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幼少期
冒険者になる3
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…光が止むとあたり一面は何も無くなっていた。攻めていた3人は遥か彼方に吹き飛ばされ、生きてはいるが戦闘不能になった。爺さんはあれを切ったのか、無傷とまではいかないが、軽い火傷程度しか追っていない。流石だ。俺の見込んだ通り。俺はスキルなどの効果で技術も一瞬で覚えたが、あの爺さんは極め続けてスキルなんかでは到底手に入らないえげつない技を持っている。魔力量は4人の中で1番多いから強いと思っていたが、今切った剣にはまだ魔力がこもっていない。まだお遊びってわけだ。
「さすがだな。魔力を使わずにあの技を斬るとは。」
「お前さんもまるで本気を出していないようなのによく言うな。」
「そうだな。だがおそらく俺たちが本気を出したら空間がいくつも吹き飛ぶだろうからちょっと移動してもいいか?」
「ありがたい。ワシも正直ここではちと窮屈じゃったんじゃ。」
「それでは審判。少し行ってくるな。」
「?あ、ああ?」
「お前転移できるか?」
「当たり前じゃ。でなければそんな技出せんわい。」
「行くぞ。」
…この後の戦いは本当に熾烈を尽くした戦いだったため、概要と結果だけをここに記しておく。
…結果的にはもちろん俺が勝った。が、相手の魔力が尽きて勝っただけなので、まだまだ俺も未熟なことを知った。俺は刀の方が好きなため、神刀(マサムネと名付けた)を使って戦った。もちろん魔法なんかも使ったし、空間をいくつも行ったり来たり、しながら戦った。俺も相手も奥義は使わなかった。いや、俺は奥義がまだないから使えてないの方が正しいか。神と戦うためには時間も移動しなければならないため、まだ鍛錬をしなければならないな。俺は空間は自在に操るところまできたが、まだ時間は操れない。ともかく、今回のたたきはとても有意義なものであったとだけ記しておく。
「すごいな爺さん。それにしてもなぜ奥義を使わなかった?」
「わしには奥義がないんじゃお前さんも同じだろう?」
「ああそうだな。それにしてもこんな強者とは初めて戦った。魔力が無限にあればまず間違いなく俺が負けていただろうな。どうだろうか?これからも月1程度御手合わせを願いたい。」
「ワシの方から頼みたかったことじゃ。ああ、そういえばまだ名を名乗っていなかったな。わしの名前はミルじゃ。よろしく頼むぞ。」
「俺は…そうだな。クールだ。ミル爺と呼ばせてもらうぞ。」
「別にいいぞ。クールか。覚えたぞ。」
…なんか友情みたいなものが芽生えた気がした。
…俺の世界に移動して、
「審判終わったぞ。」
「長くやっていたな。どちらが勝ったんだ?」
「当然俺だ。これで終わりか?」
「まあ聞きたいことは山ほどあるがとりあえず終わりだ。おめでとう。君はS1だ。これからも日々精進していってほしい。これはギルドカードだ。特注だから壊すなよ。それから注ぎ込む魔力はくれぐれも少しだけにしてくれ。」
「わかった。その他は何かあるか?」
「そのギルドカードは持っているもの同士で連絡できるようになっている。俺とS1、2、3、4、5のメンバーだ。そこに依頼は俺が書き込むから行けそうであれば言ってくれ。強制力は全くない。指名依頼もそこに書き込む。それぐらいだ。」
「そうか。ではまたここから戻ってくれ。」
…そう言って俺はゲートを開ける。
「それじゃあ何かあれば呼んでくれ。」
「ああ。自分から依頼を受けても構わないからな。それじゃあな。」
…俺はいつもの自室に転移した。
「さすがだな。魔力を使わずにあの技を斬るとは。」
「お前さんもまるで本気を出していないようなのによく言うな。」
「そうだな。だがおそらく俺たちが本気を出したら空間がいくつも吹き飛ぶだろうからちょっと移動してもいいか?」
「ありがたい。ワシも正直ここではちと窮屈じゃったんじゃ。」
「それでは審判。少し行ってくるな。」
「?あ、ああ?」
「お前転移できるか?」
「当たり前じゃ。でなければそんな技出せんわい。」
「行くぞ。」
…この後の戦いは本当に熾烈を尽くした戦いだったため、概要と結果だけをここに記しておく。
…結果的にはもちろん俺が勝った。が、相手の魔力が尽きて勝っただけなので、まだまだ俺も未熟なことを知った。俺は刀の方が好きなため、神刀(マサムネと名付けた)を使って戦った。もちろん魔法なんかも使ったし、空間をいくつも行ったり来たり、しながら戦った。俺も相手も奥義は使わなかった。いや、俺は奥義がまだないから使えてないの方が正しいか。神と戦うためには時間も移動しなければならないため、まだ鍛錬をしなければならないな。俺は空間は自在に操るところまできたが、まだ時間は操れない。ともかく、今回のたたきはとても有意義なものであったとだけ記しておく。
「すごいな爺さん。それにしてもなぜ奥義を使わなかった?」
「わしには奥義がないんじゃお前さんも同じだろう?」
「ああそうだな。それにしてもこんな強者とは初めて戦った。魔力が無限にあればまず間違いなく俺が負けていただろうな。どうだろうか?これからも月1程度御手合わせを願いたい。」
「ワシの方から頼みたかったことじゃ。ああ、そういえばまだ名を名乗っていなかったな。わしの名前はミルじゃ。よろしく頼むぞ。」
「俺は…そうだな。クールだ。ミル爺と呼ばせてもらうぞ。」
「別にいいぞ。クールか。覚えたぞ。」
…なんか友情みたいなものが芽生えた気がした。
…俺の世界に移動して、
「審判終わったぞ。」
「長くやっていたな。どちらが勝ったんだ?」
「当然俺だ。これで終わりか?」
「まあ聞きたいことは山ほどあるがとりあえず終わりだ。おめでとう。君はS1だ。これからも日々精進していってほしい。これはギルドカードだ。特注だから壊すなよ。それから注ぎ込む魔力はくれぐれも少しだけにしてくれ。」
「わかった。その他は何かあるか?」
「そのギルドカードは持っているもの同士で連絡できるようになっている。俺とS1、2、3、4、5のメンバーだ。そこに依頼は俺が書き込むから行けそうであれば言ってくれ。強制力は全くない。指名依頼もそこに書き込む。それぐらいだ。」
「そうか。ではまたここから戻ってくれ。」
…そう言って俺はゲートを開ける。
「それじゃあ何かあれば呼んでくれ。」
「ああ。自分から依頼を受けても構わないからな。それじゃあな。」
…俺はいつもの自室に転移した。
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