龍を討つもの、龍となるもの

かみやなおあき

文字の大きさ
282 / 313
第3部 私達でなければならない

天へのおねだり

しおりを挟む
 アルの問いにシオンは森に目を向ける。

 逮捕だけを目的とするのならこのままこの場から離れ、兵を呼び森に投入すれば良い。

 こうすればジーナと話をせずに済み、すべては解決する。

 龍の騎士としてはそうすべきである。彼と話すことなど何もない。

 単独で会いたいというのに向うの勝手な言い分であり、聞く必要などないのだ。

 しかしそれは怯えでは? とシオンはまた体温が下がる感覚に襲われる。

 逃げなのでは? この怯えから逃げ出したい……怖いとでもいうのか?

 想像もできない言葉であるのに、龍についてどのような話をしてくるのかまるで見当がつかないというのに、怖がるというのはなんだ?

 彼が真実でも持っているとでもいうのか? ありえない。

 地の果てのような西域からやってきたこの世界で唯一龍の信仰を持たないどころか、敵意のみを抱いている男にいったいどんな言葉が言えるのだろう? この私は何を恐れているというのだ?

 この龍の騎士が、長年にわたるどころか物心ついた頃から龍身様と共にいて騎士として彼女を守るべく、ずっと生きて来て今も生きているこの自分があの男に何を恐れる。

『本当に?』

 意識の裏に例の声が張りつき、その問いが鳴った。だからシオンは前に出た。

「案内を頼むわアル君。正真正銘にいまは私一人よ。ジーナがそう言うのなら、いいわ会ってあげる」

 アルは分かりましたと歩きだしシオンもついて行く。

 今の自分は外装であり、腰には剣を下げており、捕縛用の縄も持ち合わせている。

 隙あらば刺し、それから捕縛をしても良い。何の遠慮もいらない。それが彼の為でもある

 アル君も状況次第では私の方につくだろう。龍の赤子の件は彼にとってジーナよりも重要なものだ。

 それは彼だって分かっているのだから私が強く言えばこちらの味方となる。

 あれを先に知ったのはかえって良かったかもしれない。そういえば。

「ジーナは赤子の件は存じていますか?」

「えっ? ジーナ隊長がですか? いいえ、いいえ。隊長は龍についての話なんてしませんし、この話についても興味を持たれないでしょう。このことが外部の人に流れたのはシオン様のみです」

「ならばよし。けどもアル君。私を外部の人扱いは心外ですね。龍の騎士は南ソグの少数民族の庇護者とも言える存在といえるじゃありませんか」

「それもそうでした。失礼いたしました、では訂正します。身内のものにしか話してはおりません」

 そうそうと頷くもシオンはこのことを黙って胸の内に収めてどうしようという発想はまるで出てこなかった。

 あのまま赤子が大きくなり自らの血が龍のものだと知ったのなら……偽龍のものであるとしても、知ったのなら……

「シオン様?」

 アルが背後から声を掛けてきた? 後ろ? どうして?

「行きすぎですよこちらです」

 思考が制限されたように頭は停止し脚だけが動いていたようだ。最近、このようなことが良く起きる。

 龍のことを考えたりジーナのことを考えたりすると、こうなる。

 何かが止めている、何らかの力が止めている……だが、それは何のために?

 私は何を考えたらいけないのか? しかしどうしてか、自分の疑問と共に足早となっていく不可解さにシオンは乗っていた。

 なにかに誰かに近づいて行くにつれて……ジーナに近づいて行くにつれて……頭の中が冴えて来て……何かを思い出すように……

 いつも頭の中にいた何かが甦るように……そうだ、彼が傍にいると、なにかがその傍らにいたのだ……龍身ではないものが……

 そしてそれはジーナにとっても私にとっても大切なものであり……思い出してはならない、という思いがこみ上げてくるというのに。

「シオン様。僕はここまでです」

 いつのまにか森の中。戸惑うも、だが記憶が遅れてやってきたのかどこからどう歩きどれくらい歩いたのかがすぐに思い出せた。

 それはまるで歩いている最中は大事なことを考えているから、余計なことを考えることを遮断していたかのように。

 そうであるのに、何を考えていたのかは思い出せないどころか、何かを考えているという空っぽなことしか考えていないということであった。

 それでもシオンは自分の中に何か欠落があることを意識できた。それはさっき感じていた胸の奥の空洞のようなもの。

 歩けば歩くほどにその空洞の存在を認識でき、進めば進むほどにその欠落の大きさに気付く。ただ、それが何かが、分からないまま。

「ジーナ隊長はちょっとこの先にいると思われます。一人であることがジーナ隊長の言葉でしたから、僕はこれ以上ここにいることはできません」

「そういうことね、わかった。けど具体的にどのあたりにいるとか教えてくれる?」

「僕も分かりません。実のところ僕は隊長にずっとお会いしていないのです。一族のものに頼んで食料や物資を指定された場所に置いておくと翌日には回収されたのが確認されますが、その届けたものも姿を見たことはありません。僕は定期的にここに来て話をするのですが、ジーナ隊長の姿は見えず声が天から降りて来るのです」

「つまり木の上にいるということですね。へぇ、それが彼の潜伏方法ですか。やりますね」

「木の上なのですかね……」

 アルが見上げるシオンも見上げ木々の梢が折り重なり、空を遮り微かな木洩れ日の光が見えるのみの天がそこにあった。

「僕だって地面を見て聞いているわけじゃありません。結構熱心に探しますよ。でも、声の出所がどこか分からないし物音すらしないのです。この静かな森の中で風で揺れる木々のせせらぎに混じってジーナ隊長の声が来るのです。上から、まるで天から僕に降りて来るかのように。僕はたまにこれは妄想なのではないかと思うのです。すべては僕の心の中の声が反響しているのではないかと。ここは封禁の森にギリギリ被っている場所です。なんらかの龍の力が働いているのかもしれないと思うものの、それがどうしてジーナ隊長に関係しているのかが、僕には分かりません。だって隊長は龍から最も離れた存在ではないですか。決して龍への信仰に目覚めない、目覚めなかった人。僕や僕の一族は精霊を優先させますが、それでも龍の力を信じてはいます。これは矛盾はしません。精霊の導きも龍の力の偉大さも同時に信じることができるのです」

「……けれどもジーナは頑ななまでに龍の信仰を拒んでいましたね。面白いのは……彼自身が何らかの宗教といったものを信仰しているようにはみえなかったこと。無宗教だというおかしなものもあるにはあるそうですが、彼にはそういった虚無的な態度はありませんでした。だから私もたまに思ったこともありました。この人は龍の信仰をはじめから有している人なのではないかと?」

 風が吹き木々がざわめく音を聞きながらシオンはアルの瞳に怯えの色が宿るのを、見る。

 触れてはいけないところに、気づいてはいけないところに、見てはならないものを見てしまったというのか?

「信じているのに信じていないと口にする、その分裂その矛盾」

 どうしようもないぐらいに彼だ、とシオンはおかしくもなった。

「ジーナ隊長がもしもシオン様の言われるように龍の信徒だったとしましたら行動だけならジーナ隊長は全軍で最高勲章を授与した唯一の人です。だけども今回の行動は、どう解釈すればいいのですか? まさかジーナ隊長は龍の為にこのようなことをしているとでも?」

 そんなことは有り得ない……そんなことは……シオンは二度同じことを繰り返し思うなか、辛うじてひとつの仮定が頭に過り。それこそ天から放たれたような、そんな角度から降りてきた。

 もしもそうだとしたら、ルーゲン師の行いの全てが間違いだとしたら……シオンはそう思うといまだ消えぬその過去からの嫌悪感が酸味と重みを伴って込み上げてきた。

 そう……あの儀式の最後の最後に行われる龍の婿の儀式を阻止するというのなら、私はもしかして……いや、そんな馬鹿な。龍身様はルーゲン師を受け入れられたではないか、あんなに昔は拒絶していたのに……誰が、拒絶していた?

 シオンは再び混乱しだし思考が止まると、無音が耳の奥深くにまで入り、痛く響いた。

 それでもシオンは帰ろうという気にはなれなかった。あらゆる苦痛がこの先で待っていそうであるのにシオンは森の奥を、見る。

「私はそれを確かめに行きます。帰りなさいアル君。赤子について後日また話をしましょう。それでは」

 ご注意を、とアルの言葉を背後で聞きながらシオンは歩き出した。

 地面は誰かが通った形跡はなくまた人間の気配はどこにも感じられない。

 どこまで歩けばいいのか分からぬまま歩き、もしかして自分の方から声を掛けなければならないのかとも思いつつ奥へと歩き続ける。

 シオンは奇妙な感覚に陥り出した。

 というかこの奇妙さはそのままジーナとの会話や彼のことを考える際に起こりがちな現象だとも思い出す。

 ぐるぐると同じところを周りどこにも行けないあの感じ……少し角度を変えたりしたら大きな変化が生じるのに、行ったり来たりを繰り返す回転。

 だからシオンはそこでいきなり立ち止まり、天に向かって叫んだ。

「ジーナ来ましたよ! シオンです! 私はここにいます」

 しかし呼べども天は応えず風の静かな音が聞こえるのみだった。

「あなたはどこにいるのですか?」

 自分の声が森の中で遠くまで響いているのがシオンは聞いていた。

 だが声は山彦のように返ってはこず、森へと吸い込まれ消えてゆくも、しかしなにかが来る気配がしたと同時に、それは来た。

「シオン、よく来てくれた」

 反射的にシオンは空を見上げるも、そこには木々の梢の隙間から見える天しかなかった。

 そこに人がいるはずがない。そうであるのに確かに声は、間違いなくそこからだった。

 それともあなたは光の一部となっているのですか? 風が強く吹き、木々の枝が揺れ天が広く開く。

 光の眩しさの中で声が落ちて来た。

「ヘイムは、元気か?」

 聞いた途端にシオンは自身のなかで感じ続けていた空洞が瞬時に満ちたことを、感じた。

 その言葉は水なのかまたは光なのかその混ざり合ったなにかであるのか、奥で満たされ溢れ出るもの瞳を通じて零れ落ち続けた。とめどなく湧き出る涙をシオンは見た。

 その光を含んだ水をシオンは拭わずにそのままにした。水で光がぼやけ何も正しくは見えない。

 それで良いとシオンは思う。私は正しくものを見ていないのだから、ぼやけた光の中で、生きているのだから。

 その霞がかかる認識の中でシオンは天に向かって、ねだった。

「もう一度、言ってください」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

そのご寵愛、理由が分かりません

秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。 幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに—— 「君との婚約はなかったことに」 卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り! え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー! 領地に帰ってスローライフしよう! そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて—— 「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」 ……は??? お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!? 刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり—— 気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。 でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……? 夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー! 理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。 ※毎朝6時、夕方18時更新! ※他のサイトにも掲載しています。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました

ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。 ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。 王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。 そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。 「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。

捨てられた王妃は情熱王子に攫われて

きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。 貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?  猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。  疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り―― ざまあ系の物語です。

田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜

侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」  十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。  弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。  お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。  七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!  以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。  その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。  一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。

皇帝陛下の寵愛は、身に余りすぎて重すぎる

若松だんご
恋愛
――喜べ、エナ! お前にも縁談が来たぞ! 数年前の戦で父を、病で母を亡くしたエナ。 跡継ぎである幼い弟と二人、後見人(と言う名の乗っ取り)の叔父によりずっと塔に幽閉されていたエナ。 両親の不在、後見人の暴虐。弟を守らねばと、一生懸命だったあまりに、婚期を逃していたエナに、叔父が(お金目当ての)縁談を持ちかけてくるけれど。 ――すまないが、その縁談は無効にさせてもらう! エナを救ってくれたのは、幼馴染のリアハルト皇子……ではなく、今は皇帝となったリアハルト陛下。 彼は先帝の第一皇子だったけれど、父帝とその愛妾により、都から放逐され、エナの父のもとに身を寄せ、エナとともに育った人物。 ――結婚の約束、しただろう? 昔と違って、堂々と王者らしい風格を備えたリアハルト。驚くエナに妻になってくれと結婚を申し込むけれど。 (わたし、いつの間に、結婚の約束なんてしてたのっ!?) 記憶がない。記憶にない。 姉弟のように育ったけど。彼との別れに彼の無事を願ってハンカチを渡したけれど! それだけしかしてない! 都会の洗練された娘でもない。ずっと幽閉されてきた身。 若くもない、リアハルトより三つも年上。婚期を逃した身。 後ろ盾となる両親もいない。幼い弟を守らなきゃいけない身。 (そんなわたしが? リアハルト陛下の妻? 皇后?) ずっとエナを慕っていたというリアハルト。弟の後見人にもなってくれるというリアハルト。 エナの父は、彼が即位するため起こした戦争で亡くなっている。 だから。 この求婚は、その罪滅ぼし? 昔世話になった者への恩返し? 弟の後見になってくれるのはうれしいけれど。なんの取り柄もないわたしに求婚する理由はなに? ずっと好きだった彼女を手に入れたかったリアハルトと、彼の熱愛に、ありがたいけれど戸惑いしかないエナの物語。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...