【完結】放置された令嬢は 辺境伯に過保護に 保護される

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「朝か さて お嬢様を探すかな お腹も空かせて 喉も渇いていらっしゃるだろう 道々食べ物も探すとするか」


ワン！
どうも この人間は方向音痴らしい
真逆を行っている……面白いが 倒れられても大変だし………

「ワンちゃんにも 名前をつけないとね！ポチ？ん～違うね～～浮かばないなぁ まぁ ボチボチっと考えよう」

ワン！
ポチって どこの国だよ
とりあえず セバスチャンって奴のところに連れていくか

アリスのスカートの裾を甘噛して 引っ張る

「ワンちゃん どうしたの？こっち？」

ワン！
そうそう こっち
方向が決まったので 噛むのを離すと 何故か反対にずれていく……

ワン！
「あれ？ワンちゃん反対だね ちゃんとついていかないと！」

頑張ってついていくと 遠くから 馬が近づいてくる

「馬だわ 2頭いるわね 避けときましょうか」



かぽかぽ

「止まったわね」



「動かんぞ？どうした？」
「こっちも 動かないですね」
「なんだ？何かいるのか？」
「狼とかですかね？それか 魔物」


「え！魔物もいるの？この森！」

「誰だ！」



見つかってしまった？

「出てこい！」
どうしよう………

足音が聞こえてきた
馬から降りたんだ……

ガサガサ

「誰だお前は なぜ隠れている！」

見上げた 彼の顔

見知った顔ではなかったので 家からの追っ手ではないと 安心する

「すみません 犬を連れているので 突然吠えて馬がビックリするかと…なので 隠れてました」

ちょっと苦しい言い訳だが なんとかひねり出して答えた

「犬？」
「どうされました 誰かいたのですか？」
「これは 犬か？」

二人でじっと 犬を見ている
「うちの子は犬で間違いありません！」

「いや お嬢さん これは どうみても フェンリル」
「フェンリル？」
「フェンリル」

「？」
「フェンリル」
「フェンリルって？名前？」
「いや 聖獣 魔獣 どちらとも言えないが まぁ 魔獣」
ワン！ワン！ワン！
違うわ！魔獣じゃねぇ！間違いを吹き込むなや！お～～ン！

「この子の名前がフェンリルなのですね じゃあ フェンちゃん！」
「この子 頭がお花……」

「それ以上言っちゃダメです 」


「で？どこに行く予定なんだ？」
「あの セバスチャンを探しているのです 執事なのですけれども」
「なんか 鞄持ってフェンリル連れて 執事を探す？ちょっと来てもらおうか」
「いえ！怪しいものでは！」
「まぁみんな そう言うさ」
「とりあえず セバスチャンだけでも探したいのです それからなら 何処へでもお連れください！」
ペコリ

「探してあげた方が 執事に聞いた方が良いですよ」

「それもそうかも よし フェンリル分かるんだろ どこにいるか」

ワン！
どうしよか こいつも一緒？
まあ いいか

ワン！ワン！

「ついてこいだとよ お嬢さん こっち 馬乗れる？」
「はい」
「じゃあ 俺と乗って そっち鞄頼むぞ」
「了解！」

久しぶりの馬に乗って フェンちゃんの後をついていくと 


「あ いました！セバスチャン！」

名前を呼ばれ振り向くと
馬上の女性は お嬢様
と
騎士？

「お嬢様 ご無事でしたか！」
「えぇ セバスチャンは大丈夫？」
「はい あのこちらの方々は？」
「あ  い 今更ですが お名前をうかがっておりませんでした」

「おれは ジ―ク オ―ランド  そっちが」
「レイモンドと申します」
「わたくしは  アリス ランド―ルと申します  今見つけていただいたのが 我が家の執事のセバスチャンです」
「セバスチャンと申します お嬢様がお世話になりました」
「いや ランド―ルと言えば ランド―ル商会？」
「はい 祖父がやっております ご存知ですか？」
「いや 知らないものは 居ないだろう 確か子爵じゃなかったか？」
「はい その通りです」
「なんで こんなところに？危ない所だぞ？」
「それは………」
「ジ―ク様 とりあえず 城に戻ってはどうでしょうか」
「あぁ どうだろうか アリス殿 どこかにいかれるにしても 歩きで 二人でも かなりかかると思うし 急ぎでないのなら 城に寄って 再度計画してはどうかな？」
「どうかしら セバスチャン」
「お嬢様 大旦那様の所に行くにしても ここがどの辺りか 分かりかねますので ご好意に甘えた方が宜しいかと思います」
「そうね ではオ―ランド様お言葉に甘えても宜しいでしょうか フェンちゃんも」

「フェンリル……なついているようだし うちに滞在してくれ じゃあ 帰るか レイモンド」
「はい セバスチャンはこっちに乗って」
「ありがとうございます」