26 / 35
26話
しおりを挟む
3分・・・4式を使えば30秒は何とかなるが、それはダメだ。今日はカノッシュとの戦闘でだいぶ疲れてるから下手したら頭痛がヤバくなって動けなくなる。
クッソ、あっちなら上手くいくか分からないけど何とかなるだろう。
透明になるって言っても所詮人の目から見えなくなるだけ・・・この世からいなくなる訳では無い。だから、俺はこの前公園で子供が使っていた水を生み出す能力をコピーした。四方八方へ水を飛ばす。決して威力は強くない、水鉄砲と同じくらいだ。でも、位置を確認するのには十分すぎる。
これをおかげでファッサの位置を確認できたので、特に飛び道具を持っていないファッサは脅威ではなくなった。
そして3分後、ファッサの身体が視認できるようになると同時にオーバーオールを使って、剣を地面に叩きつけるかのようにしてふり下ろす。それをファッサは水平にして防御した。ファッサの足元は衝撃波は数cmエグれる。
「師匠、大丈夫ですか?」
インカムから通して伝わるエマの声。
「・・・今の所はな」
鍔迫り合いしている日本刀に力を加えながらそう言う。ファッサは押し負けそうになると後ろに大きく跳ぶ。
「数分前・・・・888部隊でもない知らない人が山の中に入っていきました!」
888部隊でもないやつが?誰だ?知り合い・・・・では無いだろう。
「まぁ、わかった。敵なら無力化するか殺す」
それ以降はエマからの通信が切れた。
後ろに跳んだファッサを追いかけるようにして跳ぶ。空中で大きく剣を振りかぶると同時にファッサが口角を上げたように見えた。その意味を理解するには一瞬で十分だった。
急に突きをしてくるファッサ、俺はすごい勢いで跳んだので横に避ける事も出来ない。迫り来る西洋剣、俺は意外と焦ってはいなかった。対処法は必ずある。
ジリジリと近づいてくる西洋剣の剣先を俺は空中で一回転する事で避けた。
それと同時に背後につけた俺は日本刀を横に大きく振る。が、受け止められた。だが、受け止めたのはファッサではない。
「誰・・・だ?」
俺の剣を受け止めたのは女の子。その容姿はとても整っており、可愛いなんかじゃない・・・・美しい。
「なぜここにいる?デルタフォースのリーダー、エレン・サンク」
「あら、ただ戦闘音が聞こえたからね、何があるのか見に来ただけよ」
ん?待てよ。エマが言うにはこの娘は数分前に山に入ってきたんだよな?普通にここまで来るには20分ぐらいかかるぞ。なのにこの娘は・・・・しかも、デルタフォース?俺でも名前は聞いたことあるぞ。世界の中でもトップ5には入る特殊部隊・・・・
「模擬戦は終わったのよね?なのに、なんで戦ってるの?君、説明してくれる?」
え?俺に振る?
「えぇーと、まずは模擬戦が終わって、終わり方に納得がいかないファッサが斬りかかって来たってだけです」
「やっぱか・・・」
「もういい!」
そう言いながら、ダッシュでファッサは下山していった。
「それにしてもすごいわね。あいつ、あぁ見えてもアメリカで5番目ぐらいには強いんだよ。あ、えぇーと・・・」
「歩希です。前村歩希」
「歩希くんね、日本人かな?」
「はい!」
「ただの旅行・・・・って、訳でもないよね?」
「まぁあ・・・」
「あんな強いなら私たちの部隊、デルタフォースに入らない?」
「すみません、俺にも仲間がいるので・・・・」
とても嬉しい誘いだった。デルタフォース、とても強い特殊部隊でそこに入れば強くなるだろう。でも、今の目的は日本を潰す事。それ以外は考えられない。
「麓にいた人達ね・・・強くてカッコイイ、恋人にしたいぐらいだわ!」
突然の告白に俺は驚く。
「え?あ?」
「も、もちろん冗談ね・・・でも、気に入ったから今度少し会いに行ってもいいかな?」
「それぐらいなら、いつでもいいですよ!」
「ありがと。それじゃ、こんな所にずっといても仲間が心配するだけだし、仲間の所に戻してあげるね」
そう言った途端、俺はみんなの所に戻った。でも、そこにエレンさんはいなかった。
「みんないるな?」
「ボスだけいません」
「え?」
クッソ、あっちなら上手くいくか分からないけど何とかなるだろう。
透明になるって言っても所詮人の目から見えなくなるだけ・・・この世からいなくなる訳では無い。だから、俺はこの前公園で子供が使っていた水を生み出す能力をコピーした。四方八方へ水を飛ばす。決して威力は強くない、水鉄砲と同じくらいだ。でも、位置を確認するのには十分すぎる。
これをおかげでファッサの位置を確認できたので、特に飛び道具を持っていないファッサは脅威ではなくなった。
そして3分後、ファッサの身体が視認できるようになると同時にオーバーオールを使って、剣を地面に叩きつけるかのようにしてふり下ろす。それをファッサは水平にして防御した。ファッサの足元は衝撃波は数cmエグれる。
「師匠、大丈夫ですか?」
インカムから通して伝わるエマの声。
「・・・今の所はな」
鍔迫り合いしている日本刀に力を加えながらそう言う。ファッサは押し負けそうになると後ろに大きく跳ぶ。
「数分前・・・・888部隊でもない知らない人が山の中に入っていきました!」
888部隊でもないやつが?誰だ?知り合い・・・・では無いだろう。
「まぁ、わかった。敵なら無力化するか殺す」
それ以降はエマからの通信が切れた。
後ろに跳んだファッサを追いかけるようにして跳ぶ。空中で大きく剣を振りかぶると同時にファッサが口角を上げたように見えた。その意味を理解するには一瞬で十分だった。
急に突きをしてくるファッサ、俺はすごい勢いで跳んだので横に避ける事も出来ない。迫り来る西洋剣、俺は意外と焦ってはいなかった。対処法は必ずある。
ジリジリと近づいてくる西洋剣の剣先を俺は空中で一回転する事で避けた。
それと同時に背後につけた俺は日本刀を横に大きく振る。が、受け止められた。だが、受け止めたのはファッサではない。
「誰・・・だ?」
俺の剣を受け止めたのは女の子。その容姿はとても整っており、可愛いなんかじゃない・・・・美しい。
「なぜここにいる?デルタフォースのリーダー、エレン・サンク」
「あら、ただ戦闘音が聞こえたからね、何があるのか見に来ただけよ」
ん?待てよ。エマが言うにはこの娘は数分前に山に入ってきたんだよな?普通にここまで来るには20分ぐらいかかるぞ。なのにこの娘は・・・・しかも、デルタフォース?俺でも名前は聞いたことあるぞ。世界の中でもトップ5には入る特殊部隊・・・・
「模擬戦は終わったのよね?なのに、なんで戦ってるの?君、説明してくれる?」
え?俺に振る?
「えぇーと、まずは模擬戦が終わって、終わり方に納得がいかないファッサが斬りかかって来たってだけです」
「やっぱか・・・」
「もういい!」
そう言いながら、ダッシュでファッサは下山していった。
「それにしてもすごいわね。あいつ、あぁ見えてもアメリカで5番目ぐらいには強いんだよ。あ、えぇーと・・・」
「歩希です。前村歩希」
「歩希くんね、日本人かな?」
「はい!」
「ただの旅行・・・・って、訳でもないよね?」
「まぁあ・・・」
「あんな強いなら私たちの部隊、デルタフォースに入らない?」
「すみません、俺にも仲間がいるので・・・・」
とても嬉しい誘いだった。デルタフォース、とても強い特殊部隊でそこに入れば強くなるだろう。でも、今の目的は日本を潰す事。それ以外は考えられない。
「麓にいた人達ね・・・強くてカッコイイ、恋人にしたいぐらいだわ!」
突然の告白に俺は驚く。
「え?あ?」
「も、もちろん冗談ね・・・でも、気に入ったから今度少し会いに行ってもいいかな?」
「それぐらいなら、いつでもいいですよ!」
「ありがと。それじゃ、こんな所にずっといても仲間が心配するだけだし、仲間の所に戻してあげるね」
そう言った途端、俺はみんなの所に戻った。でも、そこにエレンさんはいなかった。
「みんないるな?」
「ボスだけいません」
「え?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる