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不器用そうに棒アイスを舐め回す雪兎くん

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 あぁあぁ、雪兎くん雪兎くん雪兎くん雪兎くん可愛いよー!雪兎くん…ウッ!

 …ハァ、ハァハァ…。みなさんこんばんは、長谷川理玖です…。ってこの挨拶、こんな状況でもやらなきゃいけないの?今ちょっと、余韻に浸るのに忙しいんだけど…。
 まぁいいや。今オレが、何をしてたかって?ナニしてたよ。場所は、自宅の自室。利き腕が使えないから、不便してたんじゃないのかって?うん、それは今もそうなんだけど…。
 何だかこのぎこちなさが、「雪兎くんに手伝ってもらった」んだと思ってヤッたら…。その…興奮してきてさ。ほら、今も。これでもう、何回目だよ…。
 だけど放課後あれだけ焦らしてやったから、雪兎くんも今頃オレの事考えてヤってるかな?ヤってそう。そう考えたら、何かさらにゾクゾクしてきた…。
 え?雪兎くんの事をホモホモ言っといて、その雪兎くんで抜いてたらお前も同じじゃないかって?別にオレ、雪兎くんとキスしたりセッセセするみたいな想像してないもん。
 じゃあ、何を想像してるかって?ズバリ、「決して歯を使わず、不器用そうに棒アイスを舐め回す雪兎くん」だよ。ぶっちゃけ、こっちの方が抜ける(キリッ!)。って、余計な事考えたらさらに興奮してきた。やっぱ、もう一回抜こう…ウッ…。
 …ハァ、ハァ。しかし、回数も去ることながら快感もヤバめだな。話変わるけど、オナニーの気持ちよさって精神状態に比例するよね。最近利き腕の事はもちろん、色々あって塞いでたから…。でも久々に、初めてイった時くらいの気持ちよさだ。こう、脳天突き抜けるみたいな。ついでに、重ねて置いていたティッシュも突き破った。うわぁ、4枚くらい重ねてたんだけど。
 いかん。このままだと、人間ダメになる。いい加減、勉強に戻らないと…。って、自室で勉強する機会なんて今までほとんどなかったんだけど。
 勉強教えてもらって何日も経たないのに、こないだの小テストの点数が結構良かったんだよな。このまま行けば、中間もいい結果を残せそう。だからって今更、勉強に打ち込む気はないけど…。何だかんだ、オレの価値は野球にしかないとオレ自身で察しているから。
 それに、親や教師に褒められた所で別に今更「ふーん」って感じだし。だけど、だけどさぁ…。もしも、雪兎くんからテストの結果を褒めてもらえたら。
 『わぁ、すごいよ理玖くん!いつも俺の事、頭がいいって言ってくれるけど…。本当は君だって、すごく頭のいい子だって信じてた』
 うん、言いそう。想像するだけで、ちょっと色々な物が滾ってきたわ。ついでに言うと、勃起した。って、またかよ!何回目やねん!もう本当、これくらいにしよう…。慣れない勉強に精出してたら、こっちの方も収まるだろ…と思って机に向かった所。
 机の上のスマホから、着信音が鳴った。雪兎くんじゃなかったけど、オレにだってクラスメートや野球部員の友達くらいいるよ。でも、たまにLIMEの二言三言送るくらいのうすーい友達。だから、通話してくるのは珍しいな…と思いながら電話を取った。
 と同時に、あれやこれやと探られた。ホモと噂されてる雪兎くんと、密室で二人きり。何かされなかったかと探って、話のネタにするだけらしい。つまんね。こう言う所が、うすーい友達ってんだよ。
 「…別に、お前が考えてる事とか何もないよ。真面目に、勉強教えてもらってるだけ。指一本握った訳でもなければ、握られた訳でもない」
 まぁ、話の勢いでチ○コ握ってもらう一歩手前だったんだけどね。あ、伏せ字いらないんだっけ。
 「…雪兎くん自身も、すげぇ普通の人だけど。みんなから、そんなにホモって噂されてる訳…?」
 「何?お前、知らねぇの?まぁ、普段練習ばっかでそんな暇もないもんな。一年生の時、噂になったんだけどさぁ…」
 雪兎くんはBL作家としてトゥイッターのアカウントを持っているが、それとは別の裏アカウントがえらくゲイゲイしいものだったっらしい。何で、それがみんなに判明したかって言うと…。誤って投稿した「髪切った報告」の画像が、うっかり目線を入れる前の物だったってさ。ありゃりゃ。しっかりしてるように見えて、おっちょこちょいさんだなぁ。
 「それがお前、何か気合の入った勝負パンツ一丁だったらしいぜ?学年中に画像回ってきたから、知らないのはお前くらい。まじウケるwww」
  「そうなんだ。送って」
 「はい?送ってって、その画像?いや探すの面倒だし、そもそも保存してるかどうかどうか…」
 「送って」
 「いやだからね、とっくに削除してるかも知れないし…」
 「送って」
 
 「はい…」
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