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謝らない忍者 (シノブ39)
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予想外の言葉に唖然とするもシノブにはなおも分からない。謝る? 誤ったのはあっちなんだからむしろ謝られるのはこちらなのでは? 言い間違えたのかしら? とシノブは思うもスレイヤーは顔を歪ませる。
「アカイというのか、そうか。っで、なに妙な顔をしているんだ? お前が謝るのが当然だろ。お前は彼をだまくらかして利用してるんだからな!」
シノブは驚きのあまり身体が動かないので代わりに魂が垂直に跳び上がった。危ないなぁ幽体離脱しちゃうよ!
「兄さんは何を言っているの! 私はあの男を騙してなんていません」
訴え虚しくスレイヤーは首を振った。
「だから話を聞いたといったぞ。お前が言葉巧みに彼を騙して利用していることをな」
「だからそれは違うって! あいつは私の事が大好きなんだから喜んで協力しているのよ。別に良いでしょ! 本人が望んでやっているんだからさ。私は金銭とか特に要求していないんだけどぉあっちが出すってきかないからさぁ」
「それを騙しているというんだ! 何故ならお前は王子の事を一言も喋っていないだろ!」
「うぐっ!」
口の中に藁を突っ込まれたようにシノブの口は開いたまま動かない。痛いところを、突かれた。私がアカイとの間で一番注意を払ってきたところに気付くとは、さすがは兄さん……まずい、それはまずい。もしかしてアカイに王子のことを話していたのでは? そうなると旅が難しくなる! 荷物を持ってもらえなくなる!
「まさか、あのことを話しちゃったとか?」
「安心しろ。俺はアカイにお前と王子についての話はしてはいない。あまりにも気の毒だからな。まさかお前が王妃になりたいがために旅を続けているだなんて、知ったらどうなることやら。なにが私のことが好きだから、だ。そうやって人の心を弄んで人としてどうなんだ! 血を分けた妹がこんな不道徳なことをしているのは到底見逃せん!」
シノブは息を深く吸い身体に気合を入れる。ここで負けては、ならない。兄さんは間違えている。これは人道上の問題ではなく恋愛の問題なのだ。当事者同士以外の他人からつべこべと口を挟まれる言われる筋合いなどない! そうだ私とアカイの関係はそういうひっくい善悪の次元の問題ではないんだ! なんと言われようが私は謝らないしアカイとは別れません!
「いいえ、それは違うわ兄さん。見て知ったでしょ? あのアカイはブサイクで冴えない中年男。よく知っているでしょ? 私はこの通り美人で若い女。そんな私がアカイと旅をするのだからそれぐらいしても当然なのよ。なんか勘違いしてない?」
「己惚れるな! 馬鹿かお前は! 調子に乗るな! もういつものことだがお前は自惚れが過ぎる! 自分にどこまで自信があるんだ! その鼻っ柱をへし折ってやりたいぞ!」
「自惚れではなく事実じゃないの。それでね兄さん、まだ分かっていないようだから言うけど私とアカイは疑似恋愛関係なの。アカイが私の協力するかぎりは、私はアカイに対してもしかしたら恋愛関係に発展するかもとかいう期待に応えてあげているつもりなの。繰り返すけどブサイクで冴えない中年男なアカイは綺麗で若い女に対して最後の望みのような期待をし続けているのよ。それは毎日がバラ色の素晴らしき日々になっているのかもしれない。いいえなっているわ。私がいなきゃアカイの人生なんて錆色だもの。これがひょっとしたら彼にとってかろうじて人間として存在を維持ができている要因という可能性だって否定できやしない。だから私は王子の事を黙りつづけているし最後まで言わない。それが優しさなのよ。世の中には隠した方が幸せな方があるってこと。つまりこれは私の彼への感謝と敬愛心の現れなのよ」
「ふざけるな! この盗人猛々しき詐欺師が! 人道的に問題があるしそんな商売女みたいな開き直った意識を許すわけにはいかん! お前は昔からそうだ。自分勝手で妄想が激しくすぐ男を利用しようとする。我がままにも程がある! 今回の件は特に酷すぎる。王妃落選を陰謀のせいだとして王妃候補者を暗殺未遂し追放されるも脱走からのアカイという全く無関係な外部のものを騙しての遠慮なき利用、目に余る! おまけになんだ世界の平和を救う旅とは! お前の汚い私怨に大義名分をつけるな! それに男を付き合わせるな! 問答は不要だ! よってこれよりお前を里に連れ帰る。その前にちゃんとアカイにことのあらましを正直に説明をして謝らせる。絶対にそうさせる」
「兄さんの分からず屋! いつも私の言うことをすぐに信じないで勝手に話を進める。兄さんこそ思い込みが激しいのよ。私は里には帰らないしアカイにも謝りません! 陰謀は確かにあるしアカイには王子のことは話さない。そして私が王妃なること。それが正しいことなのよ。これが世界を救う唯一の方法! だから私はそれを貫き通す!」
「駄目だ! お前は里に帰って忍者をやめそして大人しくどこか嫁に行くんだ。お前ならすぐに貰い手もあるだろうから即刻嫁がせる! 覚悟しろ!」
「絶対に嫌よ。私は王都に戻って陰謀を打破して王妃になる!」
荒々しい足音と共にスレイヤーはシノブへと近づいてくる。その手には縄が握られており、シノブは息を吸いそれから放った。
「アカイ助けて!!」
扉が開く。
「アカイというのか、そうか。っで、なに妙な顔をしているんだ? お前が謝るのが当然だろ。お前は彼をだまくらかして利用してるんだからな!」
シノブは驚きのあまり身体が動かないので代わりに魂が垂直に跳び上がった。危ないなぁ幽体離脱しちゃうよ!
「兄さんは何を言っているの! 私はあの男を騙してなんていません」
訴え虚しくスレイヤーは首を振った。
「だから話を聞いたといったぞ。お前が言葉巧みに彼を騙して利用していることをな」
「だからそれは違うって! あいつは私の事が大好きなんだから喜んで協力しているのよ。別に良いでしょ! 本人が望んでやっているんだからさ。私は金銭とか特に要求していないんだけどぉあっちが出すってきかないからさぁ」
「それを騙しているというんだ! 何故ならお前は王子の事を一言も喋っていないだろ!」
「うぐっ!」
口の中に藁を突っ込まれたようにシノブの口は開いたまま動かない。痛いところを、突かれた。私がアカイとの間で一番注意を払ってきたところに気付くとは、さすがは兄さん……まずい、それはまずい。もしかしてアカイに王子のことを話していたのでは? そうなると旅が難しくなる! 荷物を持ってもらえなくなる!
「まさか、あのことを話しちゃったとか?」
「安心しろ。俺はアカイにお前と王子についての話はしてはいない。あまりにも気の毒だからな。まさかお前が王妃になりたいがために旅を続けているだなんて、知ったらどうなることやら。なにが私のことが好きだから、だ。そうやって人の心を弄んで人としてどうなんだ! 血を分けた妹がこんな不道徳なことをしているのは到底見逃せん!」
シノブは息を深く吸い身体に気合を入れる。ここで負けては、ならない。兄さんは間違えている。これは人道上の問題ではなく恋愛の問題なのだ。当事者同士以外の他人からつべこべと口を挟まれる言われる筋合いなどない! そうだ私とアカイの関係はそういうひっくい善悪の次元の問題ではないんだ! なんと言われようが私は謝らないしアカイとは別れません!
「いいえ、それは違うわ兄さん。見て知ったでしょ? あのアカイはブサイクで冴えない中年男。よく知っているでしょ? 私はこの通り美人で若い女。そんな私がアカイと旅をするのだからそれぐらいしても当然なのよ。なんか勘違いしてない?」
「己惚れるな! 馬鹿かお前は! 調子に乗るな! もういつものことだがお前は自惚れが過ぎる! 自分にどこまで自信があるんだ! その鼻っ柱をへし折ってやりたいぞ!」
「自惚れではなく事実じゃないの。それでね兄さん、まだ分かっていないようだから言うけど私とアカイは疑似恋愛関係なの。アカイが私の協力するかぎりは、私はアカイに対してもしかしたら恋愛関係に発展するかもとかいう期待に応えてあげているつもりなの。繰り返すけどブサイクで冴えない中年男なアカイは綺麗で若い女に対して最後の望みのような期待をし続けているのよ。それは毎日がバラ色の素晴らしき日々になっているのかもしれない。いいえなっているわ。私がいなきゃアカイの人生なんて錆色だもの。これがひょっとしたら彼にとってかろうじて人間として存在を維持ができている要因という可能性だって否定できやしない。だから私は王子の事を黙りつづけているし最後まで言わない。それが優しさなのよ。世の中には隠した方が幸せな方があるってこと。つまりこれは私の彼への感謝と敬愛心の現れなのよ」
「ふざけるな! この盗人猛々しき詐欺師が! 人道的に問題があるしそんな商売女みたいな開き直った意識を許すわけにはいかん! お前は昔からそうだ。自分勝手で妄想が激しくすぐ男を利用しようとする。我がままにも程がある! 今回の件は特に酷すぎる。王妃落選を陰謀のせいだとして王妃候補者を暗殺未遂し追放されるも脱走からのアカイという全く無関係な外部のものを騙しての遠慮なき利用、目に余る! おまけになんだ世界の平和を救う旅とは! お前の汚い私怨に大義名分をつけるな! それに男を付き合わせるな! 問答は不要だ! よってこれよりお前を里に連れ帰る。その前にちゃんとアカイにことのあらましを正直に説明をして謝らせる。絶対にそうさせる」
「兄さんの分からず屋! いつも私の言うことをすぐに信じないで勝手に話を進める。兄さんこそ思い込みが激しいのよ。私は里には帰らないしアカイにも謝りません! 陰謀は確かにあるしアカイには王子のことは話さない。そして私が王妃なること。それが正しいことなのよ。これが世界を救う唯一の方法! だから私はそれを貫き通す!」
「駄目だ! お前は里に帰って忍者をやめそして大人しくどこか嫁に行くんだ。お前ならすぐに貰い手もあるだろうから即刻嫁がせる! 覚悟しろ!」
「絶対に嫌よ。私は王都に戻って陰謀を打破して王妃になる!」
荒々しい足音と共にスレイヤーはシノブへと近づいてくる。その手には縄が握られており、シノブは息を吸いそれから放った。
「アカイ助けて!!」
扉が開く。
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