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幼少期編
24 第二王子誕生日パーティー
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パーティー当日。
「お嬢様、お素敵です」
「……ありがとう、チェニー」
鏡の前には年齢に不適切な大人びた顔の私が、ドレスや宝石でごてごてに飾られていた。
ーーー重い……、パーティーは体力テストか何かなのか……。
これだけの総量を支える筋肉もいるだろう、なぜ貴族令嬢は筋肉質でないのか不思議だ。
そもそも、いくら王家主催のパーティ―だからと言って五歳の私がこんなにも飾られないといけないのか…。
不平不満を言ったとしても聞き届けてくれるような人はいない。
頼みの綱のお父様とお兄様もお母様に口封じされているし。
希望はない、私の目の前にはYesの選択肢しかないのだ。
「さあ、時間がありません。玄関ですでに奥様がお待ちしております」
私はこの気のせい皆無な無駄に重いだけの装備を付けてがちがちのままエントランスへと向かった。
「サァラッ……!っと、とっても可愛らしいよ!僕の妹は天使だっ!!!」
開口一番にいにはまた意味不明なことを言っている。
今回はそんなに感動したのか身振り手振り付きだ。
「素敵だよサラ。まるで聖女様のようじゃないか。私たちの天使」
「本当、可愛いわぁ。頑張ってよかった」
そういうお父様とお母様もまるで別世界から来たエルフのようだ。
あの種族はとてつもない美貌を持っていると前に部下から聞いたことがあるのだが、まさしくそれなのではなかろうか。
「お父様とお母様もお素敵ですわ。……にいに、いつまでそうしているつもりですの?」
お兄様はまだ、不思議な踊りをしていた。
私は適当に警告だけしてさっさと馬車に乗り込む。
お母様とお父様もそれにつられて仲良く手をつなぎながら乗り込んだ。
「あ、置いていかないでくれ……っ!」
お兄様だけ扱いがひどい?気のせいじゃないないですわ。
私はまだ、あの件(読書禁止)について怒っていますから。
置いていかれると慌てふためくお兄様は可愛らしかったです、ええ。
王都、ファクジーその真ん中にそびえ立つ真っ白なお城ライオネリア城。
ライオネリア国の王城、各国より歴史が長くが、毎年補強や工事を行っているおかげで、その年数を感じさせないたたずまいは見ているだけで心に響くものがある。
ただの観光だけなら私も惚けて見れたんですけどね……。
今からのことを考えると憂鬱でしょうがない。
ああ、ここにもいるんだろうな、狸や狐が…。
私は顔が引きつらないようにしっかりと引きしめて門をくぐった。
「ニコラス領公爵様並びに公爵夫人様、その子息様、令嬢様。ご到着にございます!」
大きな大理石のような石造りの扉をギィィと開ける騎士が私たちの名前を高らかに告げる。
そのおかげで会場中の視線がこちらに…、帰りたい。
定時に来たはずだが、すでにだいぶ人が来ていた。
夜でも煌びやかなホールは天井が見えないくらい高いし、広い。
ところどころにあるホールを支える柱は大樹の丸太のように太い。
いたたまれなくてちらりとお兄様の方を見てみると氷が固まっているようになっていた。
―――なんで……?
いつもは見せない表情に私は戸惑ってしまう。
なんか目が冷たく死んでいるのは気のせいなのだろうか。
ある程度まっすぐ進めていたのだが、いつの間に現れたのやら、横からヌイっとお父様のお仕事仲間だという人が現れたので、自己紹介をする羽目になった。
「おや、この子が公爵様の娘様でしょうか。ロゼリア様に似られてお美しいですな。初めまして、ラウツ・アール・ローレンスと申します。以後お見知りおきを」
ローレンツ……、南の辺境伯じゃん!?
お父様、さすが公爵。
辺境伯は他国と領地が接している分、侯爵なみの待遇がある。
実際は伯爵と同じはずなんだけどね。
この小さな叔父様がまさか辺境伯だなんて夢にも思わなかった。
しかも、南と言えば……。
「まあ、私のようなものにご丁寧にどうも。ニコラス公爵家長女サラ・デューク・ニコラスですわ。ローレンツ領と言えば海と接し、外交が得意とか。そのおかげで調味料や調理といったものが発達して、料理がおいしいと聞きますの。バカンスの地として有名ですわよね。そんな方にお会いできるなんて光栄ですわ」
重要なのは、その調味料!
唐辛子とか胡椒とか輸入をしている。
台所事情を改善したい私としては、見逃せない領地だ。
「おやおや、このようにまだ幼いというのに、サラ様は随分と博識ですね。将来が楽しみですなあ」
ラウツのお世辞にお兄様の口がひくりと動いた。
おい、ここはお外だからね、やめなさいよ。
「タファ、サラ。私たちは少し仕事の話がある。お前たちは何かあそこで食べてきなさい」
お父様が目線を子供たちがはしゃぐお菓子エリアに向ける。
ようは友達作ってこいってか。
「わかりました。サラ行くよ」
「はいお兄様」
まあ、異論はないけどね。
あ、もちろんここじゃにいに呼びなんてしませんよ?
お兄様が心なしか寂しそうにしていますけど、気に留めませんから。
「お嬢様、お素敵です」
「……ありがとう、チェニー」
鏡の前には年齢に不適切な大人びた顔の私が、ドレスや宝石でごてごてに飾られていた。
ーーー重い……、パーティーは体力テストか何かなのか……。
これだけの総量を支える筋肉もいるだろう、なぜ貴族令嬢は筋肉質でないのか不思議だ。
そもそも、いくら王家主催のパーティ―だからと言って五歳の私がこんなにも飾られないといけないのか…。
不平不満を言ったとしても聞き届けてくれるような人はいない。
頼みの綱のお父様とお兄様もお母様に口封じされているし。
希望はない、私の目の前にはYesの選択肢しかないのだ。
「さあ、時間がありません。玄関ですでに奥様がお待ちしております」
私はこの気のせい皆無な無駄に重いだけの装備を付けてがちがちのままエントランスへと向かった。
「サァラッ……!っと、とっても可愛らしいよ!僕の妹は天使だっ!!!」
開口一番にいにはまた意味不明なことを言っている。
今回はそんなに感動したのか身振り手振り付きだ。
「素敵だよサラ。まるで聖女様のようじゃないか。私たちの天使」
「本当、可愛いわぁ。頑張ってよかった」
そういうお父様とお母様もまるで別世界から来たエルフのようだ。
あの種族はとてつもない美貌を持っていると前に部下から聞いたことがあるのだが、まさしくそれなのではなかろうか。
「お父様とお母様もお素敵ですわ。……にいに、いつまでそうしているつもりですの?」
お兄様はまだ、不思議な踊りをしていた。
私は適当に警告だけしてさっさと馬車に乗り込む。
お母様とお父様もそれにつられて仲良く手をつなぎながら乗り込んだ。
「あ、置いていかないでくれ……っ!」
お兄様だけ扱いがひどい?気のせいじゃないないですわ。
私はまだ、あの件(読書禁止)について怒っていますから。
置いていかれると慌てふためくお兄様は可愛らしかったです、ええ。
王都、ファクジーその真ん中にそびえ立つ真っ白なお城ライオネリア城。
ライオネリア国の王城、各国より歴史が長くが、毎年補強や工事を行っているおかげで、その年数を感じさせないたたずまいは見ているだけで心に響くものがある。
ただの観光だけなら私も惚けて見れたんですけどね……。
今からのことを考えると憂鬱でしょうがない。
ああ、ここにもいるんだろうな、狸や狐が…。
私は顔が引きつらないようにしっかりと引きしめて門をくぐった。
「ニコラス領公爵様並びに公爵夫人様、その子息様、令嬢様。ご到着にございます!」
大きな大理石のような石造りの扉をギィィと開ける騎士が私たちの名前を高らかに告げる。
そのおかげで会場中の視線がこちらに…、帰りたい。
定時に来たはずだが、すでにだいぶ人が来ていた。
夜でも煌びやかなホールは天井が見えないくらい高いし、広い。
ところどころにあるホールを支える柱は大樹の丸太のように太い。
いたたまれなくてちらりとお兄様の方を見てみると氷が固まっているようになっていた。
―――なんで……?
いつもは見せない表情に私は戸惑ってしまう。
なんか目が冷たく死んでいるのは気のせいなのだろうか。
ある程度まっすぐ進めていたのだが、いつの間に現れたのやら、横からヌイっとお父様のお仕事仲間だという人が現れたので、自己紹介をする羽目になった。
「おや、この子が公爵様の娘様でしょうか。ロゼリア様に似られてお美しいですな。初めまして、ラウツ・アール・ローレンスと申します。以後お見知りおきを」
ローレンツ……、南の辺境伯じゃん!?
お父様、さすが公爵。
辺境伯は他国と領地が接している分、侯爵なみの待遇がある。
実際は伯爵と同じはずなんだけどね。
この小さな叔父様がまさか辺境伯だなんて夢にも思わなかった。
しかも、南と言えば……。
「まあ、私のようなものにご丁寧にどうも。ニコラス公爵家長女サラ・デューク・ニコラスですわ。ローレンツ領と言えば海と接し、外交が得意とか。そのおかげで調味料や調理といったものが発達して、料理がおいしいと聞きますの。バカンスの地として有名ですわよね。そんな方にお会いできるなんて光栄ですわ」
重要なのは、その調味料!
唐辛子とか胡椒とか輸入をしている。
台所事情を改善したい私としては、見逃せない領地だ。
「おやおや、このようにまだ幼いというのに、サラ様は随分と博識ですね。将来が楽しみですなあ」
ラウツのお世辞にお兄様の口がひくりと動いた。
おい、ここはお外だからね、やめなさいよ。
「タファ、サラ。私たちは少し仕事の話がある。お前たちは何かあそこで食べてきなさい」
お父様が目線を子供たちがはしゃぐお菓子エリアに向ける。
ようは友達作ってこいってか。
「わかりました。サラ行くよ」
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まあ、異論はないけどね。
あ、もちろんここじゃにいに呼びなんてしませんよ?
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