳首ってあんな色なんだ!」とか「汐里ちゃん意外と胸あるな、それに剛毛!」とかとか……。

「くっ……時間も分んないし! ここはひとまず離脱しよう」

 ずっとこのまま天国にとどまりたい気持ちを抑え込み、僕は雨に濡れながら体育倉庫への道を逆戻りするのであった。
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