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6章 ドラマ撮影編
撮影開始まで 1
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~立花香帆視点~
凛と顔合わせを行った翌日。
さっそく『生徒会長は告らせたい』の撮影が始まる。
「昨日はいきなり宣戦布告のようなものをしてしまったけど、さすがに言い過ぎよね。何なら怒りが湧いているとまで言ってしまったし」
今から一緒に撮影をする仲なので、昨日の件で私と仲良くしないような態度を取られると非常に困る。
「凛に怒りを抱いていたことは事実だし、いずれ宣戦布告のようなものをするつもりだったけど、さすがに会ってすぐ言うのは間違ってたわ」
そう思い、昨夜は少しだけ反省した。
「もし凛が友好的な態度をとってくれなかったら撮影に影響が出てしまうわ。そうなった時は真奈美に相談するしかなさそうね」
怒りが湧いていると言った翌日に「やっぱり仲良くしましょう」とは言えないので、その時は全力で真奈美を頼ろうと思う。
そんなことを思っていると撮影現場である学校に到着する。
今日は生徒会室での撮影を行うらしく、私は原作に出てくる制服を着用して監督たちのいる空き教室へ入る。
「おはよう、立花さん。今日からよろしくな」
すると真っ先に凛が話しかけてきた。
女性なら一瞬で恋に堕ちてしまうくらい爽やかな笑顔で。
「………」
「ん?どうした?ボーっとしてるぞ」
「……な、なんでもないわ」
私は咄嗟に凛から目線を外して返答する。
(相変わらずカッコいいわね。一瞬、見惚れてしまったわ。昨日は特訓のおかげで見惚れることなんかなかったのに)
昨日の私は特訓のおかげで凛のカッコ良さに見惚れることなく宣戦布告できたが、先ほどの爽やかな笑顔には耐性がなかったようで、一瞬だけ見惚れてしまった。
今では凛のことを超えるべき人としか見てない私は見惚れるなんてことがあってはならないため、凛に見惚れないよう家で特訓していた。
その特訓内容は先日発売された凛の1st写真集をひたすら眺めること。
その特訓を実行するため、わざわざ深夜遅くに出掛けて1st写真集を買ってきたのだ。
ちなみにこの特訓方法がお母さんにバレた時は滅茶苦茶ニヤニヤされた。
「こほんっ。おはよう、夏目凛」
「あぁ、おはよう。立花さん」
咳払いを挟み、見惚れていたことを勘付かれないよう挨拶をする。
「今日から撮影だな。俺、立花さんとの共演が今から楽しみだ」
「そうね、私も凛との共演が楽しみだわ……ってそういえば凛。昨日、私から散々言われたことを忘れたの?」
「いや、しっかり覚えてるぞ」
そう返答するが、昨日の出来事を忘れているのではないかと勘違いしてしまいそうなほど、普通に接している。
「昨日は色々と立花さんから言われたけど、立花さんの言ってることは理解できた。俺のことが嫌いかもしれないが今から撮影を行う関係だ。撮影中だけでも仲良くしてくれると嬉しいな」
そう言って凛が微笑む。
(こういうところが性格もイケメンって騒がれてる理由ね)
先ほどの心配は杞憂だったようだが、なぜ友好的な関係をとろうと凛から動いているかが気になる。
「ねぇ。私は昨日アナタに散々言ったわ。嫌われてるような人と友好的な関係をとろうとは普通思わないはずだけど、なぜアナタは私に歩み寄ろうとするの?」
「ん?そんなの立花さんに興味があるからに決まってるだろ?」
「………え?」
突然、告白のようなことを言われ、固まってしまう私だった。
凛と顔合わせを行った翌日。
さっそく『生徒会長は告らせたい』の撮影が始まる。
「昨日はいきなり宣戦布告のようなものをしてしまったけど、さすがに言い過ぎよね。何なら怒りが湧いているとまで言ってしまったし」
今から一緒に撮影をする仲なので、昨日の件で私と仲良くしないような態度を取られると非常に困る。
「凛に怒りを抱いていたことは事実だし、いずれ宣戦布告のようなものをするつもりだったけど、さすがに会ってすぐ言うのは間違ってたわ」
そう思い、昨夜は少しだけ反省した。
「もし凛が友好的な態度をとってくれなかったら撮影に影響が出てしまうわ。そうなった時は真奈美に相談するしかなさそうね」
怒りが湧いていると言った翌日に「やっぱり仲良くしましょう」とは言えないので、その時は全力で真奈美を頼ろうと思う。
そんなことを思っていると撮影現場である学校に到着する。
今日は生徒会室での撮影を行うらしく、私は原作に出てくる制服を着用して監督たちのいる空き教室へ入る。
「おはよう、立花さん。今日からよろしくな」
すると真っ先に凛が話しかけてきた。
女性なら一瞬で恋に堕ちてしまうくらい爽やかな笑顔で。
「………」
「ん?どうした?ボーっとしてるぞ」
「……な、なんでもないわ」
私は咄嗟に凛から目線を外して返答する。
(相変わらずカッコいいわね。一瞬、見惚れてしまったわ。昨日は特訓のおかげで見惚れることなんかなかったのに)
昨日の私は特訓のおかげで凛のカッコ良さに見惚れることなく宣戦布告できたが、先ほどの爽やかな笑顔には耐性がなかったようで、一瞬だけ見惚れてしまった。
今では凛のことを超えるべき人としか見てない私は見惚れるなんてことがあってはならないため、凛に見惚れないよう家で特訓していた。
その特訓内容は先日発売された凛の1st写真集をひたすら眺めること。
その特訓を実行するため、わざわざ深夜遅くに出掛けて1st写真集を買ってきたのだ。
ちなみにこの特訓方法がお母さんにバレた時は滅茶苦茶ニヤニヤされた。
「こほんっ。おはよう、夏目凛」
「あぁ、おはよう。立花さん」
咳払いを挟み、見惚れていたことを勘付かれないよう挨拶をする。
「今日から撮影だな。俺、立花さんとの共演が今から楽しみだ」
「そうね、私も凛との共演が楽しみだわ……ってそういえば凛。昨日、私から散々言われたことを忘れたの?」
「いや、しっかり覚えてるぞ」
そう返答するが、昨日の出来事を忘れているのではないかと勘違いしてしまいそうなほど、普通に接している。
「昨日は色々と立花さんから言われたけど、立花さんの言ってることは理解できた。俺のことが嫌いかもしれないが今から撮影を行う関係だ。撮影中だけでも仲良くしてくれると嬉しいな」
そう言って凛が微笑む。
(こういうところが性格もイケメンって騒がれてる理由ね)
先ほどの心配は杞憂だったようだが、なぜ友好的な関係をとろうと凛から動いているかが気になる。
「ねぇ。私は昨日アナタに散々言ったわ。嫌われてるような人と友好的な関係をとろうとは普通思わないはずだけど、なぜアナタは私に歩み寄ろうとするの?」
「ん?そんなの立花さんに興味があるからに決まってるだろ?」
「………え?」
突然、告白のようなことを言われ、固まってしまう私だった。
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