69 / 69
第二章 炎の山
37. エピローグ2
しおりを挟む
「タマモ様……私、とっても寂しいです……!!」
「そんな顔するでない! また会えるのじゃ!」
泣きじゃくるミリアにタマモが元気よく言った。明日にはガンドラの街を離れるという事で、一応コールインフルエンサーの屋敷までやって来た颯空達であったが、その事実を告げたところ、コールに仕える給仕であるミリアが突然泣き始めたのだった。かれこれ三十分ほど、タマモが彼女を慰める光景が続いている。ここへはちょくちょく足を運んでいたとはいえ、こんなにも仲良くなっているとは思わなかった。
「今生の別れじゃあるまいし、そんなに悲しまなくてもいいだろ……」
「そう思うのは氷のように冷たい心を持っているサクだけだね。僕だって寂しくて今にも涙ちょちょぎれそうだよ」
ニコニコと笑いながら紅茶に口をつけるコールに、颯空が呆れた顔を向ける。
「心にもない言葉ありがとよ」
「そんな事ないよ。本当に寂しいと思ってる」
コールが颯空の目を見ながら真面目な顔で言った。
「言ったでしょ? 初めて誰かと仲良くなりたいと思えたって。そんな君がこの街からいなくなっちゃうんだ、寂しくないわけがない」
「…………」
「でもまぁ、一緒にいるだけが友達じゃないとも言っちゃったしね。仕方がないから我慢する事にするよ。例え離れていても、僕達はいつでも繋がってるから。だよね、マイフレンド?」
「……気持ち悪い事言ってんじゃねぇ」
照れ隠しをするように顔を背けた颯空がティーカップに手を伸ばす。
「あっ、一杯百五十ガルドね」
「金とんのかよ!!」
「当然だよ。親しき仲にも礼儀ありってね」
「意味ちげぇだろ……」
ため息を吐きながら中の紅茶を一気に飲み干す。すかさず執事のグランが颯空のカップに紅茶を注いだ。
「それにしても驚いたよ。君の事だから僕に何も言わずにさっさと言っちゃうと思っていたからね」
「……まぁ、お前には色々と世話になったからな」
この世界での生き方を教えてもらい、冒険者としての道を勧められ、その冒険者になるために力を貸してくれた。タマモに手を差し伸べるきっかけも与えてくれた。それだけしてもらっておきながら何もなしで去るのは、あまりにも不義理すぎる。
颯空の言葉を聞いたコールとグランが目をぱちぱちさせながら顔を見合わせる。
「……ツンデレ?」
「サク様の場合はツンの要素が濃すぎるような気も致しますが」
「そうだね。それに男のツンデレなんて需要ないでしょ」
「だーっ! うっせぇな!」
少しだけ顔を赤くしながら、颯空がやけくそ気味で机に置かれているクッキーを掴んだ。
「一枚二十五ガルド」
「この守銭奴めっ!!」
怒声を上げながら乱暴にクッキーを口に放り込む。
「まぁまぁ、そう怒らないでよ……'ジョーカー'さん?」
「ぶーっ!!」
そして、全部噴き出した。驚愕の表情で視線を向けると、コールはニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべている。
「ど……どうしてそれを……?」
「どうして? 君は僕の専属冒険者だよ? 当然、知ってるに決まってるじゃないか! まぁ、サガットギルド長が直々にやって来て、念入りに口止めはされているけどね」
ふぅ、と息を吐きだしながらコールが肩をすくめた。
「いいよね'ジョーカー'! かっこいいよね! 憧れちゃうよね!」
「絶対バカにしてんだろ!!」
「まさか! ねぇ、グラン?」
「はい。患ってる感じがサク様にぴったりだと思います」
「どういう意味だ!?」
後日、その二つ名を聞かされた時は眩暈がしたものの、その二つ名が自分の事である事を知るのはギルド関係者だけだ、と割り切ったのだが、まさかこんな所にその事実を知る者がいようとは。
「じゃんじゃんその名を上げてきてね! 颯空が'ジョーカー'である事は知られることはないけど、その謎の特Aランク冒険者が僕の専属冒険者である事はちゃんと僕の手で広めておくからさ!」
「ふざけんじゃねぇ!」
「そうすればコール商会の名も挙がり、僕もウハウハだからね! ……それと」
唐突に、コールが声のトーンを真剣なものにする。
「君が生きているという何よりの知らせになる」
「っ!?」
予想外の言葉に、颯空が言葉に詰まった。
「死んだら許さないよ。……これは専属冒険者である君への命令ではなく、悪友からの願いだ」
「…………」
少しの間コールの顔を見ていた颯空は、小さくため息を吐きながらゆっくりと立ち上がる。
「……俺を誰だと思ってやがる? 特Aランク冒険者の'ジョーカー'だぞ? 簡単にくたばってたまるかよ」
「……なんだ。結構その二つ名、気に入ってるじゃん」
「うっせぇ。……何かあったら言え。気が向いたら茶化しに来てやる」
「期待してるよ。'ジョーカー'さん」
その後、コールは二人のためにささやかな送別会を開いた。最後の夜だから、と屋敷に泊まる事も提案された。「料理代と宿泊代は出世払いでいいからね」というコールの言葉に苦笑いを浮かべつつも、颯空は素直にその申し出を受け入れた。
そして、翌朝。タマモからミリアを引きはがすのに苦労しながら屋敷を後にした颯空とタマモは港へとやって来た。初めて見る船に興奮気味のタマモを宥めながら目当ての人物を探す。
「おーい!こっちだ!!」
声のする方に目を向けると、色黒の男が颯空達を手招いていた。
「わりぃ、待たせた」
「なーに、いいってことよ!!」
予定よりも遅れた事を気にも留めずにノックスはニカッと白い歯を見せる。
「それで、こっちのちっこいのは?」
「ちっこいとは失礼だの。うちはタマモなのじゃ!よろしく!」
「おう! タマモかよろしくな! 俺はノックスだ!!」
ノックスはタマモの手を握るとぶんぶんと上下に降った。あまりに豪快な握手にタマモの体が宙に浮く。
「本当は俺一人の予定だったが、急遽こいつも連れていく事になった」
「連れていくって兄ちゃん……これから魔物討伐に行くんだぞ?」
「問題ねぇ。自分の身を守れるくらいの実力ならある。こう見えてこいつはDランク冒険者だ」
「Dランクぅ!? この嬢ちゃんがか!?」
「のじゃ!」
驚くノックスに、タマモが得意げな顔でVサインを出した。
「まぁ、兄ちゃんがそういうなら構わねぇが……」
「それにしても思ったより早く準備が整ったんだな。半年以上かかるって言ってた気がするが」
「若い商人さんが色々と援助してくれたんだ! いつまでも航路が使えないと商売に支障が出るってな!」
「……若い商人?」
「あぁ! えーっと……確か名前は……コールなんちゃらっていったっけかな」
「…………」
颯空がしかめっ面を浮かべる。
「……ちっ。礼ぐらい言わせろよ、あの馬鹿野郎」
「あ? どうした兄ちゃん?」
「なんでもねぇよ」
自分の知らないところでまで助けてもらっていたとは。少しだけこの街を離れるのが惜しくなった。とはいえ、今更やる事を変えるつもりはない。思いのままに生きる。それがコールと、自分の大切な人と交わした約束なのだから。
「お二人さん、そろそろ出港するぞ! 船に乗れ!」
「あぁ、わかった。タマモ、準備はいいか?」
「準備万端なのじゃ! 海の上を旅するなんて楽しみだの!」
踊るような足取りでタマモが船に乗る込んだ。颯空は一度振り返り、ガンドラの景色を目に焼き付ける。
「……行ってくるぜ、悪友」
新たな仲間と共に、颯空はまだ見ぬ新天地へと足を一歩踏み出したのだった。
「そんな顔するでない! また会えるのじゃ!」
泣きじゃくるミリアにタマモが元気よく言った。明日にはガンドラの街を離れるという事で、一応コールインフルエンサーの屋敷までやって来た颯空達であったが、その事実を告げたところ、コールに仕える給仕であるミリアが突然泣き始めたのだった。かれこれ三十分ほど、タマモが彼女を慰める光景が続いている。ここへはちょくちょく足を運んでいたとはいえ、こんなにも仲良くなっているとは思わなかった。
「今生の別れじゃあるまいし、そんなに悲しまなくてもいいだろ……」
「そう思うのは氷のように冷たい心を持っているサクだけだね。僕だって寂しくて今にも涙ちょちょぎれそうだよ」
ニコニコと笑いながら紅茶に口をつけるコールに、颯空が呆れた顔を向ける。
「心にもない言葉ありがとよ」
「そんな事ないよ。本当に寂しいと思ってる」
コールが颯空の目を見ながら真面目な顔で言った。
「言ったでしょ? 初めて誰かと仲良くなりたいと思えたって。そんな君がこの街からいなくなっちゃうんだ、寂しくないわけがない」
「…………」
「でもまぁ、一緒にいるだけが友達じゃないとも言っちゃったしね。仕方がないから我慢する事にするよ。例え離れていても、僕達はいつでも繋がってるから。だよね、マイフレンド?」
「……気持ち悪い事言ってんじゃねぇ」
照れ隠しをするように顔を背けた颯空がティーカップに手を伸ばす。
「あっ、一杯百五十ガルドね」
「金とんのかよ!!」
「当然だよ。親しき仲にも礼儀ありってね」
「意味ちげぇだろ……」
ため息を吐きながら中の紅茶を一気に飲み干す。すかさず執事のグランが颯空のカップに紅茶を注いだ。
「それにしても驚いたよ。君の事だから僕に何も言わずにさっさと言っちゃうと思っていたからね」
「……まぁ、お前には色々と世話になったからな」
この世界での生き方を教えてもらい、冒険者としての道を勧められ、その冒険者になるために力を貸してくれた。タマモに手を差し伸べるきっかけも与えてくれた。それだけしてもらっておきながら何もなしで去るのは、あまりにも不義理すぎる。
颯空の言葉を聞いたコールとグランが目をぱちぱちさせながら顔を見合わせる。
「……ツンデレ?」
「サク様の場合はツンの要素が濃すぎるような気も致しますが」
「そうだね。それに男のツンデレなんて需要ないでしょ」
「だーっ! うっせぇな!」
少しだけ顔を赤くしながら、颯空がやけくそ気味で机に置かれているクッキーを掴んだ。
「一枚二十五ガルド」
「この守銭奴めっ!!」
怒声を上げながら乱暴にクッキーを口に放り込む。
「まぁまぁ、そう怒らないでよ……'ジョーカー'さん?」
「ぶーっ!!」
そして、全部噴き出した。驚愕の表情で視線を向けると、コールはニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべている。
「ど……どうしてそれを……?」
「どうして? 君は僕の専属冒険者だよ? 当然、知ってるに決まってるじゃないか! まぁ、サガットギルド長が直々にやって来て、念入りに口止めはされているけどね」
ふぅ、と息を吐きだしながらコールが肩をすくめた。
「いいよね'ジョーカー'! かっこいいよね! 憧れちゃうよね!」
「絶対バカにしてんだろ!!」
「まさか! ねぇ、グラン?」
「はい。患ってる感じがサク様にぴったりだと思います」
「どういう意味だ!?」
後日、その二つ名を聞かされた時は眩暈がしたものの、その二つ名が自分の事である事を知るのはギルド関係者だけだ、と割り切ったのだが、まさかこんな所にその事実を知る者がいようとは。
「じゃんじゃんその名を上げてきてね! 颯空が'ジョーカー'である事は知られることはないけど、その謎の特Aランク冒険者が僕の専属冒険者である事はちゃんと僕の手で広めておくからさ!」
「ふざけんじゃねぇ!」
「そうすればコール商会の名も挙がり、僕もウハウハだからね! ……それと」
唐突に、コールが声のトーンを真剣なものにする。
「君が生きているという何よりの知らせになる」
「っ!?」
予想外の言葉に、颯空が言葉に詰まった。
「死んだら許さないよ。……これは専属冒険者である君への命令ではなく、悪友からの願いだ」
「…………」
少しの間コールの顔を見ていた颯空は、小さくため息を吐きながらゆっくりと立ち上がる。
「……俺を誰だと思ってやがる? 特Aランク冒険者の'ジョーカー'だぞ? 簡単にくたばってたまるかよ」
「……なんだ。結構その二つ名、気に入ってるじゃん」
「うっせぇ。……何かあったら言え。気が向いたら茶化しに来てやる」
「期待してるよ。'ジョーカー'さん」
その後、コールは二人のためにささやかな送別会を開いた。最後の夜だから、と屋敷に泊まる事も提案された。「料理代と宿泊代は出世払いでいいからね」というコールの言葉に苦笑いを浮かべつつも、颯空は素直にその申し出を受け入れた。
そして、翌朝。タマモからミリアを引きはがすのに苦労しながら屋敷を後にした颯空とタマモは港へとやって来た。初めて見る船に興奮気味のタマモを宥めながら目当ての人物を探す。
「おーい!こっちだ!!」
声のする方に目を向けると、色黒の男が颯空達を手招いていた。
「わりぃ、待たせた」
「なーに、いいってことよ!!」
予定よりも遅れた事を気にも留めずにノックスはニカッと白い歯を見せる。
「それで、こっちのちっこいのは?」
「ちっこいとは失礼だの。うちはタマモなのじゃ!よろしく!」
「おう! タマモかよろしくな! 俺はノックスだ!!」
ノックスはタマモの手を握るとぶんぶんと上下に降った。あまりに豪快な握手にタマモの体が宙に浮く。
「本当は俺一人の予定だったが、急遽こいつも連れていく事になった」
「連れていくって兄ちゃん……これから魔物討伐に行くんだぞ?」
「問題ねぇ。自分の身を守れるくらいの実力ならある。こう見えてこいつはDランク冒険者だ」
「Dランクぅ!? この嬢ちゃんがか!?」
「のじゃ!」
驚くノックスに、タマモが得意げな顔でVサインを出した。
「まぁ、兄ちゃんがそういうなら構わねぇが……」
「それにしても思ったより早く準備が整ったんだな。半年以上かかるって言ってた気がするが」
「若い商人さんが色々と援助してくれたんだ! いつまでも航路が使えないと商売に支障が出るってな!」
「……若い商人?」
「あぁ! えーっと……確か名前は……コールなんちゃらっていったっけかな」
「…………」
颯空がしかめっ面を浮かべる。
「……ちっ。礼ぐらい言わせろよ、あの馬鹿野郎」
「あ? どうした兄ちゃん?」
「なんでもねぇよ」
自分の知らないところでまで助けてもらっていたとは。少しだけこの街を離れるのが惜しくなった。とはいえ、今更やる事を変えるつもりはない。思いのままに生きる。それがコールと、自分の大切な人と交わした約束なのだから。
「お二人さん、そろそろ出港するぞ! 船に乗れ!」
「あぁ、わかった。タマモ、準備はいいか?」
「準備万端なのじゃ! 海の上を旅するなんて楽しみだの!」
踊るような足取りでタマモが船に乗る込んだ。颯空は一度振り返り、ガンドラの景色を目に焼き付ける。
「……行ってくるぜ、悪友」
新たな仲間と共に、颯空はまだ見ぬ新天地へと足を一歩踏み出したのだった。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
まず最初に「久我山颯空」と「御子柴颯空」どっちが主人公の正しい名前?
すいません、御子柴の方が正しいです。
他の小説の名前と混同していました。
申し訳ありませんm(__)m
あらすじの方はすぐに訂正させていただきます。