少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部

文字の大きさ
37 / 84
芸能界編

原作者の権力

しおりを挟む
 ヒナちゃんたちと別れた後、車へ向かい家まで送ってもらう。

「ただいまー」
「あ、おかえり!お兄ちゃん!さっそくだけどお母さんが呼んでるよ!」
「そ、そうか。あ、なんか俺、急にお腹痛くなってきたわ。トイレに24時間くらいこもるから、明日の夜にでも話聞くわ」
「何、バカなこと言ってるの?」

 抵抗虚しく、無理やり桜に引っ張られる。

(イヤな予感しかしないのにぃぃっ!)

 良いニュースであることを願いながら、桜に引っ張られて仕方なくリビングへ。
 そしてソファーでくつろいでいる母さんの下に行く。

「あら、帰ったのね。おかえり」
「あ、あぁ。ただいま。で、何か話があるんだろ?もちろん、良いニュースだよな?」
「そうね、良いニュースと悪いニュースの両方があるわ。どちらから先に聞きたい?」

(悪いニュースがあるのかぁ。なら先に悪い方から聞くか。良いニュースを聞いた時の喜びで悪いニュースの内容は忘れることができるだろう)

「それなら悪いニュースから聞こうか」
「わかったわ。さっきドラマの撮影監督から撮り直したいシーンが数ヶ所あるから次の撮影は長くなるかもってお話があったわ」
「わかった。それくらいなら問題ない」

(なんだよ。悪いニュースって言われたから身構えてたけど、思ってたより悪いニュースじゃなかったな)

 そう思い、俺は安堵する。

(これで後は良いニュースを聞くだけだ。イヤな予感がしたけど杞憂だったな)

 そんなことを思いながら良いニュースを聞く。

「良いニュースはドラマのことよ」

 そう言って少し溜めを作る母さん。

「今度、真白くんがドラマで歌を1曲歌うことになったわ。おめでとう」
「全然良いニュースじゃねぇよ!」

(なんでだよ!俺、そんなことをしたくないんだけど!)

「あら、良いニュースじゃない。真白くんの美声が全国放送されるのよ?」
「それだよ!それが嫌なんだよ!」
「あら、断るの?せっかく真白くんが歌を歌えるよう根回ししたのに。原作者の権力で」
「余計なお世話だ!」

 原作者の権力を遺憾なく発揮している。

「あ、ちなみに私が既にOKを出したから拒否権はないわ」
「待て!普通、俺に聞いてからOKを出すよな!?」
「話そうと思ったけど断られると思ったから、私がOKしたわ。ありがたく思いなさい」
「母さんに感謝するところなんか何もないわ!」

 どうやら俺のイヤな予感は的中したようだ。

「原作者ってそんなことできるのか!?」
「違うわ。今回は真白くんの親である私に相談が来たからOKしたのよ。ちなみに原作者としてもOKを出したわ」
「母さんに話が行った時点で詰みじゃねぇか!」

 俳優デビューとなった時は原作者の権力で、今回は親の権力を使われる。

「そういうわけだからお願いね」
「………はい」

(もう拒否できないって言ってたからなぁ。下手だけどやるだけやってみるか)

「あ、ちなみに私は真白くんの歌が上手だから引き受けたのよ。だから自信を持って頑張ってね」

 そう言って母さんがリビングから出て行く。

(歌が上手だから引き受けた?いやいや、そんなことないだろ。だって家族でカラオケ行った時、みんな俺の歌に対してコメントしてくれないんだぞ?コメントに困るくらいの歌唱力ってことだろ)

 そのため俺は自分の歌唱力に自信がない。

(引き受けた以上、下手な歌を披露するわけにはいかない。どうすればいいんだ)

 そう思い考えを巡らすと、とある名案を思いつく。

(そうだ!アイドルの涼宮さんから歌う時のコツを教えてもらおう!)

 早速スマホを取り出した俺は涼宮さんにメッセージを送る。

『お疲れ!突然なんだけど、今度、俺がドラマで歌を歌うことになったんだ。でも俺って歌が下手だから何かアドバイスやコツを教えてほしいんだけど、どうかな?』
『お疲れー!それなら、私が直接教えるよ!そっちの方が上手に教えることができると思うし!今度の土曜日は空いてるかな?』
『ホントか!今度の土曜日は空いてるからお願いしてもいいか?』
『うん!任せて!』

 涼宮さんが可愛いスタンプと共に返事をくれる。

(ありがたい提案だ!これで歌はなんとかなりそうだ!)

 その後、涼宮さんとメッセージのやり取りを続け、詳しい集合時間を決めた。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

『パンツの色』を視るだけで最強になった俺、聖女様の『白』で無敵の守護騎士と崇められる ~七色のヒロインに挟まれて理性が限界突破~

白山 乃愛
ファンタジー
「この世の真理は、下着の中にある」 山奥の美魔女師匠にそう教え込まれ、視認した「下着の色」をステータスに変換する最強の魔眼、『煩悩眼(デザイア・アイ)』を手に入れた高校生、色島カナタ。 ある日、学園の「聖女」と呼ばれる生徒会長・真白セイラを襲う魔獣を倒すため、カナタは彼女のスカートの中にある『純白』をガン見する。 「白(ホワイト)……ッ! 君の色は最高だァァァ!」 覚醒したカナタは、「物理無効化」の無敵バフを発動し、華麗に魔獣を撃破。 ただの変態として通報されるかと思いきや―― 「誰もが見て見ぬ振りをした私の内面(心)の白さを、貴方だけが見抜いてくれた……!」 なぜか「高潔な精神を持つ騎士様」だと盛大に勘違いされてしまう。 その日から、カナタの学園生活は一変する。 物理的な質量を持つ「極太の好意の矢印」を顔面に押し付けてくる、重すぎる聖女様(白・防御特化)。 「私を見れば、もっと激しくなれるわよ?」と、漆黒の勝負下着で誘惑してくる小悪魔な転校生(黒・攻撃特化)。 白と黒。 二人のヒロインに挟まれ、カナタの理性と鼻血は限界突破寸前! 見れば最強。見すぎれば死(社会的に)。 これは、不純な動機と能力で戦う変態紳士が、なぜか世界を救って英雄になってしまう、ドタバタ学園無双ラブコメディ。 【更新頻度】 毎日更新(予定)

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない

七星点灯
青春
 雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。  彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。  しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。 彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!

「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!

野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。  私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。  そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

髪を切った俺が芸能界デビューした結果がコチラです。

昼寝部
キャラ文芸
 妹の策略で『読者モデル』の表紙を飾った主人公が、昔諦めた夢を叶えるため、髪を切って芸能界で頑張るお話。

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

処理中です...