「復讐の相手」

著恋凛

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3話

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俺たちはオーストラリア人女性の家に来て、お風呂を貸してもらった。その後、自己紹介と俺たちがオーストラリアに来た経緯を話した。
彼女の名前はソフィー、歳は俺の3つ上で22歳。15年間日本で育ったらしい。だから、日本語ペラペラだったのか。と、まぁ、ソフィーさんの事はここまででいい。そんな事より重大なことがあるからな。




「おい、夕貴。俺たちここに来てもう1ヶ月が経ったぞ。」
そう、今言ったように俺たちはオーストラリアに来て1ヶ月間仕事を探し、このソフィーさんの家に戻ってくるを繰り返していた。
「そうね。でも、今私達が日本に挑んでも勝てるとは思えない。相手は完全武装の能力何百、何千人。それに打って変わって私達は2人で武器と言ったら歩希の日本刀ぐらいしかないのよ。」
「それはそうだけど・・・仕事ぐらい見つけて金稼いで武器買って、仲間集めようぜ。てかさ、夕貴の髪の毛の生え際が銀髪になってんだけど…」
夕貴は自分の頭をポンポンと優しく触り、
「あれ?言ってなかったっけ?私、ロシアのクウォーターだから、元々の髪色は銀髪なのよね。」
と、言った。
ん?ん?んん?夕貴がクオーター?初耳だぞ。って、ぇぇえええーーー?
「マジかよ。初めて知った。」
「お母さんがねロシアと日本のハーフだからね。」
やばい、驚きが隠せないよ。ここに来て新告白ありすぎでしょ。
俺が驚いていると、ソフィーさんが部屋に入ってきて、突然なんかのチラシみたいなのを見せてくる。
「二人ともお仕事探していましたよね?」
「はい。」
「そして二人はお強い。なら、こんなのはどうでしょう!」
そして俺達は渡されたチラシを手に取り見てみた。
「この国で1番強いのは俺だ!ストロンガー対決。って何?」
「直訳したらそうですね。これはこの時期になると毎年やるオーストラリアで1番強い人を決める戦いです。トーナメント方式で1VS1で戦い、1位になった人が優勝って事です。優勝者には賞金も出るみたいですよ。そのため、能力は、禁止で男女の2部門あるみたいです。」
ふむふむ。それならお金をゲットできそうだな。でも、オーストラリア人とはちゃんと戦ったことないから強いのか分からないな。
でも、俺と夕貴は目を合わせ、アイコンタクトで意思疎通する。
「エントリーしに行くわよ。」
「あいよ。」
夕貴の言葉に返事をしながら、立ち上がり、ソフィーさんに感謝の言葉を伝えてからエントリー場へと向かった。



無事エントリーできた。その時に細かなルールを色々と言われた。
武器は運営側で用意したレプリカナイフ2本のみで、ナイフを相手の腰から上、肩から下に当てたら勝ち。いくら身体に触れようがナイフでなきゃ勝ちではない。もちろん殺しはアウト。戦うフィールド場にある物なら好きに使って良い。だ、そうだ。
戦いは明後日で賞金は1000万。国で運営してるから賞金はバカ多い。
俺はエントリーからの帰り道、夕貴に1つの提案をする。
「1ヶ月間ろくに身体動かしてないし、ちょっと遊んでかない?」
そう言いながら俺は夕貴に能力で作り出したレプリカナイフを2本渡す。
「いいわよ。それじゃ人がいない所に行きましょうか。」
そして俺が作ったナイフを受け取る。
少し場所を変え、人気がない所まで来た。俺と夕貴の距離は5m。
「ルールはストロンガー対決と同じでいいな?」
「ええ。」
夕貴との直接対決は初めて。でも、俺達が日本に狙われていた時は相当動けていた。どんぐらいの力かは未知数だな・・・・ッ。
「あっぶねぇ。」
一瞬にして距離を詰めて、俺の脇腹を切っ先を付けようとしてきた夕貴の攻撃をナイフで受けた俺は言葉を漏らした。
「夕貴さん。ちょっと強くないですかね?」
「そう?ありがと。でも、あなたたちもような常に戦ってる人達とは違って体力はないからね。すぐに終わらすわ。」
そう言いながら、夕貴の連撃を俺は防ぐ。
早い。普通にAPOと戦えるレベルだ。でも、何とか防げる。
さぁ、どうする?どう倒す?ま、とりあえず、両手に武器は要らんな。
そして、左手に持ってたナイフを適当に投げる。
それと同時に夕貴の視線もそちらへ向かう。意図してはなかったが、ミスディレクションができた。その一瞬を見逃す訳もなく、攻撃を仕掛けるが躱される。
今攻撃をされたら俺はナイフで受けることも避けることも出来ない。そんな事は夕貴も分かっている。だから、俺の背中にナイフが迫ってくる。
俺の背中に夕貴のナイフが当たる寸前、何とか夕貴の手首を掴めた。そのまま手首をひねり、背後を取る。そして夕貴の脇腹にナイフを少し当てる。
「あぁーあ、負けちゃったか・・・」
そう夕貴が言ったので俺は夕貴の手首離す。
「でも、相当強かったよ。」
その言葉はお世辞でもなければ嘘でもない。ただの本心だ。
「それじゃ帰ろっか。」
そして俺達はソフィーさんの家に帰った。
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