転生令嬢の密かな楽しみ

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「リリアナ様 お待ちしておりました」
「お待たせ ミハエル」
朝食を終えて 厨房にやってきた
流石に うちの厨房 働く人が多いわ

「早速なんだけど お野菜から見せてもらえる?」
「はい こちらです ドレスが……さすがリリアナ様ドレスではなく ワンピースの動きやすい服装でございますね」
「勿論 みなさん 遊びではありませんものね 私も邪魔をしないようにしないと 礼儀ですわ」

パチパチパチパチ
ミハエルが手を上げたら 拍手がピタリ

この連携素晴らしいわ!


「リリアナ様 こちらに野菜は置いております」
「美味しそうな野菜ばりね  採れたてかしら?」
「左様です 別館の奥の方の畑より先程収穫してまいりました」
「そう 畑の方の管理はトム爺がまだやっているのかしら?」
「引退もせず リリアナ様のお子さまを抱っこするまでは 現役だそうで」
「トム爺らしいわ」
「ただトム爺も体がなかなか動かぬ様で
孫のヨシュアが手伝っております」
「ヨシュア!まぁ久しぶりに聞く名前だわ  元気なのかしら?後で行ってみましょう」
「畏まりました リリアナ様こちらが 氷室になります」
「見せてちょうだい」
「氷室は温度を下げておりますが 大丈夫でしょうか?」
「皆も同じ条件でしょ?大丈夫よ ずっと籠るわけではないから」

パチパチパチパチパチパチ
ミハエルが手を上げる

ホントに凄いわ

「こちらに 肉類 奥に魚類と 凍らせて置いてあるものがその奥になります」
「それらは全て領地からのものなの?」
「ほぼ 領地から取り寄せておりますが たまに旦那様や若様が狩りで獲ってきたものもございます」
「お父様達の分もあるけれど この王都で買うものはないのかしら?」
「そうですねぇ 買う物が無いが答えになりますでしょうか」
そうか 自給自足なのね

「ありがとう ミハエル 後は自分でちょっと見て回りたいから 説明が欲しいときにはお願いするわ」
「いつでもお呼びくださいませ」
頭を下げ下がっていくミハエル


「さてと……」
「お嬢様 厨房を見られて何をされるのです?」
「アリア まだ内緒」
「はぁ」


色々と歩き回り 食材を手に取り匂ったりミハエルを呼んで味や調理法を聞いたりしている 全く分からないアリアはその後をずっとついていった


「よし これでいけると思うのよね」
ドサッ
野菜やお肉 調味料 油に鍋

「油は菜種はないから それに近い匂いの無いもの ニンニクもどきのニンニン お醤油と名前違い しょ~  塩コショウ お酒 小麦粉片栗粉これらは一緒だわ
やってみましょう!

「ミハエル手伝ってもらえる?時間は大丈夫かしら?」
「お嬢様 昼食は仕込みは終わっておりますし 他の者でも大丈夫でございます」
「そう ありがとう これは試験的に作る物なので 上手くできるか分からないのよ」
「では 今までに 食べたことが無いものでしょうか?」
「そうね この国には無いと思うわ さて
お肉は この鳥ね ちょっと切っていくわよ」
「大丈夫ですか?私が切りますが?」
「うん きっと大丈夫よ」
お肉を置いて 普通のナイフより大きいもので切り込む どんどん捌いていき 一口大のお肉をボウルに入れる 調味料や酒を加えていき もみこみ 
「竜田ね」
小麦粉 片栗粉を振るい
「鍋に油を入れて温めてくれる」
「…………」
「ミハエル?」
「あ、はい」
指示したようにやってくれる
「お嬢様 これは?油で………」
「油で揚げるって事をやるのよ」
「揚げる?」
「そういう言い方が正しいのか分からないけど この衣がついたお肉を 油の中に入れるの 中まで熱が通れば出来上がりよ 揚がっているときと 熱が通ったら音が違うのでよく 見て聞いててね」
「はい  熱くなったようです」
「ちょっと下がって よいしょ」
肉を落としていくと パチッ油が跳ねた

「お嬢様!危ないです!下がってください!」
「大丈夫 音とこの肉からブクブクでる泡で判断するから よく見てて」
「はい!」

「色が変わってきました あ、音も…泡も違います!」
「よく分かったね さぁお皿に揚げるわよ」
途中からニンニクと醤油の匂いが堪らなくいいんですが
「お嬢様 これでよろしいですか?」
「ええ 今の要領で次々に揚げていってくれる?」
「「「はい!」」」

「さぁミハエル 試食よ」
「いいんですか?」
「えぇ分かっといて欲しいから」
「では いただきます」


カプッ ジュワ!
「あち、あち!」
かみかみかみ ごくっ
「お、お嬢さま これは 最高に旨いです!」
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