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今何でも、するって言ったよな?
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「あんたはお姉ちゃんと比べて、何でそんなに健康なの」
って、いつも母さんから言われてた。別におれだって、なりたくてこんな健康優良男児になった訳でもないんだけどね。
みなさん、こんばんは。一ノ瀬蒼12歳、色々あったけれど断じてホモではないです。
なにげに、夜の挨拶って初めてじゃない?なにぶん小学生なもんで、行動する時間帯がどうしても朝昼に偏るんだよ。ってかまぁ、まだそこまで遅い時間でもないんだけど。放課後になってからさらに時間が経過したので、辺りはすっかり夕焼け空。そろそろ、「こんばんは」って言っても差し支えないんじゃないかな。
本当は授業が終わったら、速攻で校舎を抜け出して練習したかったんだけど…。それが何で、今になるまでウダウダしてたかって?ちょっと校舎裏に呼び出されて、決闘でもするのかと思ったら見知らぬ女子から告白されてました…。
って、またかよぉ!二日連続だよ!流石に、前の学校でもこんな事なかったわ!
今度は別のクラスの、本当に名前も顔も見知らぬ女子です。お世辞抜きで、可愛らしい顔はしてたと思うよ!でも何の接点もなかった男に、何である日突然告白したいと思うのかなぁ!
初日から色々と噂になっていた転校生を、影ながら見つめて想いを募らせてくれたそうです。そうだよね!色々と、噂を巻き起こしましたもんね!
最初は怖そうに感じたけど、飼育小屋の掃除とかを真面目にやってる姿を見て「本当は、優しい人なんじゃないか」って思ってくれたらしい。嬉しいこと、言ってくれるじゃないの!多分、そんな風に評価されたのは生まれて初めてだわ。
あぁ、いや。ついこないだ、雪兎から同じような事を言ってもらったんだっけ。雪兎と言えば…。サッカーの練習を見せるって約束、すっぽかしちゃったな。いや別に、今日の放課後だって限定して約束した訳でもないんだけど。
…何だかちょっと、雪兎に会いたい。会って少し、話をしたい。何だろう。この夕焼け空を見てたら、ちょっとセンチな気持ちになっちゃったのかな。だけど流石に、もう家に帰ってるかなぁ…。
そんな事を考えていたら、廊下に一匹(一羽って言うんだっけ)のうさぎさんを発見した。うさぎさんのようなもの、かな。全身が真っ白に光輝いて、目とか鼻とかがよく認識出来ない。どうにも飼育小屋から抜け出して来たとか、そう言う類のものではないらしいぞ。そう言う、現実にある類のものではって言うか…。
夢なのか、幻なのか。おれもついに、頭がイっちゃったかな?ここんとこ、サッカーの自主練を頑張りすぎたのかも知れない。
うさぎさんはおれを誘導するように廊下を飛び跳ねてから、数ある扉のうちの一つに入って行った。「よっこいしょ」って扉を開けた訳じゃなくて、突き抜けるようにすーっと入って行ったって意味合いね。いよいよもって、こいつは現実の存在ではないらしい。
扉の奥は、この学校の図書室のようだった。初日にちょっと案内されたけど、中に入るのは初めてだわ。元々、そんな本を読む方でもないんだけどね…。ちょっと怖かったけど、意を決して扉を開けて入ってみる。
雪兎がいた。これもちょっと、予想しないでもなかったわ。何かの本を開いたまま、図書室の机に突っ伏して眠っている。前から思ってたけど、本当に長いまつ毛だなぁ…。って、今はそこを感心している場合ではない。
眠る雪兎の周りにも、例の白いうさぎさんたちが思い思いに飛び跳ねていた。そこにおれを誘導していた一羽も加わって、示し合わせたように開いたままの本に飛び込んだ。そしてみんな、本の中に溶け込むように消えて行った…ように見えた。何だったんだろう、今のは。
同時に、雪兎が目を覚ました。目の前のおれを認識して、慌てたように机の上の本を閉じる。そして、流れるような動作で鞄の中にしまい込んだ。
「あお君!?み…見なかったよね?」
例のうさぎさんたちの事かと思ったが、どうにも今閉じた本の事を云っているらしい。
「本?いや、見なかったけど。何だよ、見られたら困る本って。エロ本か?」
「そそそそんなもん、学校で見ませんから!学校以外でも、見たことありませんけどね!そんなんじゃなくて、もっと健全なやつだよ。ちょっと、『好き』とか『恋』とかについて知りたいなって思って」
恋愛小説だとか、その類の本だろうか。確かに少女趣味だけど、そこまで隠すほどのもんでもないのにな。もっと突っ込んでやろうとも思ったが、わざとらしく話題を変えて来やがった。
「あお君は、こんな時間まで何してたの?…って、実は知ってたりして。今日も女子から呼び出されて、告白されてたんだって?クラスの連中が騒いでたから、みんな知ってるよ。いいねぇ。あお君ってば、モテモテだねぇ」
「別にそんな、いいもんでもない…。今日は何て言って断ろうかって、けっこう迷ったし。昨日と全く同じ言葉だったら、誠実さに欠けてそうじゃん?だから、『またいつ、どこに転校するかも分からないし』とか何とか適当な事言っといた」
「断る理由を、サッカー方面からお家の事情にスライドさせた訳ね。だけどあお君が転校しちゃったら、ぼくも悲しいなぁ…」
「物の例えだよ。こないだ転校して来たばっかで、流石にしばらくは無いんじゃないの…。知らんけど。この学校も群馬も、ちょっとは気に入ってきた所だから。って、何言わせるねん。あー。雪兎は、こんな時間までよく図書室に入り浸ってるのかよ?」
「うん。昔から、本が大好きだから。この学校の図書室のは全部読んじゃったから、家から持ってきた本を読んでるよ。何となく、ここのが集中出来るんだよね。あお君は、本は好き?」
「そんなに。サッカーの練習で、忙しいし…。だけどおれの姉ちゃんが、同じように本好きだったかな。薦められたやつを、何冊か見たよ」
「あお君、お姉さんがいたの?初耳。ぼくにも、お兄さんが三人いるんだよ。えと、お姉さんは中学生?」
「生きてたらな。昔っから身体弱くて、入院と退院を繰り返して。去年の今頃、入院してた病院でそのまま…ね」
「あお君…。ぼく、知らなくて。ごめんなさい」
「別に。言ってなかったから。わざわざ誰かに、言う必要もないし…。だけど何となく、雪兎には知って欲しかったって言うか。その、親の離婚についてとか…色々とさ」
「そうなんだ。教えて欲しいな、あお君の事。それでもし、気持ちが楽になるのなら。今すぐが難しかったら、無理しなくていいからさ。代わりにぼくの事、何でも教えてあげる」
ん!?今何でも、するって言ったよな!?いや、言ってねぇのか。でも、何でも教えるとは言ったぞ。そりゃ、何もかも気になる事ばっかだけれど。でも一番聞きたい事と言ったら、やっぱり…。
「そ、それじゃ聞くけどさ。何かとお前に付きまとって跳ねてる、白い幻みたいなうさぎさん…」
そこで、図書室の扉が開いて話が遮られた。用務員だった。いい加減遅いから、鍵を締めて帰れってさ。今更知ったけど、雪兎は図書委員だったらしい。だから図書室の鍵を任されて、よく入り浸ってる訳ね。いい事を聞いた。二人きりで話したい事があれば、ここに来ればいいんじゃないかな。
「お月様に、暈が被ってる…。明日は、雨だねぇ。週末の遠足までに、晴れるといいけれど」
図書室の鍵をかけて、その鍵を職員室まで返して。帰り道の途中で、雪兎が独り言のようにぽつりと言った。
そう言や、そんな行事もあったっけか。正直、面倒くせぇとしか感じていなかった。だけど、雪兎と一緒だと考えればちょっと楽しみではあるかな。
ところで結局、今日の放課後はちっとも練習してねぇや。明日は、三倍くらいにメニューを増やさないと。あぁでも、雪兎の言葉を信じれば雨なんだっけ…。
って、いつも母さんから言われてた。別におれだって、なりたくてこんな健康優良男児になった訳でもないんだけどね。
みなさん、こんばんは。一ノ瀬蒼12歳、色々あったけれど断じてホモではないです。
なにげに、夜の挨拶って初めてじゃない?なにぶん小学生なもんで、行動する時間帯がどうしても朝昼に偏るんだよ。ってかまぁ、まだそこまで遅い時間でもないんだけど。放課後になってからさらに時間が経過したので、辺りはすっかり夕焼け空。そろそろ、「こんばんは」って言っても差し支えないんじゃないかな。
本当は授業が終わったら、速攻で校舎を抜け出して練習したかったんだけど…。それが何で、今になるまでウダウダしてたかって?ちょっと校舎裏に呼び出されて、決闘でもするのかと思ったら見知らぬ女子から告白されてました…。
って、またかよぉ!二日連続だよ!流石に、前の学校でもこんな事なかったわ!
今度は別のクラスの、本当に名前も顔も見知らぬ女子です。お世辞抜きで、可愛らしい顔はしてたと思うよ!でも何の接点もなかった男に、何である日突然告白したいと思うのかなぁ!
初日から色々と噂になっていた転校生を、影ながら見つめて想いを募らせてくれたそうです。そうだよね!色々と、噂を巻き起こしましたもんね!
最初は怖そうに感じたけど、飼育小屋の掃除とかを真面目にやってる姿を見て「本当は、優しい人なんじゃないか」って思ってくれたらしい。嬉しいこと、言ってくれるじゃないの!多分、そんな風に評価されたのは生まれて初めてだわ。
あぁ、いや。ついこないだ、雪兎から同じような事を言ってもらったんだっけ。雪兎と言えば…。サッカーの練習を見せるって約束、すっぽかしちゃったな。いや別に、今日の放課後だって限定して約束した訳でもないんだけど。
…何だかちょっと、雪兎に会いたい。会って少し、話をしたい。何だろう。この夕焼け空を見てたら、ちょっとセンチな気持ちになっちゃったのかな。だけど流石に、もう家に帰ってるかなぁ…。
そんな事を考えていたら、廊下に一匹(一羽って言うんだっけ)のうさぎさんを発見した。うさぎさんのようなもの、かな。全身が真っ白に光輝いて、目とか鼻とかがよく認識出来ない。どうにも飼育小屋から抜け出して来たとか、そう言う類のものではないらしいぞ。そう言う、現実にある類のものではって言うか…。
夢なのか、幻なのか。おれもついに、頭がイっちゃったかな?ここんとこ、サッカーの自主練を頑張りすぎたのかも知れない。
うさぎさんはおれを誘導するように廊下を飛び跳ねてから、数ある扉のうちの一つに入って行った。「よっこいしょ」って扉を開けた訳じゃなくて、突き抜けるようにすーっと入って行ったって意味合いね。いよいよもって、こいつは現実の存在ではないらしい。
扉の奥は、この学校の図書室のようだった。初日にちょっと案内されたけど、中に入るのは初めてだわ。元々、そんな本を読む方でもないんだけどね…。ちょっと怖かったけど、意を決して扉を開けて入ってみる。
雪兎がいた。これもちょっと、予想しないでもなかったわ。何かの本を開いたまま、図書室の机に突っ伏して眠っている。前から思ってたけど、本当に長いまつ毛だなぁ…。って、今はそこを感心している場合ではない。
眠る雪兎の周りにも、例の白いうさぎさんたちが思い思いに飛び跳ねていた。そこにおれを誘導していた一羽も加わって、示し合わせたように開いたままの本に飛び込んだ。そしてみんな、本の中に溶け込むように消えて行った…ように見えた。何だったんだろう、今のは。
同時に、雪兎が目を覚ました。目の前のおれを認識して、慌てたように机の上の本を閉じる。そして、流れるような動作で鞄の中にしまい込んだ。
「あお君!?み…見なかったよね?」
例のうさぎさんたちの事かと思ったが、どうにも今閉じた本の事を云っているらしい。
「本?いや、見なかったけど。何だよ、見られたら困る本って。エロ本か?」
「そそそそんなもん、学校で見ませんから!学校以外でも、見たことありませんけどね!そんなんじゃなくて、もっと健全なやつだよ。ちょっと、『好き』とか『恋』とかについて知りたいなって思って」
恋愛小説だとか、その類の本だろうか。確かに少女趣味だけど、そこまで隠すほどのもんでもないのにな。もっと突っ込んでやろうとも思ったが、わざとらしく話題を変えて来やがった。
「あお君は、こんな時間まで何してたの?…って、実は知ってたりして。今日も女子から呼び出されて、告白されてたんだって?クラスの連中が騒いでたから、みんな知ってるよ。いいねぇ。あお君ってば、モテモテだねぇ」
「別にそんな、いいもんでもない…。今日は何て言って断ろうかって、けっこう迷ったし。昨日と全く同じ言葉だったら、誠実さに欠けてそうじゃん?だから、『またいつ、どこに転校するかも分からないし』とか何とか適当な事言っといた」
「断る理由を、サッカー方面からお家の事情にスライドさせた訳ね。だけどあお君が転校しちゃったら、ぼくも悲しいなぁ…」
「物の例えだよ。こないだ転校して来たばっかで、流石にしばらくは無いんじゃないの…。知らんけど。この学校も群馬も、ちょっとは気に入ってきた所だから。って、何言わせるねん。あー。雪兎は、こんな時間までよく図書室に入り浸ってるのかよ?」
「うん。昔から、本が大好きだから。この学校の図書室のは全部読んじゃったから、家から持ってきた本を読んでるよ。何となく、ここのが集中出来るんだよね。あお君は、本は好き?」
「そんなに。サッカーの練習で、忙しいし…。だけどおれの姉ちゃんが、同じように本好きだったかな。薦められたやつを、何冊か見たよ」
「あお君、お姉さんがいたの?初耳。ぼくにも、お兄さんが三人いるんだよ。えと、お姉さんは中学生?」
「生きてたらな。昔っから身体弱くて、入院と退院を繰り返して。去年の今頃、入院してた病院でそのまま…ね」
「あお君…。ぼく、知らなくて。ごめんなさい」
「別に。言ってなかったから。わざわざ誰かに、言う必要もないし…。だけど何となく、雪兎には知って欲しかったって言うか。その、親の離婚についてとか…色々とさ」
「そうなんだ。教えて欲しいな、あお君の事。それでもし、気持ちが楽になるのなら。今すぐが難しかったら、無理しなくていいからさ。代わりにぼくの事、何でも教えてあげる」
ん!?今何でも、するって言ったよな!?いや、言ってねぇのか。でも、何でも教えるとは言ったぞ。そりゃ、何もかも気になる事ばっかだけれど。でも一番聞きたい事と言ったら、やっぱり…。
「そ、それじゃ聞くけどさ。何かとお前に付きまとって跳ねてる、白い幻みたいなうさぎさん…」
そこで、図書室の扉が開いて話が遮られた。用務員だった。いい加減遅いから、鍵を締めて帰れってさ。今更知ったけど、雪兎は図書委員だったらしい。だから図書室の鍵を任されて、よく入り浸ってる訳ね。いい事を聞いた。二人きりで話したい事があれば、ここに来ればいいんじゃないかな。
「お月様に、暈が被ってる…。明日は、雨だねぇ。週末の遠足までに、晴れるといいけれど」
図書室の鍵をかけて、その鍵を職員室まで返して。帰り道の途中で、雪兎が独り言のようにぽつりと言った。
そう言や、そんな行事もあったっけか。正直、面倒くせぇとしか感じていなかった。だけど、雪兎と一緒だと考えればちょっと楽しみではあるかな。
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