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〜幼少期〜
異例の冒険者登録
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…ガヤガヤしていた空気がシーンと静まり返る。
コツコツコツ
…靴の音がよく響く。
「すまない。とある素材を卸したいのだがここであっているか?」
「ええ。冒険者様ではなさそうですね。登録もしますか?」
…背後から「メリーナちゃんかわいそうにな…」という声が聞こえたのは気のせいということにしておく。
「いや、しなくていい。自由に生きていたいのでな。」
「はい。ではその素材を出してもらっても?」
「ここでは出せないから外でもいいか?」
「了解いたしました。」
「それでは裏に模擬戦をやるための広場がありますのでそこに出してください。」
「ああわかった。」
…みんな興味津々だな。ほとんどついてきている。
「ちょっと狭い気もするが出すぞ。」
ドカン!
「「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」」」
「ええと、これはレッドドラゴンですか?」
「そうだな。氷漬けにした。」
「すいません!南の森が凍っています!何かとんでもないことが起きているかもしれません!」
「今ここで起きています。」
「すまないが森ごと凍らせてしまってな。朝になれば溶けるだろう。」
「え?じゃあ少なくとも大13階高等魔法以上ですか!?」
「ああ、大15階高等魔法凍える大地を2人で同時に発動させたが実にあっけなかったよ。一撃でやられてしまった。」
「え、え?Sランクが5人ほどでやっと殺せるドラゴンをたった1撃で?」
「そうだ。いくらで買い取れる?」
「これはもう保存状態が完璧ですから少なくとも30億ゴールドほどにはなると思います。」
「バカ言っちゃいけねえ。これには50億出す。」
「あ、トーマスさん。そんなに出すんですか?」
「これは傷もついていないんだ。頭なんかをこんなに綺麗な形で残したら各国のトップが欲しがってしょうがないだろう。」
「でも冒険者登録していないんですよ。」
「なんだと?」
「自由に生きたいのでな。」
「話は聞かせてもらったよ。」
…ダンディなおじさんがやってきた。
「「本部長!」」
「どうだろう。あなたたちには冒険者登録をしていただきたい。現在はS2級までしかなかったこの制度にあたらしくS3級、S4級、S5級を作ろう。そしてS5級には私と同じ本部長の権限、指名依頼の拒否、ギルド側が迷惑をかけた場合には抜けても構わず、冒険者の規則にも従わなくていい。という権限を持たせよう。だからお2人には冒険者登録をしてもらえないだろうか?」
「そこまでいうんだったらしてやろう。」
「わかりました。それでは契約の紙を出しますね。」
「いや、俺が直接契約精霊をここに出す。」
「え?契約精霊を?」
…めっちゃ動揺している。普通そうだろうな。
「お呼びですか?」
「ああ。契約の立会人になってくれ。」
「お安い御用です。」
「それじゃあS5級には本部長の権限、指名依頼の拒否、ギルド側が迷惑をかけた場合には抜けても構わず、冒険者の規則にも従わなくていいという条件のもと俺たちは冒険者になる。いいな?」
「ああ。それで構わん。」
「それじゃあこれで終わりだ。ありがとう。帰っていいぞ。」
「はーい。」
「それじゃあ俺たちも帰らせてもらう。金は次来た時にもらう。何かあれば次来た時に行ってくれ。じゃあな。」
…こうして俺たちは嵐のように去っていった。
コツコツコツ
…靴の音がよく響く。
「すまない。とある素材を卸したいのだがここであっているか?」
「ええ。冒険者様ではなさそうですね。登録もしますか?」
…背後から「メリーナちゃんかわいそうにな…」という声が聞こえたのは気のせいということにしておく。
「いや、しなくていい。自由に生きていたいのでな。」
「はい。ではその素材を出してもらっても?」
「ここでは出せないから外でもいいか?」
「了解いたしました。」
「それでは裏に模擬戦をやるための広場がありますのでそこに出してください。」
「ああわかった。」
…みんな興味津々だな。ほとんどついてきている。
「ちょっと狭い気もするが出すぞ。」
ドカン!
「「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」」」
「ええと、これはレッドドラゴンですか?」
「そうだな。氷漬けにした。」
「すいません!南の森が凍っています!何かとんでもないことが起きているかもしれません!」
「今ここで起きています。」
「すまないが森ごと凍らせてしまってな。朝になれば溶けるだろう。」
「え?じゃあ少なくとも大13階高等魔法以上ですか!?」
「ああ、大15階高等魔法凍える大地を2人で同時に発動させたが実にあっけなかったよ。一撃でやられてしまった。」
「え、え?Sランクが5人ほどでやっと殺せるドラゴンをたった1撃で?」
「そうだ。いくらで買い取れる?」
「これはもう保存状態が完璧ですから少なくとも30億ゴールドほどにはなると思います。」
「バカ言っちゃいけねえ。これには50億出す。」
「あ、トーマスさん。そんなに出すんですか?」
「これは傷もついていないんだ。頭なんかをこんなに綺麗な形で残したら各国のトップが欲しがってしょうがないだろう。」
「でも冒険者登録していないんですよ。」
「なんだと?」
「自由に生きたいのでな。」
「話は聞かせてもらったよ。」
…ダンディなおじさんがやってきた。
「「本部長!」」
「どうだろう。あなたたちには冒険者登録をしていただきたい。現在はS2級までしかなかったこの制度にあたらしくS3級、S4級、S5級を作ろう。そしてS5級には私と同じ本部長の権限、指名依頼の拒否、ギルド側が迷惑をかけた場合には抜けても構わず、冒険者の規則にも従わなくていい。という権限を持たせよう。だからお2人には冒険者登録をしてもらえないだろうか?」
「そこまでいうんだったらしてやろう。」
「わかりました。それでは契約の紙を出しますね。」
「いや、俺が直接契約精霊をここに出す。」
「え?契約精霊を?」
…めっちゃ動揺している。普通そうだろうな。
「お呼びですか?」
「ああ。契約の立会人になってくれ。」
「お安い御用です。」
「それじゃあS5級には本部長の権限、指名依頼の拒否、ギルド側が迷惑をかけた場合には抜けても構わず、冒険者の規則にも従わなくていいという条件のもと俺たちは冒険者になる。いいな?」
「ああ。それで構わん。」
「それじゃあこれで終わりだ。ありがとう。帰っていいぞ。」
「はーい。」
「それじゃあ俺たちも帰らせてもらう。金は次来た時にもらう。何かあれば次来た時に行ってくれ。じゃあな。」
…こうして俺たちは嵐のように去っていった。
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