13 / 59
ヴェルメリオ編
13、あなたの笑顔
しおりを挟む
「レオン様! すごく心配……したんだから!」
「よかったぁぁ! レオンさまは負けないと思ってたけど、よかったぁぁぁぁ!!」
(なんなの、これは……?)
アスモデウスは非常に驚いていた。
あの他種族嫌いのベリアルが、瞳に涙をためながらレオンに抱きついている。グレシルだってベリアル以外には興味もなかったのに、子供みたいに泣きながら、レオンの足にしがみついていた。
確かに今回この城に訪れたのは、あのベリアルとグレシルが人族と契約したと聞いたからだ。てっきり脅されたか、無理強いされたかのどちらかだと思っていた。
そんなに強い人族なんて見たことなかったから、興味がわいたのだ。
「ごめんな、心配かけた。アスモデウスも仮契約したから、問題ないよ」
「……仮契約? アスモデウス様と? 仮契約ぅぅぅ!?」
「ベリアルさま……ど、ど、ど、どうしましょう!!」
「え? なに、ダメだった?」
この男……確かにさっきまで化け物みたいな聖神力を操っていなかった? 私、見間違いではないはずよね? ずいぶん頼りなく見えるけれど、気のせいよね……?
「か、解除して! 契約解除!!」
「そうです! レオンさま、実験の対象にされる前に早く早く早く!!」
「あら、それは無理ねぇ。今回の仮契約、最低七日間は解除できないって項目いれたもの」
ベリアルとグレシルは青ざめたまま、絶望感満載の表情を浮かべている。ちょっと失礼よね。主人は殺さないって契約書に書いてあるのに。
しかもこの男、注意書きの『※実験の結果、死に至った場合は除く』まで削除させたのよ。ほんと腹立たしい。
どうせ毒は効かないから、思いっきり実験させてもらうけれど。
「あぁ、それも心配ないから。俺、毒とか効かないし」
「「へ……?」」
「そういうのオート回復で全然平気なんだよ。だから大丈夫……って言ってなかったっけ?」
「「そんなの、聞いてない!!」」
「まさかそこまで常識から外れてるなんて……」とか、「あれ、レオンさまって人族でしたよね?」とか、なにやらブツブツ言っていたけれど、ようやく落ち着いたみたいね。
「あー……ごめんな。まぁ、そういう訳なので、アスモデウスもよろしくな」
レオンに穏やかで爽やかな笑顔を向けられた。たったそれだけの事が、アスモデウスの心をほんの少し温かくした。
こんな私にも微笑いかけてくれた……。
***
私は物心ついた時には、両親からも捨てられて一人だった。
珍しいことに自分の魔力が毒属性で、両親も持て余してしまったのだと理解している。感情が高ぶれば毒霧を放ってしまうのだ、命がいくつあっても足りないだろう。
そのうち、毒属性を持つ仲間ができた。みんな家族からも見放されていたので、寄り添う存在がいるのは大きかった。お互い毒には免疫があったので、対等な関係だった。
私は毒属性の扱い方を極めるために、研究にのめり込んだ。毒を正しく扱えるようになって、仲間にも教えれば他の悪魔族と同じようになれると思ったからだ。
そのうち誰よりも毒の扱いが上手くなった。やがて誰よりも強力な毒を扱えるようになったが、対等な仲間だった彼らは私を避けるようになった。
私の毒霧が仲間にも効いてしまったからだ。また一人になってしまった。
それからは契約した主人でさえも実験の対象にして、さらに研究に没頭した。もう、私にはそれしかなかったから。
いつのまにか悪魔族の中ではトップに近い魔力を身につけていた。実験のこともあり、悪魔族の中では『狂気の女王』として有名になってしまった。
誰もが顔を背けて近寄らない。私が行けば蜘蛛の子を散らしたみたいに、誰もいなくなる。
そんな私にレオンは笑顔を向けてくれたのだ。
「アスモデウス、今日は何してるんだ?」
「……後味のいい毒の研究」
「げっ! マジでやってんのか……なるべく、本当に出来るだけ美味しくお願いします」
仮契約を結んでから、レオンは毎日やってきてどうでもいい話をしていく。この男は一体何をしにきてるんだろう?
研究用に部屋を用意してくれたのはありがたいし、基本的には好きにさせてくれるから、今までの主人の中では一番待遇がいいけれど。
「レオン、これを味見してもらえる?」
「……………………わ、わかった」
たっぷり間を置いてから小瓶に入った毒を飲み干す。多分、だいぶ味は良くなっているはずなんだけれど。
「…………ウソだろ」
「どう? 苦味とエグ味を徹底的に排除したのよ」
「ビリビリするけど飲める……! すごい! アスモデウス、お前すごいな!!」
屈託のない満面の笑顔だ。その笑顔を見ると、心がポカポカと温かくなる。私に笑顔を向けてくれる、この瞬間が心地よかった。
————それなのに。
ここ三日ほどレオンはやって来なかった。たしかに忙しい時は来れないと最初に言われたけれど、三日も来ないなんてあんまりじゃないかしら? 自分から希望したことだけれど、食事もひとりだから会う機会がないのよね。
気になって仕方なくて、まったく研究が進まない。
「何故……私がこんなに振り回されているのかしらねぇ……」
どうにも研究が進まないので、毒を振り撒かないように細心の注意を払いながら、城内のレオンを探し始めた。
(……いた!)
「あれ? お前ら、星の輪熊の時のちびっ子たちじゃないか? 元気だったか!? どうしたんだよ、そんなボロボロで……」
城門から少し入った所にうずくまっていた下級悪魔に、手を差し伸べるレオンを見つけた。城の中に住まいを与えて、食事を食べさせようと手配している。さらに仕事を与えて、ベリアルに教育係を頼んでいた。
ベリアルはレオンに頼られているのねぇ……。
後で子供たちの中で最年長の下級悪魔、ルディに話を聞くと、レオンが進めた緑化計画によって荒野は草原になり、花が咲くようになったそうだ。動物や魔物がやってきて、とても豊かになっていると話していた。
それでも弱い悪魔族はまだまだ厳しい生活を強いられていて、レオンを頼ってきたそうだ。契約も交わして、城で働くことにしたらしい。
次の日も先日の下級悪魔の紹介で他の悪魔達がやってきていて、レオンは忙しそうにしている。私のところに来る時間はないようだった。
本当にイライラする————最初の七日間もとっくに過ぎて、いつでも私からだって契約解除できるというのに。ベリアルには頼ることがあっても、私に頼ることは何もないのかしら?
空には月が高くのぼり、一日が終わろうとしている。今日もあの笑顔は見れなかったわ……。
それにしても、何故こんなにイライラしているのかしらねぇ?
「アスモデウス! 元気にしてたか? しばらく来れなくてごめんな!」
突然、部屋のバルコニーにふわりとレオンが降り立った。月に照らされた美しい黒い翼は、すぐに消えてしまう。少し残念だった。
そしていつものように、穏やかで爽やかな笑顔を私に向けてくる。
あぁ、やっとこの笑顔が見れた————
————そう、レオンの笑顔が見たかった。
なんだ、そうだったのね。私は笑顔を向けられる瞬間というより、レオンの笑顔が好きだったんだわ。
「随分と忙しいのねぇ。はい、これ試作品。飲んでみて」
「うーん、なんか最近ここで働きたいって悪魔族が多くてさ。その処理で時間取られるんだよな」
そう言いながら、レオンは小瓶を受け取る。最近は味も良くなってきたのか、抵抗なく飲むようになった。今日もグイッと勢いよく流し込んでいる。
「おぉ! 今日のやつ美味い! 何だこれ、甘くて飲みやすい!」
「ふふ、そう? それはよかった。研究した甲斐があったわ。それにね、味を改変した事で毒性も低くなって、むしろ薬のような効果があるみたいなの」
「あ、やっぱり!? 最近アスモデウスからもらったヤツ飲むと疲れが取れるんだよなぁ。本当にすごい才能だな!」
この男は……わかって言ってるのかしらねぇ? そんな風に言ってもらえる事が、私にとって何よりも嬉しい事だって。
忌み嫌われてきた私の能力を、そんな風に認めてくれるのはレオン、あなただけなのよ?
多分、もうとっくに決めていたのね。最初の七日間が過ぎても、もとの場所に帰るなんて、考えもしなかったのだから。
「ねぇ、レオン。私、あなたの下僕になりたいのだけれど、契約してもらえる?」
「は……? アスモデウスも俺の下僕に……?」
「えぇ、もちろんあなたの願いは叶えるし、この元気になる飲み物の研究と、必要な分だけ提供もするわ」
「本当に!? いいのか!? いやー、実はこの飲み物すごく気に入ったんだよなぁ、アスモデウス、ありがとう!」
それはそれは、嬉しそうな笑顔だった。レオンがいてくれれば、私に笑顔を向けてくれれば、それでいいの。それだけで、私の心が満たされていく。
私の対価は、レオン様、あなたの笑顔です。
「よかったぁぁ! レオンさまは負けないと思ってたけど、よかったぁぁぁぁ!!」
(なんなの、これは……?)
アスモデウスは非常に驚いていた。
あの他種族嫌いのベリアルが、瞳に涙をためながらレオンに抱きついている。グレシルだってベリアル以外には興味もなかったのに、子供みたいに泣きながら、レオンの足にしがみついていた。
確かに今回この城に訪れたのは、あのベリアルとグレシルが人族と契約したと聞いたからだ。てっきり脅されたか、無理強いされたかのどちらかだと思っていた。
そんなに強い人族なんて見たことなかったから、興味がわいたのだ。
「ごめんな、心配かけた。アスモデウスも仮契約したから、問題ないよ」
「……仮契約? アスモデウス様と? 仮契約ぅぅぅ!?」
「ベリアルさま……ど、ど、ど、どうしましょう!!」
「え? なに、ダメだった?」
この男……確かにさっきまで化け物みたいな聖神力を操っていなかった? 私、見間違いではないはずよね? ずいぶん頼りなく見えるけれど、気のせいよね……?
「か、解除して! 契約解除!!」
「そうです! レオンさま、実験の対象にされる前に早く早く早く!!」
「あら、それは無理ねぇ。今回の仮契約、最低七日間は解除できないって項目いれたもの」
ベリアルとグレシルは青ざめたまま、絶望感満載の表情を浮かべている。ちょっと失礼よね。主人は殺さないって契約書に書いてあるのに。
しかもこの男、注意書きの『※実験の結果、死に至った場合は除く』まで削除させたのよ。ほんと腹立たしい。
どうせ毒は効かないから、思いっきり実験させてもらうけれど。
「あぁ、それも心配ないから。俺、毒とか効かないし」
「「へ……?」」
「そういうのオート回復で全然平気なんだよ。だから大丈夫……って言ってなかったっけ?」
「「そんなの、聞いてない!!」」
「まさかそこまで常識から外れてるなんて……」とか、「あれ、レオンさまって人族でしたよね?」とか、なにやらブツブツ言っていたけれど、ようやく落ち着いたみたいね。
「あー……ごめんな。まぁ、そういう訳なので、アスモデウスもよろしくな」
レオンに穏やかで爽やかな笑顔を向けられた。たったそれだけの事が、アスモデウスの心をほんの少し温かくした。
こんな私にも微笑いかけてくれた……。
***
私は物心ついた時には、両親からも捨てられて一人だった。
珍しいことに自分の魔力が毒属性で、両親も持て余してしまったのだと理解している。感情が高ぶれば毒霧を放ってしまうのだ、命がいくつあっても足りないだろう。
そのうち、毒属性を持つ仲間ができた。みんな家族からも見放されていたので、寄り添う存在がいるのは大きかった。お互い毒には免疫があったので、対等な関係だった。
私は毒属性の扱い方を極めるために、研究にのめり込んだ。毒を正しく扱えるようになって、仲間にも教えれば他の悪魔族と同じようになれると思ったからだ。
そのうち誰よりも毒の扱いが上手くなった。やがて誰よりも強力な毒を扱えるようになったが、対等な仲間だった彼らは私を避けるようになった。
私の毒霧が仲間にも効いてしまったからだ。また一人になってしまった。
それからは契約した主人でさえも実験の対象にして、さらに研究に没頭した。もう、私にはそれしかなかったから。
いつのまにか悪魔族の中ではトップに近い魔力を身につけていた。実験のこともあり、悪魔族の中では『狂気の女王』として有名になってしまった。
誰もが顔を背けて近寄らない。私が行けば蜘蛛の子を散らしたみたいに、誰もいなくなる。
そんな私にレオンは笑顔を向けてくれたのだ。
「アスモデウス、今日は何してるんだ?」
「……後味のいい毒の研究」
「げっ! マジでやってんのか……なるべく、本当に出来るだけ美味しくお願いします」
仮契約を結んでから、レオンは毎日やってきてどうでもいい話をしていく。この男は一体何をしにきてるんだろう?
研究用に部屋を用意してくれたのはありがたいし、基本的には好きにさせてくれるから、今までの主人の中では一番待遇がいいけれど。
「レオン、これを味見してもらえる?」
「……………………わ、わかった」
たっぷり間を置いてから小瓶に入った毒を飲み干す。多分、だいぶ味は良くなっているはずなんだけれど。
「…………ウソだろ」
「どう? 苦味とエグ味を徹底的に排除したのよ」
「ビリビリするけど飲める……! すごい! アスモデウス、お前すごいな!!」
屈託のない満面の笑顔だ。その笑顔を見ると、心がポカポカと温かくなる。私に笑顔を向けてくれる、この瞬間が心地よかった。
————それなのに。
ここ三日ほどレオンはやって来なかった。たしかに忙しい時は来れないと最初に言われたけれど、三日も来ないなんてあんまりじゃないかしら? 自分から希望したことだけれど、食事もひとりだから会う機会がないのよね。
気になって仕方なくて、まったく研究が進まない。
「何故……私がこんなに振り回されているのかしらねぇ……」
どうにも研究が進まないので、毒を振り撒かないように細心の注意を払いながら、城内のレオンを探し始めた。
(……いた!)
「あれ? お前ら、星の輪熊の時のちびっ子たちじゃないか? 元気だったか!? どうしたんだよ、そんなボロボロで……」
城門から少し入った所にうずくまっていた下級悪魔に、手を差し伸べるレオンを見つけた。城の中に住まいを与えて、食事を食べさせようと手配している。さらに仕事を与えて、ベリアルに教育係を頼んでいた。
ベリアルはレオンに頼られているのねぇ……。
後で子供たちの中で最年長の下級悪魔、ルディに話を聞くと、レオンが進めた緑化計画によって荒野は草原になり、花が咲くようになったそうだ。動物や魔物がやってきて、とても豊かになっていると話していた。
それでも弱い悪魔族はまだまだ厳しい生活を強いられていて、レオンを頼ってきたそうだ。契約も交わして、城で働くことにしたらしい。
次の日も先日の下級悪魔の紹介で他の悪魔達がやってきていて、レオンは忙しそうにしている。私のところに来る時間はないようだった。
本当にイライラする————最初の七日間もとっくに過ぎて、いつでも私からだって契約解除できるというのに。ベリアルには頼ることがあっても、私に頼ることは何もないのかしら?
空には月が高くのぼり、一日が終わろうとしている。今日もあの笑顔は見れなかったわ……。
それにしても、何故こんなにイライラしているのかしらねぇ?
「アスモデウス! 元気にしてたか? しばらく来れなくてごめんな!」
突然、部屋のバルコニーにふわりとレオンが降り立った。月に照らされた美しい黒い翼は、すぐに消えてしまう。少し残念だった。
そしていつものように、穏やかで爽やかな笑顔を私に向けてくる。
あぁ、やっとこの笑顔が見れた————
————そう、レオンの笑顔が見たかった。
なんだ、そうだったのね。私は笑顔を向けられる瞬間というより、レオンの笑顔が好きだったんだわ。
「随分と忙しいのねぇ。はい、これ試作品。飲んでみて」
「うーん、なんか最近ここで働きたいって悪魔族が多くてさ。その処理で時間取られるんだよな」
そう言いながら、レオンは小瓶を受け取る。最近は味も良くなってきたのか、抵抗なく飲むようになった。今日もグイッと勢いよく流し込んでいる。
「おぉ! 今日のやつ美味い! 何だこれ、甘くて飲みやすい!」
「ふふ、そう? それはよかった。研究した甲斐があったわ。それにね、味を改変した事で毒性も低くなって、むしろ薬のような効果があるみたいなの」
「あ、やっぱり!? 最近アスモデウスからもらったヤツ飲むと疲れが取れるんだよなぁ。本当にすごい才能だな!」
この男は……わかって言ってるのかしらねぇ? そんな風に言ってもらえる事が、私にとって何よりも嬉しい事だって。
忌み嫌われてきた私の能力を、そんな風に認めてくれるのはレオン、あなただけなのよ?
多分、もうとっくに決めていたのね。最初の七日間が過ぎても、もとの場所に帰るなんて、考えもしなかったのだから。
「ねぇ、レオン。私、あなたの下僕になりたいのだけれど、契約してもらえる?」
「は……? アスモデウスも俺の下僕に……?」
「えぇ、もちろんあなたの願いは叶えるし、この元気になる飲み物の研究と、必要な分だけ提供もするわ」
「本当に!? いいのか!? いやー、実はこの飲み物すごく気に入ったんだよなぁ、アスモデウス、ありがとう!」
それはそれは、嬉しそうな笑顔だった。レオンがいてくれれば、私に笑顔を向けてくれれば、それでいいの。それだけで、私の心が満たされていく。
私の対価は、レオン様、あなたの笑顔です。
11
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
家の全仕事を請け負っていた私ですが「無能はいらない!」と追放されました。
水垣するめ
恋愛
主人公のミア・スコットは幼い頃から家の仕事をさせられていた。
兄と妹が優秀すぎたため、ミアは「無能」とレッテルが貼られていた。
しかし幼い頃から仕事を行ってきたミアは仕事の腕が鍛えられ、とても優秀になっていた。
それは公爵家の仕事を一人で回せるくらいに。
だが最初からミアを見下している両親や兄と妹はそれには気づかない。
そしてある日、とうとうミアを家から追い出してしまう。
自由になったミアは人生を謳歌し始める。
それと対象的に、ミアを追放したスコット家は仕事が回らなくなり没落していく……。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる