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第三章★
068:仲間が増えました!
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■立心館_校庭
(大和 真)
立心館高校の校庭の敷地は広い。
それもそうだ。
大凶高校の敷地がくっついたおかげでほぼ2倍の広さになっている。
どういう技術なのかは分からないけど立心館高校の真横に大凶高校の校舎と校庭がそのまま違和感なくくっついている。
もちろん。元々立心館と大凶高校はお隣さんではない。
敷地が広くなるのは嬉しいけどこんだけ広いとまじで迷子になる。
そんな広い校庭を最大限に活かして俺達はLv上げの真っ最中。
「そういえば、天王星の本名って聞いてなかった気がする」
沙也加が唐突に聞く。
そういや知らない。
「俺の名前ですか?名前は飛鳥ですよ」
なんか、確かに飛鳥っぽい顔をしている。天王星…飛鳥は賢そうな見た目をしている。銀縁メガネがよく似合っている。
「飛鳥って呼んでもいい?」
「もちろん。ありがとうございます」
「じゃあ、俺も飛鳥と呼ぶね。修行の相手、ありがと」
飛鳥は本当に昨日まで敵だったのか疑うほど馴染んでいた。昨日の敵は今日の友…だっけ?忘れた。なんかそんな感じ。
もちろん最初は飛鳥で思うところはあったのかもしれないけど。
学校間大戦なんかせずに皆、仲間になっていけば良いのにと俺は思うけどそういう簡単な話ではない。
ふと、飛鳥は聞いてくる。
「いえいえ。そういえば二人はどんな関係なんです?」
「「ふぇ? 」」
「……反応の仕方まで息がピッタリですね」
飛鳥は笑っている。どんな関係って仲の良い友達だけど。多分。どうしよう。友達と思われてなかったら。流石に寝込む。
でもこの前、沙也加にキスされたけど、どうなんだろう?恭二は沙也加が俺のこと好きなんじゃないか?と言っていた。だけど、普段の態度とかからはそんな気配はないし。
「……真とは友達よ。たぶん……ぃまのところ」
たぶん…らしい。泣きそうです。何か聞き逃した気はするけど。
沙也加は何故か後ろを向き、顔を反らしていた。
「あはは。仲良いですね」
ふと、飛鳥が寂しげな表情をする。
「なんか、恭二君を含むあなた達三人組を見ていると皆がまだ生きていた頃を思い出します」
「皆って? 」
沙也加が飛鳥に聞く。
「友達ですよ。男が1人、女の子1人の同じ3人組です。オレはその2人とは幼馴染みだったんですよ」
飛鳥は唇を噛み、悔しそうななんとも言えない表情をしていた。
「オレのいた星華高校は一回戦目は陽牙高校という学校だったんですが、そこで友達はほぼ全員消えました」
「そんなに強い学校だったの?」
沙也加が少し気まずそうに聞くと飛鳥は答える。
「いえ、団結力もなかったので正直、圧勝できる思ってました」
「何があったんだ?」
飛鳥は畳で座り直し、答えてくれる。苦い思い出を吐き出すかのように。
「――1人だけ高Lvが出たんです。多分、あなた達の会長かそれ以上の…」
「「――!!」」
「ちなみに何かしらの経緯があってその人物は星華高校の生徒になってます。オレは直接の面識はないんですけどね」
「じゃあ、今はこの立心館の生徒になっているってこと?」
「うーん。それは分からないですね。ちなみに真君と沙也加さんは【転校システム】というのは知ってます?」
「転校ってあの転校のこと?」
沙也加が聞く。
「ええ、その通りです。MSPに転校システムっていう登録フォームがあるんですけど、今現在、在籍している学校の退学申請をタップするとそのまま、転校先を申請する流れになるんです。転校先の代表者が5分以内に承認をすると転校が完了します。その条件をこなせるなら簡単に転校ができるんですよね」
沙也加が目をぱちくりさせている。
俺は少し想像をしてみる。
「その機能を使って大きい学校に転校しようとする人もたくさん出てくるんじゃない?」
「今のところはまだメジャーではないシステムですけどね。それに5分以内に承認をもらうというのは事前に話を通しておくとかが必要ですし、想像ですけどヘッドハンティング的な要素が強いのかなって思ってます」
転校って方法もあったんだ。知ったところで転校する気はもちろんないけど。
「話の流れでいくとその人物は既にまた転校をしているかもしれないってこと?」
「ええ。星華高校に在籍はしていたものの殆どうちにはいなかったですし、謎の多い人物って聞いてます」
そんな人もいるんだ…。なんか得体の知れない感じ。
仮にそんな高Lvの人が俺達の前に現れたら俺は沙也加を守れるのだろうか。
これまでは正直、運が良かっただけだし。
この世界で生きて行くためにはLvを上げて強くなることで立心館高校、そして生徒会の皆と共に生き残っていける確率が上がることは間違いない。
まだ足引っ張っている側だけど…。
もっと強くなりたい。
草薙刀を握る俺の手に力がこもる。
俺達は雑談が終わると再びLv上げるべく模擬戦を再開した。
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