「復讐の相手」

著恋凛

文字の大きさ
24 / 35

24話

しおりを挟む
カノッシュから逃げてきて約15分、オーバーオールは既に切れていてもう慣れた疲労感がまだ残っているが、さほど苦じゃない。
さっきから複数の場所で銃声が聞こえる。今何人が殺られてるのか?分からないが、別に不安ではない。俺の仲間はそんな弱くないしな。唯一怖いのはカノッシュとの接触、あいつの強さは異次元だ。予想だが、さっきの戦いでも奴は本気じゃなかった。それに最後の大技・・・木をあんな簡単に吹っ飛ばせるなんて、実際に人間が受けたら上手く捌けなきゃ死ぬぞ。
「歩希さん!」
慌てたような感じでインカムから聞こえる蓮人の声。
「どうした?」
「北北西、約150mに先でエマさんが敵2人と戦っています!だいぶやばそうなので援護してください!」
「了解」
俺は北北西の方向に走るのだった。



16?17?夕貴よりも少し大人っぽい少女が突く剣はジリジリとエマに迫っていく。そして、エマの身体に触れる寸のところで俺は剣を弾いた。
「ぶっねぇ・・・」
そう捨て、日本刀を大きく横に振るう。敵の少女は後ろに跳び、俺から距離を取った。
「888部隊がこんな無名組織の1人に対して2人がかりで虐めるなんて酷いなぁ・・・・・な、エマ!」
所々服が破れていたり、出血しているエマに向かってそう言う。
敵はパッと見双子?両方女の子で年齢はさっき思った通りだ。武器は片方が大剣とハンドガン、もう片方がナイフとゴツイ短機関銃・・・・双子なのに使う武器は真逆じゃねぇか!
「師匠、この2人は強敵です。私では歯が立ちませんでした・・・・・」
2対1、しかも敵がアメリカでトップの部隊となればほとんどの人が苦戦をするだろう。長剣を持ったやつが、斬りつけてくる中、短機関銃も避けなければ行けない・・・・なんて無理ゲーですか?
「でも、師匠と2人ならなんだか出来る気がします。身体の中から力が湧いて、今なら身体がよく動き気がする」
闘志を燃やし、銃剣を握る手が強くなりながらそう言うエマの視線の先は双子。この戦いは要するに・・・・・アメリカ軍トップクラス部隊VSイギリス秘密警察&日本の元ニートって事だ。アメリカとイギリスは兄弟のように仲がいい国だ。よって、戦争は起きない。だからこそ、この戦いで勝った方が軍事力が高いとなる。ま、何故そこに俺がいるのかは知らんがな・・・・
「頼もしいな・・・・それじゃ、やるか。エマどっちがいい?」
「師匠は銃弾を弾けるんで、短機関銃の方お願いします。私は長剣の方を対処しますので・・・・あ、援護射撃とかは隙があったらしますね!」
「まずは自分第一な」
そう言い、日本刀を構える。
短機関銃を持ってるやつに視線を向け、注視する。
敵の短機関銃はMAT49、装弾数は20又は32、約1秒に10発の銃弾を発射できる。敵は戦闘ガチ勢だから、替えのマガジンはいくらでもあるだろう。ま、考えても仕方ない。
「行くぞ」
右手で瞬時に銃を抜き、発砲する。何時もなら剣で斬り掛かるが今回は戦い方を変えてみた。
グロックから発射された銃弾は真っ直ぐ少女に向かっていく。少女も短機関銃、MAT49を発砲。俺が放った銃弾に少女が放った銃弾が当たり、軌道が変わった。その2つの銃弾はあさっての方向に向かって飛んで行った。
「流石888部隊・・・・と、言いたいところだが、こっちもほぼ全員それぐらいならできるんだよな」
「たわけ、最強は888部隊。私らが最強」
「ふっ、こっちにも腕の立つスナイパーは何人もいる」
両手に銃剣を持ち、精一杯振り回してるエマを見ながら言う。エマと蓮人はDESTROYERSの中で銃技はトップ2だ。
「彼女は強い。私らの仲間にしたいぐらいだ。能力を使わないで私と妹の攻撃に8分も耐えた」
「あいつは無能力者だ。最強の無能力者。そんな奴をお前らに渡すと思うか?」
少し目を見開き、驚いた表情を見せる。その後、怒りの表情を見せた。
「私と妹が無能力者に8分もかけたのに倒せなかった?ありえない・・・・ありえない!何かの間違いだ」 
短剣を左手で持ち、すごい勢いで俺に迫り来る。
「ふっ、銃の使いは上手いのに剣技はまだまだだな」
少女が放つ連撃を俺は全て受け流したり、躱す。
重さも特にない、手数は普通、目立った所は・・・・ない。俺らは888部隊と言う名前に怯えすぎてたのかもしれない。カノッシュ・・・・あいつは規格外だったが、それ以外はあんまりだ。ボスは知らんけど。
「お前らの実力はその程度なんだな・・・・」
下から上に大きく剣を振るう。すると、簡単に少女の持っていた短剣が吹っ飛んで行った。
この程度なら初めて俺が日本刀を手にした時の方が上手かったな・・・
弾いた剣が落ちると同時に俺は横に剣を振るったが、MAT49で受け流された。
「私とした事が取り乱した・・・」
空いた俺の腹に蹴りを入れてから少女は後方に跳ぶ。そのまま木の上に行き、高い位置から銃口を俺に向けてくる。
馬鹿みたいに連射してくる少女に距離を詰めれない。斬り落とすのは御茶の子さいさいなのだが、何時もとは弾の多さが桁違い。ミスしたら負けるし、ここは山、足場がしっかりしていないので転ぶ可能性もある。だから、とりま避けるか・・・
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

処理中です...