少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部

文字の大きさ
19 / 84
芸能界編

母親

しおりを挟む
 結局、涼宮さんたちの言葉を否定できずに家へ帰ることとなる。

(2人から来たメッセージも、べた褒めの内容だったし)

 車での移動中、2人からメッセージをもらったが、先ほどと変わらず俺のことを褒めてくれた。

(まぁいいや。2人のことは追々考えよう。それよりも今は桜と穂乃果だ)

 何故かCM撮影が終了してから元気がない2人。

「どうしたんだ?さっきから元気ないぞ?」

 後部座席に乗ってる2人へ声をかける。

「穂乃果さん。やっぱりお兄ちゃんは天然タラシだったようですね」
「ん。私たちが何をやっても好感度は上がる未来だったらしい」

 そんなことを言いながら落ち込む2人。

「な、何か悪いものでも食べたのか?」
「ううん。お兄ちゃんのフラグを建てる速さに脱帽してただけだよ」
「桜の言う通り。私から一級フラグ建築士をプレゼントしたいレベルで」
「そ、そうか。よく分からないが素晴らしい称号のような気がするので遠慮なく貰っておこう」
「褒めてないよ!」
「褒めてないんかーい」

 そんな感じで2人の言動がおかしい。

「神野さん、2人はどうしたんですか?」
「そうですね。全面的に日向さんが悪いと思います」
「………さいですか」

 どうやら知らないうちに2人を怒らせたようだ。

(帰ったら何でも言うことを聞くか)

 そう思った。



 自宅に到着し、俺たちはリビングへ。

「なぁ、2人とも。俺が何かしてしまったんだろ?何に怒ってるか分からないんだ」

 考えても分からなかったので、直球で聞いてみる。

「お兄ちゃん、何か勘違いしてるみたいだけど私たちは怒ってないよ」
「え?そうなのか?」
「ん、自分たちの不甲斐なさを嘆いてるだけ」
「そ、そうだったのか」

 その言葉にホッと胸を撫で下ろす。

「良かった。2人を怒らせたのなら何でも言うことを聞いて機嫌を直してもらおうと思ってたが、そんなことしなくて済むな」

 そう思い自室へ戻ろうとすると…

「ちょっと待って!」
「シロ、ストップ」
「ぐえっ!」

 2人に服の襟を捕まれ、歩けなくなる。

「お兄ちゃん。やっぱり私、怒ってるよ。お兄ちゃんの言動に」
「ん。これはシロに私たちの言うことを聞いてもらわないと気が済まない」
「えぇ……」

 余計なことを言ってしまったと後悔するが時すでに遅く、言うことを聞かないと返してくれない雰囲気だ。

「分かった。神野さんには俺が悪いって言われたんだ。2人の言う通りにするよ。それで俺は何をすればいいんだ?」
「ん。もちろん私たちの頭を撫でること」
「涼宮さんたちだけにするなんて不公平だからね!」
「何が不公平なのか全く分からないが!?」

 とは言うものの、頭を撫でるだけで許してもらえるのなら安いものだ。
 そのため俺は2人の頭に手を置き、涼宮さんたちと同じように優しく撫でる。

「ふぁ~」
「さすがシロ。とても良い」
「はいはい」

 気持ちよさそうに目を細める2人。
 そんな2人が可愛いため、俺は笑みを浮かべながら撫で続ける。
 ちなみに2人は義妹と幼馴染という関係なので、涼宮さんやミレーユさんの頭を撫でる時と比べ、躊躇なく撫でることができる。

(いつも思うけど俺なんかに撫でられて嫌な思いしないのかな?兄は妹の頭を撫でるのが仕事って言われたけど。あ、幼馴染の頭を撫でるのも仕事って言われたな)

 以前、2人に嫌な思いをしないのかと聞いてみたら…

『お兄ちゃんは妹の頭を撫でるのが仕事だよ!』
『ちなみに幼馴染の頭を撫でるのも仕事。これ、世の中の一般常識』
『そんな常識あるのかよ。知らなかったわ』

 とのことで、時折2人からナデナデを要求される。

(そういえば本当に常識なのか調べてなかったな。後で調べてみよう)

 などと考えていると、突然リビングのドアが開く。

「「「!?」」」

 俺たち3人は同時に驚き、ドアを開けた人を見る。
 そこには桜の母さんで今は俺の母さんでもある『日向楓』がいた。
 桜と同じ赤い髪を腰まで伸ばしており、20代後半と思われてもおかしくないほど美人で、血の繋がってない俺のことも大切にしてくれるため、2人目の母さんだと思い接している。
 そんな女性が俺たちを見て固まる。

 そして…

「邪魔して悪かったわ」

 そう言ってリビングのドアを閉める。

「わー!待って母さん!」
「お母さん!絶対何か勘違いしてるから!」

 俺と桜が全力で母さんを呼び戻す。

「何かしら?私は真白くんが桜と穂乃果ちゃんの2人とイチャイチャしてるように見えたから邪魔しない方がいいかと」
「お、お母さんは変な気を使わなくていいの!」
「そう?なら遠慮なく続きをしてもらって構わないわ。私は近くでテレビでも見てるから」
「さすがに今から続きはできないよ!というわけでお兄ちゃん!私は満足したから先程の件は許すよ!」
「ん。私も許す」
「あ、ありがとう」

 母さんが乱入するというイベントは発生したが、無事2人から許しをもらう。

「あら、良かったの?せっかく真白くんと――」
「わーっ!何言おうとしてるの!お母さんっ!」
「シロのお母さん、それ以上はダメです」
「ふふっ。そういうことにしておいてあげるわ」

 そう言って母さんがリビングの奥へ向かう。

「毎回思うけどシロのお母さんには逆らえる気がしない」
「お母さん、私たちを揶揄うのが好きだから」
「頭も良いから余計厄介だよな」

 3人で“うんうん”と頷きあう。

(まぁ何はともあれ無事2人から許しを得たんだ。というわけで俺は調べ物を……ってあれ?何を調べるんだっけ?)

 何かを調べようと思っていたが、母さんの乱入で忘れてしまう。

(まぁいっか。忘れたってことは重要なことではないんだろう)

 そんなことを思いつつ、俺は自室へと向かった。




*****

 作者です。

 作品を読んでいただきありがとうございます。

 本日より本作品が応募している『キャラ文芸大賞』が開始されました。

 もしよろしければ投票していただけると嬉しいです。

 よろしくお願いします<(_ _)>
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

『パンツの色』を視るだけで最強になった俺、聖女様の『白』で無敵の守護騎士と崇められる ~七色のヒロインに挟まれて理性が限界突破~

白山 乃愛
ファンタジー
「この世の真理は、下着の中にある」 山奥の美魔女師匠にそう教え込まれ、視認した「下着の色」をステータスに変換する最強の魔眼、『煩悩眼(デザイア・アイ)』を手に入れた高校生、色島カナタ。 ある日、学園の「聖女」と呼ばれる生徒会長・真白セイラを襲う魔獣を倒すため、カナタは彼女のスカートの中にある『純白』をガン見する。 「白(ホワイト)……ッ! 君の色は最高だァァァ!」 覚醒したカナタは、「物理無効化」の無敵バフを発動し、華麗に魔獣を撃破。 ただの変態として通報されるかと思いきや―― 「誰もが見て見ぬ振りをした私の内面(心)の白さを、貴方だけが見抜いてくれた……!」 なぜか「高潔な精神を持つ騎士様」だと盛大に勘違いされてしまう。 その日から、カナタの学園生活は一変する。 物理的な質量を持つ「極太の好意の矢印」を顔面に押し付けてくる、重すぎる聖女様(白・防御特化)。 「私を見れば、もっと激しくなれるわよ?」と、漆黒の勝負下着で誘惑してくる小悪魔な転校生(黒・攻撃特化)。 白と黒。 二人のヒロインに挟まれ、カナタの理性と鼻血は限界突破寸前! 見れば最強。見すぎれば死(社会的に)。 これは、不純な動機と能力で戦う変態紳士が、なぜか世界を救って英雄になってしまう、ドタバタ学園無双ラブコメディ。 【更新頻度】 毎日更新(予定)

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない

七星点灯
青春
 雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。  彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。  しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。 彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!

「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!

野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。  私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。  そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

髪を切った俺が芸能界デビューした結果がコチラです。

昼寝部
キャラ文芸
 妹の策略で『読者モデル』の表紙を飾った主人公が、昔諦めた夢を叶えるため、髪を切って芸能界で頑張るお話。

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

処理中です...