【完結】婚約破棄された公爵令嬢 アンジェリカ様

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「はぁやっと着きましたわね」
旦那様にエスコートしてもらって 屋敷に入るリザ
 
「お父様 ありがとうございます」
「アンジェリカ 疲れただろう?」
「少し…でも本当に楽しかったですわね」
「そうだねぇ さっ とりあえずお茶でもいただこうか」
「はい!オスカー様のお茶 久しぶりですわね」
「あぁ そう言えばそうだね」
「楽しみですわ うふふ」

荷物を屋敷の使用人たちが運び入れていく

「お嬢様 お洋服は こちらの軽いものでいかがでしょうか」
「マリア それでいいわ 貴女も疲れているでしょうから 他の方に変わっていただいた方が いいわ」
「でも…」
「そうしてちょうだい 明日からはまた
忙しくなりそうですもの」
「分かりました では 今日はこれにて失礼いたします」
「ええ お疲れ様」


サロンに集まって オスカーの所のお茶を
皆で味わう

「ふぅ~やはり美味しいわねぇ」
リザがそう言った矢先

「うっ……」
先ほどは 美味しいと言っていたのに
苦しそうに うずくまる

「「リザ!」」
「叔母様!」
「うっ……」
なんとも耐え難いようで
レイン公爵はあたふたあたふた
「アーサー君 医者だよ!」
ブレシア公爵がアドバイスをすると
「あっ あっ!そうですね!義兄上!
お医者お医者……」
「くっ! アンジェリカ!医者を呼んでくるように伝えなさい」
「はい!お父様!」
アンジェリカは廊下にいる使用人達を呼んで 医者を呼んでもらう 勿論女医

「おめでとうございます!
リザ様!ご懐妊でございます!」
すぐさま呼んでこられた女医さんが
レイン公爵に告げると

「えっ?リザに赤ちゃん……僕とリザの
赤ちゃん……」
ちょっと ぼーっとしていたが
「リザ!やったね!でも 体調が悪いのなら……」喜びのあとにあたふたするレイン公爵
「叔母様 おめでとうございます
ここに居るのですね」
と優しくお腹に手をやるアンジェリカ
「リザ 無理をするんじゃないぞ
今までみたいに ホイホイと旅行なんぞ
出来ないからな」

「やっぱり アランちゃんのクリスティーナってこの事ね」
リザが呟くと
「「「!」」」

「本当にそうか分からないけれど
リザ ありがとう」
レイン公爵がリザを 抱きしめる
「旦那様……漸くですわね…おまたせして
ごめんなさい」
二人で嬉しいが 漸くといえる跡継ぎ
もう諦めていて アンジェリカを養子にするとまで 決まっていた
サウル王国は 女性でも爵位を継ぐ事ができるため もしアランの言っていたクリスティーナとしても 跡継ぎになれる

「じゃ 私達は席を外すから 二人で喜びを噛み締めなさい」
「そうですわね お父様 参りましょうか」
二人は ブレシア公爵の部屋へと場所を移した
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