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幼少期
師匠到来
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扉を蹴り付けて入ってきた人物にギルド内の全員が視線を向けていた。
それをものともせず、ズカズカとこちらに向かってやって来る。
私はその容姿に女ながらも少し見とれてしまった。
なんたって赤に近いような夕焼けいろの髪は少し癖を持ちながらもさらさらとなびき、整った顔は少しおっとりしており体型も出てるところはバッチリ出ている。
これに眼鏡をかけて本をもったら完璧な図書館のお姉さんだ。
その人は大股でドスドス音を立てながら近寄ってくる。
うーん…、ちょっと見た目と中身が違う人かなー…。
なんて呑気に思っていたら、その人が話しかけてきた。
「おっす、お前ら。元気にしてたかガキども。」
かなりなハスキーで。
「!?」
みんなに目を向けると、ジェドとリズはあきれ顔。
アイリーンとタローにいたっては知らない人の振りをしていた。
目を会わせると話しかけないでくれオーラを出されて無視される。
えええっっ!?
「師匠、ユリカが驚いてます。」
師匠と呼ばれたその人物は私に目線を移してにかっとする。
「そうか、このチビがユリカか。ちんまいなあー、可愛い可愛い。」
そのままかなり乱雑に頭を撫でられる。
正直少し痛いくらいだ。
私はなにがなんだか訳がわからなくなってぐるぐると目を回した。
「…」
それを助けてくれればいいものをただ見ているだけの面々。
これは…、助けは期待できないってことか…。
「あの。」
やっとの思いで声をあげれば乱雑なでなでが止まった。
「おお!なんだ?」
彼の瞳は子供が動物園でするようにらんらんとしている。
そう、彼だ。
「男の方ですよね?」
ピシャリと言えば彼の目は笑っていなかった。
「そうだよ。それになにか問題があるのかな?」
目が…、怖い。
これは聞いちゃダメな話題たったのか…。
「いえ、問題とか無いです。ただ、少し気になったと言うか…。名前をうかがってもいいですか?」
すると先程の殺気にも近い目はなくなり、また柔和な笑みを浮かべる。
「もっちろん、私はキュリアス。Aランクの冒険者で、魔法剣士さ。よろしく、ユリカちゃん。」
魔法…剣士…。
そんなのがあったのか…。
すると、今まで無関心を貫いていたアイリーンが話しかけてきた。
「ユリカちゃん、彼がジェドたちの師匠よ。魔法剣士ってのはね、剣を使いながら魔法も使う人のことを言うのよ。」
なるほど、魔法剣士か…。
「お前、俺たちの修行では別々で戦ってたけど、魔物相手の時は兼用してただろ?それで、思い付いたんだ。俺らの師匠もそういうスタイルで戦ってたなって。」
確かに、私は実戦では兼用して使っていた。
魔法も使いなれてれば小規模のものなら剣を振るいながらでも使うことができて、牽制や動揺に便利だから。
それに強化魔法は剣士でも使う魔法なのだ、鍛えればもっと大きく強化魔法がかけられる。
そう思っていたところだった。
「魔法剣士は剣と魔法、両方の才能が有ってこそのものだ。才能もあるが、両方を頑張る力もなくてはならない。だから人数も少ないんだ。でも、お前はこれが向いてるんだろ?」
私はこくこくと頷く。
「だったら彼の元で学ぶと良い。彼は魔法剣士としては最高だ。」
どうも彼らなりにいろいろと私の事を考えてくれていたらしい。
私はそれを知って心がじーんと温かくなった。
「まあ、魔法剣士としては。」
リズは聞こえてはまずいとばかりにボソボソと小さな声で呟いた。
「なんか言った、リズ?」
でも当人の耳にはしっかりと聞こえていたようでリズはちいさくなる。
「イエ、ナニモ。」
その声はとても白々しく棒読みだ。
しらを切るリズを軽くにらんだ後キュリアスはこちらに振り返った。
「よおぅし!じゃあお前は今日から弟子な、ユリカ。」
「あ、はい!よろしくお願いします。」
それをものともせず、ズカズカとこちらに向かってやって来る。
私はその容姿に女ながらも少し見とれてしまった。
なんたって赤に近いような夕焼けいろの髪は少し癖を持ちながらもさらさらとなびき、整った顔は少しおっとりしており体型も出てるところはバッチリ出ている。
これに眼鏡をかけて本をもったら完璧な図書館のお姉さんだ。
その人は大股でドスドス音を立てながら近寄ってくる。
うーん…、ちょっと見た目と中身が違う人かなー…。
なんて呑気に思っていたら、その人が話しかけてきた。
「おっす、お前ら。元気にしてたかガキども。」
かなりなハスキーで。
「!?」
みんなに目を向けると、ジェドとリズはあきれ顔。
アイリーンとタローにいたっては知らない人の振りをしていた。
目を会わせると話しかけないでくれオーラを出されて無視される。
えええっっ!?
「師匠、ユリカが驚いてます。」
師匠と呼ばれたその人物は私に目線を移してにかっとする。
「そうか、このチビがユリカか。ちんまいなあー、可愛い可愛い。」
そのままかなり乱雑に頭を撫でられる。
正直少し痛いくらいだ。
私はなにがなんだか訳がわからなくなってぐるぐると目を回した。
「…」
それを助けてくれればいいものをただ見ているだけの面々。
これは…、助けは期待できないってことか…。
「あの。」
やっとの思いで声をあげれば乱雑なでなでが止まった。
「おお!なんだ?」
彼の瞳は子供が動物園でするようにらんらんとしている。
そう、彼だ。
「男の方ですよね?」
ピシャリと言えば彼の目は笑っていなかった。
「そうだよ。それになにか問題があるのかな?」
目が…、怖い。
これは聞いちゃダメな話題たったのか…。
「いえ、問題とか無いです。ただ、少し気になったと言うか…。名前をうかがってもいいですか?」
すると先程の殺気にも近い目はなくなり、また柔和な笑みを浮かべる。
「もっちろん、私はキュリアス。Aランクの冒険者で、魔法剣士さ。よろしく、ユリカちゃん。」
魔法…剣士…。
そんなのがあったのか…。
すると、今まで無関心を貫いていたアイリーンが話しかけてきた。
「ユリカちゃん、彼がジェドたちの師匠よ。魔法剣士ってのはね、剣を使いながら魔法も使う人のことを言うのよ。」
なるほど、魔法剣士か…。
「お前、俺たちの修行では別々で戦ってたけど、魔物相手の時は兼用してただろ?それで、思い付いたんだ。俺らの師匠もそういうスタイルで戦ってたなって。」
確かに、私は実戦では兼用して使っていた。
魔法も使いなれてれば小規模のものなら剣を振るいながらでも使うことができて、牽制や動揺に便利だから。
それに強化魔法は剣士でも使う魔法なのだ、鍛えればもっと大きく強化魔法がかけられる。
そう思っていたところだった。
「魔法剣士は剣と魔法、両方の才能が有ってこそのものだ。才能もあるが、両方を頑張る力もなくてはならない。だから人数も少ないんだ。でも、お前はこれが向いてるんだろ?」
私はこくこくと頷く。
「だったら彼の元で学ぶと良い。彼は魔法剣士としては最高だ。」
どうも彼らなりにいろいろと私の事を考えてくれていたらしい。
私はそれを知って心がじーんと温かくなった。
「まあ、魔法剣士としては。」
リズは聞こえてはまずいとばかりにボソボソと小さな声で呟いた。
「なんか言った、リズ?」
でも当人の耳にはしっかりと聞こえていたようでリズはちいさくなる。
「イエ、ナニモ。」
その声はとても白々しく棒読みだ。
しらを切るリズを軽くにらんだ後キュリアスはこちらに振り返った。
「よおぅし!じゃあお前は今日から弟子な、ユリカ。」
「あ、はい!よろしくお願いします。」
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